N04C型エンジン

1概 要

日野自動車の小型 トラック・新型デュトロに採用されているN04C型エンジンは,エ ンジン本体の改良と最

適な排出ガス後処理システムの組み合わせにより,平成22年 自動車排出ガス規制 (ポ スト新長期規制)の適

合と共に燃費性能を向上した。

参考

排出ガス識別記号 伊J)SKG 1桁 目

S

2桁 日 3桁 目

K G

2桁 目 :1桁 目 : 2桁 目 :

低排出ガス認定識別記号 燃料別ハイブリ

(デ ィーゼル車) 燃費基準達成,

S:平成22年規制 D:ハ イブリッ

T:平成22年規制より K:ハ イブリッ

NOx及びPMを 10%低減 」 :ハ イブリッ

Q:ハイブリッ

1)環境性能

(1)排出ガス低減への取り組み (図 I-1)

G:車両総重量が3.5ト ン超適用状況

ドなし 平成27年度燃費基準未達又は不適用 3.5ト ン超ディーゼル車

ドなし 平成27年度燃費基準達成

ドあり 平成27年度燃費基準達成

ドあり 平成27年度燃費基準達成+10%

ッドの有無及び

3桁 目 :

重量条件など

①DPRシステムの採用により,平成17年 自動車排出ガス規制時にPM値は平成22年 自動車排出ガス規制

(ポスト新長期規制)レベルを達成。

②平成22年 自動車排出ガス規制(ポスト新長期規制)に際しては,エ ンジン改良と新DPRシステムで対応。

PM(g/kwh)

寺‐‐‐平成17年 自動車排出ガス規制対応

…平成22年 自動車排出ガス規制

(ポ スト新長期規制)対応

0.2

0.1

0.05

0.027

0.01

NOx(g/kwh)

艮梨責讐襲理贔場珊)DPRつぃd fγtuate・ ●̈“・Red∝mn

図 I-l J卜 出ガス低減への取り組み

通 称 名 車 両 型 式 適 用 時 期 出 典 資 料

日野デュ トロS」G/SKG/SDG/TKG/TQG―XZU, XZC, XKU, XKC

2011.6´V新型車解説書 D l1010(1/2,2/2),D12080整備解説書 F10010,J12010,H l1010取扱説明書 A10010

- 95 -

日 野 自 動 車 株 式 会 社

(2)主要構成 (図 I-2)

コモンレール式噴射システム

後処理・新DPRシ ステムにて従来のPM浄化機能に加え,NOx浄化機能を追加・DPR再生中の排気温度アップ・DPR自 動再生率の向上

エンジンEC∪

エンジン本体改良・EGRシステムの強化・噴射系を改良・強化・燃焼効率の向上

+

図 I-2 主要構成

(3)燃費性能

実燃費向上へ盛 り込んだ内容は以下の通 りである。

①新N04C型エンジン(ディーゼル車用に加えてHV車専用エンジンを追加)

②新ハイブリッド・システム

③新プロシフトv(Hv車のみに設定,AMT,2ペ ダル式)

④新エコラン制御(ラ フなアクセル操作や車速波状運転の防止)

RR・ DOC

- 96 -

・・` ~V~ DPR―フィルタ

ATC:After・ Turbo・ Catalyst

DOC:Diese卜 Oxidation・ Catalyst

2)N04C型 エンジン主要諸元

3)エ ンジン性能曲線 (図 I-3)

エンジン性能曲線図の例として,N04C一 UPと N04C一 ULを 図に示す。

(N04C― UP〉 (N04C― UL〉

420/1400

40

20

0

軸

ト

ルク

貧

品

）

ｍ

佃

鰤

知

ｕ

ｏ

軸

ト

ルク

貧

ふ

）

ｍ

佃

鰤

知

硼

ｏ

1∞01“018∞ 22∞ 26∞ 300034∞

エンジン回転速度(rpm)

1∞014001∞ 022∞ 26∞ 30∞ 34∞

エンジン回転速度(rpm)

