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日本語版ユーザーガイド

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Page 1: iZotope RX - TACSYSTEM.COM—¥ 本 語 iZotope RX ‣ ユーザーガイド 3 Declickerモジュールを使用する 20 自動またはマニュアルでのデクリッキング

日本語版ユーザーガイド

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iZotope RX ‣ ユーザーガイド2

Table of Contents日本語

はじめに . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 4iZotope RXとは? 4iZotope RX Advancedについて 5オーソライズ(認証) 5

iZotope RXのユーザー・インターフェイス . . . . . . . . . . . . . . . . . 6ユーザー・インターフェイスの概要 6ファイルを開く/ファイルを再生する 7

ファイルを開く 7ビデオ・ファイルのインポート 7トランスポート 7オーディオ設定 8

スペクトログラムと波形 8スペクトログラムについて 8トランスペアレンシー(透明度) 9スペクトログラムの解像度設定 9スペクトログラムの配色変更 10

ズーム・ツール 11ズーム・スライダー 11ルーラーのドラッグとマウス・ホイールの使用 11ズーム・ボタン 11選択ツール 12類似イベントの検索 13

iZotope RXの各モジュールを使用する . . . . . . . . . . . . . . . . . 14iZotope RXモジュール 14

プロセスの手順 14追加のモジュール 14

ノイズとオーディオの問題を特定する 15ハム・ノイズとバズ・ノイズ 15ヒス・ノイズとその他のブロードバンド・ノイズ 16クリックス、ポップス、その他の瞬間的なノイズ 16クリッピング(歪み) 17一時的、断続的、偶発的ノイズ 17ギャップ(オーディオの欠落) 18

Declipperモジュールを使用する 19モードの選択 19ヒストグラムを使用してクリッピングのスレッショルドを設定する 19メイクアップ・ゲイン 20クオリティー・モードを選択 20マルチバンド・モードとマルチレゾリューション・モードを試す 20

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iZotope RX ‣ ユーザーガイド 3

Declickerモジュールを使用する 20自動またはマニュアルでのデクリッキング 20自動モードの使用方法 21マニュアル・モードの使用方法 22

Hum Removalモジュールを使用する 23ハム・ノイズのプレビュー 24ハム・ノイズの周波数を探す 24ハム・ノイズの倍音を軽減させる 24ノイズ成分のみをプレビューする 25

Denoiserモジュールを使用する 25Denoiserモジュールに記憶させる 25デノイジング 26スムージングとミュージカル・ノイズの軽減 26アルゴリズムの選択 26

Spectral Repairモジュールを使用する 26Spectral Repairモジュールを理解する 27Spectral Repairモジュールを使用するために 27

GainとEQを使用する 28Gainモジュール 28パラメトリックEQ 29

ResamplingとDitherモジュールを使用する(RX Advancedのみ) 30Ditherモジュールを使用する 31

プレビュー設定 31バッファリング再生 32バイパス 32

比較設定 33比較設定を使用する 33パラメーターの設定を比較設定ウインドウへ送る場合 33比較設定を視覚的に確認する 34設定を適用する 34

バッチ・プロセス 34一つのオーディオ・ファイルへ複数のプロセスを適用する 34複数のオーディオ・ファイルへ同じプロセスを適用する 34バッチ・プロセスを実行する 35出力ファイル・フォーマット設定 35バッチ設定: 35

アンドゥー・ヒストリー・ウインドウ 35

サポート情報 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 36

サポート/ユーザー登録 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 36

ソフトウェアのライセンスに関する使用許諾契約条項 . . . . . . . . . . . . 37

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iZotope RX ‣ ユーザーガイド4

はじめに

iZotope RXの取扱説明書には、インストール方法等を解説した「日本語版クイック・スタート・ガイド」、全体の概要を解

説した「日本語版ユーザー・ガイド(本書)」、各機能の詳細を解説した「英語版リファレンス・ガイド」が用意されています。

日本語版クイック・スタート・ガイドと日本語版ユーザー・ガイドは、www.m-audio.jp/manualsからダウンロードすること

が可能です。英語版リファレンス・ガイドは、iZotope RXのHelpメニューからご覧頂けます。

iZotope RXとは?

iZotope RXは、オーディオのクリーニングやリペアを行うための重要なツールボックスとしてデザインされています。

革新的なテクノロジーにより、ヒス、バズ、クリック、クラックルを軽減し、歪みやオーディオ間のギャップさえも修復する

ことができます。iZotope RXは、オーディオの修復、アーカイブ化、マスタリング、ブロードキャスティング、ビデオ制作

や科学分析に理想的です。その上、iZotope RXは現在市販されている製品の中でも最も先進的なスペクトログラム

と時間を大幅に節約できるワークフローを特徴とすることで、高度ながら簡単な操作性をも兼ね備えています。

iZotope RXは、以下の特徴的な機能を備えています:

・ iZotope RXのDenoiserモジュールは、他社のノイズ・リダクション・ソフトウエアには装備されていな

い独創的なコントローラ(トーナル・ノイズとブロードバンド・ノイズを独立してコントロール等)を用意。

・ iZotope RXの最先端なスペクトログラムは、高い周波数分解能と時間軸分解能を同時に表示すること

ができ、詳細な分析と修復を行うことが可能。

・ Spectral Repairモジュールには、ユニークで強力なパターンとパーシャル+ノイズ機能を装備。

・ プレビュー、アンドゥー・ヒストリー、バッチ・プロセス、比較設定等の作業効率をアップするワークフローを実装。

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iZotope RX ‣ ユーザーガイド 5

iZotopeは、iZotope RXでの修復作業を楽しんで頂くことを願っています。ノイズやダメージを受けたオーディ

オに新しい命を吹き込むとともに、オーディオを修復するプロセスを簡単かつ楽しく実行して下さい!

iZotope RX Advancedについて

iZotope RXの拡張バージョンと言える別売のiZotope RX Advancedは、64-bit SRCサンプリング・レート

変換とMBIT+ディザーなどRXアルゴリズムの精密なコントロール性を提供し、よりプロフェッショナルのニー

ズに応えるバージョンとなっています。

RX Advancedのみの特徴:

・ ディザリング・オプションのフル・コントロールを提供するMBIT+ディザリング・パネル

・ フルレンジのコントロールを提供するiZotope 64-bit SRCリサンプリング

・ 先進的なマニュアルのデクリッキング

・ マルチレゾリューションのデクリッピング

・ マルチレゾリューションのスペクトラル・リペアー・モード

・ ノイズ・リダクション・プロセスの優れたコントロール性を提供する先進的なDenoiserパネル

ご注意:このユーザー・ガイドは、iZotope RXとiZotope RX Advancedの両方に対応しています。iZotope

RX Advancedのみの機能に関しては、注釈が記述されています。

オーソライズ(認証)

iZotope RXを初めて起動すると、「 iZotope Authorization」ダイアログが表示され、iZotope RX

を「Authorize/オーソライズ」するか評価目的のために「Trai/トライ」モードで使用することができま

す。iZotope RXを購入された方は、製品に含まれているシリアルナンバーを入力し認証作業を行って下さい。

iZotope RXは、認証システムとしてiLokをサポートしています。iLokにオーソライズをリンクさせる場合

には、「Use iLok authorization(iLokを使用してオーソライズする)」のチェックボックスにチェックを入れ、

「Authorize(オーソライズ)」ボタンをクリックする前にiLok IDを入力します。iZotope RXのオーソライズ

は、iLokのアカウントで行うことができます。www.iLok.comからオーソライズ情報をiLokへ転送します。

その他の疑問点等がございましたら、M-Audioのサポートページ(www.m-audio.jp/support)をご覧下さい。

認証を行わない場合には、インストール後10日間以内はトライ・モードとして動作し、保存とバッチプロセス機能

以外は全て使用することができます。10日間を超えるとデモ・モードになり、オーディオの連続再生が30秒に制限

されます。

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iZotope RX ‣ ユーザーガイド6

iZotope RXのユーザー・インターフェイス

ユーザー・インターフェイスの概要

以下はiZotope RXの一般的なワークスペースの概要です。作業を開始する前に、このウインドウに慣れるこ

とをお進めします。iZotope RXのインターフェイスは、オーディオを修復するための一連のツールを提供する

様にデザインされています。各モジュールに加え、簡単に最高の結果を得ることを支援する選択、アイソレーショ

ン、ビュー、各種ツールなども用意されています。

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iZotope RX ‣ ユーザーガイド 7

ファイルを開く/ファイルを再生する

ファイルを開く

オーディオ・ファイルを開く、またはビデオ・ファイルをインポートするには、Fileメニュー > Openを選択し表示さ

れたダイアログにてオーディオ・ファイルまたはビデオ・ファイルを選択します。

対応オーディオ・フォーマット - WAV、Broadcast WAV、AIFF、MP3、WMA

ビデオ・ファイルのインポート

iZotope RXは多くのビデオ・フォーマットから直接オーディオ部分を読み込みできるため、他のソフトウエアでビ

デオ・ファイルからオーディオを抽出する手間を省くことができます。iZotope RXで処理を行ったオーディオは

書き出しも可能ですので、お使いのビデオ編集ソフトで再度読み込んで映像と再構成することができます。

対応ビデオ・フォーマット - AVI、MPEG、Windows Media Video、.DV、MOV、M4V

トランスポート

再生/停止を制御するには、トランスポートを使用します。トランスポート・コントロールを使用して、オーディオの再

生、停止、巻戻し、ループ再生が可能です。

・ Rewind(巻戻し) [ショートカット:Return] - (❶)オーディオ・ファイルのスタート位置に戻ります。

・ Play(再生) [ショートカット:スペースバー] - (❷)再生を始めます。

・ Play selected(選択範囲の再生) - (❸)時間軸、周波数帯域における範囲、またはその両方の範囲

選択を行った後でこのボタンをクリックすると、選択された部分だけが再生されます(不規則なノイズを

分離し、Spectral Repairモジュールで修復する場合などに便利です)。

・ Loop(ループ) [ショートカット:Ctrl+L] - (❹)ループ再生を有効にします。

❶ ❷ ❸ ❹

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iZotope RX ‣ ユーザーガイド8

オーディオ設定

複数のオーディオ・インターフェイスを使用している場合、または正しく再生できない/音が出ないといった症状が

出る場合には、MacではiZotopeRXメニュー > Prefereces、WindowsではEditメニュー > Preferencesよ

り「Audio Hardware」の設定を確認して下さい。音を出力したいオーディオ・インターフェイスが選択されてい

ること、バッファー・サイズがコンピューターのプロセッサー能力に応じた値になっていることを確認して下さい。

詳しくは、英語版リファレンス・マニュアルの「Audio Hardware settings」をご覧下さい。

スペクトログラムと波形

スペクトログラムについて

スペクトログラムは周波数帯域を表し(表示の下側が低周波数、上側が高周波数)、異なる周波数帯域における音

の大きさを表します。一般的に大きな音は明るい色、小さい音は暗い色で表示されます。スペクトログラムを使用

すれば、どこにブロードバンド(広帯域)ノイズ、電気的ノイズ、断続的なノイズがあるかを視覚的に確認することが

できるため、簡単にオーディオの問題を把握し取り除くことができます。iZotope RXでは、他のスペクトログラ

ム・ツールよりも更に高度な時間/周波数解像度に対応する先進的なスペクトログラムを備えているため、これま

でになく詳細なレベルまで視覚的に確認することができます。

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iZotope RX ‣ ユーザーガイド 9

トランスペアレンシー(透明度)

iZotope RXには、トランスペアレンシー(透明度)スライダーが備わっており、スペクトログラム上に波形を

重ねて表示することができます。これにより周波数帯域と波形の振幅の両方を視覚的に確認することができま

す。これは、クリップ、クリック、ポップなどの問題を素早く判断する上で非常に便利な機能です。

スペクトログラムの解像度設定

スペクトログラムは、ハイレベルな詳細表示も可能です。以下は、ヴォーカル・ファイルのレギュラー・スペクトログ

ラム設定時の表示とハイクオリティーなリアサイン・モード設定時での表示例です:

レギュラー・スペクトログラム設定時

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iZotope RX ‣ ユーザーガイド10

リアサイン・モードでのスペクトログラム設定時

Viewメニュー > Spectrogram Settingsから、より使い易くするためのプリセットや詳細設定が可能です。

詳しくは、英語版リファレンス・マニュアルの「View Menue | Spectrogram Settings」をご覧下さい。

スペクトログラムの配色変更

iZotope RXのスペクトログラムは、様々な配色で表示することもできます。他の配色プリセットを選ぶに

は、Viewメニュー > Spectrogram Settingsの「Color map」で任意のプリセットを選んで下さい。

マルチカラー時

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iZotope RX ‣ ユーザーガイド 11

ズーム・ツール

iZotope RXのスペクトログラム/波形は、垂直/水平方向にズームイン(拡大)/ズームアウト(縮小)することがで

きます。

ズーム・スライダー

スペクトログラム右下の水平方向スライダー(❶)では、時間軸でのズームイン/ズームアウトのコントロールが可

能です。スペクトログラム右側の垂直方向スライダー(❷)には2つのボタンが用意されており、一つはスペクトロ

グラム表示用(❸)、もう一つは波形表示用(❹)で、それぞれ個別にズーム率を調整することができます。

ルーラーのドラッグとマウス・ホイールの使用

スペクトログラム右側と下側にあるルーラーをクリック&ドラッグすることで、スペクトログラムと波形を異なる時

間軸/振幅/周波数帯域にて表示することができます。

更に、表示幅はマウス・ホイールでも調整が可能です。ルーラー上にカーソルを移動しマウス・ホイールを上下また

は左右へ動かすことでそのルーラーのズーム率を調整することができます。ルーラーをデフォルト表示状態に戻

すためには、ルーラーをダブルクリックします。

ズーム・ボタン

ズーム・ボタンを使用すれば、水平方向へのズームイン(❶)/ズームアウト(❷)、ズームアウトして全体を表示(❸)、

現在の選択範囲を拡大(❹)、現在の選択範囲の左端を拡大(❺)または右端を拡大(❻)が簡単に可能です。

❶ ❷ ❸ ❹ ❺ ❻

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iZotope RX ‣ ユーザーガイド12

選択ツール

時間軸の観点からだけでなく周波数帯域からも範囲選択できることは、iZotope RXのキーポイントの一つで

す。この機能により、オーディオ・ファイルの特定ポイントで一部の周波数帯域だけを選択し処理することが容易

に行えます。これは、バックグラウンド・ノイズなど不規則な部分の問題を軽減/修復するために非常に便利な機

能です。

スペクトログラム下には、様々な観点から範囲選択を可能とする選択ツールが用意されています:

