平成30年度 青梅市立第一中学校 学校経営計画...1 平成30年度...

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1 平成30年度 青梅市立第一中学校 学校経営計画 ○ 本校の使命は、生徒一人一人の潜在的な能力を引き出し伸ば しつつ、社会において自立的に生きる基礎を培い、社会の形成 者として必要な資質・能力を養うことにある。 ○ 各人が社会の変化を乗り越え、伝統や文化に立脚し、高い志 や意欲をもつ自立した人間として、他者と協働しながら未来を 切り開いていけるよう、青梅市教育委員会及び東京都教育委員 会の教育目標・基本方針に基づき、学校教育目標の実現を図る。 1 経営の基本理念 教育目標の達成に向け、教職員の意思を統合するための体制の強化と運営の工夫を不断に行う。 言葉のもつ「考える力」「感じる力」「想像する力」「表す力」を、教師と生徒が共に高め、 生かすことにより、諸課題の解決に主体的に取り組む。 2 教育目標及びその実現を支える校訓等 教 育 目 標 国際性豊かなよりよい社会人をめざして 一 自ら学ぼう 一 感謝と思いやりの心をもとう 一 理想の実現に努めよう ○ 教育目標の最終項目「理想の実現に努めよう」に関するめざす生徒像は、「自己実現に努める生 徒」である。自己実現とは、自己の可能性を発揮しながら生きることであり、生涯にわたり自己 実現を支え続けるのは、「たゆまず」、「あせらず」、「おこたらず」の精神である。 ○ 各精神の基盤を成す「目標」、「計画」、「勤勉」を全教育活動の推進に当たり重視するため、 創立 70 周年を機に校訓を制定し、教育目標の達成に向けた支柱とした。 校訓制定 平成 29 年 1 月 16 日) たゆまず、あせらず、おこたらず ―目標・計画・勤勉― 経営の基本理念 目標への意思の統合、コミュニケーションの活性化 言葉の力を中核とした学校づくり

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平成30年度 青梅市立第一中学校 学校経営計画

○ 本校の使命は、生徒一人一人の潜在的な能力を引き出し伸ば

しつつ、社会において自立的に生きる基礎を培い、社会の形成

者として必要な資質・能力を養うことにある。

○ 各人が社会の変化を乗り越え、伝統や文化に立脚し、高い志

や意欲をもつ自立した人間として、他者と協働しながら未来を

切り開いていけるよう、青梅市教育委員会及び東京都教育委員

会の教育目標・基本方針に基づき、学校教育目標の実現を図る。

1 経営の基本理念

◆ 教育目標の達成に向け、教職員の意思を統合するための体制の強化と運営の工夫を不断に行う。

◆ 言葉のもつ「考える力」「感じる力」「想像する力」「表す力」を、教師と生徒が共に高め、

生かすことにより、諸課題の解決に主体的に取り組む。

2 教育目標及びその実現を支える校訓等

教 育 目 標

国際性豊かなよりよい社会人をめざして

一 自ら学ぼう 一 感謝と思いやりの心をもとう 一 理想の実現に努めよう

○ 教育目標の最終項目「理想の実現に努めよう」に関するめざす生徒像は、「自己実現に努める生

徒」である。自己実現とは、自己の可能性を発揮しながら生きることであり、生涯にわたり自己

実現を支え続けるのは、「たゆまず」、「あせらず」、「おこたらず」の精神である。

○ 各精神の基盤を成す「目標」、「計画」、「勤勉」を全教育活動の推進に当たり重視するため、

創立 70周年を機に校訓を制定し、教育目標の達成に向けた支柱とした。(校訓制定 平成 29年 1月 16日)

校 訓

たゆまず、あせらず、おこたらず ―目標・計画・勤勉―

経営の基本理念

◆ 目標への意思の統合、コミュニケーションの活性化

◆ 言葉の力を中核とした学校づくり

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【 本校がめざす「国際性」 】

○ 本校がめざす国際性は、外国語によるコミュニケーションはもとより、次の要素から成る。

○ 全ての教育活動を通して、国際性の涵養を図る。

【 教育目標の達成に向けた学年目標 】

○ 各学年の系統性を重視した学年目標を学校として設定することにより、学年ごとに教育目標

の達成に向けた段階的な指導を計画的に行えるようにする。

○ 生徒には、学年委員会及び各学級において、学年目標の達成に向けた学年スローガン及び学

級スローガンを設定させる。

○ スローガンは行動目標となるよう指導し、生徒が自ら評価できるようにする。

第1学年

第2学年 第3学年 教育目標

自ら考え、判断し、

分かりやすく表現しよう

物事を多様な観点から考察し、

自らの考えを広げ深めよう

自ら課題を設定し、その解決

に向けて粘り強く学ぼう

自ら学ぼう

感謝や思いやりの気持ち

を言葉にして伝えよう

相手の立場に立って接し、

心の絆を強めよう

周囲の人の善意に応えるとと

もに、助け合い、支え合おう

感謝と思いやり

の心をもとう

自分の特徴を知り、

よい点を伸ばそう 様々な職業について知ろう 自ら進路を切り拓こう

理想の実現

に努めよう

(1) 互いが同じ人類の仲間であるという自覚をもち、誰に対しても偏見や差別

意識をもつことなく、公正、公平に接すること。

(2) 我が国や郷土の伝統・文化を世界に発信できる資質や能力をもつとともに、

他国の伝統・文化を理解して尊重し、

互いに文化交流を行うこと。

(3) 様々なものの見方や価値観があること

を踏まえ、物事を多様な観点から論理的

に考察し、自分の考えを根拠に基づいて

説得力をもった言葉で表現すること。

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3 めざす生徒像及び育成する主な資質・能力 ―教育目標の達成―