N04C型エンジン性能曲線図

ディーゼル車 HV車

エンジン型式 N04C― UQ N04C― UP N04C― UN N04C― UM N04C― UL

エンジン本体

エンジン種類 水冷 4サ イクル直列 4気筒デイーゼル OHV方式

燃焼室形式 直接噴射式

内径 ×行程 (lmll) 104.0× 118.0

総排気量 (L) 4.009

圧縮比 17.0 18.0 18.0 18.0 20.0

最高出力

kW IPSI/rpm13211801

/2800

11011501

/2500

10011361

/25008511161

/2500

11011501

/2500

最大 トルク

N o m lkgfO ml/rpm480149.01

/1400

420143.01

/1400390140.01

/1400325133.01

/1400

420143.01

/1400

バルブ・クリアランス (lllll) 冷間時 インテーク :0.30 エキゾース ト:0.45

燃焼噴射順序 1-3-4-2

潤滑装置

潤滑方式 ギヤ 。ポンプ圧送式

オイフレ。フィフレタ フル・フローろ紙式

オイル量 (L) オイル・パン約 5.2, オイル・フィルタ1.3

オイル・クーラ 水冷多板式

冷去「装置

冷却方式 水冷式,ク ーラント・ポンプ強制循環

冷却液容量 (L) 約 14

クーラン ト・ポ ンプ 遠心式, ベル ト駆動

サーモスタット形式 ワックス式,ボ トム・バイパス式

サーモスタット開弁温度 82R3 88R3

燃料装置噴射ポンプ形式 列型 (電子制御コモンレール式燃料噴射システム)

噴射圧力 (Mpa) 200

電気装置

バ ッテリ(V― Ah) 12-48× 2

オルタネータ(V一 A) 24-60'彗 しくは24-80 Hvシ ステム

スター タ(V― kW) 24-4.5 Hvシ ステム

伝達方式 電磁ピニオン・シフト式 Hvシ ステム

低温始動補助装置 グロー・プラグ式

過給機形式 ターボ式 (GT22型 )

160420/1400

現

20

0

図 I-3

- 97 -

軸

出

力

Ｔ

Ｗ

２

　

１

構造・機能

構成部品の配置 (図 I-4,5,6)

エンジン主回転センサ

コモ ンレール圧 力

センサアース

エンジン副回転センサ `

燃料温度センサ

図 I-4 前面視

サクション・コントロール・バルブ

図 I-5 左側面視

- 98 -

吸気温度センサ ブースト圧カセンサ

グロー・プラグ

燃料フィルタ

ディーゼル・スロットル・ ディーゼル・スロットルソレノイド・コネクタ 開度センサ・コネクタ

コモンレール圧力センサ

吸気温度センサ

ディーゼル・スロットル

サプライ・ポンプ

電動アクチュエータ・コネクタ EGRク ーラ

排気コントロール・パルブ

オイル・プレッシャ・スイッチ

燃料添加弁

図 I-6

オイル・フィルタ

右側面視

- 99 -

ターボ・チャージャ

エアコン・コンプレッサ

2)構成部品の構造・機能

(1)エ ンジン・コントロール・システム (図 I-7)

