four challenges of online education

オンライン教育の課題と展望京都女子大学e ラーニングを併用した持続可能な授業システムの構築と運用

2017 年 3 月 24 日　 NPO 法人 CCC-TIES副理事長　小野成志

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通信教育からオンライン教育へ• 1728 年　手紙による通信教育• 1922 年　ラジオによる通信教育• 1946 年　学校教育法改正• 1954 年　スキナーの teaching machine• 1968 年　スタンフォード大学テレビ放送• 1972 年　 Open University (UK)• 1980 年代 CBT,WBT,…• 1983 年　放送大学設置• 1999 年　 Learning Management system(LMS)　　　　 e- ラーニング 2

1954 年 B.F SkinnerTeaching Machine

CAI computer

aided instruction

5オンライン教育の歴史

2002OCW

cMOOC

2006Khan

Academy

OER

2012xMOO

C

2008

教育を支援

E-learning

2000

学習者中心

2017EdTec

h

講座開講

教育システム提供

講義公開教材共有学習者中心総合的

システム


MOOC• Massive （大規模）

• 受講者数に制限を設けない• 受講者の増加に堪えられるシステム Open （公開）

• Open• 受講料無料• 受講資格なし

• Online（オンライン）• 全コースがインターネットを介して受講できる

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Massive Open Online Courses

• Courses （講義）

– 学習目標がある一連の講義

A Guide for Policy-Makers in Developing Countries （ユネスコ）より

•スタンフォード大学•ハーバード大学•MIT

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MOOC の王様といわれたThrun

“50 年後，世界には 10 の高等教育機関だけが残るだろう．”“ そして我々 Udacity は，その一つになるだろう．”

Sebastian Thrun


オンライン教育への衰えない期待

I. Elaine Allen and Je Seaman,”Grade Level: Tracking Online Education in the United States”,2015 I. Elaine Allen and Je Seaman

オンライン教育の 4 つの課題1. 学習効果はあるのか？2. 最後まで学習を完遂できるのか？3. 教育の質はどのように保障されるのか？4. コストに見合ったシステムなのか？


オンライン教育の効果

オンライン教育 Vs 対面授業

I. Elaine Allen and Je Seaman,”Grade Level: Tracking Online Education in the United States”,2015

オンライン学習の効果• 学習効果は，対面授業に優る• オンライン教育は教えるための支援システムではない


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e ラーニング TIES の経験対面授業： 140 名 e ラーニング： 60 名

科　目：帝塚山大学欧州経済論（ 2005 年）受講生： 200 名

先生

〇※△

□×◎m(_ _)m

(^_^)/

※♪♪

集中！

受講生は対面講義 or e ラーニングを選択

先生はいない


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GradeLow High

e ラーニング受講者

e ラーニング TIES から CHiLOへ

成績優秀者は e ラーニング受講者に集中学生に従来の講義以上の学びを提供


Udacity の経験“…scores for a group of about 200 Stanford students who took a particular course, along with some 23,000 who completed it on Udacity, and found that the top 412 were all online students, with the best Stanford student coming in at No. 413.”

･･･スタンフォード生 200 人が講義を受講しながらオンラインコースも受講したが，成績トップ 412 位までが，オンラインコースだけを受講した学外受講者で，スタンフォード生は413 位にとどまった･･･

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Sebastian Thrun

学習完遂率

学習者はどこに？• ネット上のユーザ or 学校在学者• 教えてもらうのか or 自ら学ぶのか

MOOC の完遂率 10% に満たない学習完遂率

サンノゼ州立大 +UdacityMOOC 受講者

夏学期

対面講義受講者（過去６学期平均）

春学期

学習完遂とは何か•何も支援をしなければ，他のオンラインサービスでみられる完遂率と同様の傾向となる• 80 ％のラーカー，• 20 ％の完遂者，•完遂者の 20 ％は，積極的な活動

オンラインユーザーの特性

n=33,111

産経新聞社との共同実験「産経 e カレッジ」

50%

Weinreich, H., Obendorf, H., Herder, E., & Mayer, M. (2008). Not quite the average: An empirical study of Web use. ACM Transactions on the Web (TWEB), 2(1), 5