○ 全ての教育活動を通して、次に示す「めざす生徒像」の実現及び「育成する主な資質・能力の育成を

図ることにより、教育目標を達成する。

(1) 主体的に学ぶ生徒………………………… か<教育目標> 「自ら学ぼう」か

○「自ら学ぶ」とは、自主的な学びはもとより、主体的な学びを指す。

○ 自主的と主体的とは異なる。自主的は、なすべきことを人に言われる前に率先して行うこと。主体

的は、なすべきことを自分の意志や判断で決めて...

行うこと。両者を分けるのは自己決定の有無である。

○ 主体的に学ぶとは、生徒が学習の対象を客観的に捉え、複数の選択肢の中から、自分なりの根拠に

基づいて、学習の課題や内容、方法等を選択・決定しながら学ぶことである。日々の授業において、

こうした学びの場と機会を計画的に設定し、実施していく。

(2) 励まし合い、支え合う生徒… い<教育目標> 「感謝と思いやりの心をもとう」い

○ 感謝と思いやりは、互いの存在を丸ごと肯定的に受け止め、ともにかけがえのない人間であること

の自覚から生まれる。

○ 思いやりの心は、他の人の立場を尊重しながら親切にし、いたわり、励ます生き方として現れる。

一方、他者の思いやりに触れ、素直に受け止めるとき、人は自ずと感謝の念を抱く。

○ 生徒が助け合いながら何かを達成していくような機会を多く設定するとともに、日常生活において

「どうしたの?」、「大丈夫?」、「ありがとう」といった言葉が飛び交うような雰囲気を醸成していく。

<育成する主な資質・能力>

(1) 主体的に学習に取り組む態度

(2) 自己の感情や行動を統制する力

(3) 自らの思考の過程等を客観的に捉える力

(4) 全ての学習の基盤となる諸能力

・言語能力

・情報活用能力

・問題発見・解決能力

(5) 現代的な諸課題に対応する諸能力

・健康・安全食に関する力

・日本や他国の伝統・文化を理解し、文化交流を行う力

・主権者として求められる力

・持続可能な社会を創る力

<育成する主な資質・能力>

自立した人間として他者と共によりよく生きるための基盤となる道徳性

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(3) 自己実現に努める生徒……… い<教育目標> 「理想の実現に努めよう」