エンジン・コントロール・システムはエンジンECU,ア クセル・ペダル,ア クセル・センサ,ア イドル・セッ

ト・ボタン,セ ンサ類及びアクチュエータ類で構成している。

E ' ;eEt>ltE, nnt>*t

後処理 システム

NOxセ ンサ

DPRフ ィルタ

「

流温度センサ

図 I-7 エンジン・コントロール・システム・ブロック図

- 100 -

”一一一帥一

クセル・センサ

暉

インジェクタ

コモンレール圧カセンサ

インタ・クーラ

DPRフ ィルタ上流温度センサ

Size3 ActDCM(CAN) 前段

酸化触媒EGRV開度センサ

r)エ ンジンECU(図 I-8,9)エンジンECUは ,助手席側インストルメント・パネル内に車両制御ECUと並んで配置おり,下記制御を行っ

ている。

ジンEC∪

TWV:二方電磁弁SCV:燃料調量電磁弁

図 I-9 噴射制御系統図

制御名 制御内容

燃料噴射制御

エンジンの状態に応じて演算した基本噴射時期に各センサの信号による補正を加え,イ ンジェクタ

の燃料噴射時期及び噴射量を制御する。エンジンECUは各センサ,ス イッチからの入力信号を受け,

これらの情報を処理してインジェクタ,サプライ・ポンプ,各 リレー,電磁弁を制御する。

ディーゼル・スロットル

制御

ディーゼル・スロットルを走行状態に応 じた開度に制御する。また,デ イーゼル・スロットル・バ

ルブを閉じ,吸入空気量を制御することでDPR再生時に必要な排出ガスの昇温制御を行う。

EGR市 Jイ卸 運転状態に応 じてEGRバルブ開度を制御する。

可変ノズル・ターボ制御 ターボ・チャージャに設けられた可変ノズル位置を制御することにより,過給圧を制御する。

スタータ 。ブロック制御

(HV車 を除く)

スタータを保護するため,エ ンジン運転中のスタータ作動を防止する。

フェールセー フ システムに異常が発生したとき安全性確保やエンジン保護を目的に制御停止や出力制限を行う。

故障診断機能 常にシステムを監視 し,異常と判断したときにチェック・エンジン・ランプによって警報する。

アクチュエータ

アクセル・センサ

エンジンEC∪

インジェクタ(TWV)(噴射量,噴射時期制御)

各リレー,電磁弁コモ ンレール圧セ ンサ

各種センサ,スイッチ類

- 101 -

(2)車両制御 ECU(図 I-10)

車両制御 ECUは ,下記制御を行っている。

制御名 制御内容

アイドル・ス トップ制御

車両停車時にエ ンジンを停止させ燃費の向上を図る。Dレ ンジでのアイ ドル・ス トップ制御追加

(オ ー トマチック・ トランスミッション搭載車)。 シフ ト操作することなくブレーキ操作によリアイ

ドル・ス トップを始動,停止することによる操作性向上。

ESス ター ト制御ブレーキ・ペダル踏み込み時,ブ レーキ圧保持を自動で行うことで坂道発進におけるペダル踏み替え操作での運転者の負担を低減する。

エコラン制御 無駄なアクセル・ワークを制御 し,模範的な低燃費走行を支援する制御。

補助ブレーキ制御エキゾース ト・ブレーキの作動制御を車両制御 ECUを介 してエンジンECUに要求することにより,

エンジンECUへの入出力を削減。

エンジン回転制御

・車両制御 ECUがマニュアル・アイ ドル操作によるアイ ドル・アップ又はエキゾース ト・ブレー

キ操作によるエキゾース ト・ブレーキ作動及びアイ ドル・アップの指示を通信によってエンジン

ECUに要求することにより,暖機運転を制御。・発進アイ ドル・アップの機能 (マ ニュアル・ トランスミッション搭載車)

ECOラ ンプ制御N04C型エンジン・マニュアル・トランスミッション搭載車及びN04C型エンジン。オー トマチック・

トランスミッション搭載車のECOラ ンプの点灯,消灯を制御。

- 102 -

※点線部 車両電源 12V

SW:スイッチ

テJ励 タ イトSW

キーSW

アイドル・ボリューム電源

ストップ・ランプSW

P丁 0ク ラッチSW

ニュートラルSW

Nレ ンジ信号

カーテシSW(DR)

メータ

ESラ ンプ

クーラ・オフ信号

アイドル・ストップ・クーラ・オフ・リレー

プロワ・リレー・カット

アイドル・ストップ・プロワ・リレー

RS232C TX

クラッチ・ストローク・センサ電源

Gセ ンサ電源

ブレーキ・ロック・バルブ1監視信号

ブレーキ・ロック・リレー2駆動(Rr)

制御CAN

ダイアグCAN

空調回路

空調回路

DLCコ ネクタ

ブレーキ・ロック・パルプ2(Rr)

