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Keysight Technologies EMIコンプライアンス測定 Application Note

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Keysight TechnologiesEMIコンプライアンス測定

Application Note

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02 | Keysight | EMIコンプライアンス測定 - Application Note

目次

コンプライアンス測定の概要 .......................................................................... 3

コンプライアンス測定のプロセス ................................................................... 4

コンプライアンスEMIレシーバーの要件.......................................................... 7

1 GHzより上の要件 .............................................................................. 7

伝導性エミッション測定 ................................................................................. 8

伝導性テストのセットアップ ................................................................ 8

レシーバーの設定 ................................................................................. 8

伝導性エミッションの測定 ................................................................. 10

放射性エミッション測定 ............................................................................... 12

オープンサイト要件 ............................................................................ 12

放射性エミッションテストのセットアップ ......................................... 13

放射性エミッションの測定 ................................................................. 14

最大の信号を得るためのEUTの配置 .............................................................. 15

周囲信号とEUT信号の測定 ................................................................. 15

付録A:電源インピーダンス安定化回路 ........................................................ 16

付録B:アンテナ係数 .................................................................................... 18

付録C:基本的な電気量の関係 ...................................................................... 20

付録D:EMI測定に用いられる検波器 ............................................................ 21

付録E:EMC規制機関 ................................................................................... 24

用語集 ...........................................................................................................26

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03 | Keysight | EMIコンプライアンス測定 - Application Note

コンプライアンス測定の概要

公共電力網を使用したり、電磁放射が発生する可能性のある電気/電子機器は、EMC(電磁環境適合性)要件に適合していなければなりません。これらの要件は4種類のテスト(放射性/伝導性エミッションテストと放射性/伝導性イミュニティーテスト)に分類されます。

伝導性エミッションテストは、被試験機器(EUT)から発生するAC電源ライン上の信号を測定します。これらの測定の周波数レンジは通常、9 kHz~ 30 MHzです。ただし、MIL-STD測定の周波数レンジはさらに広くなります。

放射性エミッションテストでは、EUTから空間に放射される信号を調べます。FCC規制では40 GHz

までのテストを求めていますが、これらの測定の周波数レンジは通常、30 MHz~ 1 GHz/6 GHzです。

図1に、放射性エミッション、放射性イミュニティー、伝導性エミッション、伝導性イミュニティーの違いを示します。放射性イミュニティーは、デバイスや製品の放射電磁界に対する耐性です。伝導性イミュニティーは、デバイスや製品の電源/データラインの電気障害に対する耐性です。イミュニティーテストについては、本書では説明していません。

電磁環境適合性の問題(電気ドリルによるTV受信妨害など)の発生には、信号源、結合経路、受信部が必要です。最近までは、EMCの問題を解消するための取り組みの多くは、信号源の放射を許容レベルまで低減することに重点を置いていましたが、現在では、エミッションとイミュニティーの両方のテストが実行されます。

エミッション イミュニティー=感受性

図1. 4種類のEMC測定

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04 | Keysight | EMIコンプライアンス測定 - Application Note

コンプライアンス測定のプロセス

製品のコンプライアンス測定を実施する前に、以下のようないくつかの事前調査を行う必要があります。

1. 製品はどこで販売されるのか(米国、欧州、日本など)?2. 製品の分類は何か(IT機器(ITE)、工業/科学/医療用(ISM)、車載/通信用など)?3. 製品はどこで使用されるのか(家庭用、商業用、軽工業用、重工業用など)?

下記の表1aおよび1bを参考に上記の条件を検討することにより、テスト要件が決まります。例えば、製品がITEデバイスで、米国での販売を予定している場合は、FCCパート15の規制に従って製品をテストする必要があります。

国際規制の概要(エミッション)

CISPR FCC EN 概要11 パート18 EN 55011 工業、科学、医療13 パート15 EN 55013 放送用受信機14 EN 55014 家庭用電化製品/工具15 EN 55015 蛍光灯/照明16-1-1 測定機器/方法22 パート15 EN 55022 IT機器25 EN 55025 車載用

EN 50081-1、2 一般的なエミッション規格

表1a. 承認機関の規格の比較

欧州規格(EN)

機器タイプ エミッション汎用機器 EN 50081-1

住宅用軽工業用工業用 EN 50081-2

工業/科学/医療用製品(ISM) EN 55011

音声/放送用受信機 EN 55013

家庭用電化製品 EN 55014

IT機器(ITE) EN 55022

車載用 EN 55025

表1b. 主な欧州規格

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05 | Keysight | EMIコンプライアンス測定 - Application Note

欧州規格

EN55011(CISPR 11)工業、科学、医療用製品

クラスA:家庭以外の施設で使用される製品。クラスB:家庭での使用を目的にした製品。

グループ1:研究、医療、科学用機器。(例: 信号発生器、測定用レシーバー、周波数カウンター、スペクトラム・アナライザ、スイッチング電源、計量器、電子顕微鏡。)

グループ2:工業用誘導加熱機器、誘電加熱装置、工業用マイクロ波加熱装置、家庭用電子レンジ、医療器具、放電加工機器、スポット溶接機。(例: 金属溶融、ビレットの加熱、コンポーネントの加熱、はんだ付け/ろう付け、木材の接着、プラスティックの溶接、食品の加工、食品の解凍、紙の乾燥、マイクロ波治療装置。)

