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1 2013 年度 上智大学経済学部経営学科 網倉ゼミナール 卒業論文 へヴィメタルはなぜ受け入れられるのか A0942701 桐山黎 2013 1 15

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2013年度 上智大学経済学部経営学科

網倉ゼミナール 卒業論文

へヴィメタルはなぜ受け入れられるのか

A0942701 桐山黎

2013年 1月 15日

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目次:

序章 テーマを選ぶにあたって

第1章 へヴィメタルの歴史とジャンル

●へヴィメタルの誕生

●ニューウェイブオブブリティッシュへヴィメタル

●パワーメタル

●グラムメタル

●オルタナティブメタル

●デスメタル

●ブラックメタル

第2章 ファン

2-1 世界を繋ぐデモテープ

2-2 二人の普及者

2-3 へヴィメタルはどこからやってくるのか

2-4 検証

第3章 へヴィメタル自体が持つ特性

3-1 観念

●マクフェランの実験

3-2 行為

3-3 物体(モノ)

3-4 へヴィメタルの粘り強さ

3-5 検証

第4章 考察

第5章 終わりに

5-1 課題

添付資料

1、マクフェランの研究資料

2、へヴィメタルの参考画像目次:

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序章:テーマを選ぶきっかけ

洋楽を聴くようになったのは、中学 1 年生の時に家がケーブルテレビに加入したことがき

っかけだった。MTVという番組を見つけた私はすぐに見入ってしまった。そこで聴いた音楽

をきっかけにネットで関連する音楽を探し、世間でいわれる「名盤」をレンタル CD ショッ

プで借りては聴き漁っていた。この時はまだへヴィメタルというジャンルを知らなかったが、

段々とへヴィな音楽を好んで聴くようになった記憶はある。中学 3 年生の時、私の影響で洋

楽を聴くようになった友人が、「ハロウィン」というバンドを教えてくれた。曲を聴いたとき

の衝撃は今でも忘れられない。それは、私が今まで聴いたバンドの中で、誰よりもサウンド

は重く、誰よりもテクニカルでスピーディであり、へヴィメタルというジャンルを初めて認

知した瞬間であった。以来、へヴィメタルにのめりこんだ私は高校 2年生の時、LOUDPARK

という日本で最大のメタルフェスを観に行くことになる。LOUDPARK は、大御所のバンド

が相次いで再結成した事を受けて開催されるようになったフェスで、この時はまだ第 2 回目

の開催であった。黒い T シャツを着た人が会場を埋め尽くし、凄まじい熱気が立ち込めてい

た。長髪・タトゥー・ピアス・鋲の着いたリストバンドを身にまとった人がそこかしこにい

て、その光景は今でも脳裏に焼き付いている。一つのフェスティバルに3万の観客が集まる

にも関わらず、なぜ自分の周囲には2,3人のリスナーしかいないのか。ライヴに来ている

人達は、へヴィメタルをどうして受け入れたのか。

この卒業論文では、へヴィメタルが受け入れられる理由を、

1.ファン

2.へヴィメタル自体が持つ特性

この2つの仮説を軸に証明していきたいと思う。

1章:歴史とジャンル

仮説を検証するにあたって、ヘヴィメタルに対する事前知識が必要となってくる。この章で

はヘヴィメタルの歴史とジャンルについて簡単に記す。

●へヴィメタルの誕生

ブラックサバスは1969年にバーミンガム結成され1970年2月13日に「黒い安息

日」をリリースする。当時のイギリスは英国病と呼ばれる不景気に陥っており、1940年

代に貧困層で生まれたメンバーは、世の中に対する怒りを歌詞にした。また、バンドのコン

セプトが人を恐がらせる事であり、悪魔主義と音楽を結び付けた暗く、重いサウンドを作り

だした。これがヘヴィメタルのイメージの原点である。その後、ブラックサバスのフォロワ

ーが次々と現れるがヘヴィメタルの形成に貢献したバンドとして、ジューダスプリーストが

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挙げられる。ジューダスプリーストは1969年バーミンガムで結成されて1974年ロッ

カローラでデビューする。ボーカルのロブ・ハルフォードのハイトーンシャウトと、ギタリ

ストのグレン・ティプトンと K・K ダウニングによるテクニカルなツインリードギターを特

徴とし、ヘヴィメタルのプレイスタイルを確立した。このようにしてヘヴィメタルはイギリ

スで産声をあげた。

●ニューウェイブオブブリティッシュヘヴィメタル(以下 NWOBHM)