アイドル・ストップ作動許可信号

エンジン運動信号

図 I-10 車両制御 ECUシ ステム・ブロック図 (デ ィーゼル車及びハイブリッド車)

車

両

制

御

Ｅ

Ｃ

Ｕ

パーキングSW

スタータ信号

カット・

`レ

スッテリ直電源

アクチュエータ電源

バッテリ直電源

アクチュエータ

パワー・モードSW(HV)

ダイアグ・ランプ

ESメ インSW

ESス タート・メインSWアイドル・ストップ・キャンセルSW

解除タイミング (

発進アイドル・アップSW

コンピSWl段

スタータONリ レー接点溶着監視

スタータONリ レー1

クラッチ・ストローク・センサ

クラッチ・ストローク・センサGND

アイドル・ポリューム

Gセ ンサGND

クラッチSW

ブレーキ・ロック・パルプ1(Fr)

ブレーキ・ロック2リ レーPレ ンジ信号

ブレーキ・ロック作動信号

※本図はフルスペック時の図であり,搭載される機能により車両にない回路があります。

- 103 -

3)後 処理システム

(1)概 要

。平成22年 自動車排出ガス規制に対応するため新たに,新 DPRシ ステムを開発。全車に標準装着。

・新 DPRシ ステムは従来のPM浄化機能に加え,NOx浄化機能を追加 した。この二つの機能の組み合せを総

称 して「新 DPRシ ステム」と標記する。

・燃料添加弁を採用して,再生時のオイル希釈に対するロバス ト性を向上。

・燃料添加弁が万一故障した場合のシステム保護用としてFCV(燃料遮断弁)を設定。

・エンジン直下触媒 (ATC)を 追加 し,自動再生性能を向上。

(2)構造・機能

И 構成部品の配置 (図 I-11)

各触媒とマフラ本体を一体化 し,マ フラ・ユニットを構成,車両右側へ搭載。

マルチ・インフォメーション・モニタ

チ菫

`′

:ランプξ:課

(::言:S`PM再生スイ ッチ

マフラ・ユニット

図 I-11 構成部品の配置

- 104 -

(口)新 DPRシ ステム構造 (図 I-12)

エア・フロー・

―タ

インタ・

クーラ

燃料添加弁

FCV(燃 料遮断弁)

マフラ・ユニット

ATC:After・ Turbo・ Cata!yst

DOC:Diesel・ Oxidation o Cata!yst

図 I-12 新 DPRシ ステム構造

(a)DPR― フィメレタ

・DPR一 フイルタは,排出ガス中に含まれるススを捕集する装置で,内蔵する高捕集率・低圧損のセラミック

フィルタにより,エ ンジンの排出ガス全量をろ過しススを捕集することによってPM値低減を行う。

・DPR一 フイルタのススの捕集効率は95%以上を確保している。

・捕集されたススは一定量がDPR― フイルタ内にたい積すると排気温度を上げ, 自動再生を行う。

・DPR―フイルタの再生にはコモンレール式燃料噴射システムのマルチ噴射機能や燃料添加弁を用いており,

排出ガス温度を複数の排気温度センサで検知し,燃焼温度を上昇させている。

(b)DOC(Diese:0 0xidalon O Catalyst:酸 化触媒)

排出ガスの昇温のためにエンジンからのポス ト噴射及び燃料添加弁からのHC成分を熱に変えると共に,触

媒のHC選択還元機能でエンジンからのNOxを 浄化する。

(C)ATC(After・ 丁urbo O Cata:yst)(図 I-13)

エンジン側に近い高排気温度の部分に小型触媒を配置し,マフラ部分で排気温度が低い状態の運転領域でも

触媒による温度上昇効果により再生能力を向上させている。

FCV(燃料遮断弁)

図 I-13 ATCほ か

- 105 -

DPR― フィルタ後温度センサ

DPR― フィルタ前温度センサ

センサ信号

DOC前温度センサ

AttC下温度セ ンサ

エキゾースト・ブレーキ

DPR―

フィルタFRDOC

ターボ・チャージヤ

エキゾースト・プレーキ

個)燃料添カロ弁 (図 I-14)