EN55014(CISPR 14)

家庭用およびそれに類似した用途のための電動器具および加熱器具、電気工具、電気器具。テスト対象の製品の電力定格に応じて、表1cのリミットの1つが適用されます。

EN55014 伝導性家庭用電化製品のQP

EN55014 伝導性家庭用電化製品のAVE

EN55014 伝導性<700 WモーターのQP

EN55014 伝導性<700 WモーターのAVE

EN55014 伝導性>700 W<1000 WモーターのQP

EN55014 伝導性>700 W<1000 WモーターのAVE

EN55014 伝導性>1000 WモーターのQP

EN55014 伝導性>1000 WモーターのAVE

EN55014 放射性家庭用電化製品のQP

EN55014 放射性家庭用電化製品のAVE

EN55014 放射性<700 WモーターのQP

EN55014 放射性<700 WモーターのAVE

EN55014 放射性>700 W<1000 WモーターのQP

EN55014 放射性>700 W<1000 WモーターのAVE

EN55014 放射性>1000 WモーターのQP

EN55014 放射性>1000 WモーターのAVE

注記:伝導性の範囲は150 kHz~ 30 MHz、放射性の範囲は30 MHz~ 300 MHzです。

表1c. 電力定格に基づいたテスト

EN55022(CISPR 22) IT機器

データの入力、保存、表示、読取り、伝送、処理、交換、制御が主要機能である機器。(例:データ処理装置、事務機器、電子ビジネス機器、通信機器)。

クラスA ITE:家庭用以外。クラスB ITE:家庭用。

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06 | Keysight | EMIコンプライアンス測定 - Application Note

アメリカ連邦電波管理委員会

機器 FCC

放送用受信機家庭用電化製品/工具 パート15

蛍光灯/照明IT機器(ITE)

工業/科学/医療用製品(ISM)

伝導性測定:450 kHz~ 30 MHz パート18

放射性測定:30 MHz~ 1000 MHz、40 GHz

表1d. FCC規制

アメリカ連邦電波監理委員会(FCC) FCCパート15無線周波数機器:意図しない放射体

他のデバイスを妨害する可能性のあるエミッションを意図せずに発生する機器。(例: TV放送用受信機、FM放送用受信機、CB受信機、スキャニング受信機、TVインタフェース装置、ケーブルシステム端末装置、クラスBパーソナルコンピューター/周辺装置、クラスBデジタル機器、クラスAデジタル機器/周辺装置、外部スイッチング電源。)

クラスAデジタル機器は、商業用、産業用またはビジネス環境での使用を目的に販売されています。

クラスBデジタル機器は、居住環境での使用を目的に販売されています。

詳細は、当該機関に適用要件をご確認ください。お問い合わせ窓口については、付録Eを参照してください。

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コンプライアンスEMIレシーバーの要件

コンプライアンスEMIテストの要件はいくつかあります。第1は、CISPR 16-1-11に適合するEMI

レシーバー(N9038A MXE EMIレシーバーなど)です。

CISPR 16-1-1レシーバーは、9 kHz~ 18 GHzのレンジで、以下の機能を備えている必要があります。

– ±2 dBの絶対振幅確度(公称値) – CISPR仕様帯域(6 dB、下表を参照)

帯域幅 周波数レンジ200 Hz 9 kHz~ 150 kHz

9 kHz 150 kHz~ 30 MHz

120 kHz 150 kHz~ 1000 MHz

1 MHzインパルス 1 GHz~ 18 GHz

注記:フィルターの周波数応答も、CISPR 16-1-1で定義された「マスク」の範囲内でなければなりません。

– ピーク、準尖頭値、EMIアベレージ、RMSアベレージ検波器。準尖頭値については、充電/放電時間、メータ定数を指定(これらの検波器については、付録Dを参照)

– 仕様入力インピーダンス(50 Ω、公称値)、偏移はVSWRで指定 – 3 V/mフィールドにおける製品のイミュニティーテストに合格可能 – CISPRパルステストに合格可能 – その他の固有の高調波/相互変調歪み要件

CISPRパルステストでは、繰り返し周波数が異なり、既定のスペクトル強度を持った、さまざまな広帯域パルスがEMIレシーバーに印加されます。準尖頭値検波器は、これらのパルスを仕様確度の範囲内で測定する必要があります。このパルステストに合格するためには、レシーバーは以下の機能を備えている必要がありますが、仕様化はされていません。

– プリセレクト:フロント・エンド・ミキサーの広帯域雑音の過負荷を低減するために、レシーバーの同調をトラッキングする入力フィルターによって行われます

– 感度とダイナミックレンジ:EMIレシーバーのノイズフロアは、低PRFの信号を測定するのに十分小さいレベルである必要があります

確度の高い測定を実現するための推奨機能は、過負荷検出です。確度の高い測定を行うには、レシーバーはリニアモードで動作し、フロント・エンド・ミキサーで飽和状態にならないようにする必要があります。そのため大きな狭帯域信号や広帯域エミッションを検出する必要があります。過負荷検出により、すべての周波数レンジおよびすべての動作モードにおける過負荷状態に対して、警告が発せられます。高度な過負荷検出/測定方式により、過負荷状態でない信号を測定するために、レンジが自動的に切り替えられたり、初段ミキサーの前で自動的に十分な減衰が行われます。