○ 生徒の自己実現の過程で大きな役割を果たすのが、夢や理想である。中学生の時期に描く理想が、

その後の人生に大きな意味をもつことを踏まえ、彼らの描く夢や理想を教師が温かく受け止め、その

実現に近付けるよう励ましていく。

○ また、生徒の自己実現を生涯にわたって支え続けるのは、本校の校訓「たゆまず あせらず おこ

たらず」の精神である。各精神の基盤を成す「計画・目標・勤勉」を全教育活動の推進に当たり重視

していく。

4 めざす教師像

(1) 共に学び続ける教師

○ 求め続け、共に学び続ける教師の姿。これこそが、生徒の心を動かし、生徒を変え、保護者の信頼

を呼び、地域社会の共感を誘うと確信する。

○ 各教科等においては、生徒たちが、学習内容を人生や社会の在り方と結び付けて深く理解し、これ

からの時代に求められる資質・能力を身に付け、生涯にわたって能動的に学び続けることができるよ

うにすることが重要である。

○ そのため、教師は「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業研究を通して共に学び続ける

ことで教育活動の質を高めるとともに、学習効果の最大化を図るカリキュラム・マネジメントを進め、

教育課程を軸に学校教育の改善・充実の好循環を生み出していく。

(2) 率先垂範・師弟同行する教師

○ 「教育は人なり」の言葉どおり、生徒は教師の在り様に学ぶ。一方、教師は生徒と共に歩むことで生

徒理解を深め、教育愛を深めていく。率先垂範・師弟同行とは、生徒と同じ行動をとることではない。

教師が生徒の指標として、また人生の先達として、自らに厳しくその職責を果たすことである。

○「寝ていて人を起こすな」の言葉どおり、例えば、服装、挨拶、整理整頓、チャイム着席などに係る

指導は、教師自身の在り様に深くかかわる。日々の清掃活動や奉仕活動等の指導に当たっては、共に

行動しながら生徒一人一人の労を認め励ましていく。

<育成する主な資質・能力>

(1) 人間関係形成・社会形成能力

○ 他者の個性を理解する力、他者に働きかける力、コミュニケーション・スキル、チームワーク、リーダーシップ等

(2)自己理解・自己管理能力

○ 自己の役割の理解、前向きに考える力、自己の動機付け、忍耐力、ストレスマネジメント、主体的行動等

(3)課題対応能力

○ 情報の理解・選択・処理等、本質の理解、原因の追究、課題発見、計画立案、実行力、評価・改善等

(4)キャリアプランニング能力

○ 学ぶこと・働くことの意義や役割の理解、多様性の理解、将来設計、選択、行動と改善等

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(3) 生徒のよさを引き出し伸ばす教師

○ 教育とは文字どおり「教え育てる」ことである。education(教育)の語源はラテン語の educerew

で「引き出す」という意味がある。教師は、生徒の自己成長力を信じ、話をじっくり聞いて考えを引

き出し、そして待つことが重要である。

○ 育てる上で大切なことの一つに、相手の意志、主体性が発揮される環境をいかにつくり出すか、と

いうことがある。誠意をもって生徒の話を聞き、心温まる関わりの中で自信を与え、生き生き、伸び

伸びとした活動を導き出していく。

5 めざす学校像

(1) 生徒が学ぶ喜びと自信をもてる学校

○ 各教科で「力の付く授業」、「学びがいのある授業」を行い、確かな学力の定着を図る。また、全教

育活動を「生徒が自分のよさに気付き、伸ばす機会」と捉え、言葉と体験を重視した学習指導を全校

で行う。

○ さらに、生徒が「自分は人のためになっている」と実感できる教育活動を、教育課程により多く設

定し、着実に推進する。その際、他者との比較ではなく、生徒一人一人のよい点や進歩の状況などを

積極的に評価する体制を学校全体で築いていく。

(2) 保護者・地域の方から信頼される学校

○ 教師が教育公務員としての服務規律を順守することはもとより、日頃から家庭・地域に学校の教育

活動の計画及び成果と課題を伝えるとともに、要望を的確に把握し、迅速に対応する。

○ 保護者の最も切実な要望は、我が子を安心して通わせることができることと、希望する進路を切り

拓く学力の保障である。このこと十分に踏まえ、学級、学年、教科の経営に当たる。

(3) 「チーム」としての力を生かし、主体的に課題を解決する学校

○ 現在、学校には、学力向上、いじめ・不登

校等の生活指導上の問題への対応、特別支援

教育の充実をはじめ様々な課題がある。こう

した諸課題に対応するため、協働体制を確立

し、「チーム」としての対応力を高めることで、

学校・家庭・地域との連携協力を一層強める。

○ 協働体制の確立に当たっては「目標への意

思の統合」と「コミュニケーションの活性化」

を図り、「チーム」として対応する際には、「目

標共有」、「役割分担」、「調整・統合」の三つ

の機能を重視した組織運営を行う。 創立70周年記念事業・人文字(ドローンによる撮影)

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6 指導の重点(教育課程)

○ 次の事項を重点的に指導することにより、教育目標を達成する。

(1)各教科、道徳、総合的な学習の時間及び特別活動

○ 生徒の主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善を行うことにより、各教科等の

「知識及び技能」の確実な習得、「思考力、判断力、表現力等」の育成、「学びに向かう力、

人間性等」の涵養を図る。

○ 授業改善を進める際には、次の事項を共通の観点とする。

○ 次の■内の記号は、「3 めざす生徒像および育成する主な資質・能力」を示す。

ア 教科 …………………………………………………………… す3(1)

授業は生徒に「力」を付けるための営み、学習評価は「力」が付いたかどうかを確認し、

指導に生かす営みであると捉え、「力」の付く授業、「学びがい」のある授業づくりを行う。

(ア)入学時の学力診断結果を基に、生徒の実態に応じた指導内容・方法等を工夫する。

(イ)学習状況調査等の結果を踏まえた授業改善推進プランの実施を通して、確かな学力を

定着させる。

(ウ)言語活動の質をより一層高めるため、クリティカル・シンキング(物事を多様な

観点から論理的に考察すること)を取り入れた授業づくりを行う。具体的には、生徒が

「他に考え方はないか」(多面的・多角的な視点)、「筋が通って、分かりやすいか」(論

理的思考)、「本当にこれでよいか」(メタ認知)という内言に基づき、自ら学習内容等を

振り返り、改善に向けた工夫を重ねることができるようにする。

(エ)数学及び外国語において習熟の程度に応じた少人数指導(東京方式)を取り入れ、生

徒が学習内容を確実に身に付けることができるようにする。

<主体的な学び>

◆ 目的や必要性を意識して取り組める学習の設定

◆ 学習の見通しと、次の学習につなげる振り返り

◆ 身に付いた力や自己の変容の自覚と、それについての説明や評価

<対話的な学び>

◆ 多様な対話の相手(生徒、教職員、地域の人、書物の著者)

◆ 多様な対話の形態・目的(伝え合う、議論する、協働する、など)

◆ 互いの知見や考えを広げたり、深めたり、高めたりする。

<深い学び>

◆「見方・考え方」を働かせた資質・能力の獲得

◆ 教わったことを基に、思考・判断・表現する学びの充実

◆ 自己の学びの多面的・多角的な評価・改善

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(オ)共通の授業指針(「力の付く授業・5項目」及び「学びがいのある授業・5項目」)