やがて、多くの若者が自宅のガレージで集まってバンドを結成し、イングランドの労働者

階級のパブで演奏を下積みの演奏を始めるようになった。彼らは自身で小規模のレーベルを

立ち上げ、アルバムの表紙も自主制作し音源を発表した。サウンズなどのイギリスの音楽週

刊誌が目を付け始め、ジェフ・バートン(サウンズ誌)がこの現象を NWOBHMと名づけた

事で世の中の認知度が上がり、デフ・レパード・サクソンなどのバンドが世の中に登場した。

この時流の中で頭一つ抜け出ていたのがアイアンメイデンと呼ばれるバンドである。パンク

の要素を含み、ジューダスプリーストと同じ位早く、そしてよりメロディアスにギターをユ

ニゾンさせた。アイアンメイデンのデビューアルバム鋼鉄の処女は UK チャート4位にラン

クインしている。

●パワーメタル

イギリスで生まれたへヴィメタルバンド達が海外へ積極的にコンサートを繰り返す内に、

ディスコブームの真っただ中にあったアメリカにも少ないながらもメタルのファンが増えて

いった。ジューダスプリーストの「復讐の叫び」がプラチナディスクを獲得、アイアンメイ

デンの「魔力の刻印」と「頭脳革命」もゴールドディスクを獲得した。さらに、デフレパー

ドの「炎のターゲット」はダイアモンドディスクを獲得している。そして1981年、2人

の青年が、後のビッグバンドとなるメタリカをアメリカで結成する。重厚なリフをザクザク

とテンポの早いリフで演奏するプレイスタイルはスラッシュメタルと呼ばれるようになり、

メガデス・スレイヤー・アンスラックスなどアメリカ発のスラッシュメタルバンドが続々と

成功を収めた。

●グラムメタル

サンフランシスコ界隈でスラッシュメタルが賑わっていた傍ら、ハリウッドではグラムメ

タルが流行していた。髪を脱色して逆立て、女性的なメイクや悪魔的メイクを施すルックス

が特徴として挙げられる。モトリ―・クルーが数々のプラチナディスクを獲得すると、ロサ

ンゼルスのクラブではケバケバしい化粧や中性的ないでたちをしたメタルバンドが、次々と

現れた。これらのバンドのコンセプトは「セックス・ドラッグ・ロックンロール」であり、

政治的なメッセージや身近な若者の怒りをテーマにする今までのへヴィメタルとは、スタン

スがまるで異なった。1983年に設立されたMTVとの相乗効果も相まって、華麗なビジ

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ュアルを全面的に押し出したラットやクワイエットライオットなどのグラムメタルバンドは、

何百万枚とCDを売った。

●オルタナティブメタル

アンダーグラウンドシーンでは、ハードコアパンクとメタルの融合が加速していた。ハー

ドコアパンクとは70年代にロンドンやニューヨークで生じたパンクブームの第2波であり、

演奏も歌詞も苛烈だった。(ダーティ・ロットン・インビシルズはアルバムで1分を超える曲

が22曲中4曲しかなかった。)このハードコアパンクの要素を取り入れたのが、アンスラッ

クスのサイドプロジェクトで発足した SODというバンドである。その後、パンクやラップな

どジャンルをクロスオーバーさせて演奏するメタルバンドが次々と出現するようになる。や

がて1990年代に突入すると、商業主義のグラムメタルや産業ロックに反発するバンドが

現れる。ニルヴァーナやパールジャムなどがその代表であり、70年代のパンクやロック、

そしてハードコアパンクに影響されていた。ニルヴァーナが大ヒットを飛ばしてグランジブ

ームが起きると、モトリークル―やガンズ・アンド・ローゼズなどのグラムメタルはチャー

トから姿を消し、グラムメタルは衰退してしまう。その一方、メタリカは91年にアルバム

「メタリカ」を発売し、2200万枚を売り上げる。従来のスラッシュメタルのスタイルを

放棄し、メタルにグランジのスタイルを取り入れた賛否両論が別れる作品となった。

●デスメタル

世間でグランジがもてはやされ、メタルの勢いが失われつつある頃、メタルのアンダーグ

ランドシーンでは新たなジャンルが誕生しようとしていた。デスメタルである。80年代初

期に活動を開始したヴェノムはブラックサバスの悪魔主義をより激しくさせたバンドであり、

スラッシュメタルバンドのスレイヤーが高度なギターテクニックとドラミングでその系譜を

引き継いでいた。そこに、グラインドコア(ハードコアパンクとメタルが融合したジャンル)

