救急医療体制について - takamatsu.jrc.or.jp · (2次) 香川県立中央 (3次)...

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モーニングセミナー(救急について) Takamatsu Redcross Hospital 救急医療体制について 副院長(救急担当) 西村和修

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モーニングセミナー(救急について)

Takamatsu Redcross Hospital

救急医療体制について

副院長(救急担当) 西村和修

モーニングセミナー(救急について)

Takamatsu Redcross Hospital

高松二次医療圏

小豆二次医療圏

大川二次医療圏

中讃二次医療圏

三豊二次医療圏

第6次香川県医療計画(H25年~H30年)における病床数

香川県の二次医療圏

香川県人口移動調査報告(H26.7.1現在)

人口 基準病床数 既存病床数 基準と既存の差

高松二次医療圏 451,870 4,761 5,335 574

小豆二次医療圏 29,399 198 395 197

大川二次医療圏 82,435 361 816 455

中讃二次医療圏 290,755 2,620 3,495 875

三豊二次医療圏 127,359 946 1,737 791

県全体 981,818 8,886 11,778 2,892

香川県の二次医療圏高松赤十字病院

モーニングセミナー(救急について)

Takamatsu Redcross Hospital

香川県一般病床400床以上の病院分布

高松赤十字病院(実稼働510床)

モーニングセミナー(救急について)

Takamatsu Redcross Hospital

救急搬入からの入院: 1522人(約50%)

Walk-inからの入院: 1999人(約20-25%)

救急入院患者数の計: 3521人 (約30%)

救急入院患者数と割合

3521人(救急入院患者数)

11363人(総入院患者数)= 30.9%

モーニングセミナー(救急について)

Takamatsu Redcross Hospital

救急搬入からの入院: 1522人(約50%)

Walk-inからの入院: 1999人(約20-25%)

救急入院患者数の計: 3521人 (約30%)

救急入院患者数と割合

3521人(救急入院患者数)

11363人(総入院患者数)= 30.9%

おおよそ 救急搬送の50%,Walk-inの20-25%が入院

モーニングセミナー(救急について)

Takamatsu Redcross Hospital

平成27年度診療実績(高松市内公的3病院での比較)

高松赤十字(2次)

香川県立中央(3次)

香川大(3次)

延入院患者数 1599,11人 160,667人 160,215人

初診患者数 20,847人 18,466人 15,087人

新入院患者数 12,259人 13,075人 10,920人

救急車搬入数 3,621台 3,556台 1,336台

救急患者数 11,605人 11,929人 3,798人

モーニングセミナー(救急について)

Takamatsu Redcross Hospital

平成27年度診療実績(高松市内公的3病院での比較)

高松赤十字(2次)

香川県立中央(3次)

香川大(3次)

延入院患者数 1599,11人 160,667人 160,215人

初診患者数 20,847人 18,466人 15,087人

新入院患者数 12,259人 13,075人 10,920人

救急車搬入数 3,621台 3,556台 1,336台

救急患者数 11,605人 11,929人 3,798人

当院は現在2次救急病院、しかし3次救急病院と同等か、それ以上の救急を引き受けている

モーニングセミナー(救急について)

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当院の救急車搬入数の推移

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

3,000

3,500

4,000

20年 21年 22年 23年 24年 25年 26年 27年

モーニングセミナー(救急について)

Takamatsu Redcross Hospital

高松医療圏の二次輪番制度

対応時間は翌日午前8時まで

対象患者は高松市夜間急病診療所等の一次救急医療機関からの紹介患者並びに救急隊搬送患者

救急隊搬送においては各病院の専門性やマンパワーを考慮した対応を図り、早期受け入れをめざす

従って救急隊は輪番病院より専門性、マンパワーを優先して連絡してくる

モーニングセミナー(救急について)

Takamatsu Redcross Hospital

当院の救急受け入れ状況

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Takamatsu Redcross Hospital

平均月300台強、年間3600台の受け入れ

高松医療圏では県中とほぼ互角かやや多い

香川県全体でも3位以内に位置

ちなみに全国の

二次救急病院の平均的救急車搬送数:1100台

三次救急病院の平均救急車搬送数 :4200台

現在の当院の救急車受け入れ

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当直医と宅直スタッフ

日当直医師

内科系医師:1

外科系医師:1

循環器医師:1

研修医 :0−2

ICU医師:1

NICU医師:1

宅直医師とスタッフ

麻酔科医師: 1

産科医師: 1

ICU医師: 1

診療放射線技師:1

手術室看護師: 2

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Takamatsu Redcross Hospital

救急隊、紹介医、夜間急病診療所(二次

輪番のみ)からの対応マニュアル

救急隊、医療機関

当直医

救急外来看護師

救急外来へ連絡、受け入れ

専用回線で受け入れ要請

氏名、年齢、性別、受診歴を確認

ブラックリストかどうか確認

当直医に転送

患者の病状、受け入れ可否を判断

専門医が必要な場合first callで依頼

モーニングセミナー(救急について)

Takamatsu Redcross Hospital

時間外選定療養費

Walk-in患者で入院が必要な患者以外は、原則とし

て時間外選定療養費(5000円プラス消費税)