を踏まえた授業を全教師が年間3回公開し、授業力を向上させる。

(カ)年間指導計画にオリンピック・パラリンピック教育を位置付け、「Welcome to Tokyo」

等の教材を活用した計画的・系統的な指導を行う。そのことにより、生徒がスポーツへ

の関心を高めるとともに、夢や希望の実現に向けて努力を積み重ねることの尊さを学ぶ。

また、日本や他国の伝統・文化の理解、障害の理解や共生社会の実現に向けた取組等に

ついて学習を深める。

(キ)性同一性障害、性的指向を含めた人権課題を取り上げ、自他の人権を守ろうとする意

識・意欲・態度を育む。

(ク)心身の成長・発達と健康の保持増進のため、教科横断的な食に関する学習内容、適切

な運動、休養及び睡眠、喫煙・飲酒・薬物乱用を取り上げるとともに、感染症等予防、

がん予防教育等を行う。

(ケ)プログラミング教育を通して、社会におけるコンピュータの役割や影響を理解すると

ともに、簡単なプログラムを作成できるようにする。

(コ)特別支援教育の視点を取り入れた学習環境づくりを通して、全ての生徒にとってより

分かりやすく、学習意欲のもてる授業づくりを行う。

(サ)シラバス及び「家庭学習ノート」を活用した主体的な家庭学習の支援を通して、学習

習慣を定着させ、学習内容の定着を図る。

(シ)保護者会における保護者への啓発及び意見交換等により、家庭学習の促進を図る。

イ 道徳……………………………………………………… す3(1)(2)す

本校がめざす国際性を育むため、道徳科を要として学校の教育活動全体を通して次の生徒

像の実現を図る。

(ア)道徳教育全体計画別葉の活用により、重点内容項目に係る指導を着実に実施する。

◆ 誰に対しても偏見や差別意識をもつことなく、公正、公平に接する生徒

<重点内容項目> C(11)公正、公平、社会正義

◆ 我が国や郷土の伝統・文化を世界に発信できる資質や能力をもつとともに、

他国の伝統・文化を理解して尊重し、互いに文化交流を行う生徒

<重点内容項目> C(16)郷土の伝統と文化の尊重、郷土を愛する態度

C(17)我が国の伝統と文化の尊重、国を愛する態度

C(18)国際理解、国際貢献

◆ 物事を多様な観点から論理的に考察し、自分の考えを根拠に基づいて

説得力をもった言葉で表現する生徒

<重点内容項目> A(5)真理の探究、創造 B(9)相互理解、寛容

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(ア)全体計画別葉の活用により、重点内容

項目に係る指導を着実に実施する。

(イ)「青梅一中 道徳科の授業指針」の活用

により、授業改善を推進する。

(ウ)ワークシートを集積した「道徳ファイ

ル」等による学習状況の継続的な把握に

基づく個人内評価を行う。学期や学年に

わたって生徒の成長を積極的に受け止め、

努力を認め励ますことで、生徒が自らの

成長を実感し、更に意欲的に取り組むきっかけをつくる。

(エ)学校・家庭・地域で取り組む「3ない..

」運動を通して、校区の道徳教育を充実させる。

(オ)家庭及び小学校と連携し、「望ましい習慣の形成」を行う。

(カ)道徳科を中心として、生徒が生や死の意味について考え、命の大切さや生きる喜びを

実感する命の教育を推進する。

ウ 総合的な学習の時間 ……………………………… す3(1)(2)(3)す

本校が定める「目標」の実現に向け、探究課題の解決を通して次の資質・能力を育成する。

<目標>

郷土や我が国の伝統・文化、防災、勤労に関わる探究的な学習を通して、総合的に追

究する方法を身に付け、そこに潜む問題を主体的に見いだし、多様な他者と協力して問

題を解決するとともに、よりよい社会人としての基礎を育む。

<探究課題の解決を通して育成する資質・能力>

〔知識及び技能〕

○青梅市、東京都、日本の伝統・文化に関わること。(青梅学のすすめ等)

○身近な産業・職業に関わること。

○防災及び救命に関すること。

○考えるための技法

・順序付ける。(複数の対象について、ある視点や条件に沿って対象を並び替える。)

・比較する。(複数の対象について、ある視点から共通点や相違点を明らかにする。)

・分類する。(複数の対象について、ある詩点から共通点のあるもの同士をまとめる。)

・関連付ける。(複数の対象がどのような関係にあるかを見付ける。ある対象に関係するものを見付け増やしていく。)

・多面的に見る・多角的に見る。(対象のもつ複数の性質に着目したり、対象を異なる複数の角度から捉えたりする。)

・理由付ける。(対象の理由や原因、根拠を見付けたり予想したりする。)

・見通す。(見通しを立てる。物事の結果を予想する。)

・具体化する。(対象に関する上位概念・規則にあてはまる具体例を挙げたり、対象を構成する下位概念や要素に分けたりする。)

道徳授業地区公開講座・意見交換会「望ましい習慣の形成」

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(ア)「よりよい社会人になるために」を全体テーマとし、各学年のテーマを次のとおりとする。