1 GHzより上の要件

規制では、1 GHzより上の測定には1 MHzの帯域幅が必要です。また、1 GHzより上の測定には準尖頭値検波器は不要です。1 GHzより上にはCISPRパルステストは不要ですが、測定に十分なダイナミックレンジを確保するためには、測定システムの感度が優れていることが重要です。

現在のFCCの規制では、最大テスト周波数は、「意図しない放射体」(無線インタフェースのないコンピューターなど)の場合は最大クロック周波数の5次高調波まで、意図的な放射体(携帯電話や無線LANなど)の場合は10次高調波までです。

1. Comite International Special des Perturbations Radioelectriques

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伝導性エミッション測定

エミッションテストは、伝導性エミッションテストと放射性エミッションテストに分けられます。以下に示す手順に従って、テスト機器、アクセサリ、EUTをセットアップしてください。

伝導性テストのセットアップ

ANSI C63.4では、伝導性エミッション用のテストセットアップについて説明しています。FCCパート15では、これらのテストのリミットを詳述しています。最新の伝導性エミッション用のセットアップについては、ANSI C63.4を参照してください。CISPR 22にも、EN用の同様の伝導性テストのセットアップが示されています。

レシーバーの設定

Keysight N9038A MXE、LISN、EUTなどのEMIレシーバーを相互に接続します。LISNの機能の詳細は、付録Aを参照してください。

1. レシーバーへの入力を切断します。

2. CISPR Band Bを選択して、適切な周波数レンジを設定します。これにより、適切な帯域幅も選択されます。スキャンテーブルで適切なレンジを選択し、RFプリセレクターをオンにします。

3. 機器のタイプと規制機関の要件に基づいて、EMIレシーバーのさまざまなリミット値の中から適切なリミットラインを選択します。

注記: このEMI測定レシーバーを使用した手順は、測定セットアップおよび測定レシーバーが適用規格に準拠していて、必要なシステムの調整が済んでいると仮定しています。

図2a. FCCパート15のリミット値

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レシーバーの設定(続き)

4. 次に、EMIレシーバーで使用可能なトランスデューサーのリストから、LISNの補正係数をロードします。

図2b. LISNのトランスデューサー補正係数

LISN補正係数とリミットラインをロードし、スキャンを開始すれば、図3のような画面が表示されます。

図3. 伝導性エミッションテストのリミットラインと補正係数の表示

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伝導性エミッションの測定

この時点で、EMIレシーバーは、帯域幅、周波数レンジ、LISN補正、リミットラインなど、すべてのパラメータが適切に設定されていますが、伝導性測定の前に、周囲の環境が結果に与える影響を考慮してください。LISNとEUTを結ぶ電源ケーブルがアンテナの役割をして、間違ったEUT応答が表示される可能性があります。このような現象が発生していないかテストするには、EUTの電源をオフにし、ディスプレイをチェックしてノイズフロアがリミットラインより6 dB以上下回っていることを確認します(図4を参照)。

図4. 周囲信号のテスト

EUTの電源をオンにし、ディスプレイをモニターします。リミットラインより上に信号が表示されていなければ、製品は伝導性エミッションリミットに合格です。リミットに近いデータや信号は、必要に応じてレポート用に収集する必要があります。ラインとニュートラルをテストすることを忘れないでください。リミットラインより上に信号がある場合は、詳細な解析が必要です。

図5. DUTからの伝導性エミッション

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伝導性エミッションの測定(続き)

次に、リミットラインより上の信号の準尖頭値を測定します。準尖頭値を測定するには、信号をEMIレシーバーリストに表示し、選択した検波器を使って再測定を実行します。この時点で、測定したすべての信号値が記録されています。

測定した準尖頭値に準尖頭値リミットを上回るものがなく、測定した平均値に平均値リミットを上回るものがない場合、あるいは測定した準尖頭値に平均値リミットを上回るものがない場合は、製品はテストに合格です。

図6. 伝導性エミッション障害QP測定

すべてのライン(ラインとニュートラルまたはすべての位相)をテストすることを忘れないでください。準尖頭値検波器を使用した場合に一部の値が準尖頭値レベルを上回り、平均値検波器でも平均値リミットを超えた場合には、トラブルシューティングと再設計が必要です。

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放射性エミッションの測定

放射性エミッションの測定は、伝導性EMIの測定ほど単純ではありません。オープンサイトの周囲環境がさらに複雑になるため、EUTからの放射を妨害する可能性があります。しかし、周囲環境の信号(TV、FM、携帯電話など)を見分ける方法はいくつかあります。

オープンサイト要件

EUTの測定はオープン・エリア・テスト・サイト(OATS)で行います。ANSI C63.4およびCISPR

16-1-1では、以下のようなOATSの要件を明示しています。 – 推奨測定距離は3 m、10 m、30 m

– アンテナは1~ 4 mの高さに配置 – 測定エリアは、2Xの長径と√

_ 3 • Xの短径を持つ「CISPR楕円」と呼ばれるエリア(Xは測定距離)

