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NTTデータ先端技術株式会社
KIC
神戸情報大学院大学 情報技術研究科・講師NTT データ先端技術(株) オープンソース技術部・課長
三浦 広志
神戸情報大学院大学 情報技術研究科・講師NTT データ先端技術(株) オープンソース技術部・課長
三浦 広志
OSSの教育効果と 人材育成への挑戦
OSSの教育効果と 人材育成への挑戦
2
OSS人材の現状と人材育成施策
OSSの活用と教育
将来への挑戦
AgendaAgenda
3
平均的 OSS開発者
FLOSS-JP( http://oss.mri.co.jp/floss-jp/)の調査
欧米では情報系の学生が 3/4を占めるが日本で半分以下
上記のような高学歴で独力で学んだ人が活動の中心中高生も少数ながら参加
平均的 OSS開発者
1/31/3 2/32/3
高学歴高学歴独学で
プログラミング独学で
プログラミング
41%41%
ソフトウエア技術者
ソフトウエア技術者
オープンソース開発者像(現状)オープンソース開発者像(現状)
4
関連書籍や技術認定LPI/RHCEなどや書籍の増加
高度教育の取組み講座の開設、教材開発
北海道大学に寄付講座、早稲田大学で教材開発し社会人教育も
利用者人材
インテグレーション人材
プログラマ
教育体制が拡充各ベンダーが事業拡大し雇用機会が拡大
事例が増えベンダー内の技術者育成も拡大不足!不足!
OSS人材育成施策( OSS利用技術者)OSS人材育成施策( OSS利用技術者)
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高度なソフトウエアプロジェクトの推進IPA未踏ソフトウエア創造事業コミュニティ支援
OSS開発者の再発見と Respection専門職大学院のとりくみ
神戸情報大学院大学
日本発の例 Sambaの改修 Linuxカーネルの改良 入力メソッドの開発 PostgreSQLベンチマーク、二相コミット
各種施策に効果OSS改修が可能高度な OSSが日本発で開発公開少数だが存在少数だが存在
OSSコア人材
OSS開発者
OSS人材育成施策( OSS開発技術者、 OSS開発者)OSS人材育成施策( OSS開発技術者、 OSS開発者)
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OSS人材の現状と人材育成施策
OSSの活用と教育
将来への挑戦
AgendaAgenda
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プログラムを読むスキル技術と体力の向上日々成長するソフトウエアのバグを取るのに必須良いコードと悪いコードが見える「意図」を読み解く
プロジェクト運営スキル命令されない、命令できないモチベーションの維持公正な判断力国際コミュニケーション力
OSSに期待する教育効果OSSに期待する教育効果
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技術力
プログラム設計開発
信頼とリーダーシップ
ネット上のコミュニケーション
作業分担組織化
公正な技術的判断国際的活動
リーダー
貢献者
協力しよう!
OSSのプロジェクトリーダが獲得する資質OSSのプロジェクトリーダが獲得する資質
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国際コミュニケーション力知的財産権やライセンスの知
識分野ごとの「実行力」
翻訳、説明文章の作成設計、プログラミングデバッグ、問題管理機能追加、標準準拠テスト、品質保証 (QA)
モチベーション
通常、システム構築で求められるスキルと差はない
OSSプロジェクト参加者のスキルOSSプロジェクト参加者のスキル
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オープンソース・プロセス「伽藍とバザール」エリック・レイモンド 1998
OSSの開発方法論の有効性自発的参加と命令のない体制高い生産性、高い品質の実現
贈与文化と行動原理「ノアスフィアの開墾」エリック・レイモンド
2000ハッカー文化、贈与文化「ハッカー(凄い技術者)」という敬称
ビジネスの原理「魔法のおなべ」エリック・レイモンド
オープンソース・プロセスオープンソース・プロセス
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内向的コミットメント尊敬、自己実現、夢の探求がモチベーション
昇給、ボーナスなどは衛生要因おもしろい仕事ができるか
外向的コミットメント昇給、ボーナスなど直接的報酬によるモチベーション
中国ならば、 3 割の昇給でものすごく働く日本では、効果が少ない
なぜ OSS開発者は生産性が高いのかなぜ OSS開発者は生産性が高いのか
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KNOPPIXを活用した大学授業高校での事例産学連携による講師派遣神戸情報大学院大学
オープンソースを中心にすえたカリキュラム社会、先端技術、プロジェクトマネジメントを教える
高度専門職を育てる新しい高等教育産学連携による講師陣
OSSを活用した専修学校カリキュラム開発
OSSを教材にOSSを教材に
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OSS人材の現状と人材育成施策
OSSの活用と教育
将来への挑戦
AgendaAgenda
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「…オープンソースなどのトレンドは、ソフトウエアビジネスの成熟とコモディティ化、そしてサービスへの移行の現れである…」(ソフトウエア企業の競争戦略、Dr. Kusumano, MIT, 2005; CACM vol.48,Issue.7)
ソフトウエア産業に取って最重要課題は日本の PMや品質管理スキルを生かすことそれは標準化された製品やカスタムシステム提供に生かすこと
日本の強みのスキルをどれだけ継承できるか。受け皿となる人材がすべての鍵
日本の IT産業の問題日本の IT産業の問題
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「日本のコンピュータサイエンスの教育は、古典的基礎知識を教えるだけで、役に立っていない」( Computer Science Education in Japan/Martin E. Bush:Communications of the ACM Aug 2004/Vol.47, No.8)センター試験にコンピュータサイエンスの設問はない。コンピュータ科学の学卒でも、基礎的な知識しか得て
こないコンピュータサイエンスを教え始めるのが遅いハードウエアに重点を置きすぎでソフトは軽んじられ
ている
高等教育の問題高等教育の問題
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創造的新技術は大学から生まれ、 OSSとして成長するPostgreSQLは、古くは大学 (UCB)における
POSTGRESプロジェクトからスタートBSD UNIXは、同じ UCBの研究によってスタートOpenLDAPは、 University of Michiganの研究者が公開することでスタートできた
最初の一歩は大学で、残りの 1 万歩はOSSで最初は優秀な研究者が作る普及、使い勝手改善、市場形成は OSSで広げる
大学・高等教育機関開発 OSSの勧め大学・高等教育機関開発 OSSの勧め
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インフラは公共財であるため、共有財産である OSSが適合する。
家庭で
企業で 行政で
街角で
Web サービス
ブロードバンド
ユビキタスネットワー
ク
GPS ・ITS
エージェント
無線・移動体通信駅
車
カフェ
携帯電話
PDA
RFID ・センサ
決済・課金システム
セキュリティ
IP v6
情報家電ユビキタス
OSS
デジタル化デジタル化 ネットワーク化ネットワーク化 個人化個人化
ユビキタス時代の到来によってあらゆるものにソフトウエアが入る
今後への挑戦今後への挑戦