第1学年「郷土に生きる」、第2学年「社会に生きる」、第3学年「未来に生きる」

(イ)言葉は体験を豊かにし、体験は言葉を豊かにする。言語活動と体験活動とは、互

いの定着を補い合う関係にあるため、言葉と体験との相互作用を促進させ、生徒の

学習の質を高める。

(ウ)生徒が、伝統や文化の背景や価値について考え、実生活にどう生かしていくかを

判断し、自分の言葉で表現して学び合う学習活動を進める。

(エ)各教科等と関わりある指導内容について、有機的な関連を図って学習を深める。

そのため、相互に関わりのある指導内容について関連的な指導を行うとともに、

道徳科との関連を重視し、育てたい資質や能力及び態度がより発展的・調和的に身

に付くようにする。

(オ)「地域から学ぶ日」や「総合防災訓練」を総合的な学習の時間に位置付け、地域

の専門家などと連携して指導を充実させる。

・抽象化する。(対象に関する上位概念や法則を挙げたり、複数の対象を一つにまとめたりする。)

・構造化する。(考えを構造的(網構造・層構造など)に整理する。)

〔思考力、判断力、表現力等〕

○ 課題の設定

・問題状況の中から課題を発見し設定する。

・解決の方法や手段を考え、見通しをもって計画を立てる。

○ 情報の収集

・情報収集の手段を選択する。

・必要な情報を収集し、蓄積する。

○ 情報の整理・分析

・情報を比較、分類、関連付けるなどして整理する。

・情報を多面的・多角的に分析する。

○ まとめ・表現

・相手や目的に応じて、自分の考えを分かりやすくまとめ表現する。

・学習の進め方等を振り返り、今後の学習や生活に生かそうとする。

〔学びに向かう力、人間性等〕

○異なる意見や他者の考えを受け入れ、尊重する。

○互いの特徴を生かし、協働して課題を解決する。

○よりよい社会を創り出そうとする

○自分のよさや適性についてより理解する。

○自己の将来を展望し、夢や希望をもつ。

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エ 特別活動………………………………………………… ふ3(2)(3)す

学級づくり、生徒会活動、学校行事に関する指導を通して、主に人間関係形成能力、自治

的的能力及び自己理解・自己管理能力を育む。

(ア)学級活動

学級活動を通して、次に挙げる事項を重点的に指導する。

○ 学級や学校の生活をよりよくするために話し合い、合意形成を図って実践すること。

○ 一人一人が学級に貢献し役立っている実感をもてる組織づくりに関すること。

○ 互いのよさや可能性を発揮しながらよりよい集団生活をつくること。

○ DVD教材を活用したSOSの出し方に関する教育を通して、自殺を予防すること。

○ 事件・事故、災害等から身を守り安全に行動すること。

○ 望しい食習慣の形成と、食事を通した人間関係の形成に関すること。

○ 一人一人のキャリア形成と自己実現に関すること。

<人間関係形成能力の育成>

生徒が言葉を適切に用いて人間関係を築き、維持していく力を育む。その中核を成すの

は、対話に必要な言葉の力である。対話のねらいは、相手と考えを伝え合い、深め合うこ

とにより、合意形成や課題解決を図ることにある。

本校では、対話の学習を一対一のペア学習に限定することなく、相互交流という対話の

もつ機能を重視して、幅広く捉える。ポスターセッションでの質疑応答、パネンディスカ

ッションにおけるパネリストとフロアーとのやりとり等も、対話の学習機会である。

<自治的能力の育成>

生徒がよりよい学校生活を築くために、諸課題を見いだし、これを自主的に取り上げ、

協力して解決する力を育成する。育成に当たっては、次の三つを観点とする。

○ 課題解決の過程を重視する。

○ 受容的・支持的風土を醸成し、失敗や間違いを受け入れる環境をつくる。

○ 「教える」「教えつつ任せる」「任せて見守る」の三つを段階的に指導する。

<自己理解・自己管理能力の育成>

自己理解・自己管理能力とは、生徒が自分自身の可能性を含めた肯定的な理解に基づき

主体的に行動すると同時に、自らの思考や感情を律し、今後の成長のために学んでいこう

とする力である。

とりわけ、自己理解能力は、生涯にわたり多様なキャリアを形成する過程で常に深め

ていく必要がある。具体的な要素としては、自己の役割の理解、前向きに考える力、自

己の動機付け、忍耐力等が挙げられる。

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(イ)生徒会活動

生徒による自治的活動を充実させるため、次の四段階を重視した指導を行う。

○ 学校生活の視点をよりよくするための視点を探る。

○ 活動内容等について話し合い、決定する。

○ 役割を分担し、協働して実践する。

○ 活動を振り返り、評価・改善する。

(ウ)学校行事

自律及び公共の精神を育むとともに、学校生活に張りをもたせ、楽しく豊かなものに

する。また、学校集団への所属感や連帯感を深め、愛校心を高める。

○ 生徒の自主的、実践的な活動を助長するため、実行委員会活動を充実させる。共通

の目標達成に向けて役割を分担し、必要に応じて調整・統合を図る中で、リーダーシ

ップ及びフォロアーシップを育む。

○ 各教科、道徳科及び総合的な学習の時間などの指導と関連を図るとともに、接続す

る小学校において実施される体験活動との関連を十分に踏まえる。

オ 各教科等横断的な学習 ……………………………… い3(1)(2)(3)ひ

各教科等の特質を生かした教科等横断的な学習を通して、学習の基盤となる資質・能力や現

代的な諸課題に対応して求められる資質・能力を育成する。

その際、次に挙げる学習過程を重視する。

<重視する学習過程> ○ 知識を相互に関連付けてより深く理解する。

○ 情報を精査して考えを形成する。 ○ 問題を見いだして解決策を考える。

○ 思いや考えを基に創造する。

<学習の基盤となる資質・能力>

・ 言語活動を通じて育成される「言語能力」(読解力や御威力等を含む。)

