ウェブディレクターのための web a11y 勉強会 #05

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ウェブディレクターのための Web A11Y 勉強会 #05 (2017-10-10)

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Page 1: ウェブディレクターのための Web A11Y 勉強会 #05

ウェブディレクターのためのWeb A11Y 勉強会

#05 (2017-10-10)

Page 2: ウェブディレクターのための Web A11Y 勉強会 #05

自己紹介

@caztcha

ウェブユーザビリティ / アクセシビリティ / 情報アーキテクチャ (IA) HCD-Net 認定 人間中心設計専門家

ウェブアクセシビリティ基盤委員会 (WAIC) 翻訳WG https://website-usability.info

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前回までのあらすじ

• ウェブアクセシビリティとは? • ウェブアクセシビリティはなぜ必要なの? • 支援技術を知ろう • アクセシビリティ検証ツールいろいろ • スクリーンリーダーを体験しよう!

Page 4: ウェブディレクターのための Web A11Y 勉強会 #05

• WCAG 2.0 の概略 • WCAG 2.0 (Level A) を読もう!

• 1.1.1 非テキストコンテンツ • 1.2.1 音声のみ及び映像のみ (収録済み) • 1.2.2 キャプション (収録済み) • 1.2.3 音声解説又はメディアに対する代替コンテンツ (収録済み)

前回までのあらすじ

Page 5: ウェブディレクターのための Web A11Y 勉強会 #05

• WCAG 2.0 (Level A) を読もう! • 1.3.1 情報及び関係性

• 1.3.2 意味のある順序

• 1.3.3 感覚的な特徴

• ケーススタディ、お悩み相談

今日のメニュー

多様なユーザーエージェント (デバイス、ブラウザ、支援技術) への適応について学びます。

Page 6: ウェブディレクターのための Web A11Y 勉強会 #05

WCAG 2.0 (Level A) を読もう! (達成基準、解説書、達成方法集)

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WCAG 2.0 の基本構成

おさらい

原則 (4)

ガイドライン (12)

達成基準 (61) このうちレベル「A」のみが本勉強会の対象です。

1. 知覚可能 (Perceivable) 2. 操作可能 (Operable) 3. 理解可能 (Understandable) 4. 堅牢 (Robust)

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原則 1. 知覚可能 (Perceivable)

情報及びユーザインタフェース コンポーネントは、利用者が知覚できる方法で利用者に提示可能でなければならない。

おさらい

Page 9: ウェブディレクターのための Web A11Y 勉強会 #05

ガイドライン 1.3 適応可能

情報、及び構造を損なうことなく、様々な方法 (例えば、よりシンプルなレイアウト) で提供できるようにコンテンツを制作すること。

Page 10: ウェブディレクターのための Web A11Y 勉強会 #05

それでは、達成基準を読んでみましょう。

Page 11: ウェブディレクターのための Web A11Y 勉強会 #05

達成基準 1.3.1 情報及び関係性

何らかの形で提示されている情報、 構造、及び関係性は、プログラムによる解釈が可能である、又はテキストで提供されている。(レベル A)

達成基準 1.3.1 を理解する | WCAG 2.0解説書 http://waic.jp/docs/UNDERSTANDING-WCAG20/content-structure-separation-programmatic.html

Page 12: ウェブディレクターのための Web A11Y 勉強会 #05

[用語] 達成基準 1.3.1 情報及び関係性

プログラムによる解釈が可能 ウェブコンテンツが、様々なユーザーエージェント (ブラウザやスクリーンリーダー) によって処理/解釈されて、多様なモダリティ (視覚情報、聴覚情報、触覚情報、など) で情報が提示できること。

Page 13: ウェブディレクターのための Web A11Y 勉強会 #05

[まとめ] 達成基準 1.3.1 情報及び関係性

�適切な HTML 要素や属性を用いて、(見た目的にではなく) 「意味的に (セマンティックに)」正しく情報をマークアップしましょう。 ✓ランドマーク、見出し (レベル)、段落、画像 (とそれに紐づく代替テキストやキャプション)、箇条書き、

強調、引用、リンク、テーブル (見出しセルとデータセルの対応づけ)、各種フォーム入力要素 (とそれに紐づくラベル)、ボタン、etc...