です。CISPR楕円には、反射物があってはなりません

– 測定エリア用の金属製グランドプレーン

アンテナ EUT

短径 =  3 • X

X

長径 = 2X

図7. CISPR楕円

OATSの詳細な要件については、CISPR 16-1-1、ANSI C63.4、ANSI C63.7を参照してください。さらに、ANSI C63.7ではOATSの構造について記載しています。

注記:放射性コンプライアンス測定には、10 mの電波暗室やGTEMセルも使用できます。

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放射性エミッションテストのセットアップ注記:以下のアナライザを使用した手順は、測定セットアップが適用規格に準拠していると仮定しています。

1. アンテナ、EUT、EMIレシーバーを図8のように配置します。アンテナとEUTを3 m離します(規制で定められている場合は10 m)。CISPRとANSIでは、EUTをワーストケースモードで動作させることを求めています(例えば、ケーブルを接続した状態でのモニター)。

360°

CISPR放射性EMIテストのセットアップ

アンテナ

グランドプレーンより1~4 m上

被試験機器

EMIレシーバ

グランドプレーン

テーブルは80 cmの高さ。非伝導性

図8. 放射性テストのセットアップ

2. 表1を参考に、製品をどの規制に基づいてテストするか決定します。

3. EMIレシーバーを、適切なスパン、アンテナ補正係数、リミットライン(マージン付き)に設定します。この場合は、FCCパート15、クラスB、リミット値3 mに従ってテストします。レシーバーで使用可能なリミット値の中から適切なリミットラインをロードします。

図9. FCC 3 mクラスBリミットのロード

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放射性エミッションテストのセットアップ(続き)

図10. アンテナの補正係数のロード

レシーバーから適切なアンテナの補正係数をロードします。これらは代表的な補正係数なので、必要に応じて、レシーバーの編集機能を使って編集する必要があります。

この段階で、EUTをアンテナから3 m離して機器を配置し、適切なリミットラインが選択され、アンテナ損失が補正されているはずです。

放射性エミッションの測定

次に、製品からの放射性エミッションを評価します。EUTの電源をオフにし、目的の周波数レンジを掃引します。これにより、最適な周囲信号レベルが得られます。すべての周囲信号がリミットライン以下であるのが理想的です。多くの場合はそうではないので、これらの信号を測定して記録しておきます。リミット/マージンより上の周囲信号の振幅および周波数は、レシーバーの信号リストに保存し、後で比較/削除することができます。

図11. 信号リストに表示された周囲信号

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最大の信号を得るためのEUTの配置 (手動測定プロセス)

電子機器からの放射性エミッションは一様ではありません。最も強いエミッションは、リアパネル、フロントパネル、またはシールドのスロットから放射されます。デバイスからのワーストケースのエミッションを測定するには、以下の手順を行います。

1. 目的のスパンを表示するようにEMIレシーバーを調整し、EUTを45°ずつ360°回転させます。2. 45°ずつ回転させて、最大信号の振幅を書き留めます。後で参照するには、画面を内部ファイ

ルに保存します。

画面をすべてキャプチャーした後、グラフィックアプリケーションにアップロードして、スクリーンキャプチャーを並べて比較することができます。場合によっては、異なる周波数で、ワーストケースのエミッションが異なる位置で発生することがあります。例えば、90°で100 MHzのエミッション、270°で200 MHzのエミッションのワーストケースが発生することがあります。この例では、エミッションテストを両方の位置で行う必要があります。モニターしている信号が周囲信号かEUT

信号かはっきりしない場合は、EUTの電源をオフにします。周囲信号は変化しません。アンテナの水平偏波と垂直偏波の両方で、ワーストケースエミッションが発生するはずです。

周囲信号とEUT信号の測定

EUTをワーストケース位置の1つの方向に向けます。リミットラインより上でエミッションが発生するEUT位置が2箇所以上ある場合があります。こうしたリミットラインより上のエミッションに対しては、準尖頭値測定を行います。準尖頭値測定でも不具合が生じた場合には、トラブルシューティングと修理が必要です。ケーブルをグランドに接続したり、スロットをシールドするだけで、解決できる場合もあります。

リミットラインより上に周囲信号と識別されない信号がいくつかある場合は、一度に1つか2つの信号を拡大表示して、各信号の準尖頭値を測定します。ソフトウェアを使って上述のプロセスを実行すれば、より再現性の高い測定やドキュメントの作成が行えます。