・ 言語活動やICTを活用した学習活動等を通じて育成される「情報活用能力」

・ 問題解決的な学習を通じて育成される「問題発見・解決能力」など

<現代的な諸課題に対応して求められる資質・能力>

・ 健康・安全・食に関する力 ・ 主権者として求められる力

・ 新たな価値を生み出す豊かな創造性

・ 伝統・文化を尊重しつつ、多様な他者と協働しながら目標に向かって挑戦する力

・ 地域や社会における産業の役割を理解し地域創生等に生かす力

・ 自然環境や資源の有限性等の中で持続可能な社会をつくる力

・ 豊かなスポーツライフを実現する力、等

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(2)特色ある教育活動

「国際性豊かなよりよい社会人」としての基

盤づくりを行うため、次の教育活動を中・長期

の視点をもって推進する。

ア 「言葉の力」を中核とした学校づくりを行

う。

○ 「学びと心の育成事業」を活用し、朝読

書のための学級文庫の充実及び図書支援員

の配置を行い、朝読書をはじめ読書活動を

より一層推進する。

○ クリティカル・シンキングを取り入れた

授業づくりを行い、言語活動の質を高める。

○ 教師による「挨拶プラス一言運動」及び

「いつでも誰にでも相談週間」の取組等に

より、生徒との信頼関係を築き、いじめ問

題等に係る相談を行いやすい環境をつくる。

○ 生徒会による「挨拶プラス一言運動」を

コミュニケーションを活性化させる。

イ 「家庭学習ノート」の指導を通して、主体

的な家庭学習の習慣を形成する。

ウ 接続する小学校及び家庭と連携し、「望まし

い習慣の形成」を小・中一貫の取組として進

める。

エ 「3ない..

」運動を通して、学校・家庭・地

域が連携した道徳教育を進める。

オ 自閉症・情緒障害の固定学級及び通級指導

学級の機能を生かした、特別支援教育を充

実させる。

カ 新体力テストの結果分析を基に、保健体育

で年間を通した「体力を高める運動」、「持久

力を高める取組(一校一取組)」を行う。

キ 養護教諭及び食育リーダーを中心に、食に関する全体計画を作成・実施するとともに、食

物アレルギーに対応するための校内研修を実施する。

「3ない」運動 (青梅大祭翌日のクリーン活動)

