120510サブゼミ数学(2)-2

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確率の定義についてです。

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確率の定義

これから定義の話をしよう

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高校数学で考えていた「確率」• サイコロを振って 1の目が出る確率は?  「 6回振ったら 1回 1の目が出るから 1/6」

• 明日の降水確率は 40%  「明日を 100回繰り返したら, 40回は雨が降る」• あの子に告白してうまく行く確率は 25%くらいかな  「あの子に 100回告白したら 25回は上手く行く」

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確率を定義しなおそう• 実は高校数学の「場合の数」を使った「確率」はラプラスの古典的定義(数学的定義)による「確率」だった!

• 確率にはこの他に統計的定義,公理的定義がある!

• 特に公理的定義を押さえましょう!

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公理的定義コルモゴロフの公理

(1)(2)(3)

公理=前提,仮定

(=ルール,約束事 )

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大好きなあの子に告白したい!• 告白した結果の集合を Xとする    X={付き合える,時間をちょうだい,      振られる }• この結果の集合 Xの部分集合を Eとする    E={φ,(付),(時),(振),(付,時),(付,振),(時,振),(付,時,振) }

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公理的定義(1)(1)

事象の集合 Xの全体の確率は 1

☆  X={付き合える,時間をちょうだい,振られる }    の確率全てを足し合わせると 1

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公理的定義(2)

Xの任意の部分集合  の確率は 0以上

☆  E={φ,(付),(時),(振),(付,時),(付,振),(時,振),(付,時,振) }のそれぞれの確率は 0以上

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公理的定義(3)

Xの任意の部分集合の積集合       が空集合であれば,   と    の和集合の確率は ,           に等しい

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公理的定義 (3)

  E={φ,(付),(時),(振),(付,時),(付,振),(時,振),(付,時,振) }の,(付)を E2 ,(時)を E3としたとき,      つまり共通の元はない。このとき,付き合えるか保留にされる確率は,付き合える確率と保留にされる確率の和と等しい。

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まとめ• 高校数学の確率は古典的定義によるもの。• 直感的にわかりやすい,計算しやすい。

• 公理的定義による確率を使うと,正確に問題を記述することができる。確率の公式を演繹的に導けるので数学的にも意義がある。

• 一回限りの出来事に対する確信度を表すのにも使える!