図12. 周囲環境のエミッションとDUTのエミッション

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付録A

電源インピーダンス安定化回路

LISNの目的

電源インピーダンス安定化回路は以下の3つの目的に使用されます。

1. LISNは、EUTから主電源をアイソレートします。EUTへの供給電力は可能な限りクリーンでなければなりません。電源ラインに雑音があると、EMIレシーバーに結合し、EUTが発生する雑音と解釈されます。

2. LISNは、EUTに起因する雑音をアイソレートして、主電源に結合しないようにします。主電源で過剰雑音が発生すると、電源ライン上の他のデバイスの正常動作が妨げられる可能性があります。

3. EUTで発生した信号は、LISNの一部であるハイパスフィルターを使ってEMIレシーバーに結合されます。ハイパスフィルターの通過帯域に存在する信号には、EMIレシーバーへの入力である50 Ω負荷がかかります。

LISNの動作

図A-1は、電源ラインの一端の回路を、アース端子を基準にして示しています。

605040302010

.01 .1 1 10 100

0.1 µF

1000W

50 µH

1 µF

電源インピーダンス安定化回路(LISN)

インピーダンス(Ω)

周波数(MHz)

電源から

EMIレシーバーへ(50 Ω)

EUTへ

図A-1. 代表的なLISNの回路図

1 μFのコンデンサーと50 μHのインダクターを組み合わせたものが、EUTから主電源をアイソレートするフィルターです。50 μHインダクターは、EUTに起因する雑音を主電源からアイソレートします。0.1 μFのコンデンサーにより、EUTで発生した雑音がEMIレシーバーに結合されます。150 kHzより上の周波数では、EUT信号は50 Ωのインピーダンスで接続されます。

図A-1は、EUTポートのインピーダンス対周波数を表しています。

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付録A(続き)

LISNの種類

V-LISN: -LISN:

T-LISN:

V-LISN

H N

LISNの種類

V対称

グランド

V 非対称

V 2非対称

1

1/2 V対称

1/2 V対称

V 非対称

1

V 非対称2V非対称

ベクトルダイアグラム

非対称エミッション(ライン-グランド間)対称エミッション(ライン-ライン間)非対称エミッション(ラインの中間点-ライン間)

図A-2. 3種類のLISN

最も一般的なタイプのLISNはV-LISNです。このLISNは、ラインとグランド間の非対称電圧を測定します。この測定は、"Y"構成のホットラインとニュートラルラインの両方、または3相回路に対して、各ラインとグランドの間で行われます。この他にも、特殊なタイプのLISNがいくつかあります。Δ-LISNは、ライン間または対称エミッション電圧を測定します。通信機器に使用されることもあるT-LISNは、2本のラインとグランドの間の中間電位間の電位差である非対称電圧を測定します。

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付録B

アンテナ係数

電界強度の単位

放射性EMIエミッション測定では、電界が測定されます。電界の強さは、dBμV/m単位で校正されます。dBμV/m単位の電界の強さは、以下の式から導出されます。

Pt=等方性放射体から放射された全パワー

PD=等方性放射体からの距離r(遠方界)におけるパワー密度

PD=Pt/4πr2 R=120πΩ

PD=E2/R

E2/R=Pt/4πr2

E=(Pt×30)1/2/r(V/m)

遠方界*は、>λs/2πであるとします。

* 遠方界は、電磁界が平面波になる、放射体からの最小距離です。

アンテナ係数

アンテナ係数の定義は、アンテナ面でのV/m単位の電界と、アンテナコネクタでの電圧との比です。

注記:アンテナ係数は、アンテナ利得とは異なります。

dB/m

5

10

15

20

25

0 200 400 600 800 1000

AF =V out

30

Ein

アンテナ係数バイコニカル@10 m

ログペリオディック

@1 m

周波数(MHz)

リニア単位: AF=アンテナ係数(1/m)E=電界の強さ(V/m)V=アンテナからの出力電圧(V)

ログ単位: AF(dB/m)=E(dBμV/m)-V(dBμV)E(dBμV/m)=V(dBμV)+AF(dB/m)

図B-1. 代表的なアンテナ係数

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付録B(続き)

放射性測定に使用するアンテナの種類

ログ・ペリオディック・アンテナ(200~1000 MHz)

バイコニカルアンテナ(30~300 MHz)

広帯域アンテナ(30~1000 MHz)

図B-2. EMIエミッション測定に使用されるアンテナ

放射性エミッション測定に使用されるアンテナには3種類あります。

バイコニカルアンテナ: 30 MHz~ 300 MHz

ログ・ペリオディック・アンテナ: 200 MHz~ 1 GHz

(バイコニカルとログペリオディックは周波数が重複しています)

広帯域アンテナ: 30 MHz~ 1 GHz

(バイコニカル/ログ・ペリオディック・アンテナより大型です)

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付録C

基本的な電気量の関係

電磁界測定では、デシベルが広く用いられています。デシベルは、2つの振幅の比の対数です。振幅は、電力、電圧、電流、電界、磁界単位で表されます。

デシベル=dB=10 log(P2/P1)

データは、電圧単位または電磁界の強さの単位で表されることもあります。

この場合は、PをV2/Rに置き換えます。

インピーダンスが等しい場合は、式は次のようになります。

dB=20 log(V2/V1)

EMI測定で使用される測定単位はdBμVまたはdBμAです。dBμVとdBmの関係を以下に示します。

dBμV=107+PdBm

これは、インピーダンスが50 Ωの場合の式です。

波長(λ)は、以下の関係式を使って決定されます。

λ=3×108/f(Hz) またはλ=300/f(MHz)