が加わると、かつてロックやブルースが根底にあったメタルは忘却の彼方へと姿を消し、デ

スメタルというジャンルが生まれた。フロリダ州で結成されたデスというバンドが元祖とさ

れており、フロリダ州タンパにミュージシャンが移り住んでは、多くのデスメタルバンドが

輩出された。喉が裂ける様ながなりたてるボーカルが特徴的で、歌詞も死をテーマにした退

廃的なものが多い。大衆から受け入れられる事を良しとしないこれらのバンドは、一度に数

百万枚のヒットを飛ばそうとはせず、アンダーグラウンドシーンをもっぱら好むマニアック

なリスナーをターゲットに、売り上げを着実に伸ばしていった。また、スウェーデンを中心

に哀愁漂うギターメロディを前面に押し出した、メロディックデスメタルというジャンルも

誕生する。

●ブラックメタル

その頃北欧では、デスメタルをルーツとするが全く新しいジャンル、ブラックメタルが誕

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生していた。歌詞は北欧神話や悪魔崇拝から着想を得て作られ、人々の恐怖を煽る事を徹底

的に追求した。高速のツーバスドラム、神秘的なシンセサイザー、唸るようなギターを武器

に反キリスト主義を掲げており、一部の過激なバンドやファンは犯罪に手を染めた。エンペ

ラーではドラマーのファウスト、ギタリストのサモン、ベースのチョルトが教会の放火事件

で服役している。さらに、ブルズムのカウントはメイへムのユーロニモス殺害と放火の罪で、

ノルウェーでは最高役である懲役21年を言い渡された。奇しくも、ノルウェーで起きた一

連の凶行はブラックメタルを世間に広める事となった。時がたち1990年代の後半になる

と、ブラックメタルのメイクを施した人が顔を洗う洗顔料CMが放送される程度に、ノルウ

ェーでもブラックメタルは受け入れられるようになる。

歴史を顧みると、様々な要素を取り入れつつ、新しいジャンルを切り拓いた事でヘヴィメ

タルは生き残ってきた事がわかる。次章からは、2つの仮説(①ファン②ヘヴィメタルが持つ

特性)を検証していく。

2章:ファン

ロジャースは、ある商品やサービスが普及する時にオピニオンリーダーが重要な役割を担

うと述べ、マルコム・グラッドウェルはコネクター(様々な人やコミュニティと繋がりを持

つ人)、メイヴン(情報の収集家)、セールスマン(他人を説得してコンテンツを売り込む天

才)がコンテンツの感染を促進するという「少数者の法則」について述べている。これらの

役割を担う人々が、決して万人受けではないヘヴィメタルが受け入れられる、大きな要因で

はないかと考えた。

イギリスで始まったヘヴィメタルはアメリカで受け入れられた事で、その名前を知られる

ようになった。(詳しくはヘヴィメタルの歴史を参照されたい。)つまり、へヴィメタルの市

場が世界規模にまで発展したのはアメリカでの定着がターニングポイントだったのだ。

2-1と2-2ではヘヴィメタルが受容された要因を、アメリカのケースを参考にして分析

する。2-3では、実際にヘヴィメタルのリスナーがどのようなコミュニケーションチャン

ネルを通してメタルに傾倒するようになったのかについて言及する。これらの項目を通して

ヘヴィメタルが少数者の法則に従って感染していくという仮説を証明していく。

2-1 世界を繋ぐデモテープ

ヘヴィメタルを好んで聴くリスナーは、一般的にアメリカやイギリスなどの外国ではヘッ

ドバンカーズ、日本ではメタラーという名称で呼ばれている。熱狂的なヘッドバンカーズは

長い髪に鋲の付いたベルトや皮のアクセサリーを身に付け、出演するバンドや自分の好きな

バンドがプリントされた黒いTシャツを着てライヴに参加する。

このはたから見ればカルト的に映る集団がヘヴィメタルをアンダーグラウンドシーンからメ

インストリームにまで引っ張り上げた立役者なのである。インターネットもメタルの専門雑

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誌も存在していなかった時代の中で、唯一の情報を得る手段はデモテープだけであった。熱