・サプライ 。ポンプから供給された燃料を,排気温度,エ

ンジン回転・負荷などを各センサで検知 し,エ ンジン

ECUの 演算結果に基づき後処理システムにて必要な燃

料を排出ガス中に添加する。

・燃料添加弁取 り付け部は,エ ンジン冷却水により冷却さ

れている。

0-リ ング

ノズル・ニードル

ノズル

図 I-14 燃料添加弁

←)FCV(Fuele cut e valve:燃料遮断弁 (図 I-15)・新DPRシ ステムの採用に伴い,燃料添加弁が万一故障した際のシステム保護用としてFCVを設置されてい

る。

・FCVは,サ プライ・ポンプから燃料添加弁への燃料供給を遮断してシステムの保護を行う。

・エンジンECUが燃料添加弁の異常作動を検知 した場合にFCVへの供給電流を遮断し,FCVに 内蔵されて

いる電磁弁が自動的に作動して燃料供給を遮断する。

:・

~・ ~口 ~・ ~・

コモンレール

インジェクタ

ゆ　□

．　

　

　

　

　

ン一

Ｆ　　”

||

―――― :正圧回路…‐‐…… :負圧回路-0-0・ :リ ターン回路

図 I-15 FCV

エンジン側フューエル・

フィルタ

〈燃料経路〉

フューエル・タンク

- 106 -

サプライ・ポンプ蝙1霧ぃ

(f)エ ア・フロー・メータ

。エンジンの吸入空気量を検知し,燃料の添加量を制御する。

。従来の電圧出カタイプから周波数出カタイプヘ変更した。

・エア・フロー・メータ内の周波数変換回路で出力電圧を出力周波数へ変換 し,エ ンジンECUへ吸入空気量

値を送ることで,検知制度向上を図った。

(g)AttC後温度センサ

ATC直後に設けられてお り,排出ガス温度を検知している。

(h)排気温度センサ

DOC前温度センサ,DPR― フイルタ前温度センサ,DPR― フイルタ後温度センサは,排気温度を検知し新

DPRシステムの作動を制御するための情報をエンジンECUへ送っている。

(i)NOxセ ンサ

NOxセ ンサはRR DOC直後に装着されてお り,排 ガス中のNOx濃度を検知し燃料の添加量を制御するた

めの情報をエンジンECUへ送っている。

(1)差圧センサ

マフラ・ユニツト前後の差圧を検知し,ス ス詰まり時の補正制御に用いる。

レ⇒ 新 DPRシ ステム系統図 (図 I-16)

エンジンECU

エンジン本体系制御信号

DPR常J`卸

・スス堆積計算

・スス再生量計算

・再生時昇温制御

・再生時昇温フィードバック制御

・ポスト噴射量積算

・差圧監視

ダイアグ判定

NOx浄化制御

・エンジン出NOx量計算

・軽油添加量計算

・軽油添加制御

・マフラ出口NOx監視

・軽油添加フィードバック

制御

エンジン本体系(DPR再生)

回転センサ‐「噴射系部品 |

水温センサ

ディーゼル・スロットル開度センサ ‐「EGR系部品 |EGRバルプ開度センサ

‐「ターボ系部品 |車両系制御信号

キーON信号,「ディーゼル・スロットル |

車速信号

アクセル・センサ ‐lエキゾースト・プレーキ lクラッチ・センサ

ニュートラフレ・スイッチ

ブレーキ・スイッチ エンジン本体系(NOx浄化)

●・| 噴射系部品(燃料添加弁)

キャブ側信号

排出ガス浄化装置スイッチ

温度センサ排出ガス浄化インジケータ・

ランプAttC下温度センサ

DOC前温度センサ 排出ガス浄化装置スイッチ

DPR― フィルタ前温度センサ

DPR― フィルタ後温度センサチェック・エンジン・ランプ

差圧セ ンサ

差圧セ ンサ 燃料遮断弁(添加弁上流)