タイム・セレクション・ツール(❶)は、時間軸に沿って範囲を選択する場合に使用します(スペクトログラムにおける

水平方向での選択)。

タイム・フリケンシー・セレクション・ツール(❷)は、スペクトログラムにおいて、時間軸と周波数帯域の観点から音

を取り除く場合に、長方形の範囲選択をするために使用します。

バックグラウンド・ノイズ除去のためにタイム・フリケンシー・セレクション・ツールで範囲選択した例

❶ ❷ ❸ ❹

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iZotope RX ‣ ユーザーガイド 13

フリケンシー・セレクション・ツール(❸)を使用すると周波数帯域のみによる選択ができます(スペクトログラムに

おける垂直方向での選択)。

どの選択ツールを使用した場合にも、SHIFTキーを押した状態でクリックすることで選択済み範囲の境界を変

更できます。またMacではOptionキー、WindowsではAltキーを押した状態でドラッグすることにより、選択範

囲の長さを保ったまま、選択範囲の移動ができます。

ズーム・セレクション・ツール(❹)を有効にすると、各選択ツールで範囲選択するのと同じ要領で選択範囲の拡大

表示ができます。

類似イベントの検索

一つのオーディオ・ファイルから複数の類似したイベントをマニュアルで修復したい場合があります。この様な場

合、各イベントを一つずつマニュアルで選択して処理するのには大変時間がかかります。iZotope RXの類似イ

ベント検索機能を使えば、選択範囲から次または前の類似イベントへ移動できます。特にこの機能をSpectral

Repairモジュールと併用すると、複数のイベントをマニュアルで選択することなく処理することができるので作

業効率が上がります。類似イベント検索を行うには、Editメニュー > Find Similar Eventを選択します。次に、

スペクトログラムにて修復したい部分を範囲選択し、Find Similar Eventウインドウ内の「Find Next」ボタンを

クリックすると現在の選択範囲と類似した次のイベントへ移動します。

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iZotope RX ‣ ユーザーガイド14

iZotope RXの各モジュールを使用する

iZotope RXモジュール

iZotope RXには、特別な作業を簡単に実行するために用意された5つのモジュールが用意されています:

・ Declipper(デクリッパー)

・ Declicker(デクリッカー)

・ Hum Removal(ハム・リムーバル)

・ Denoiser(デノイザー)

・ Spectral Repair(スペクトラル・リペアー)

プロセスの手順

多種多彩なオーディオ・ファイルを修復する上でベストな結果を得るためには「ノイズとオーディオの問題を特定

する」の項目を読み、どのような種類の問題かを把握してから作業することを推奨します。

追加のモジュール

iZotope RXでは、選択したオーディオ範囲のゲインを調整するGainモジュール、音質の調整をする4バンド

のパラメトリックEQモジュールも搭載しています。

また、別売のiZotope RX Advancedでは高度なDitherモジュールとResamplingモジュールも搭載されてお

り、これらは非常にハイクオリティーなビットレート、サンプリング周波数の変換を可能にします。

ご注意:iZotope RXはマルチ・プロセスを行うために様々な処理オプションを提供します。iZotope RXでは、ほ

とんどのオーディオ素材で適切な結果をもたらす高速処理のアルゴリズムから、時間をかけて処理する強力なア

ルゴリズムまで、様々なマルチ・プロセスを特徴とします。iZotope RXのプレビューと比較設定モードを使用す

れば、強力な処理モードを利用する時にも作業効率を上げるために有効です。

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iZotope RX ‣ ユーザーガイド 15

ノイズとオーディオの問題を特定する

iZotope RXは、ノイズやその他のオーディオの問題に対して、様々なツールを備えています。作業を開始する前

に、先ずオーディオの問題点を把握して適切なiZotope RXのモジュールを選ぶことが重要です。

ハム・ノイズとバズ・ノイズ

ハム・ノイズは録音された信号の流れの中で発生した電気的ノイズです。一般的に低周波として聴こえ、国による周波数

(50Hzまたは60Hz)の違いが基礎となります。iZotope RXのスペクトラムでは、水平線として確認することができ、50Hz

または60Hzの明るい線、そしてその上の倍音における水平線もハム・ノイズと言えます。以下のイメージをご覧下さい:

少しの倍音を含むこのような場面では、iZotope RXのHum Removalモジュールが最適です。Hum Removal

モジュールは、ハム・ノイズの一番低い周波数とその上7つの倍音までコントロールが可能です。また、高い周波数

まで電気的ノイズが広がりバックグラウンド・ノイズの様に現れる場合もあります。以下のイメージをご覧下さい:

高い周波数まで広がりを見せるこのような場合(バズ・ノイズ)には、Denoiserモジュールを使ってみて下さい。Denoiser

モジュールは、Hum Removalよりも効果的に高い周波数をコントロールでき、この様な種類のノイズ軽減に最適です。

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iZotope RX ‣ ユーザーガイド16

ヒス・ノイズとその他のブロードバンド・ノイズ

ハム・ノイズ、バズ・ノイズとは異なり、ブロードバンド・ノイズは周波数帯域が広く一定の帯域に定まりません。テー

プヒスやエアコンから生じるノイズはブロードバンド・ノイズの代表的な例です。iZotope RXのスペクトラムで

は、広がりを見せる小斑点として現れます。以下のイメージをご覧下さい:

iZotope RXのDenoiserモジュールは、この様な種類のノイズ軽減に最適です。

クリックス、ポップス、その他の瞬間的なノイズ

クリックス、ポップスは、アナログ・レコードからの録音時に生ずるノイズです。またDAW上で不適当なバッファー

設定によるデジタル・エラーから生じる場合もあります。これらの瞬間的なノイズは、iZotope RXのスペクトラム

で垂直線として確認することができ、強いクリックスやポップスはより明るい線として表示されます。以下は、アナ

ログ・レコードからの録音で生じたクリックスやポップスのイメージです:

iZotope RXのDeclickerモジュールは、自動またはマニュアルでクリックス、ポップスを軽減するツールを備え

ており、この様な種類のノイズ軽減に最適です。

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日本語

iZotope RX ‣ ユーザーガイド 17

クリッピング(歪み)