を徴収することとなっている。

コンビニ受診抑制が目的。

当直医師はその患者が選定療養費に該当するかど

うか、チェック用紙にチェックを入れる。

救急車で来た患者は原則対象外だが、あきらかな

コンビニ受診と判断した場合はこの限りでない。

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Takamatsu Redcross Hospital

申し送りの実施

日当直医師、管理日当直師長、救急外来担当看護師が集合し、情報共有、伝達を行う

集合時間

平日 開始時:17時 終了時:翌朝 8時半

休日 開始時:8時45分 終了時:17時

集合場所

救急外来 医師控え室

申し継ぎ内容 当直日誌、電話記録簿等、研修医教育

平日は院長、副院長へ申し送り

休日は日当直医師間で

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Takamatsu Redcross Hospital

院内トリアージ

JTASを用いて院内トリアージを看護師が実施している

患者来院後15分以内に第一印象、問診、バイタルサ

インから患者の重症度、緊急度を評価してトリアージ

規定の待ち時間を過ぎたら再トリアージ

トリアージ区分は色分け(青:緊急、赤:15分、

黄:30分 等々)

患者管理にクロノロを用いている

モーニングセミナー(救急について)

Takamatsu Redcross Hospital

画像転送システムの活用

CT、MRIなど、特に脳梗塞関連で専門医に見てもら

いたい場合、以下の方法で転送システムを活用でき

る。

まず、転送希望の画像を当直放射線技師に転送依頼

する。

脳外科first callに電話し、画像を転送したことと、患

者の病歴を伝えて、その後の指示を仰ぐ。

脳外科以外でも可能だが、実質的には動いていな

い。

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画像共有(クラウド)サービス

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画像共有(クラウド)サービス

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救急における

初療対応マニュアル

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救急における

初療対応マニュアル

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現在の日当直業務の扱い

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循環器当直を24時間対応として新設する。循環器科、心外医師

にて日当直を行う。ただし、循環器医が内科当直を行っている時

は兼務とする。心外医師はICU当直を行いながら、対応できる範

囲内で循環器当直を兼務する。

循環器当直は、胸痛、不整脈、心不全が疑われる(3ヶ月毎以内

の循環器、心外外来通院患者や、心不全入院歴あり)症例では初

めから循環器当直医が診察する。

ただし、循環器当直医、心外ICU当直医が他患者への対応等で手

が話せない時は内科当直医が初期対応を行い、その後循環器当直

が診療する。

循環器当直が診察したが、循環器疾患が否定的でかつ入院が必要

な場合、入院決定時間が準夜(0時20分)までは内科当直医が

対応し、それ以後の深夜の場合は循環器当直医が継続して対応す

る。以後は現状と同じく、救急科対応とする。

循環器当直について

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Takamatsu Redcross Hospital

救急外来でのお約束

指示はPC入力が基本だが、口頭指示も不可欠、ただ

し、その場合もタイムリーにPC入力を。

口頭指示の場合は患者名、指示内容をはっきりと

救急外来で使用した注射、内服などはすべて救急外

来・実施済みオーダーで入力

採血オーダーで追加項目がある場合、修正でななく追

加でオーダー

脳卒中フローチャートあり(火、水はICU当直が脳外

科医師)

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Takamatsu Redcross Hospital

モンスター患者の扱い 救急受け入れ前に、救急外来ナースは患者がいわゆるブラック

リストに載っているかどうかをチェック。

ブラックリストの患者は原則お断りで構わないが、状況によっ

て倫理的に受け入れるべきと判断されるときはこの限りでな

い。

医師法第19条の応召義務について

診療要求のあった場合には正当な事由がなければ、これを拒んではならな

逆に言えば正当な事由があれば拒める。

ただし、正当な事由は多くの医療関係者が認めた場合のみ

当院では、事後に医療安全管理委員会にて、その後の診療拒否

を行うかどうかを決定している。

暴言、暴力時は守衛 and / or 警察を

モーニングセミナー(救急について)

Takamatsu Redcross Hospital

ICU/HCUは満床でも退室候補あり 救急が重なった時はなるべく他の医師、研修医(2年目)と役割分担を考えて受け入れを ただし、ナースも無理の時は例外(これが全体の20%)

新患でまずは輪番へは間違い、救急隊は種々の情報を得てから連絡して来ています

迷ったら観察入院へ 精神疾患併存患者のより積極的受け入れ

精神疾患診療体制加算(入院から3日以内に精神科医が診察

認知症ケアチームの発足

救急受け入れに関する留意事項

モーニングセミナー(救急について)

Takamatsu Redcross Hospital

日勤帯における救急応援体制配置

(Second or Third call体制)

• 当院の救急専門医は専従1名、兼任2名の計3名体制• 外来、集中治療、出張等で対応できない場合がある

• 救急医が対応できない時、各科で、初期対応をお願いしている

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救急受け入れ搬送台数:4000台

応需率 :85%以上

当面の目標

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急性期病院の宿命

医師同士の助け合いの側面

一次診療を行って専門医にバトンタッチ

First call制の活用

大変だけど、本当に大切な仕事です

ご協力よろしくお願いします

救急の役割