オンラインユーザーの Web ページ閲覧時間

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現代の若者の特徴Micrtosoft Canada, https://advertising.microsoft.com/en/WWDocs/User/display/cl/researchreport/31966/en/microsoft-attention-spans-research-report.pdf

行動パターン 18-24 才

閑なときは，まずスマホ 77%

30 分に一度はスマホをチェック 52%

就寝前の日課はスマホのチェック 73%

テレビを見ているときはスマホを触っている 79 ％

大量のネット記事を次々と閲覧していける 87 ％

教育のマイクロ化のトレンド• Udacity ：ナノ・ディグリー

• 限定されたトピックのマイクロコースを開発• 修了証を発行

• MIT ：教育の分割化• 大学が提供するサービスを全て分解• 学生のニーズにあわせて再構成

• SNHU ：コンピテンシーベースの教育• コンピテンシーの積み上げでカリキュラムを構築• 直接評価

• khan academy ：マイクロレクチャー• 数分の短い説明ビデオ　

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教育のマイクロ化のメリット多様な組合せ• 学習者の個性・好み・目的

多様な教育に対応• 対面・ブレンド・オンライン

効率的• 教育提供者

再利用可能制作・運用コスト

• 学習者短時間で集中して学習学習負担の軽減

学習者中心• アダプティブラーニング（適応学習）

個別化された学習内容ビッグデータ解析・ AI ・ SNS など利用

• コンピテンシーベースド教育組合せ自由直接評価（学習時間は評価しない）

• マイクロラーニングNanodegrees, Microcredential, MicroMasters

ゲーミフィケーションゲームのノウハウ競争・報酬・承認・達成・刺激などの欲求を満たす事により動機付•ポイント•バッジ•順位•レベル•ミッション

オンライン教育のサステナビリティゲーミフィケーション

教員が教えるのではなく学習者が自発的に学習

モチベーションの維持

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学習者中心学習者ニーズへの対応

質保証

質保証の仕組み• デジタル証明書• 修了証• デジタルバッジ

• MOOC などでは， ACE が認証評価を行った• 現段階では，日本での認証機関があるわけではない

Marjan Milošević, Towards quality in e learning quality assurance - epprobate international courseware label-24-09-2012

デジタルバッジのエコシステム

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質保証の確認の仕組み

知識スキルの確認

質保証の評価

受講

認定デジタルバッジ提示

事業所

質保証認証

• 発行機関• 取得者• 取得年月日• 習得したスキルや知識• 学習内容へのリンク

発行機関

学習者

認証機構

スキル・知識学習内容研修

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デジタルバッジModular Open Badges 成績・資格を証明するデジタル証明書画像ファイルに証明情報が埋め込まれている第三者に提示することができる

デジタルバッジのメリット資格と紐付いた知識・スキルを具体的に示すことが

できるゲーミフィケーションの効果により，モチベーショ

ンが維持できる

質保証の仕組み• オンライン教育は全ての学習履歴が記録される• レビューは対面授業より容易

コスト

コストベネフィット• 教育のために追加投資を追求してもベネフィットは小さい

オンライン教育のコスト

the WICHE Cooperative for Educational Technologies (WCET)

オンライン教育は役に立つか

Babson Survey Research Group and Quahog Research Group, LLC.