クリッピングは、オーディオ・インターフェイス、ミキサー、プリアンプ、レコーダー等の入力ステージで過剰入力に

より生ずる問題です。結果、歪んだ音となり簡単にiZotope RXの画面上で確認できます。以下のイメージで分か

る様に、クリッピングは波形の頭がつぶれています。

iZotope RXのDeclipperモジュールは、この様な歪んだオーディオを自然的な音へと修復し、クリッピングから

生じるピーク部分を再構築することも可能です。

一時的、断続的、偶発的ノイズ

一時的、断続的、偶発的ノイズは、一定の音程や長さのヒス・ノイズ、ハム・ノイズなどとは異なるノイズです。例え

ば、咳、くしゃみ、足音、車の騒音、携帯電話の着信音等がこれらに含まれます。以下は、偶然グラス同士が触れ合っ

た音も収録してしまった例と、偶然車のクラクションも収録してしまった例のイメージです:

偶然グラス同士が触れ合った音も収録してしまった例

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iZotope RX ‣ ユーザーガイド18

偶然車のクラクションも収録してしまった例

この様なノイズは、予め予測することができず偶発的に生じるため、マニュアルで軽減する必要がありま

す。iZotope RXのSpectral Repairモジュールでは、この一時的、断続的、偶発的ノイズを部分的に選択し軽減

させたり、または周りのオーディオ成分から再合成を行いノイズ部分と置き換えることが可能な幾つかのモードを

用意しています。

ギャップ(オーディオの欠落)

録音時にテープの損傷/ハードウエアのエラーやケーブルの接触不良などで、オーディオが欠落している場合があ

ります。この場合には、視覚的にも聴覚的にも明白です。以下のイメージをご覧下さい:

iZotope RXのSpectral Repairモジュールでは、オーディオの前後情報からアドバンスド再合成やパターンを

駆使することで0.5秒もしくはそれ以上の長さの空白を埋めることが可能です。

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iZotope RX ‣ ユーザーガイド 19

Declipperモジュールを使用する

Declipperモジュールは、磁気テープで引き起こるサチュレーションやA/Dコンバーターへ信号を過剰入力した

際に起こるデジタルやアナログのクリッピング(歪み)を修復します。Declipperモジュールは、再録音ができない

インタビューやライブ・コンサートの様な機会で生じたケースを修復するのに極めて役に立ちます。

モードの選択

ほとんどのケースでは、Declipperモジュールのシングルバンド・モードが最適です。より高度なクリッピングに対

してはマルチバンド・モードを使用するのが良いでしょう(もしくはiZotope RX Advancedのマルチ・リゾリュ-

ション・モードが最適です)。

ヒストグラムを使用してクリッピングのスレッショルドを設定する

Declipperモジュール内のヒストグラム・メーターで、オーディオ波形が集中しているレベルを見つけることにより

クリッピングのスレッショルドを設定します。これは、オーディオ・ファイル上のどのレベルでクリッピングが生じた

かを示します。

クリッピングしている範囲を選択して、次に「Compute」ボタンをクリックします。これはプログラム素材のレベル

を分析します。クリッピングが選択範囲にある場合は、通常メーター一杯に広がる水平線としてヒストグラムの中

に現れます。

スレッショルドを設定するには、ヒストグラム内の赤い線がクリッピングの集中している箇所の直下近辺で留まる

様に、赤い線またはクリッピング・スレッショルドのスライダーを調整します。

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iZotope RX ‣ ユーザーガイド20

ご注意:クリッピングが-8dB FSよりも下である場合は、ヒストグラムは空白になります。この場合、オーディオ・

ファイルをノーマライズする必要があるかもしれません。または、iZotope RXのGainモジュールを使って全

体のボリュームも上げることも可能です。

メイクアップ・ゲイン

先ず、-6.0dB辺りでメイクアップ・ゲインを設定して下さい。これは、デクリッピング処理から生じるピークレベル

の上昇を抑えます。もし、短い範囲のクリッピングを除去する場合は、このデクリップした範囲間でボリュームが下

がることを防ぐために、この設定を高くした方が良い場合もあります。

クオリティー・モードを選択

Declipperモジュールでは、Low、Medium、Highと3つのクオリティー・モードがあります。Lowクオリティー・

モードでは素早く処理を行い、Highクオリティー・モードでは時間をかけて処理を行います。ほとんどのケースで

はLowクオリティー・モードで良い結果が得られますので、作業時間短縮のためにはLowクオリティー・モードで

プレビューを行って下さい。

マルチバンド・モードとマルチレゾリューション・モードを試す

通常、シングルバンド・モードはどの様なオーディオでも最初に試すのに最適です。しかし、シングルバンド・モード

のクオリティーが不十分と感じる場合には、マルチバンド・モードやマルチレゾリューション・モードを試して下さい。

これらは、シングルバンド・モードと同じ様なパラメーターを備えていますが、さらに周波数帯域のパラメーター値

の設定が可能です。より大きい値=高いクオリティーを保障する分けではありませんが、これらの値を色々試し最

適な値を見つける必要があります。ほとんどのオーディオ・ファイルでは、シングルバンド・モードでベストな結果を

得られますが、例えば、リバーブが含まれているハイトーンの女性ボーカルなどではマルチレゾリューション・モー

ドが最適です。そして、比較設定でプレビューすることをお勧めします。

詳しくは、英語版リファレンス・マニュアルの「Modules | Declipper」をご覧下さい。

Declickerモジュールを使用する

Declickerモジュールは、傷が付いたレコードによるクリック、ポップス・ノイズやデジタル・エラーによるクリック・ノ

イズなど短いインパルスを除去するのに役立ちます。

自動またはマニュアルでのデクリッキング

Declickerモジュールには、自動モードとマニュアル・モードが用意されています。自動モードは、ファイル全体ま

たは選択された範囲から自動的にクリックやポップ・ノイズを検索し除去します。オーディオ・ファイル全体にノイズ

が含まれている場合などにはこの自動モードが適しています。細かいクリックの修復や自動モード後に残ったノイ

ズを除去するのにはマニュアル・モードが適しています。

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iZotope RX ‣ ユーザーガイド 21

自動モードの使用方法

自動モードを使う場合、先ず「Maximum Click Width」を設定し、その後に「Sensitivity」で細かい調整を行

って下さい。自動モードで作業をする前に、スペクトログラムでノイズの程度や振り幅を事前に確認しておくと

「Maximum Click Width」と「Sensitivity」の値を設定をする際に役立ちます。

「Preview」をクリックして処理済の音を聴きながら「Sensitivity」と「Maximum Click Width」の

スライダーを使い、元の音質を崩さない程度に一番効果的にノイズを除去できる値を設定して下さい。

「Maximum Click Width」の値が大きく設定されていると、ドラムの音などが消えてしまう場合がありますの

で注意して下さい。

どのノイズが実際に除去されているのかを確認するためには、プレビューをしながら「Output Clicks Only」に

チェックを入れると除去されたノイズのみのプレビューが可能ですので、切り替えながら作業を進めると効率的に

ノイズを除去することができます。

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iZotope RX ‣ ユーザーガイド22

ご注意:大きさや長さの違うノイズを除去する場合は、先ず小さいノイズから始め、数回このDeclickの作業を

行って下さい。

マニュアル・モードの使用方法

先ずは、『Interpolation order」スライダーを中央に設定し、波形とスペクトログラムを両方表示させます。ノイズ

は、スペクトログラムに垂直線のように表示されます。正確にノイズの位置を確認するためにズーム機能を使って

拡大表示して下さい。スペクトログラムは、ノイズを探し出すのに便利で実際のノイズの振り幅や大きさを設定す

るのに便利な機能です。

ノイズ部分を選択して「Apply」をクリックして下さい。ノイズは周辺のオーディオデータと書き換え除去します。

良い結果が得られない場合には「Interpolation Order」の値を調整して下さい。クリックやポップ・ノイズが長い

場合は、Declickerモジュールによって多少音量が下がる場合もあります。この場合には、Declickerモジュール

ではなくSpectral Repairモジュールを試して下さい。

詳しくは、英語版リファレンス・マニュアルの「Modules | Declicker」をご覧下さい。

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日本語

iZotope RX ‣ ユーザーガイド 23

Hum Removalモジュールを使用する

Hum Removalモジュールは、低周波のバズやハム・ノイズをオーディオ・ファイルから軽減します。通常ハム・ノ

イズは、電源のグラウンドが正しく取れていない場合に生じます。Hum Removalモジュールは、数種類のフィ

ルターによりハム・ノイズの元となる50~60Hzのノイズやそれによって生ずる倍音ノイズも軽減できます。

ご注意:Hum Removalモジュールは、元のノイズの一番低い周波数とその上7つの倍音まで除去することができ

ます。倍音の幅が広く高周波数まで広がっているバズ・ノイズ場合には、Denoiserモジュールを試して下さい。ま

た、特殊なハム・ノイズには、DenoiserモジュールのAdvanceタブ内の「Tonal Noise」の調整も試して下さい。

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iZotope RX ‣ ユーザーガイド24

ハム・ノイズのプレビュー

先ず、ハム・ノイズの分かりやすい部分を選択して下さい。例えば、音楽の始まる前や終わった後などの静かな部分

(または音楽の中の静かな部分)です。次にハム・ノイズの最も明確な部分を選択し、ループ再生ボタンをクリック

しループ再生しながらパラメーターを調整して行くことをお勧めします。

ハム・ノイズの周波数を探す

ハム・ノイズを除去するためには、始めにハム・ノイズの元になっている周波数を見つける必要があります。一般的

に、ハム・ノイズの周波数は50Hz(ヨーロッパ/日本)または60Hz(アメリカ/日本)の2種類です。「Frequency

type」で適切な周波数を選び、「Preview」をクリックして結果を試聴して下さい。

また、オーディオがアナログ・テープなどから取り込まれたもので、テープ・スピードにより周波数が50Hzまたは

60Hzからズレている場合には、「Frequency type」で「Free」を選んで下さい。このオプションを選択すること

で、「Base Frequency(基本となる周波数)」をマニュアルで設定することができます。試聴しながらスライダー