心なファンはアンダーグラウンドシーンで活動していたバンドの演奏をライヴで録音し、そ

れを世界中に散らばっている同志と交換し合う事で情報を得ていたのだ。ここで注目したい

のがアメリカ人のブライアン・スレイゲル、ロン・キンタナという人物である。ブライアン・

スレイゲル(メタル・ブレイド・レコーズ設立者)の証言から、当時のアメリカのメタルシ

ーンの様子が伺える。「1979年ごろ、NWOBHM に傾倒していた。ライヴを録音したテー

プやデモテープを世界中の人達と交換した。ブリティッシュ・ヘヴィメタルに傾倒したきっ

かけだが、ヨーロッパにいる2,3人の友人がアイアン・メイデンというバンドが出てきた

といってテープの最後の方に数曲録音してくれた。その内の一人と実際に出会った時、他の

バンドを勧めて貰った。そんな風に始まった。」実際、アイアンメイデンはバンドによる自主

製作EP「テープス」が公式リリースされる前にロンドンのラジオチャートで1位を獲得し

ている。

2-2 アメリカにおける、二人の普及者

アメリカ人のロン・キンタナはイギリスの雑誌「ケラング」にペンフレンド募集の記事を

投稿し、アメリカ人同士のネットワークを作ろうとした。記事が雑誌に載った後、一日に 10

個から 20個の小包が届くようになったという。やがて、ロン・キンタナは良いバンドを発見

しようとするだけでなく、自分自身で情報を発信しようとアクションを起こした。キンタナ

は欲しいテープの音源を長いリストにして方々に配布していたがバンドのレビューやライヴ

レポートを加えて「メタル・マニア」というファンジンを作り上げた。さらに、自分で発掘

したバンドを世に送り出そうとする者まで出現する。ブライアン・スレイゲルは1982年

にメタル・ブレイド・レコーズを立ち上げる。第1弾として、コンピレーション・アルバム

(複数のアーティストの楽曲が含まれているアルバム)「メタル・マサカー」を発売する。こ

のアルバムには、スレイゲル自身が選りすぐったほぼ無名のアンダーグラウンドバンドのデ

モ音源が収録されており、後にアメリカで7番目の興行収入を得るバンド「メタリカ」の楽

曲も収録されていた。

ブラインアン・スレイゲルはメイヴンであり、セールスマンであった。彼は遠く離れたイ

ギリスからデモテープやライヴ音源の交換という手段でメタルシーンにおける最新の情報を

収集していた。さらに、自らレーベルを立ち上げることで情報を発信するようになる。ただ

レーベルを立ち上げてレコードを売るだけであったら誰にでもできる。ブライアンはまだ CD

を公式にリリースしていないアンダーグラウンドシーンのバンドの音源、つまりメイヴンの

ような積極的に情報収集をする層でないと手に入りにくい情報を、他のファンの手にも渡り

やすくしたのだ。この点においてブライアンは優れたセールスマンであると言える。そして、

ロン・キンタナはアメリカのへヴィメタルにおけるコネクターなのである。彼はイギリスの

雑誌を通じてペンフレンドを増やす一方、地元で行われるライブに積極的に参加してはファ

ンと知り合い友達になり、アメリカンヘッドバンカーズのネットワークの形成に奮闘した。

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(友達の中にはメタリカのラーズ・ウルリッヒやエクソダスのポール・ボロフなど後のスラ

ッシュメタルを代表するバンドと知り合いになっている。)

2-3 へヴィメタルはどこからやってくるのか

アメリカの事例では、ブライアンとロンという二人の普及者がアメリカの市場に大きな影響

を与えると共に、ヘヴィメタルが受け入れられる要因にファンの存在があった事を教えてくれ

た。しかし、コミュニケーションチャネルが多様化している今日において、少数者の持つ役割

は変化している可能性が考えられる。へヴィメタルのコミュニティサイト内にある掲示板の書

き込み(ヘヴィメタルに傾倒するようになったきっかけ)を、集計し表にまとめた。

(HR/HMこの曲を聴け!の掲示板より)