✓WAI-ARIA を使って、状況の変化や要素間の関係を「意味的に」明確にしましょう。

�ユーザーエージェントが (新しく定義された) セマンティクスを解釈できないケースに備えて、テキストでの情報提供も検討しましょう。 ✓フォーム入力欄が必須項目の場合、aria-required や HTML5 の required 属性だけでなく、label 要

素内に「必須」とテキスト記述する (アスタリスク記号だけで済ませるのではなく)、etc...

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達成基準 1.3.2 意味のある順序

コンテンツが提示されている順序が意味に影響を及ぼす場合には、正しく読む順序はプログラムによる解釈が可能である。 (レベル A)

達成基準 1.3.2 を理解する | WCAG 2.0解説書 http://waic.jp/docs/UNDERSTANDING-WCAG20/content-structure-separation-sequence.html

Page 15: ウェブディレクターのための Web A11Y 勉強会 #05

[用語] 達成基準 1.3.2 意味のある順序

プログラムによる解釈が可能 ウェブコンテンツが、様々なユーザーエージェント (ブラウザやスクリーンリーダー) によって処理/解釈されて、多様なモダリティ (視覚情報、聴覚情報、触覚情報、など) で情報が提示できること。

Page 16: ウェブディレクターのための Web A11Y 勉強会 #05

[まとめ] 達成基準 1.3.2 意味のある順序

�ウェブページの見た目から想起される情報の提示順と、ソースコードによる情報の提示順は、一致させましょう。 ✓キーボード操作に依存するユーザーが [Tab] キーでページを見る際、フォーカスの移動順序

が、ユーザーの期待通りになります。

✓ロービジョンのスクリーンリーダー利用者 (聴覚モダリティと視覚モダリティを併用している) が、キーボード操作でウェブページを見る際、音声読み上げ順序が、ユーザーの期待通りになります。

�文字組みの調整のために、単語内にスペースを入れたり改行を入れたりしないようにしましょう。

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達成基準 1.3.3 感覚的な特徴

コンテンツを理解し操作するための説明は、形、大きさ、視覚的な位置、方向、又は音のような、構成要素が持つ感覚的な特徴だけに依存していない。 (レベル A)

達成基準 1.3.3 を理解する | WCAG 2.0解説書 http://waic.jp/docs/UNDERSTANDING-WCAG20/content-structure-separation-understanding.html

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[用語] 達成基準 1.3.3 感覚的な特徴

(特にありません)

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[まとめ] 達成基準 1.3.3 感覚的な特徴

�コンテンツにおいて、「感覚的な特徴」だけで説明しないようにしましょう。その「感覚」は、ユーザーの能力や状況 (利用デバイスの違いを含む) によって変わるからです。

×「~するには、左上のボタンを押してください。」

→ 具体的なラベルも含めて説明しましょう。(「○○ボタンを押してください。」

× フォーム入力必須項目をアスタリスク記号のみで表現する。

→ 具体的なラベルを用いて意味を明示的にしましょう。

✓「* は入力必須項目です。」

✓「お名前 (必須)」… こちらのほうがユーザーの認知負荷が低いのでベター。

�ソースコードでの情報提示順に合致する相対的な表現であれば、大丈夫です。 ✓「上記の」「以下の」etc...

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おまけ

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いずれの状況 (環境) でも利用できること

プログレッシブエンハンスメント (Progressive Enhancement)

HTML (情報)

CSS (見栄え)

JavaScript (ふるまい)

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マシンリーダブル (Machine-readable)

ユーザーは、マシン (ユーザーエージェント) を介して初めて、ウェブコンテンツを利用することができる。

Web Content Machine

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ケーススタディ、お悩み相談

Page 24: ウェブディレクターのための Web A11Y 勉強会 #05

Anyone?

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次回予告

Page 26: ウェブディレクターのための Web A11Y 勉強会 #05

• WCAG 2.0 (Level A) を読もう! • 1.4.1 色の使用

• 1.4.2 音声の制御

• 2.1.1 キーボード

• 2.1.2 キーボードトラップなし

• ケーススタディ、お悩み相談

色への依存、 音声再生のコントロール、 マウスが使えない人のキーボード操作、 について学びます。

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To be continued…