第一小学校での挨拶プラス一言運動

毎朝の 10 分間読書

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(3)学級経営

学級は、生徒にとって学習や学校生活の基盤である。学校を生徒にとって伸び伸びと過ごせ

る楽しい場にするため、日頃から次の視点に立った学級経営の充実を図る。

ア 学級担任と生徒との信頼関係の構築

○ 日頃のきめ細かい観察やデイリーノートの活用により、生徒理解を深める。

○ 生徒一人一人の話を傾聴し、偏りなく愛情をもって接する。

○ 他との比較ではなく、個々の生徒のよい点や進歩の状況を認め、讃え、励ます。

○ 必要な場面において毅然とした対応を行い、規範意識を醸成する。

○ 生徒と共に考え、悩み、喜びを共有する師弟同行の精神をもって接する。

イ 生徒相互のよりよい人間関係の構築

○ 互いのよさを見付け、自分の力を学級に役立てようとする支持的風土を醸成する。

○ 安心して自分の力を発揮できるよう、日頃から自己存在感や自己決定の場を与える。

ウ 開かれた経営

○ 校長や副校長、学年の教師、生活指導主任、養護教諭などと日頃から情報連携を行う。

○ 学級通信や保護者会、三者面談などにより、保護者との間で相互交流を行う。

(4)生活指導

生活指導の三つの機能、「自己存在感を与える」、「共感的な人間関係を醸成する」、「自己

決定の場を与える」を生かした教育活動を推進し、生徒が自ら考え、判断し、学び合う指

導を充実させる。

ア 「言葉の力」を中核とした学校づくりの一環として、教師及び生徒が相手を思いやった丁

寧な言葉を用いる。

具体的には、「言葉の力」の中心を「考える力」、「感じる力」、「想像する力」、「表す力」と

捉える。「考える力」、「表す力」はもとより、生徒や保護者等の気持ちや様々な価値を受け止

め、理解する「感じる力」、自分が経験していない事柄を推し量ったり、生徒等の表情や態度

から言外の思いを察したりする「想像する力」を従来に増して発揮させていく。

話し手の考えを引き出す傾聴、聞き手の理解を重視した言葉のやりとり、共感を呼び、意

欲を高める言葉掛けが行われる学校に、いじめや体罰、校内暴力等の問題は発生しにくい。

師弟共に「言葉の力」を高め生かすことで、心豊かに学び合える雰囲気を醸成する。

イ 「青梅市いじめの防止に関する条例」、「第一中学校いじめ防止基本方針」に基づき、いじ

めの未然防止、早期発見・早期対応を図る。そのため、教師がいじめの兆候を鋭く捉え、解

決に向けた迅速かつ組織的な対応を行うとともに、日頃からいじめを生じさせない教育活動

を展開する。

また、教師による「挨拶プラス一言運動」の実施により、生徒の共感を呼び、意欲を高め

る言葉がけを行う。併せて、「いつでも誰にでも相談週間」を設定し、生徒の話を傾聴し、考

えを引き出す対話を促進させる。このことにより、教師と生徒のよりよい信頼関係を築き、

生徒が相談しやすい雰囲気を醸成する。

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ウ 継続している不登校を解消するとともに、家庭及び関係機関と連携し、新たな不登校を生

まない取組を行う。具体的には、不登校の前兆を早期に発見し、情報共有カルテを作成・活

用するとともに、ケース会議における検討を行う。また、スクールカウンセラーによる教育

相談、校内のサポート教室、青梅市教育相談所、子供家庭支援センター及び適応指導教室「ふ

れあい学級」と連携した取組を行う。

エ 接続する小学校及び家庭と連携しながら、「望ましい習慣の形成」を図り、よりよい社会人

としての基盤を形成する。

カ 問題を抱える生徒については、必用に応じて学校と教育委員会、関係機関等がそれぞれの

権限や専門性を生かしたネットワーク型のチームを組み、ケース会議等によって情報を共有

し、チームとしての対応を行う。

キ セーフティ教室、消防団と連携した避難訓練及び総合防災訓練等により、現在及び将来に

直面する安全の課題に対して、的確な思考・判断に基づく適切な意思決定や行動選択ができ

るようにする。また、Jアラート発令を想定した避難訓練や安全指導を計画的に実施し、有

事に備える。

ク 生徒の自主的・主体的な参加による部活動を通して、互いに協力し合って友情を深めるな

ど好ましい人間関係を構築するとともに、自己指導能力を高める。

ケ 「SNS一中ルール」による情報モラル教育を推進する。

(4)キャリア教育・進路指導

生徒の自己実現を生涯にわたって支え続ける

のは、本校の校訓「たゆまず あせらず おこた

らず」の精神である。各精神の基盤を成す「計画・

目標・勤勉」を全教育活動において重視していく。

ア 生徒の社会的・職業的自立に向けて必要と

なる基礎的・汎用的能力や態度を育む。

○人間関係形成・社会形成能力

他者の個性を理解する力、他者に働きか

ける力、コミュニケーション・スキル、

チームワーク、リーダーシップ等

○自己理解・自己管理能力

自己の役割の理解、前向きに考える力、

自己の動機付け、忍耐力、ストレスマネジ

メント、主体的行動等

○課題対応能力

情報の理解・選択・処理等、本質の理解、

原因の追究、課題発見、計画立案、実行力、

評価・改善等 職場体験

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○キャリアプランニング能力

学ぶこと・働くことの意義や役割の理解、多様性の理解、将来設計、

イ 特別活動を中心とし、各教科や道徳、総合的な学習の時間、その他のそれぞれの教育活動

につながりをもたせ、3年間を見通した系統的な指導を行う。

ウ 職場体験など、学校外の体験的な学習活動を通して、多様な年齢・立場の人や職業に関わ

る様々な現場を通して、自己と社会の双方について多様な気付きや発見を経験させる。

エ 全ての生徒が学校生活によりよく適応し、主体的に活動して自己決定ができるよう、入学

当初から計画的・継続的なキャリア・カウンセリングを行う。

(5)特別支援教育

特別支援教育コーディネーターを中心として校内の支援体制(サポート教室〔個別の学

習教室〕、やわらぎ学級〔情緒障害等の通級指導学級〕、G組〔自閉症・情緒障害の固定学級〕)