①友人・知り合い

中学・高校の友人にCDやダビングしたカセットテープを借りて、へヴィメタルに傾倒す

るようになったケースが一番多かった。他にも会社の同僚、学校の先生、恋人の影響でヘヴ

ィメタルを視聴するようになった人がいる。

②肉親

親がロックを聴いていた影響でロックが好きになり、更に激しい音楽を求めてヘヴィメタ

ルに傾倒するパターンが一番多く見受けられた。また、兄・姉にヘヴィメタルのCDを借り

た事がきっかけで、視聴するようになったケースも多かった。興味深い事に、年下の兄弟の

影響でヘヴィメタルを聴くようになった事例は見受けられなかった。

③インターネット

インターネットをやっていてたまたまヘヴィメタルに出会った、が回答の全てを占めた。

④ラジオ

ラジオと答えた人は 4,50代が多い。80年代では日本においても、メタル専門のラジオ

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が多く存在していた上に、ヒットチャートにメタルがランクインしていた時期であったので

受動的にメタルに触れる機会が溢れていた。

⑤テレビ

MTVやベストヒットUSAで、ヘヴィメタルバンドのPV(プロモーションビデオ)を

視聴してから傾倒するケースが圧倒的に多い。特に、グラムメタルなどのビジュアルの良さ

を売りにしているバンドに惹かれてCDを購入している人が多数を占めている。

⑥雑誌

雑誌に偶然ヘヴィメタルのバンドが掲載されていた事から興味を持ち、視聴するようにな

るケースが全てを占めた。ヘヴィメタルを専門に扱う雑誌ではなく、その時の趣味であった

ロックやポップスなどの雑誌でヘヴィメタルバンドが取り上げられていて興味を持った事

が、彼らのメタルに傾倒するきっかけだった。

⑦ゲーム

音楽ゲームで使われていた曲がたまたまヘヴィメタルであり、そこからリスナーになった

ケース。

⑧ライヴ

文化祭で知り合いがヘヴィメタルの曲を演奏していた、知り合いにライヴに誘われた事が

きっかけでヘヴィメタルを聴くようになったと答える人もいた。これも根本的な要因は「人」

であると言える。

⑨CDショップ

ジャケットに惹かれて買う、いわゆる「ジャケ買い」でヘヴィメタルに傾倒するようにな

った層である。惹かれた理由としては、おどろおどろしい絵や奇抜なビジュアルや表題が挙

げられる。

2-4 検証

友人や肉親を介して受動的にメタルに触れた後、その魅力に気付く傾向が非常に強い事が

この表から読み取れる。この事から、ヘヴィメタルに傾倒するきっかけはやはり「人」が大

きな要因となっていると考えられる。また、肉親よりも友人・知り合いを通じてヘヴィメタ

ルの世界に入り込む人が多いという点から、ヘヴィメタルはタテの繋がりでなくヨコの繋が

りが非常に強いとわかる。つまり、肉親がヘヴィメタルのリスナーである場合よりも、友人

や知り合いがヘヴィメタルのリスナーである方が、メタルに興味を持つ傾向が高い。以上の

点を踏まえると、能動的に情報を集める点に特化したツールである、インターネットを介し

てヘヴィメタルに傾倒する人が少ないという事実は必然の結果であると思われる。むしろ、

インターネットはヘヴィメタルに傾倒してから、情報収集の為に使われているのではないだ

ろうか。(この事については次章で取り上げる。)