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付録D

EMI測定に用いられる検波器:ピーク、準尖頭値、アベレージ

ピーク検波器

最初のEMI測定は、ピーク検波器を使って行われます。

このモードは、準尖頭値モードやアベレージモードでの検波よりはるかに高速です。信号は通常、スペクトラム・アナライザかEMIレシーバーにピークモードで表示されます。ピーク検波モードで測定された信号は常に、準尖頭値またはアベレージ検波モードと同じかそれ以上の振幅値を持つため、掃引結果をリミットラインと比較するのは非常に簡単なプロセスです。すべての信号がリミットラインを下回っていれば、製品は合格なので、これ以上テストを行う必要はありません。

ピーク検波器の動作

EMIレシーバーは、検波器の出力電圧が常にIF信号のピーク値に追従する時定数を持つ、エンベロープ検波器またはピーク検波器をIF部に備えています。言い換えると、検波器は、IF信号のエンベロープの最高速の変化は追随できますが、IF正弦波の瞬時値には追随できません(図D-1を参照)。

エンベロープ検波器の出力はIF信号のピークに追従

図D-1. ピーク検波器の図

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付録D(続き)

準尖頭値検波器

ほとんどの放射性/伝導性リミットは、準尖頭値検波モードをベースにしています。準尖頭値検波器は、繰り返し周波数に従って信号に重みを付けますが、これは信号のアノイアンス係数を測定する方法の1つです。繰り返し周波数が大きくなるにつれて、準尖頭値検波器の放電時間が短くなり、その結果、出力電圧が高くなります。(下の図D-2を参照)。連続波(CW)信号の場合、ピーク値と準尖頭値は同じになります。

準尖頭値検波器の読み値は常にピーク検波器の読み値と同じかそれ以下なので、常に準尖頭値検波器を使用してはどうでしょうか?準尖頭値測定の方がEMIコンプライアンステストには合格しやすいのですが、ピーク検波器に比べて、2~ 3桁も速度が遅くなります。

t

t

準尖頭値検波器の出力はインパルスの速度によって異なる

ピーク応答準尖頭値検波器の

読み値準尖頭値検波器の

応答

図D-2. 準尖頭値検波器の応答図

準尖頭値検波器の動作

準尖頭値検波器は、放電速度よりも充電速度の方がはるかに高速なので、信号の繰り返し周波数が高いほど、準尖頭値検波器の出力も大きくなります。また、異なる振幅の信号に対してリニアに応答します。高振幅、低繰り返し周波数の信号の出力は、低振幅、高繰り返し周波数の信号の出力と同じになります。

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付録D(続き)

アベレージ検波器

アベレージ検波器は、一部の伝導性エミッションテストに必要で、準尖頭値検波器と組み合わせて使用します。また、1 GHz以上の放射性エミッション測定には、アベレージ検波を使用します。アベレージ検波器の出力は常に、ピーク検波の出力と同じかそれ以下です。

アベレージ検波器の動作

アベレージ検波は、多くの面でピーク検波と類似しています。図D-3は、IFを通過したばかりの今まさに検波されようとしている信号を示しています。エンベロープ検波器の出力は変調エンベロープです。検波後の帯域幅が分解能帯域幅より広い場合に、ピーク検波になります。アベレージ検波を行うには、ピーク検波信号が、帯域幅が分解能帯域幅よりはるかに狭いフィルターを通過する必要があります。フィルターは、エンベロープ検波器の出力の雑音などの高い周波数成分を平均化します。

A

t

アベレージ検波

エンベロープ検波器

フィルター

アベレージ検波器

図D-3. アベレージ検波器の応答図

RMS平均値検波器

RMS平均値重み付けレシーバーには、RMS検波器(コーナー周波数Fcより上のパルス繰り返し周波数用)とアベレージ検波器(コーナー周波数fcより下のパルス繰り返し周波数用)を組み合わせた重み付け検波器が採用され、コーナー周波数より上で10 dB/ディケード、コーナー周波数より下で20 dB/ディケードの特性を持つパルス応答曲線が得られます。詳細な応答特性については、CISPR 16-1-1 2010を参照してください。

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付録E

EMC規制機関

IEC(CISPR)IEC Central Office Sales DepartmentPO Box 1313, Rue de Verembe1121 Geneva 20, Switzerlandwww.iec.ch(http://www.iec.ch/standardsdev/publications/guide.htm)

ITU-R(CCIR)ITU, General Secretariat, Sales ServicePlace de Nation1211 Geneva, Switzerland電話: +41 22 730 5111ファックス: +41 22 733 7256http://www.itu.int/ITU-R

オーストラリアAustralia Electromechanical CommitteeStandards Association of AustraliaPO Box 458North Sydney N.S.W. 2060電話: +61 2 963 41 11ファックス: +61 2 963 3896AustraliaElecto-technical Committeehttp://www.ihs.com.au/standards/iec/

ベルギーComite Electrotechnique BelgeBoulevard A. Reyerslaan, 80B-1030 BRUSSELS電話: Int +32 2 706 85 70ファックス: Int +32 2 706 85 80http://www.bec-ceb.be

カナダStandards Council of CanadaStandards Sales Division270 Albert Street, Suite 200Ottawa, Ontario K1P 6N7電話: 613 238 3222ファックス: 613 569 7808http://www.scc.ca