を調整し、ハム・ノイズが除去できる周波数を設定して下さい。

更に詳細な設定を行なうには、低周波数部分をスペクトログラムで拡大表示し、右側のルーラーでハム・ノイズの

元となっている周波数値を確認して下さい。通常、ハム・ノイズは明るい水平線状に表示されます。倍音は、その

水平線上に複数表示される場合もあります。

ハム・ノイズの倍音を軽減させる

ハム・ノイズは、倍音も原因となっていることが多いため、Hum Removalモジュールにはこれらの倍音もコントロー

ルできる機能が用意されています。「Num harmonics」で、最大で7つ上までの倍音を選択することができます。

倍音の数はスペクトログラムで確認することができ、倍音の数を選んだ後に「Harmonics slope」で高周波部分の

フィルターの強弱を調整することができます。「Filter Q」でこのフィルターの幅を調整することもできます。

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iZotope RX ‣ ユーザーガイド 25

ノイズ成分のみをプレビューする

「Output Hum Only」チェックを入れると除去されたノイズのみのプレビューが可能ですので、切り替えながら

作業を進めると効率的にノイズを除去することができます。この機能を使い「Filter Q」や「Harmonic slope」な

どを調整しながら、効果的にハム・ノイズを除去することができます。

詳しくは、英語版リファレンス・マニュアルの「Modules | Hum Removal」をご覧下さい。

Denoiserモジュールを使用する

Denoiserモジュールは、テープヒス、マイクのハム、電源からのノイズ、カメラのモーター音など、音量や音程が

一定のノイズを軽減します。

Denoiserモジュールに記憶させる

Denoiserモジュールは、ノイズ成分を記憶することができます。Denoiserモジュールに記憶させるためには、音

楽の始まる前や終わった後、スピーチの場合には話の間などのノイズ部分のみを選択して下さい。

可能な限り長い範囲を選択し「Train」をクリックして下さい。これにより、Denoiserモジュールにノイズの成分や

種類などを記憶させることができます。ノイズのみの部分を選択するのが困難な場合には、iZotope RXで最適

な部分を検索することも可能です。この場合、「Train」ボタン右の(+)をクリックし「Auto-Train」をクリックして下

さい。

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iZotope RX ‣ ユーザーガイド26

デノイジング

ノイズの成分や種類を記憶させた後、オーディオ・ファイル全体またはノイズを除去したい特定の部分を選択して下さ

い。Simpleモードの場合は、ノイズ軽減の割合の調整が可能です。Advanceモードでは、「Tonal」と「Broadband」で

ノイズを軽減し、その他のパラメーターを個々に調整し効果的にノイズを軽減することが可能です。

スムージングとミュージカル・ノイズの軽減

Simpleモードの「Smoothing」またはAdvanceモードの「Musical Noise Reduction」でノイズを軽減した

ことによる不自然な音質変化を調整することが可能です。「Smoothing」または「Musical Noise Reduction」

の値を上げることで、不自然な音質変化を軽減させることが可能です。

アルゴリズムの選択

Denoiserモジュールは、「Algorithm」から3種類のアルゴリズムでオーディオを処理することが可能です。アル

ゴリズムAは処理速度が最も速くこのアルゴリズムから作業を始め、次にアルゴリズムB、アルゴリズムCを試し最

も効果的なアルゴリズムを選んで下さい。アルゴリズムBとアルゴリズムCは処理に時間がかかりますのでリアル

タイムで結果を試聴することはできません。この場合、比較設定機能でそれぞれの結果を聴き比べて下さい。

詳しくは、英語版リファレンス・マニュアルの「Modules | Denoiser」をご覧下さい。

Spectral Repairモジュールを使用する

Spectral Repairモジュールは、時間軸/周波数帯域のスペクトログラム上に範囲選択をし様々な方法でピンポ

イントに修復します。約10ms以上のクリッピングでは、Declickerモジュールよりもより高度な性能を提供しま

す。また、Spectral Repairモジュールは、一時的、断続的、偶発的ノイズ(椅子のきしみ音、咳、何かを落とした落

下音、携帯の着信音等)をオーディオ・ファイルから軽減することもできます。更に、オーディオの前後情報からアド

バンスド再合成やパターンを駆使することで0.5秒もしくはそれ以上の長さの空白を埋めることも可能です。

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iZotope RX ‣ ユーザーガイド 27

Spectral Repairモジュールを理解する

Spectral Repairモジュールには、様々な問題を改善するためにいくつかのタブに機能が用意されています。

Attenuate(減衰)モードは、ライブ・レコーディング時での臨場感を保持(バックグラウンド・ノイズ等)しながら不必

要な部分だけを軽減したい場合に適しています。例えば、全体的にバックグラウンド・ノイズが含まれており、偶発的

に収録されてしまったドアが閉まる音や椅子がきしむ音だけをバックグラウンド・ノイズとブレンドしマスクしたい場

合などに理想的です。

Replace(リプレース)モードは、激しくダメージを受けた部分(例えばギャップ)を入れ替えます。

Pattern(パターン)モードは、バックグラウンド・ノイズを含むまたはリピートされたパートの酷くダメージを受け

たオーディオに適しています。このモードでは、類似した部分を探し出し選択範囲へブレンドします。

Partials+Noise(パーシャル+ノイズ)モードは、Replaceモードの先進的なバージョンです。このモードは、倍音

感度をコントロールすることで正確に倍音を回復することができます。このモードは、検出した倍音を選択範囲に

合成します。

Spectral Repairモジュールを使用するために

Spectral Repairモジュールを使用するためには、トランスペアレンシー・スライダーを右側へスライドしスペク

トログラムだけの表示にします。次にスペクトログラム上で修復する部分を見つけ、タイム・フリケンシー・セレク

ション・ツールで範囲選択します。次に、トランスポートのPlay selected(選択範囲の再生)をクリックすることに

よって範囲選択した部分を視聴することが可能です。

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iZotope RX ‣ ユーザーガイド28

ご注意:いくつかの不必要なノイズは、スペクトログラム上に点在している場合があります。その時によっては、よ

り小さいセクションを一つ一つ修正していくことによって一つの大きなセクションを選ぶより良い厳密な結果が得

られることがあります。同様に大きなファイルの中の沢山の似たイベントを探したり作業するときには類似イベン

ト検索機能を使用することができます。

修復したい部分を見つけたら、最適なモードを選んで下さい。場合によっては、色々な方法を試したり帯域の値を

変更する方が良い結果を得られる場合があります。より大きい値=高いクオリティーを保障する分けではありませ

んが、これらの値を色々試し最適な値を見つける必要があります。簡単に良い設定を見つけるためには、比較設定

の使用をお勧めします。

共通のパラメーターとして用意されている「Surrounding region length」は、スペクトラルリペアするためにど

れだけの長さで優れたシグナルを探すかを調整します。「Before/after weighting」では、オーディオの前後の

どちらかからの情報を利用します。例えば、必要ない部分が一時的な音(ドラム・ヒットなど)の直前に含まれている

場合には、一時的な音を損傷させないためにこのパラメーターを調整して下さい。

詳しくは、英語版リファレンス・マニュアルの「Modules | Spectral Repair」をご覧下さい。

GainとEQを使用する

Gainモジュール

Gainモジュールは、オーディオ・ファイルのレベルを調整するために便利な機能です。また、全体だけでなくスペク

トログラム上にてタイム・フリケンシー・セレクション・ツールで選択した特定の部分だけのゲイン調整も可能です。

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iZotope RX ‣ ユーザーガイド 29

パラメトリックEQ

iZotope RXは、4バンドのパラメトリックEQモジュールと調整可能なノッチ・フィルターとローパス/ハイパス・

フィルターを搭載しています。

EQは、マニュアルでオーディオ・ファイル全体の音質を調整するのに有効で、例えば高周波をカットして台詞を聞

き取り易くしたりできます。

EQカーブを調整するためには、EQノブをドラッグしてグリッドの新しいポイントまで移動します。EQノブが選択

されるとハンドルが左右に現れ、ドラッグすることで帯域幅ノブをコントロールすることが可能です。また、画面下

のテーブルに直接数値を入力することも可能です。

詳しくは、英語版リファレンス・マニュアルの「Modules | GainとModules | EQ」をご覧下さい。

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iZotope RX ‣ ユーザーガイド30

ResamplingとDitherモジュールを使用する(RX Advancedのみ)