アメリカにおけるヘヴィメタルの普及と、ヘヴィメタルにおけるコミュニケーションチャネ

ルの調査から、ヘヴィメタルが受け入れられる要因はマスメディアではなく、「ファン」に

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ある事が証明された。

3章:へヴィメタル自体が持つ特性

当然のことながら、あるコンテンツが普及する為にはそのコンテンツ自体が優れている必

要がある。マルコム・グラッドウェルは人の記憶に残るような「粘り強さ」がコンテンツの

普及には必要不可欠であると述べている。

また、ロジャースはイノベーションを採用単位に新しいと知覚された観念、行為、または

物体(モノ)のことであるとしている。

イノベーションの定義には、無形イノベーションと有形イノベーションがあり、音楽は前者

に該当し、無形イノベーションの中の観念のイノベーションに分類される。野球や宗教など

の複合的イノベーションの概念を参考に、へヴィメタルの特性を観念(攻撃的、悪魔的、死

と定義する。)、行為(パフォーマンス)物体(衣装・ステージ)の3つの要素に分類した。

以上の3つの要素が、ヘヴィメタルの粘り強さに繋がっていると仮説を立て、それぞれの要

素が潜在的消費者にどのようにアピールしているのかを検証していく。

3-1 観念

へヴィメタルの観念を探る手がかりとして、オーストラリアのメルボルン大学の教授であ

るカトリーナ・マクフェランによる、ティーンエイジャーに対して行われた実験を取り上げ

る。カトリーナ・マクフェランは、オーストラリア市内の 10年生・11年生 111 人を対象に、

ティーンエイジャーが自分の感情をコントロールする為にどのように音楽を選択しているか

を調べた。

●マクフェランの実験

対象者:オーストラリア市内の学校の生徒 111人(男 62%、女 38%)

年齢 15~18歳(15歳 30%、16歳 48%、17歳 17%、18歳 5%)

調査方法:Kessler Psychological Distress Scale - 10 (K10)(ストレスの受けやすさを、低・

中・高リスクに分けて分布する。)を用いた上で、パソコンで音楽を聴かせてその

後の感情の変化を聞き取りする。この時、他の生徒は調査中の生徒に影響を与え

ないよう黙る事が義務付けられる。

調査結果:

①音楽に費やす時間

全員が多くの時間を音楽に費やす事がわかったが、費やす時間が長い生徒ほどスト

レスに対して高リスクである事が判明した。(低リスクの生徒が週に平均 10 時間弱費

やすのに対し、高リスクの生徒は週に平均 24時間も音楽を聴く事に費やしている。)

②音楽的嗜好

47.65%の生徒が、音楽の嗜好はどんな時でも変わらないと答え、31.53%の生徒が

変わる場合があると答えた。残りの 19.82%はわからないと回答。この結果と K10

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ストレスリスク法における結果の関連性は見当たらなかった。

③友人の影響

友人と同じ音楽的嗜好を持つ生徒と、持たない生徒は同じ 37%ずつであった。残り

の 26%はわからないと回答。ここでもストレスリスクとの関連性は無かった。

④音楽と感情の関係

ほとんどの生徒が自分の感情を高めたり、気分を良くするために音楽を聴く事がわ

かった。最も顕著に表れたのは、幸せな感情と退屈な感情で音楽を聴いた時でそれぞ

れ 68.47%の生徒と、60.36%の生徒が、気分が改善されたと答えた。また、怒りでは

45.95%、悲しみでは 47.7%改善されたと回答した。

音楽のジャンルとしては、ロック、ラップ、R&B、ダンス、へヴィメタルが最もよ

く聴かれる音楽的嗜好であった。ハイリスクに分類された生徒はヘヴィメタルに対して

強い好意を持つ一方、ローリスクの生徒はダンスミュージックに好意を持つ事がわか

った。そして、怒りや悲しみの感情の時に聴く音楽として、へヴィメタル・ロック・

パンク・オルタナティブが好まれる傾向にあった。

とある感情の時に音楽を聴いた後で、気分が悪化したハイリスク層の生徒はストレス

(約 15%)退屈(約 5%)、怒り(約 20%)悲しみ(約 20%)という結果が出た。こ

れは他のリスク層に比べて圧倒的に高い数値を示している。

怒りの感情が湧き上がる際にヘヴィメタルがよく聴かれる点から、へヴィメタル自体が攻

撃的な要素を含む音楽である事が伺える。また、悲しみの際にも視聴される事からヘヴィメ

タルには更に、ストレスの影響を受けやすい人々が好んでヘヴィメタルを聴く傾向にあると

いう調査結果を踏まえると、ヘヴィメタルが視聴者に悪影響を与えている原因になり得るか

は定かではない。しかし、ストレスに対してハイリスクな人々が、音楽を聴いた後に感情が

ネガティブになると報告している事から、へヴィメタル自体が何かしらのネガティブな要素

を含んでいる事は否めない。これらは、ヘヴィメタルの歌詞や曲の構成、演出や悪魔的なイ

メージなどが起因していると考えられるが、どの要素が視聴者にネガティブな要因を与えて

いるのかは研究資料からは読み取る事が出来なかった。よって、ヘヴィメタルの観念の一つ

として、悪魔を定義づける事には疑問が残る。

3-2 行為

音楽における「行為」は、演奏とライヴである。バンドは速く、重い過激な曲を演奏し、

ライヴで観客と共有する。へヴィメタルのライヴにおける特徴的な「行為」として、モッ

シュ、サークルピット、メロイックサインがある。モッシュはお互いの体をぶつけ合う行

為であり、サークルピットは、何十人もの人々が大きな輪を作りその周りをグルグル回り

ながら踊る事を指す。サークルピットが起こってから、円の中止に向かってモッシュが起

きる事もある。メロイックサインは指をキツネの様な形にする行為で、バンドメンバーが

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ステージ現れた時や演奏中、そして演奏が終了した時に見受けられる。また、バンドメン