NOxセ ンサ

NOxセ ンサ

1 日:NOx浄化機能

図 I-16 新 DPRシ ステム系統図

- 107 -

国 作 動

(al DPR再生制御 (図 I-17)◆捕集されたススは一定量が DPR―フィルタ内にたい積すると自動的に再生を行うクリーニング・モー ドヘ

移行 し,た まったススを燃焼させる。この捕集と燃焼の繰 り返しにより,ス スが異常にたい積することなく

DPR― クリーナを使用している。

・コモンレール式燃料噴射システムのマルチ噴射機能及び燃料添加弁により,噴射パターンを変化させること

で低い排気温度からでもフィルタ温度を短時間で上昇させ,ス スの自己燃焼温度まで昇温 し捕集されたスス

を燃焼させることができる。

・クリーニング・モー ド中に信号待ちなどで停車 したときには,ア イドル・アップ及びデイーゼル 0ス ロット

ルと排気コントロール・バルブを作動させ,排出ガスの温度を上昇させ自動再生率を向上している。

・手動再生要求時は,メ ータ内のインジケータが点滅表示をし,手動再生中は点灯表示になる。

ハイプリッド車以外 ハィブリッド車

図 I-17 手動再生時インジケータ表示

(b)NOx浄化制御 (図 I-18)。マフラ 。ユニット内の各触媒は,燃料添加弁より噴射された燃料 (炭化水素 :HC)と 排気ガス中のNOxを

,

触媒表面で吸着 し触媒の貴金属上で反応させることでNOx浄化を行っている。。FR DOC,DPR― フィルタ,RR DOCの 効果によりCO,HCの 浄化 も行っている。

DOR― フィルタ

・PMを捕集・酸化・NOxを浄化・CO,HCを浄化

図 I-18 DPRマ フラ・ユニット内の働き

- 108 -

３

　

１

＜１

整備・点検のポイン ト

メータ類及びランプ類の配置

コンビネーション・メータ(図 I-19)

タコメータ

t t-- >2' ',( >rr-9

ハイプリッド用モニタ

ウォーニング・

インジケータ

マニュアル・ トランスミッション搭載車

ハイプリッド車

図 I-19 コンビネーション・メータ

マルチ・インフォメー

ション 。モニタ

ウォーニング・

インジケータ

オートマチック・トランスミッション搭載車

｀‐120140‐

・ク

1●● 100

- 109 -

(2)マ ルチ・インフォメーション 0モ ニタ(図 I-20)

マルチ・インフォメーション・モニタに表示される項目及び表示内容

①燃料計

②水温計

③シフト・ポジション(オ ートマチック・トランスミッション搭載車及びプロ

④モード表示(プ ロ・シフトV搭載車のみ)

⑤ススたい積計(N04C型エンジン搭載車のみ)

⑥オド・トリップ。メータ

⑦HV用 モニタ

シフトV搭載車のみ)