Resampleモジュールは、オーディオ・ファイルのサンプリング・レートを変換することを可能とします。Sample

Rate Conversion(SRC)は、スタジオクオリティの192kHz等の特定のサンプリング・レートから他のサンプリ

ング・レートへ変換(CDクオリティの44.1kHz)する時に必要不可欠です。より高周波数が必要な時には、ハイ・サ

ンプリング・レートで編集や録音するのが一般的です。例えば192kHzのオーディオは96kHzまで再現できるの

に対し、44.1kHzのオーディオは22.05kHzまで再現できます。これはナイキスト周波数として知られています。

サンプリング・レートを落としたりダウン・サンプリングする時には、エイリアシングに注意しなければなりません。

エイリアシングはディストーションやノイズの原因となるため、エイリアシングを取り除くためにナイキスト周波数

を超える高域成分をカットすることが必要です。

SRCのローパス・フィルターは、ナイキスト周波数を超える高域成分をカットしエイリアシングを避けることがで

きます。

詳しくは、英語版リファレンス・マニュアルの「Modules | Resample」をご覧下さい。

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iZotope RX ‣ ユーザーガイド 31

Ditherモジュールを使用する

Ditherモジュールは、iZotopeのMBIT+ディザリング・テクノロジーを使用してオーディオ・ファイルを高いクオ

リティーで24、20、16、12または8bitへ変換します。

ディザリング処理は、ビット・デプスを変換する時に生じる量子化ノイズをコントロールします。MBIT+は、ディザリ

ング・ノイズを軽減する音響心理に基づいています。結果として、より優れたサウンドとスムーズなフェードが得ら

れます。

詳しくは、英語版リファレンス・マニュアルの「Modules | Dither」をご覧下さい。

プレビュー設定

iZotope RXの各モジュールには、モジュール処理の効果を視聴できるプレビュー機能が用意さています。プレ

ビュー機能を使用すれば、その都度処理を適用せずに効果を確認することができます。また、プレビュー機能は

オーディオ再生中にパラメーターをリアルタイムに調整することも可能です。

視聴したい範囲を選択し「Preview」をクリックすれば、その部分の視聴が可能です。選択範囲を指定していな

いならば、カーソルを置いた場所から再生が始まります。プレビュー機能をオンにしている間にトランスポートの

「Loop」をクリックすれば、ループ再生することも可能です。

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iZotope RX ‣ ユーザーガイド32

バッファリング再生

CPUへの高負荷な処理を使用する場合、例えばDenoiserのアルゴリズムBやアルゴリズムCなどが高負荷に該

当します。iZotope RXでは、これらの高負荷時でのプレビューをリアルタイムよりスローダウンしてバッファリン

グ再生することが可能です。バッファーの長さを調整するには、「Preview」ボタン右の(+)をクリックし適切な値

に設定します。プレビュー・モードでオーディオを再生すると、処理中の部分が赤色にハイライトされ、実際にどれ

だけ処理が進んでいるかを確認することができます。

バイパス

「Preview」ボタンの拡張メニューとしてバイパス機能も用意されています。プレビュー再生中に「Bypass」ス

イッチにチェックを入れることで、未処理の状態の視聴が可能となります。「Bypass」スイッチをオン/オフするこ

とで、プレビュー時と未処理時を交互に聴き比べることができます。

ご注意:比較設定ウインドウから、同じモジュールに複数の設定を適用した場合の比較が可能です。

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iZotope RX ‣ ユーザーガイド 33

比較設定

比較設定を使用する

どの設定を適用すればい良いか迷っている時には、この比較設定は効果的です。例えば、Declickerモジュール

の個々のパラメーターがどれだけ効果的なのかを知りたい時や、Denoiserモジュールの最高品質アルゴリズム

とアルゴリズムAのどちらが効果的なのかです。

パラメーターの設定を比較設定ウインドウへ送る場合

使用しているモジュールのパラメーターを設定してから「Compare」ボタンをクリックすると、比較設定ウイン

ドウが開きます。そして、バックグラウンドでこの設定の処理が行われます。モジュールのパラメーターを変更

し再度「Compare」ボタンをクリックすると比較設定ウインドウへ更に追加されます。設定名はデフォルトでは

「Settings」ですが、設定名を選択し「Rename」ボタンをクリックすることにより他の名称へ変更することがで

きます。

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iZotope RX ‣ ユーザーガイド34

比較設定を視覚的に確認する

比較設定ウインドウ内の設定名を選択し「Preview」をクリックすれば、様々な設定の比較視聴が可能になりま

す。更にiZotope RXでは、音の比較だけでなく、波形やスペクトログラムの表示も比較することが可能です。こ

れにより、どの部分がどのように処理され影響を及ぼしているのかを視覚的に確認することが可能です。

設定を適用する

比較し一番良いものを選択して「Apply」ボタンをクリックすると、その設定をオーディオ・ファイルへ適用すること

ができます。

バッチ・プロセス

バッチ・プロセスは、オーディオ・ファイルのグループを自動化したり複数のモジュールをまとめる機能です。

一つのオーディオ・ファイルへ複数のプロセスを適用する

処理したいオーディオ・ファイルを開き「Batch」ボタンをクリックすることにより、バッチ・プロセスのリストにこの

設定が加わります。

複数のオーディオ・ファイルへ同じプロセスを適用する

Fileメニュー > Batch Processingを選ぶことで、バッチ・プロセス・ウインドウをいつでも表示することがで

きます。「Add Files」ボタンをクリックし処理したいオーディオ・ファイルを選び、使用するモジュールを選びま

す。iZotope RXは、最後に設定したパラメーターの状態でそれぞれのファイルへ適用します。この方法では、追

加したオーディオ・ファイル全体へ処理が適用されます。

適用されるパラメーターの設定値を確認するためには、「View Settings」ボタンをクリックして下さい。パラ

メーターの設定値を変更した場合には、「Update Settings」ボタンをクリックし設定を更新して下さい。

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iZotope RX ‣ ユーザーガイド 35

バッチ・プロセスを実行する

バッチ・プロセスの設定が完了したら「Run」ボタンをクリックし実行します。作業中の過程はプログレス・ダイアロ

グで確認することができます。処理をキャンセルしたい場合には、「Cancel」ボタンをクリックして下さい。

バッチ・プロセスが完了したら、バッチ・プロセス・ウインドウでその結果が表示されます。もし結果が誤っていたり

キャンセルされている場合には、もう一度「Run」ボタンをクリックして再度実行して下さい。

出力ファイル・フォーマット設定

全てのバッチ・プロセスに対する出力ファイル・フォーマットの設定を行うには、「Settings」ボタンをクリックします。

バッチ設定:

・ File Type(ファイルタイプ) - 出力ファイルのフォーマットが設定できます。

・ Sample Format(サンプル・フォーマット) - 出力ファイルのビットデプスです。

・ Dithering(ディザリング) - ディザリングとノイズ・シェイピングはビットデプスが低減している時に適用

されます。

アンドゥー・ヒストリー・ウインドウ

アンドゥー/リドゥーに加えてアンドゥー・ヒストリー・ウインドウでは変更した履歴が時系列で見られるようになり、

簡単に以前の状態へ戻ることができます。

一時的にA/B/C/Dプリセットに、アンドゥー・ヒストリーのアイテムを割り当てることも可能です。ウインドウ内の

アイテムを選び、それを割り当てたいプリセット・ボタン(A、B、C、D)を選ぶだけで実行できます。割り当てられた

アイテムは、プリセット・ボタンが赤に点灯します。割当を変更したい場合には、変更したいプリセット・ボタンを点滅

するまで長押しします。

また、アンドゥー・ヒストリーのアイテムの名称を変更したい場合は、アイテム名をダブル・クリックして変更します。

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iZotope RX ‣ ユーザーガイド36

サポート情報

Help|Contentsに含まれるiZotope RXのユーガーガイドには、iZotope RXの使用方法についてのガイドライ

ンが記載されています。iZotope RXのソフトウエア内にも重要なサポート情報が含まれています。

‣ ボタン、スライダー等のiZotope RXの各コントローラ上にマウスのカーソルを置くと、コントローラや

パラメータを説明するツールヒントが表示されます。

‣ iZotope RXモジュールやその他のウインドウで「?」ボタンをクリックすると、使用しているウインドウに

関連したヘルプのページが表示されます。

iZotope RXのCD-ROMに収録されているインストールの手引きを説明するウエブページからiZotope RX

Overview Videoにアクセスしてビデオをご覧になることをお勧めします。

サポート/ユーザー登録M-Audioのウエブサイト(www.m-audio.jp/support)にもサポート情報が記載されています。M-Audioのウエブサイトのテクニカ

ルサポートのページから、質問内容を入力し送信して頂くこともできます。ユーザー登録を行うことで、新規エムオーディオ製品の正規

登録ユーザーとして、ご購入日から一定期間、無償テクニカル・サポートを受けることができます。エムオーディオへお問い合わせ頂く場

合には、エムオーディオでのユーザー登録を完了しなければ限定的保証及びカスタマーサービスを受けることができません。ユーザー

登録を行うには、次の2つの方法があります。環境に合わせた方法でユーザー登録を行って下さい。1.)コンピュータで(一般的なWeb

ブラウザ)エムオーディオWebサイトへアクセスできる方:エムオーディオ オンラインユーザー登録ページhttp://web.m-audio.

jp/register/にて、必要事項を入力して送信して下さい。2.)携帯電話でエムオーディオWebサイトへアクセスできる方:エムオーディ

オ モバイルサイトのオンラインユーザー登録ページhttp://web.m-audio.jp/mobile/にて、必要事項を入力して送信して下さい。(注

意:ユーザー登録完了の御案内は行っておりませんのでご了承下さい。)