バーがメロイックサインを作れば、観客は同じくメロイックサインで返答をする。これら

の行為を通じてバンドと観客、観客同士の間で「一体感」が生まれ、粘り強さの要因にな

っているのではないか。

3-3 物体(モノ)

音楽における物体(モノ)は人・楽器・ステージ・衣装などが挙げられる。特にヘヴィメ

タルは、ステージ・衣装の過激な演出が特徴的である。アイアンメイデンはマスコットキ

ャラクターのエディ(ミイラ)を起用する事で、ホラーでオカルト的なステージの演出を

行ったり、ジューダスプリーストは、ボーカルがSMの鞭を振り回しながらハーレーをス

テージで乗り回している。これらのバンドとは対照的に、金髪の髪に化粧を施した中性的

な容姿や、バンドのフロントマンのカッコ良さを売りにするバンドも存在する。これらの

ビジュアルが、潜在的消費者へのアピールポイントとなっている可能性も考えられる。

3-4 ヘヴィメタルの粘り強さ

先に分類したメタルの粘り強さは、実際に消費者に影響を与えているのだろうか。与えて

いるとすれば、どの要素がアピールポイントになっているのだろうか。ヘヴィメタルに魅力

を感じたきっかけを集計し、その結果をグラフに表した。

(HR/HMこの曲を聴け!の掲示板より)