シフト・ポジション

cぶ開圏目囲燃料計 水温計

図 I-20 マル チ・

オド・トリップ・メータ

インフォメーション・ モニタ

-110-

ススたい積計

冨蒙理撃

表示 名 称 表示色 表示内容

瞥 オイル・プレッシャ 赤 エンジン油圧低下

ネ シー ト・ベル ト未装着警報 赤 シー ト・ベル ト・インジケータ

0 ブレーキ 赤 ブレーキ 。フェール

騰 デフ油温 赤 警告表示

喘 キャブ・ティル ト 赤 警告表示

僻 A/T7由 ,昆 赤 A/T油温警告

□ チャージ 赤 チャージ異常

対 エア・バ ッグ 赤 17 . t\.y / . 7 t4 tv

0 AMT警報 赤 警報表示

甲 A/T警報 赤 警報表示

③ パーキング・ブレーキ 赤 パーキング・ブレーキ作動

101 ESス ター ト 橙 作動インジケータ

=PTO 橙 作動インジケータ

宙 プレヒー ト 橙 状態表示

聯 DC/DCウ ォーニング 橙 警告表示

③ ABS異常 橙 ABSフ ェール

帥肝

O/D。 OFF 橙 状態表示

7 フューエル・ ドレーン・ トラップ 橙 セジメンタ

HV Hvウ ォーニ ング 橙 状態表示

器 排出ガス浄化装置 橙 警告表示

(3)ウ ォーニング・ランプ及びインジケータ・ランプ

・各種システムの故障及び異常時にウォーニング・ランプが, また各種システムの作動時にインジケータ・ラ

ンプが点灯。

・表示の有無は,仕様により異なる。

-111-

表示 名 称 表示色 表示内容

じ一オイル・レベル 橙 オイル・レベル異常

わ ヘッド・ランプ 。レベリング 橙 フェール表示

囲 SLIP 橙 作動及びフェール

黒 VSC。 OFF 橙 機能停止

辞 TRC・ OFF 橙 OFF状態

僻 アイドル・ス トップ 。キャンセル 橙 状態表示

…廠

PWRo MODE 橙 作動インジケータ

Δ 車両制御 ECUウ ォーニング 橙 警告表示

心 チェック・エ ンジン 橙 エンジン・フェイル

講 ハイ 。ビーム 土目 作動インジケータ

③螂

ブレーキ 。ロック作動準備 緑 作動インジケータ

０螂

ブレーキ 。ロック圧力保持 緑 状態表示

● 中 ターン・シグナル 緑 作動インジケータ

山 エキゾース ト・ブレーキ 緑 状態表示

富 4WD(全輪駆動 ) 緑 作動インジケータ

縛 フロント・フォグ 緑 作動インジケータ

回 Ready 緑 作動インジケータ

0 ア イ ドル・ス トップ 緑 状態表示

囲 ECO o ⅣIODE 緑 作動インジケータ

爾晰ECT oPWR 緑 作動インジケータ

國 ECO 緑 作動インジケータ

-112-

2)ダイアグ・コード表

DTCコ ー ドダイアグ。モニタ

コー ド診断項目

P0006 遮断弁系統 [Low]

P0007 遮断弁系統[High]

P0045 VNタ ーボ系統

P0088 燃料制御弁異常 [高 レール圧]

P0093 燃料漏れ異常

P0095 吸気温センサ系統 [イ ンマニ]

P0097 吸気温センサ系統 [イ ンマニ][Low]

P0098 吸気温センサ系統 [イ ンマニ][High]

P0102 エア 。フロー・メータ系統[Low]

P0103 エア・フロー・メータ系統 [High]

P0107 圧カセンサ系統 [Low]

P0108 圧カセンサ系統[High]

P0112 吸気温センサ系統 [Low]

P0113 吸気温センサ系統[High]

P0115 水温センサ系統

P0117 水温センサ系統[Low]

P0118 水温センサ系統 [High]

P0122 スロットル・センサ断線 [Low]

P0123 スロットル・センサ断線[High]

P0130 02セ ンサ故障[NOxセ ンサ内]

P0168 高燃温異常

P0180 燃料温度センサ系統

P0182 燃料温度センサ系統[Low]

P0183 燃料温度センサ系統[High]

P0190 コモンレール圧センサ系統

P0191 コモンレール圧センサ系統 [レ ンジ外れ]

P0192 コモンレール圧センサ系統 [Low]

P0193 コモンレール圧センサ系統[High]

P0201 インジェクタ異常 [EDU]第 1気筒

P0202 インジェクタ異常 [EDU]第 2気筒

P0203 インジェクタ異常 [EDU]第 3気筒

P0204 インジェクタ異常[EDU]第 4気筒

P0217 オーバ 。ヒー ト

P0219 エンジン過回転

P0234 VNタ ーボ閉じ側異常

P0263 インジェクタ異常 [補正]第 1気筒

P0266 インジェクタ異常 [補正]第 2気筒

P0269 インジェクタ異常 [補正]第 3気筒

P0272 インジェクタ異常 [補正]第 4気筒

P0299 VNタ ーボ開き側異常

P0335 クランク角センサ系統

P0336 クランク角センサ系統

P0339 クランク角センサNe瞬断

P0340 カム・ポジション・センサ系統

P0488 スロットル・モータ系統

P0500 車速センサ系統

-113-

DTCコ ー ドダイアグ。モニタ。

コー ド診断項目

P0504 STPラ ンプ・スイッチ系統

P0524 エンジン油圧低下

P0545 A3 排気温センサ 1断線 [Low]