Canadians Standards Association(CSA)5060 Spectrum WayMississauga, Ontario L4W 5N6電話: 416 747 4000 800 463 6727ファックス: 416 747 2473http://www.csa.ca

デンマークDansk Elektroteknisk Komite Strandgade 36 stDK-1401 Kobenhavn K電話: +45 72 24 59 00ファックス: +45 72 24 59 02http://www.en.ds.dk

フランスComite Electrotechnique FrancaisUTE CEdex 64F-92052 Paris la Defense電話: +33 1 49 07 62 00ファックス: +33 1 47 78 71 98http://www.ute-fr.com/FR

ドイツVDE VERLAG GmbHBismarckstr. 3310625 Berlin電話: + 49 30 34 80 01 - 0ファックス: + 49 30 341 70 93電子メール:[email protected]

インドBureau of Indian Standards, Sales DepartmentManak Bhavan9 Bahadur Shah Zafar Marg.New Delhi 110002電話: + 91 11 331 01 31ファックス: + 91 11 331 40 62http://www.bis.org.in

イタリアCEI-Comitato Elettrotecnico ItalianoSede di MilanoVia Saccardo, 920134 Milano電話: 02 21006.226ファックス: 02 21006.222http://www.ceiweb.it

日本日本規格協会(Japanese Standards Association)107-8440東京都港区赤坂4丁目1-24電話: + 81 3 583 8001ファックス: + 81 3 580 14 18http://www.jsa.or.jp

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付録E(続き)

EMC規制機関

オランダNederlands Normalisatie-InstituutAfd.Verdoop en InformatieKalfjeslaan 2, PO Box 50592600 GB Delft電話: (015) 2 690 390ファックス: (015) 2 690 190www.nni.nl

ノルウェーNorsk Elektroteknisk KomiteHarbizalleen 2APostboks 280 SkoyenN-0212 Oslo 2電話: 67 83 87 00ファックス: 67 83 87 01(https://www.standard.no/en/toppvalg/nek/The-Norwegian-Electrotechnical-Committee/#.VDc6XO8lF7c)

南アフリカSouth African Bureau of StandardsElectronic Engineering DepartmentPrivate Bag X191Pretoria0001 Republic of South Africahttps://www.sabs.co.za

スペインComite Nacional Espanol de la CEIFrancisco Gervas 3E-28020 Madrid電話: + 34 91 432 60 00ファックス: + 34 91 310 45 96http://www.aenor.es

スウェーデンSvenska Elektriska KommissionenPO Box 1284S-164 28 Kista-Stockholm電話: 08 444 14 00ファックス: 08 444 14 30(http://www.elstandard.se/standarder/emc_standarder.asp)

スイスSwiss Electrotechnical CommitteeSwiss Electromechanical AssociationLuppmenstrasse 1CH-8320 Fehraltorf電話: + 41 44 956 11 11ファックス: + 41 44 956 11 22http://www. electrosuisse.ch/

英国BSI Standards389 Chiswick High RoadLondonW4 4AL電話: +44 (0)20 8996 9001ファックス: +44 (0)20 8996 7001www.bsi-global.com

British Defence StandardsDStan HelpdeskUKDefence StandardizationRoom 1138Kentigern House65 Brown StreetGlasgowG2 8EX電話: +44 (0) 141 224 2531ファックス: +44 (0) 141 224 2503http://www.dstan.mod.uk

米国America National Standards Institute Inc.Sales Dept.1430 Broadway New York, NY 10018電話: 212 642 4900ファックス: 212 302 1286http://webstore.ansi.org

FCC Rules and RegulationsTechnical Standards Branch2025 M Street N.W.MS 1300 B4Washington DC 20554電話: 202 653 6288http://www.fcc.gov

FCC Equipment Authorization Branch7435 Oakland Mills RoadMS 1300-B2Columbia, MD 21046電話: 301 725 1585http://www.fcc.gov

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RFI発生源

RFIを発生させる装置およびシステム(そのコンポーネントも含む)。

RFI妨害

RFIとは、無線受信での高周波妨害です。不要な電磁振動がレシーバーまたはアンテナシステムの高周波入力に侵入したときに発生します。

アンテナ(空中線)

1. 電波の放射/受信手段。2. 信号源から無線周波数パワーを空中に放射したり、電磁界を捕捉して電気信号に変換するトランスデューサー。

アンテナ係数

測定器の入力端子に電圧を印加したときに、電界の強さをV/m単位で、磁界の強さをA/m

で表した係数。

アンテナ端子伝導性干渉

レシーバー、トランスミッターまたはそれらの関連機器内で発生し、アンテナ端末に現れる不要な電圧または電流。

アンテナ誘起電圧

測定/計算されたオープンのアンテナ端子間の電圧。

イミュニティー

1. 電波妨害の除去できる、レシーバーなどの機器またはシステムの特性。

2. 不要な応答を発生することなく、放射性電磁界に耐える電子機器の能力。

エミッション

放射または伝導によって信号源から伝搬される電磁エネルギー。

遠方界

アンテナからの電力密度が、距離の逆2乗則にほぼ従う領域。ダイポールアンテナでは、これはλ/2(λは放射波の波長)以上の距離に対応します。

オープンエリア

オープンで平らな地形をし、建物、送電線、フェンス、樹木、地下ケーブル、パイプラインなどからの影響をほとんどなくすために、それらから十分な距離をとった放射性電磁波障害測定用のサイト。