①速さ

ギターの速弾き、2バスやブラストビートによるドラム演奏など、速さを追求しようとす

る点に魅力を感じた層。

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②声

ハイトーンボイスや、唸るようなデスボイスなど、今までに聴いた事のないボーカルに魅

力を感じた層。

③激しさ

めまぐるしい曲展開など楽曲自体に魅力を感じた層。

④メロディ

激しい演奏の中にもメロディがある点に魅力を感じた層。

⑤ビジュアル

グラムメタルのような派手で中性的なルックス、鋲の付いたベルトやおどろおどろしい

容姿をしたバンドメンバーに魅力を感じた層。

3-5 検証

テクニックや激しさに魅力を感じる人が多い事から、ヘヴィメタルの観念の中でも攻撃的

な要素が粘り強さに繋がっていると考えられる。逆に、一人しか悪魔的なビジュアルに惹か

れていない事から、攻撃的な要素ほど悪魔的な要素を消費者は重要視していないと考えられ

る。また、歌詞に対して魅力を感じたと答えた人もいなかった点から、ヘヴィメタルではあ

まり歌詞は重要視されていない事が分かった。以上の点を踏まえて悪魔的な連想をさせる歌

詞やビジュアルよりも、速さや曲の激しさなど攻撃的な要素が潜在的消費者にとってのアピ

ールポイントとなっている事が判明した。さらに、悪魔的なイメージが本当にヘヴィメタル

の本質となっているかは、疑問が残る結果となった。マクフェランの実験の結果からも、ヘ

ヴィメタルと悪魔的なイメージの関係を導きだす事はできなかった。悪魔的なイメージはあ

くまでもパフォーマンスであり、ライヴや曲を盛り上げる為の演出に過ぎないと大多数の消

費者は認識していると考えられる。

また、ライヴを見てメタルに魅力を感じたという意見は無く、「行為」と潜在的消費者が

どのような関係にあるのかは不明である。そもそも、自らライヴを観に行くという自発的

な行為は、2章で導き出された受動的な潜在的消費者と矛盾している為、当然の結果だと言

える。2-4 のグラフでライヴをきっかけにヘヴィメタルに傾倒したと答えた 3 人のファン

も、ライヴを鑑賞した動機が知人のバンドの出演であったり、知り合いに誘われた等の、

人を介したきっかけであった。

ビジュアル層のうち 4 人は、グラムメタルやポップメタルの容姿に惹かれたと答え、残

りの1人は白塗りをしているバンドメンバーに好奇心が湧いて買ったと答えている。これ

らの人々にとっては「物体」(人・衣装)がアピールポイントになっていた。

以上の点から、ヘヴィメタルの「観念」と「物体」が潜在的消費者に影響を与えている事

は明白である。

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4章:考察

2章を考察すると、ヘヴィメタルの多くのリスナーには、一連の法則があるように思われる。

①人づて、もしくはマスメディアから受動的に情報を得てヘヴィメタルを採用する。

②採用してからは、自分で情報を積極的に収集し、知識を深める。

③知識を深めた後、周りの友人に広めようとする。

また、友人・知人を介してヘヴィメタルに傾倒するようになった人の 8 割が、中学・高校

時代であった。比較的若い段階の時期に、ヘヴィメタルを認知しなければ、傾倒する可能性

が低くなる事を示唆している。肉親がロックや、ヘヴィメタルを聴いていた場合は、ヘヴィ

メタルに接する環境が十分に整っているので、後は個人の趣味嗜好の問題である。ここで言

える事は、自分の周囲にヘヴィメタルを聴いている人がいないと、自分自身がヘヴィメタル

のリスナーになる事は限りなく低いという事である。この事は、メタルのリスナーの年齢層

が高い原因にもつながる。80年代には、日本でも数多くのヘヴィメタルを取り扱うラジオや、

テレビ番組があった。つまりは、ヘヴィメタルを受け入れるまでのプロセスが非常に受動的

であっても、コンタクトポイントの多さでそれを補う事ができていたと考えられる。

また、潜在的受容者に「行為」がアピールポイントならないのは、ヘヴィメタルに対する

知識が浅いからである。②や③の段階になって初めてメロイックサイン・モッシュ・サーク

ルピットや、バンドのパフォーマンススタイルに対する知識を深め、ライヴに行く事で初め

て粘り強さが発揮されると思われる。

結論を言うと、自分の身の回りの環境がヘヴィメタルのリスナーになるかの分かれ道であり、

その中で最も重要な条件はヘヴィメタルファンの友人が身近にいる事である。

5章:終わりに

5-1:課題

二つの仮説を通して、ヘヴィメタルが受け入れられる要因を検証したが、多くの課題が

残る。まず第1に比較調査をしなかった事。サブカルチャーであるヘヴィメタルとは対照

的な、ポップミュージックの歴史やリスナーの動向を調査し、両者の相違点を発見する事

が出来ればヘヴィメタルが受け入れられる要因について更に深く掘り下げる事ができた

だろう。そして、第2に集計の信憑性が乏しい事が挙げられる。サンプル数の少なさはも

ちろん、年代別に調査する必要性も感じている。各世代に見受けられる共通項、そして全

世代に見受けられる共通項をあぶり出し、ヘヴィメタルのリスナーになるまでのプロセス

を検討しなければならない。また、初めて聴いた音楽がヘヴィメタルなのか。ヘヴィメタ

ルに至るまでどのような音楽を聴いていたか。この2点を調べる必要もある。ヘヴィメタ

ルのリスナーになる為の背景を解き明かす事で、受け入れられる要因により説得力を持た

せる事ができ得たと思う。

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参考文献:

Denise Grocke, Katrina McFerran, Lucy O’Grady, Susan M. Sawyer 「How teenagers

use music to manage their mood」2011

Dick Hebdige「サブカルチャーの社会学」1986

Malcolm Gladwell「ティッピングポイント」2000

Ian Christe「SOUND OF THE BEAST THE COMPLETE HEADBANGING OF HEAVY

METAL」2003

渡辺 潤「アイデンティティの音楽」2000

白水繁彦「イノベーション社会学」2011

「HR/HMこの曲を聴け!」

http://www.hvymetal.com/

「METAL BLADE RECORDS」

http://www.metalblade.com/us/about-us/

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添付資料:

1.カトリーナ・マクフェランの実験資料

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2.へヴィメタルの参考画像

●へヴィメタル ●NWOBHM

「ジューダスプリースト」 「アイアンメイデン」

●グラムメタル ●ポップメタル

「ハノイロックス」マイケル・モンロー 「ホワイトスネイク」

●スラッシュメタル ●デスメタル

「メタリカ」 「デス」

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●ブラックメタル ●モッシュ

「メイヘム」

●サークルピット ●メロイックサイン