20140128 オープンデータ・カフェ 盛岡 vol.6 「linked data を使ってみよう」...

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1 平成 25 年度 岐阜県 オープンデータを活用した新サービス創出・研究 オープンデータ・カフェ 盛岡 Linked Data を使ってみよう」 開催報告書 株式会社 CCL オープンデータ・カフェ事業 平成 26 年1月

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Page 1: 20140128 オープンデータ・カフェ 盛岡 Vol.6 「Linked Data を使ってみよう」 開催報告書

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平成 25 年度 岐阜県 オープンデータを活用した新サービス創出・研究

オープンデータ・カフェ 盛岡

「Linked Dataを使ってみよう」

開催報告書

株式会社 CCL

オープンデータ・カフェ事業

平成 26年1月

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1.開催概要 盛岡地区でのオープンデータ・カフェ事業の第 5弾として,「LinkedData を使ってみよう」と題して開催した. 公共データを広く公開・利用するオープンデータへの注目は高まりつつあり,その目的や期待される効果についても認知されつつありますが,実際に使う,作成するという視点での情報はまだ十分ではないと考え,参加者がオープンデータを使う・作成する体験ができるワークショップを 3週連続で開催することとした.今回は,3週連続企画の第 3弾であり,公開されている「Linked Data」を効率的に利用する手法について学ぶ機会とした. 今回のカフェは,2部構成となっており,第 1部では,オープンデータ・カフェの趣旨とオープンデータに関する基礎について取り扱った.第 2部では,「SPARQL入門」と題して Linked Data 研究者の清水氏に講演とワークショップを進行いただいた. 日時:2014年1月 28日(火) 19:00-21:00 会場:岩手県立大学共通講義棟 107講義室(岩手県岩手郡滝沢村滝沢字巣子 152-52) 主催:株式会社CCL 参加者数: 8 名 招待講師: - 清水 小太郎 氏 岩手県立大学大学院ソフトウェア情報学研究科博士前期課程 1年.同大学院の Linked Data 研究者である児玉英一郎講師のもとで Linked Data の自動修復に関する研究に携わっている. - 高屋敷 健 氏(アシスタント) 岩手県立大学大学院ソフトウェア情報学研究科博士前期課程 1年.同大学院の Linked Data 研究者である児玉英一郎講師のもとで Linked Data の効果的な利用手段のひとつである「SPARQL」をよりユーザーフレンドリーに利用することを可能とする研究に携わっている. 2. 第 1部「オープンデータとはなにか?」 弊社 小松が,「オープンデータとはなにか?」と題して,第1回オープンデータ・カフェ 盛岡で報告した資料のショート版を講演した.ショート版は「オープンデータの定義」と「オープンデータの事例」を中心に再構成したものである.詳しい内容は,オープンデータ・カフェ 第1回 報告資料にて報告しているため割愛する. この講演によって,オープンデータに初めて触れる参加者への基礎を理解いただけた.またすでに知識のある参加者にとっても再認識する機会となった. 3.第2部 「SPARQL入門」

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はじめに,今回はじめて参加する人向けに,Linked Data とはなにかという説明をいただいた.Linked Data (Linked Open Data)は,機械可読なデータを異なる情報源で結びつけて公開する運動であり,RDF(Resource Description Framework)を用いて記述する.RDFとは,直訳すると「資源を説明する仕組み」であり,「主語,述語,目的語」の組(トリプル)で関係を表現する.例えば,「本田圭介(主語)は,ACミラン(目的語)に,所属する(述語)」という情報を格納することができる.SPARQL は,このRDFが大量に格納されたRDFストア(RDF専用データベース)に問い合わせをするW3Cの標準規格である. 今回のワークショップでは,一般的に普及しているブラウザ,エディタを用いて,函館まちあるきルート情報(http://210.265.0.93/ ) に SPARQLクエリーを問い合わせて実習を進めた.

図 1. SPARQLのクエリ例

図 2. SPARQL問い合わせ結果例

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今回の演習では,文法や規格を紹介いただく形式ではなく,具体的なクエリベースの問題を掲示して,使い方を学ぶという形式をとった.プログラムでいうリファクタリングに近い間隔で,コードがより洗練されていく様子がわかり,参加者の理解が捗ったと考える.

図 3. 講義の様子

5. 質疑応答 カフェに対して,参加者より次のような意見や質問があった.

なぜSQLを利用しないのか? XMLに対する SQLを表現しようとしたのがSPARQLであり,集合論に根

拠をおくRDBMSの SQLとはまったく同じ仕様にはできなかった.文法は統一できたほうがよいことは確かであるが,Ruby と C言語どちらがよいかというある種の宗教戦争のようなものになってしまうので,多様性を受け入れたい.

プログラミング言語からSPARQLを利用する方法はないのか? 多くのメジャーなプログラミング言語向けにSPARQLライブラリが公開さ

れているので可能.高田 II 研究室(講師の所属)では,Java を利用してSPARQLを操作している.

SQLでいう FROM句はないのか?どこでサーバを指定したのか? 暗黙でサーバを指定している.FROM句のようなものもあり,複数のエン

ドポイントからデータを取得することができる. SQLでいうUPDATE/INSERT 句は存在するのか?

データの参照のみを本日は扱ったが,更新や追加も仕様上は定められている. なにかを作ってみたい

ハッカソンのようなものを開催できないか企画してみる

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オープンデータ・カフェ 盛岡 Vol.6 「Linked Dataを使ってみよう」

開催報告書

平成 26年 1月

株式会社 CCL 住所 〒020-0133 岩手県盛岡市青山 2丁目 15-1小坂ビル 2階

TEL:019-643-0235 ホームページ http://www.cc-lab.co.jp