要求されるリミットまで試験が行えるように、このサイトは周囲の干渉レベルが極めて低いことが求められます。

環境レベル

1. テストサンプルが非アクティブのときに、指定されたテスト場所/時間に存在する放射性/伝導性の信号と雑音の値。

2. テストサンプルの非動作時に、指定されたテスト場所および時間に存在する放射性/伝導性の信号と雑音のレベル。環境レベルには、空電雑音、他の信号源からの干渉、回路雑音、または測定セット内部で発生するその他の干渉があります。

感受性

感受性とは、電磁エネルギーの影響を受けたときに、不要な応答を許容する電子機器の能力です。

狭帯域エミッション

使用している測定レシーバーの通過帯域内に主要なスペクトラムエネルギーが存在するエミッション。

グランドプレーン

1. 回路および電気ポテンシャルまたは信号ポテンシャルの一般的な基準ポイントとして使用されるプレートの伝導面。

2. 回路および電気ポテンシャルまたは信号ポテンシャルの一般的な基準ポイントとして使用される金属製のシートまたはプレート。

広帯域エミッション

広帯域とは、複数のスペクトル線がRFIレシーバーの仕様帯域幅内にある場合の、干渉振幅の定義です。

広帯域干渉(測定)

十分な広さのスペクトラムエネルギー分布を持つ妨害なので、使用している測定レシーバーの応答は、指定の数のレシーバー帯域全体にわたって同調した場合は、それほど大きくは変化しません。

シールド筐体

外部電磁環境から内部を遮断することが目的の、遮蔽された/金属製の筐体。外部周囲電磁界に起因する性能の劣化や、エミッションによる外部への妨害を防ぐことが目的です。

振幅変調

1. 信号伝送システムにおいて、ある電気量の振幅が、本質的に電気量である必要のない

2次量のいくつかの選択された特性に従って変化する、プロセスまたはプロセスの結果。

2. 搬送波の振幅が特定の法則に従って変化するプロセス。

ストリップライン

テストのために電磁界を発生させるパラレルプレート伝送ライン。

用語集

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用語集

電波暗室

1. すべての内壁面からの反射を低減するために、電波吸収体が敷き詰められているシールドルーム。すべての内壁面(壁、天井、床面)がこのような電波吸収体で完全に覆われた電波暗室。「完全電波暗室」とも呼ばれています。半電波暗室は、床面以外の表面がすべて吸収体で覆われているシールドルームです。

相互結合

1つのチャネル、回路、または伝導体から、別のチャネル、回路、または伝導体への信号の結合で、不要信号になります。

相互変調

2個以上の信号を非線形素子に入力し、元の信号の整数倍の和および差に等しい周波数で、信号を発生すること。

ダイポール

1. 通常は半波長以下の直線の伝導体で構成され、電気的な中心で分割され、伝送ラインに接続されるアンテナ。

2. 理想的な電気ダイポールアンテナの放射パターンに近い放射パターンを発生するアンテナの1つ。

デカップリング回路

デカップリング回路は、EUTに印加するテスト信号が試験対象ではない他のデバイス、機器、システムに干渉するのを防ぐための電気回路です。IEC 801-6には、カップリングおよびデカップリング回路は、1つのボックスに統合することも、個別の回路にすることもできると明記されています。

電磁環境適合性(EMC)

1. システムの電子機器が意図された動作環境において、定義された安全マージン内で設計通りの効率を実現し、妨害による劣化なしで動作できる性能。

2. EMCは、機器が許容外の妨害を環境や他の機器にもたらさずに、電磁環境内で十分に機能できる動力を表します。

電磁波

電荷の振動で発生する放射エネルギー。電界および磁界の振動により特性が決まります。

電磁波障害

電磁波障害は、電磁波妨害によって必要な電磁信号が劣化することを言います。

伝導性干渉

直接結合によってトランスデューサー(レシーバー)に入ってくる伝導性無線雑音または不要信号に起因する干渉。

等方性

すべての方向に等しい値の特性を持つこと。

バラン

バランはアンテナをバランスさせるためのデバイスで、ダイポールなどの対称アンテナでの同軸フィードの使用を容易にします。

偏波

放射電磁界の電磁界ベクトルの方向を表すのに用いられる用語。

放射

電磁波の形でのエネルギーの放射。

放射性妨害

不要な信号が放射する雑音に起因する無線妨害。RFI妨害と比較してください。

補助装置

被試験機器ではなく、すべての機能の設定、および妨害されている間のEUTの正確な評価に不可欠な機器。

モノポール

通常は、1/4波長以下の直線の伝導体で構成され、グランドプレーンの真上、またはグランドプレーンに対して垂直に取り付けられるアンテナ。伝送ラインのベース面に接続され、イメージ効果により、ダイポールのように動作します。

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myKeysight

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