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iZotope RX ‣ ユーザーガイド 37

ソフトウェアのライセンスに関する使用許諾契約条項

この限定的保証は、エムオーディオ、エムオーディオ正規ディーラー及び製品取り扱い店からエムオーディオ製品を最初にご購入頂い

たお客様のみが対象となります。正規ディーラー及び製品取り扱い店の一覧はhttp://www.m-audio.jp/index.php?do=store.

locatorをご覧下さい。

1. ソフトウェアのライセンス:エムオーディオは、お客様(個人、法人を問いません)に同梱のソフトウェア(以下、「エムオーディオ・ソフトウ

ェア」と称します)を、以下のとおり使用する権利を許諾します。

(a)1台のコンピューターで使用すること。

(b)別のコンピューターにソフトウェアをインストールし直すこと。但し、元のコンピューターにインストールされたソフトウェアを消去

することが必要であり、一度に1台のコンピューターでしか使えません。

(c)インストールしたソフトウェアが使用できなくなった場合に、バックアップコピーをインストールして使用すること。お客様は、エ

ムオーディオ・ソフトウェア、マニュアル、またはそれらの複製物を頒布することはできず、エムオーディオ・ソフトウェアを改変し、賃貸

し、リースし、あるいはサブライセンスすることもできません。さらに、お客様は、エムオーディオ・ソフトウェアを、コンピューター・サー

ビス事業における使用、ネットワーク上での使用、タイム・シェアリングによる使用、複数のコンピューターまたは複数ユーザーで使用

できる状態に置くことはできません。

2. 著作権:このライセンス契約は、エムオーディオ・ソフトウェアを販売するものではありません。本契約により、お客様は、エムオーディ

オ・ソフトウェアを本契約に基づいて使用する権利のみを取得したものであって、知的所有権を含め、エムオーディオ・ソフトウェア及びマ

ニュアルについて、所有権その他の権利を取得するものではありません。エムオーディオ・ソフトウェアについての権利及び権限は、エム

オーディオ(又はそのライセンサー)の財産に留まるものです。

3. リバース・エンジニアリング:お客様はエムオーディオ・ソフトウェアのリバース・エンジニアリング、逆コンパイル、逆アセンブル、改変、翻

案その他の修正を、自ら行ったり、第三者(お客様が法人の場合にはその従業員および下請業者を含みます)に行わせてはなりません。

4. 限定的保証:エムオーディオは、通常の使用状態において、エムオーディオ・ソフトウェアを記録したディスクに欠陥がないことを、お買

い上げ後90日間に限り保証します。保証期間内にディスクに不具合が生じた場合には、エムオーディオ(日本国内窓口:デジデザイン/エ

ムオーディオ・カスタマー・サービス Tel.03-3505-4034)に連絡して、返品承認番号(RAナンバー)をもらって下さい。返品承認番号

取得後、マニュアル、付属ハードウェア及び領収書のコピーとともに、エムオーディオ(日本国内事業部:〒107-0052 東京都港区赤坂

2-11-7 ATT新館ビル4F アビッド テクノロジー株式会社内 デジデザイン/エムオーディオ)にお送りくだされば、交換致します(交換

にかえ、代金を返還する場合があります)。お送り頂く箱の外側に大きな文字で返品承認番号を記載して下さい。本保証は、エムオーディ

オ・ソフトウェアに関する不具合が、火災、地震、第三者による行為、その他の事故、お客様の故意若しくは過失、誤用その他異常な条件下

での使用により生じた場合には、適用されません。交換されたディスクについての保証期間は、当初の保証期間の残存期間とします。エ

ムオーディオ及びそのライセンサーは、エムオーディオ・ソフトウェア及び第三者のソフトウェアでエムオーディオ・ソフトウェアと一緒に

記録されているものについて、エラーがないことの保証をするものではありません。

5. その他の保証:エムオーディオ・ソフトウェア及びドキュメンテーションは、「現状渡し」で提供されるものとし、何らの保証もなされて

いません。エムオーディオ及びそのライセンサーは、エムオーディオ・ソフトウェア及びマニュアルに関し、明示、黙示を問わず、一切の保

証(商品性及び特定目的への適合性についての黙示の保証を含む)を致しません。さらに、エムオーディオ及びそのライセンサーは、エ

ムオーディオ・ソフトウェア及び付属するドキュメンテーションが、第三者の権利を侵害するものでないことを保証するものでもありま

せん。エムオーディオ・ソフトウェアに欠陥が発見された場合には、お客様の費用でサービス、修理、修正を受ける必要があります。

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iZotope RX ‣ ユーザーガイド38

6. 責任制限:いかなる場合においても、エムオーディオ及びそのライセンサーは、エムオーディオ・ソフトウェアの使用又は使用不能から

生じた間接的、付随的または派生的又は特別の損害(逸失利益、データの損失等を含むが、これらに限定されません)について、契約任、

不法行為その他の法律構成によるかを問わず、またエムオーディオがかかる損害の可能性について知っていたかどうかを問わず、一切

責任を負いません。いかなる場合においても、エムオーディオが本契約に基づいてお客様に対して負担する責任は、お客様がエムオー

ディオ・ソフトウェアを取得するために支払った金額を上限とします。

7. 期間終了:本ライセンスは、解約されない限り効力を有します。お客様はいつでもこの契約を解約することができます。お客様が本ラ

イセンスの条件に違反した場合には、本契約は自動的に解約されます。こ契約が解約された場合、お客様は、エムオーディオ・ソフトウェ

アおよびその複製物(複製の形式を問いません)の一切を、消去ないし破壊しなければなりません。

8. 輸出:お客様は、エムオーディオ・ソフトウェアを日本国外に輸出または移転してはなりません。但し、事前に日本および米国の輸出管

理当局から書面による許可を得た場合を除きます。また、米国及び日本政府によって定められた禁輸国に対して持ち込むことはできま

せん(これには、インターネット経由の移送も含まれます)。

9. 雑則:本契約は日本法に準拠します。本契約に関する紛争については東京地方裁判所を合意管轄裁判所とします。本契約は当事者間

のすべての合意を構成するものであり、本契約に規定するエムオーディオ・ソフトウェアに関する従前の一切の書面また口頭による契約

または表明事項にとって代わるものであります。本契約の修正は、正当な権限を有する者が署名した書面によるものでなければ有効と

はなりません。

10. お客様、または第三者が、本製品ならびにエムオーディオのその他の関連製品の誤使用、使用中に生じた故障、その他の不具合また

はそのシステム全体の使用によって受けられた損害に関しては、当社は一切その責任をおいませんので、予めご了承下さい。または本

製品の故障、誤動作または不具合による、録音媒体(ディスクドライブ)等へ記録された内容の損害、及び録音/再生時及びデータ・バック

アップを行なう際にお客様または第3者が製品利用の機会を逸した為に派生した損害等、付随的損害の補償についても、当社は一切そ

の責任をおいませんので、予めご了承下さい。