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その場所は確かにここにある。 その場所は確かにここにあった。 その場所は確かにここにあるだろう。TRANSCRIPT
shishiNo.19
Siteby Suzuki Yuta
【site】場所
その場所は確かにここにある。
その場所は確かにここにあった。
その場所は確かにここにあるだろう。
その集合を都市とするならば、その部分を切り取ってもなを都市となるのだろうか。
人の外部記憶装置としての機能を個々の場所に求めるとしたら、その要素として抽出できるのもは何なのだろうか。
機能の総体としての都市と、その部分としての場所、建築。
都市の中においてその機能と場所性は切り離せない関係ににある。
常にその固有の場所性に根ざしてトランスフォームしながら物体は継承されていく。
しかし、その反面に場所性を無視して存在する規格。
予測しうる環境を想定しその中で使用出来るであろうという前提の元に初めて特定の場所を与えられる。
むしろそれ(規格)がそれとして、都市の中に認識されるのは場所を与えられて初めて可能となる。
故に、人はそれを見る時に、その場所から用途や必然性、はたまたその物語までも汲み取っていく。
その連続としての景色や、視覚。
無意識的に入らざるを得ない視覚情報は、場所性を伴って都市の形を作り上げる。
部分的な認識のみで立ち上げる事が出来る都市像。
それを補う記憶と、同時的に更新される視覚。
しかし、記憶が常に変容していくように、視覚的都市像もまた常に変容していく。
そこにどの程度のリアリティがあるか。はたまた、リアリティが無いのか。
自身の足が地に着いている。という感覚。
都市の全体を知る事は出来ない。
また、都市の全体を定義する事も出来ない。
site ≠場所
鈴木悠太(officekk)
1984 年福島生まれ。写真家。四谷アート・ステュディウム在籍中。
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