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土地を記録するもの。記録という行為には、時性が発生する。その出来事と同時には記述出来ない。記録にはシステムが必要とされる。システムを駆使する記録者としてのシステム。記録にはあらゆる方法がある。言語的記録。視覚的記録。物理的記録。その他多数。TRANSCRIPT
【site】記録
土地を記録するもの。
記録という行為には、時性が発生する。その出来事と同時には記述出来ない。
記録にはシステムが必要とされる。システムを駆使する記録者としてのシステム。
記録にはあらゆる方法がある。言語的記録。視覚的記録。物理的記録。その他多数。
記録する事というのは、必ず最低一つの共通項を要求する。
記録する方法とそれを再生させる方法の共有である。
つまりは共通のシステムを持ち得ない場合、その記録を再生させる事は出来ない。
記録をとることは出来たとしても。共有出来ない場合それは記録として現前し得ない。
記録する側は、その再生可能性を予測して記録する訳だが、その可能性にも時性が存在する。
単一のシステムの持続可能性を可能な限り延長したとしてもその長さには限界がある。
つまり、永久的に持続しうるシステムは存在しない。
故に永久的に存在しうる記録は無い。
一つのメディアは、能力の差こそあれ必ず記録性を持つ。
物体にも、音にも、身体にもその機能は備わっている。
能力の差を前提としなければ、全ての事象は《何かを》記録している。
その可能性を引き出し、記録として現前させる事が出来るかどうかは再生システムを共有出来るかどうか、
もしくはそのシステム自体を再生出来るかどうかにかかっている。
過去から現在まで持続している土地の記憶。その中の自然の形体と人造の形体。
どちらも《何か》を記録している。
現在を始点として捉えると、その二つの間には膨大な時間差が生じている。
過去の人々はその時間差を利用しある特定に形体を作り上げ、自然の持っている長大な時間軸の中に記録した。
私たちは現在にどれほどの時性を想定する事が出来ているか。
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