P0546 A3 排気温センサ 1断線[High]

P0560 BATT異常

P0606 ECU内部異常 1

P060A 89 ECU内部異常 2

P060B 89 ECU内部異常 3

P0610 89 車両識別コー ド異常

P0617 STA信号異常[High]

P0627 78 燃料制御弁異常 [断線 /シ ョー ト]

P062D インジェクタ[EDU]異 常

P062F IDコ ー ド異常・登録未実施

P0704 クラッチ・スイッチ [断線]※ MTのみ

P0724 STPラ ンプ・スイッチ [断線]

P081A スタータ停止リレー系統[Low]※ HV以外

P081B スタータ停止リレー系統[High]※ HV以外

P0850 ニュー トラル・スイッチ※MTのみ

Pl133 作業用アクセル・センサ[High]

P1229 燃料制御弁異常 [過圧送]

P1251 VNタ ーボ系統 [瞬断高過給]

P1266 サプライ 。ポンプ圧送不良

P1426 A4 差圧センサ系統 [誤配管]

P1427 A4 差圧センサ系統[Low]

P1428 A4 差圧センサ系統[High]

P1458 EGRバルブ異常 [軽度]

P1459 EGRバルブ異常 [重度]

P1530 緊急停止スイッチ系統

P1603 エンス ト検出

P1604 始動不良判定

P1608 出力不足

P1609 燃料過剰噴射

P1674 エキブレVSV系統

P200C 高排気温異常

P2032 A3 排気温センサ2断線 [Low]

P2033 A3 排気温センサ2断線[High]

P20CD A8 燃料排気添加弁異常 [Low]

P20CE A8 燃料排気添加弁異常[High]

P20CF 添加弁異常 [開 固着]

P2120 アクセル・センサ断線

P2121 アクセル・センサ [レ ンジ外れ]

P2122 アクセル・センサ No.1断線 [Low]

P2123 アクセル・センサ No.1断線[High]

P2125 アクセル・センサ No.2断線

P2127 アクセル・センサ No.2断線 [Low]

P2128 アクセル・センサ No.2断線[High]

P2200 NOxセ ンサ異常

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DTCコ ー ドダイアグ。モニタ。

コー ド診断項 目

P2205 NOxセ ンサ 。ヒータ回路異常

P2226 A5 大気圧センサ系統

P2228 A5 大気圧センサ系統 [Low]

P2229 A5 大気圧センサ系統[High]

P2269 燃料中水入 り検出

P2428 ATC異常高温

P242C A3 排気温センサ 3断線 [Low]

P242D A3 排気温センサ 3断線[High]

P244A PMフ ィルタ異常 [差圧過小]

P244B PMフ ィルタ異常 [差圧過大 ]

P244D PMフ ィルタ異常 [温度超過 ]

P2458 PM手動再生異常 [昇温不良]

P2463 PMフ ィルタ異常 [ス ー トたい積 ]

P2470 A3 排気温センサ4断線 [Low]

P2471 A3 排気温センサ4断線[High]

P24A2 燃料添加量過剰

U0101 A2 T/M・ ECU oCAN通 信途絶※MTのみ

U0129 A2 ブレーキ制御 ECU oCAN通 信途絶

U0155 A2 メータECU oCAN通 信途絶

U0293 A2 HEV― EFIo CAN通 信途絶※HVのみ

U029D A2 NOxセ ンサCAN通信途絶

Ul10A A2 車両制御 ECU・ CAN通信途絶

U l122 A2 EGR oCAN通 信途絶

U l123 A2 VNT oCAN通信途絶

B2799 イモビライザ系統

B279A イモビ通信ライン[High]

B279C イモビ有無検知異常

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