副籍交流の活用・連携を図り、生活や学習上の課題解決に向けた指導を行う。

校外の関係機関との連携に当たっては、学校が主体となり、必要な情報を収集するとともに、

学校や教師としての生徒の捉え方や支援の方向性、具体の手立てについて助言を求め、個別の

指導に反映させる。

ア 学校生活支援シート(個別の教育支援計画)の活用し、教育ニーズを踏まえた対応を行う。

イ 間違いや失敗に気付かせるだけでなく、正しいこと、できるための方法を具体的かつ丁寧

に教えるとともに、成就感や達成感が得られる経験を積ませ、それを積極的に評価していく。

ウ 教育委員会の巡回相談を活用するなど、医療や福祉、教育の関係機関と積極的に連携し、

生徒の特性を多角的に捉え、指導に生かす。

エ 校内の教育相談体制を整備するとともに、スクールカウンセラーや関係機関等との連携を

強化し、不登校の問題等に適切に対応する。

オ 特別支援教育の視点を通常の学級の学習環境づくりに生かすことにより、全ての生徒にと

ってより分かりやすく学習意欲をもてる授業づくりを行う。

カ 固定学級と通常学級との交流学習を行い、固定学級の生徒の社会性や豊かな人間性を育む

とともに、通常学級の生徒が固定学級の生徒への正しい理解と認識を深められるようにする。

7 中期経営課題、今年度の重点及び成果の検証

全ての生徒が、学ぶ喜び、できる喜び、認められる喜び、それらを共有する喜びを得られるよう、特

支援教育の視点を生かした実態把握及び個に応じた指導を行い、各人の可能性を最大限に伸長させる。

また、教職員が互いに認め合い、自ら育つ組織風土を醸成するとともに、「チーム」を支える専門性や

強みを育て、個を強化することにより、組織と個人の双方を相乗的に成長させる。

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項目 中期経営課題 今 年 度 の 重 点 成 果 の 検 証

◆授業規律及

び基礎・基本の

徹底

◆生涯にわた

り、主体的・協

働的に学び続

ける力の育成

➊ 「知識・

技能」の確

実な習得

➋ 「 思 考

力・判断力・

表現力等」

の育成

➌ 「学びに

向かう力、

人間性等」

の涵養

1-① チャイムでの始業・終業

礼に始まり礼に終わる授業の徹底

1-② 放課後及び長期休業中の補習学習の

充実

1-③ 朝読書の一層の充実

1-④ 共通の授業指標(「力の付く授業5項

目」「学びがいのある授業5項目)を

踏まえた問題解決的な授業の公開(全

教師、年間3回)

1-⑤ 定期考査に向けたシラバスの作成・配

布・活用状況

「家庭学習ノート」を活用した主体的な

家庭学習の継続実施

1-① ・日々の授業観察

1-② ・補習を要する生徒の参

加状況

・習熟の状況

1-③ ・学校図書館の貸出冊数

・読書の集中度

・読書カードの記載

1-④ ・全教師による授業指標

の各項目実施

1-⑤ ・生徒対象の質問紙調査

・定期考査に向けた家庭

学習の状況

・「家庭学習ノート」の記

入状況

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◆社会におい

て自立的に生

きる力の育成

➊ 規律ある

生活を送る

➋ 健康な心

と体をつく

➌ 人と進ん

で関わる

➍ 喜びをも

って働く

◆いじめや不

登校等の問題

への対応

2-① 学校・家庭・地域で取り組む道徳教育

の充実

○ 望ましい習慣の形成に係る

小・中一貫教育の推進

○学校・家庭・地域で取り組む「3ない運動」

の提唱・推進

・もったいない

・みっともない

・申し訳ない

○道徳授業地区公開講座の意見交換会の活

性化

しつけ・関わり・自尊感情

○社会貢献の精神の涵養

・クリーン活動

・「社会活動参加の記録」の活用等

2-② いじめ・不登校の問題への対応

○「挨拶プラス一言運動」及び「いつでも誰

にでも相談週間」の実施

○一人一人の生徒を大切にする学級づくり

・生徒が生き生きと学ぶ学級

・感動と共感を呼ぶ学級

・共に育てる開かれた学級

2-③ 体育大会や合唱祭等の実行委員会活動

を通した自治的能力の育成

・プロセス重視

・受容的・支持的風土の醸成

・教える、教えつつ任せる、任せて見

守る

2-① ・「小・中一貫の日」にお

ける協議

生徒及び保護者対象の

質問紙調査

・道徳授業地区公開講座

での協議

・学校運営連絡協議会で

の報告

・体験活動への参加状況

・体験活動の事前・事中・

事後の言語活動

2-② ・生徒の「プラス情報」

の共有状況

・生徒の共感を呼ぶ言葉

掛けの状況

・生徒対象の質問紙調査

・相談件数

2-③ ・体験活動の観察

・生徒対象の質問紙調査

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◆オリンピッ

ク教育の推進

2-④ 各教科等におけるオリンピック・パラ

リンピック教育の推進

・運動・スポーツに関する関心や意欲の

向上

・第1学年の「地域から学ぶ日」等にお

ける日本の伝統・文化やおもてなしの

心などの学習

・国際的なマナー・エチケット、礼儀作

法や習慣などの学習

2-④ ・体験活動の事前・事中・

事後の言語活動

◆主体的に課

題を解決し、着

実に成果を上

げ 続 け る 組

織・人づくり

3-① 運営委員会だよりを活用した教育課程

全般に係る専門性の向上

・週ごとに発行する運営委員会だより

「思いつくままに」を活用した全教師

対象の研修

3-② 経営改善に資する学校評価の実施

・学校経営計画に即した自己評価及び対

話を重視した学校関係者評価の実施

3-③「目標共有」、「役割分担」、「調整・統合」

の各機能を高め、「チーム」としての対

応力を強化する運営委員会の開催

3-④ 開かれた学校づくり

・民生児童委員、青少対、PTA役員、

学校運営連絡協議会、同窓会や「はら

からの会」等との懇談・連携による教

育活動の推進

3-① ・年間3回の授業観察及

び面接

3-② ・自己評価及び学校関係

者評価

・学校関係者との協議

3-③ ・運営委員会での協議

3-④ ・「3ない運動」に係る報

・保護者対象の質問紙調