MOOC の導入目的

I. Elaine Allen and Je Seaman,”Grade Level: Tracking Online Education in the United States”,2015

EdTech ベンチャーの興隆

4 つの課題• オンライン教育は学習者のもの• 学習者から見れば• 学習効果はあるのか？

• 学習者自身が評価する• 最後まで学習を完遂できるのか？

• 学習者の責任で完遂する• チューターがいるとうれしい

• 教育の質はどのように保障されるのか？• 学習者に不人気なコンテンツは淘汰

• コストに見合ったシステムなのか？• 面白ければ学習者がコスト負担する

CHiLO のご紹介

TIES の歴史Kicked off

at TezukayamaUniversity

1996

TIES v1講義資料の

Web配信開始

1998TIES v2

TIES による5 大学連携開始

1999TIES v3

データセンターによるASP サービス開始

2001

TIES v4授業収録・配信開始

2004TIES v5

eポートフォリオ追加

2008TIES v6

戦略 GP サブシステムTIES Smart Text Book

2010

2014TIES v7

ASP using Moodle

2011TIES v8

Decentralizedsystems

2013

Award from MEXT

TIES v9& CHiLO

MOOC

FathomWideSOI

CHiLO

2017

Teaching System

Learner oriented

Blockchain


オンラインテストデジタルバッジ

電子書籍型オンライン教育システム

ビデオ

システム中心の従来の学習システム

オンライン教育のカプセル化学習システム

マイクロカプセルコンテンツ

検索機能

電子書籍EPUB3

作成機能表示機能

検索機能

マイクロコンテンツ1 分解説ビデオデジタル

バッジ発行機能付きクイズ

コンテンツの作成から表示までをカプセル化する CHiLO

システムに依らない柔軟な教育

※特願 2016-242131

学習コミュニティを中心とした教育バッジ

担当教員学習者

修了証

学習コミュニティ

放送大学 OUJ-MOOC

学習完遂率

特定のカリキュラムを軸にした教育山梨大学・京都女子大・大阪体育大学

Moodle

千歳科学技術大学：ソロモン

担当教員LMS に登録

大学

対面＋オンライン学習Apple Store

事前学習

- 反転授業・アクティブラーニング -

Google play

CHiLO Book専用ライブラリ

対面授業

TIES の事例ー教員免許更新講習 —教員免許更新講習‣ 教員として必要な資質能力が保持されるよう、定期的に最新の知識技能を身に付けることで、自信と誇りを持って教壇に立ち、社会の尊敬と信頼を得ることを目指す

（文部科学省教員免許更新制の目的より）

‣ 10 年間毎に 30 時間以上の講習を受講必修領域： 6 時間，選択必修領域： 6 時間，選択領域： 18 時間

‣ 認定機関： 531機関（ 2016 年度）

うち必修領域提供可能機関 347機関大学・短期大学・指定教員養成機関，都道府県，指定都市，中核市教育委員会大学共同利用機関その他文部科学大臣が指定した者（独立行政法人，公益法人）

‣ 対象者：約 90,000人（ 2015 年度）

‣ 受講料： 30,000円‣ 受講料負担：本人

課題大都市圏の認定機関の不足

へき地・離島対策大学の負担

受講者の負担

ー　社会的背景とニーズへの対応　ー

高まるオンライン教育のニーズ

収益ベースにのった安定運用

H26 年度運営状況O 大学（私立）

通年PC カメラ試験

受講者： 1,900 名受講料： 48,000円

K 大学連携

6-8月のみ開講会場試験

受講者： 2,000 名受講料： 30,000円

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OUJ-MOOC のデジタルバッジ

OUJ-MOOC• 放送大学が提供する JMOOC コース（無料）

• 教材は電子書籍 CHiLO Book で提供

• 学習コミュニティは Facebook を利用

• デジタルバッジ取得者に修了証発行

• 115 カ国から 10万冊を越えるダウンロード

TIES の事例ー放送大学 MOOC (OUJ-MOOC) ーー　デジタルバッジによるモチベーション向上と内容証明　ー

コンピュータのしくみ ( 全 11巻 )

オンラインテスト

Nihongo Starter( 全 10巻 )

はじめての情報ネットワーク ( 全 7

巻 )アジアの

文化交流 ( 全 15巻 )

ICT-enhanced GNH Society in Bhutan

( 全 4巻 )

デジタルバッジ

Earn

オンラインテストに合格すると

バッジを獲得できる

Display

バッジは，SNSやポートフォリオ

に投稿できる

Certificate

担当教員にバッジを提示し ,

修了証を獲得

修了証

バッジ獲得を仲間と共有

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• スケーラビリティ• １コンテンツから作成

• MOOC のような大規模システムにも対応

• システムを選ばない• Windows, OSX, Linux, Android…• PC ， Tablet, Smart Phone…

• 乗り換えが容易• 他システムから CHiLOへ• CHiLOから他システムへ

• 状況に応じた柔軟なコスト戦略• オープンソースで無償で利用

• 低価格で継続的なサポート

• クラウドで利用状況に応じてスケール 52

CHiLO のメリット

単位・資格認定高大接続

MOOC

アクティブラーニング

反転授業

職能教育

社会人教育・企業内教育

教材共有・教材流通