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1 ΥʔλʔζͷιϦϡʔγϣϯ Alliance ® HPLC ACQUITY ® QDa ® ݕ ثCORTECS ΧϥϜ Ωʔϫʔυ ϝνϧΠϛμκʔϧɺQDaɺHILIC ΧϥϜɺ Χϥϝϧɺਗ਼ྋҿྉɺΟεΩʔɺ ৯༻৭ૉɺΧϥϝϧ৭ ΞϓϦέʔγϣϯͷϝϦοτ HPLC-MS ʹΑΔੳ 8.5 ҎԼͷ 2- Αͼ 4- ϝνϧΠϛμκʔϧੳ SPE ʹΑΔલॲཧΛඞཁͱͳײߴߴ CORTECS ® HILIC ΧϥϜʹΑΔରԽ ߹ͷՌతͳอͱ Ίʹ Χϥϝϧ৭ૉɺιʔεΩϟϯσΟɺσβʔτɺਗ਼ྋҿྉɺϏʔϧɺৠञ ͳͲʑͳ৯ҿྉʹఴՃΕΔෳͳ߹Ͱɻͷ৭ૉɺΞϯϞ χΞͱͷଞͷༀͷଘԼͰਫԽΛՃΔ๏ͰΕɺ ͷԠʹΑΔ෭ੜ 4- ϝνϧΠϛμκʔϧʢ4-MEI ʣͰɻͷԽ߹ɺ ಈϞσϧʹΜͱΕΊɺIARC Ϟϊάϥϑ 1 ʹ ʞώτʹରΜͷՄΔʟͱϦετʹࡌهΕ ·ɻͷΑͳཧ༝ΒɺԤभҕһձʢECʣͰɺΧϥϝϧ৭ૉͷೱΛ 250 mg/kg ·Ͱʹݶ 2 ɺΞϝϦΧͷΧϦϑΥϧχΞभ๏ Proposition 65 3 ʹ 4-MEI ΛΜͷΔԽͱɺࡏݱʠॏେͳϦεΫΛੜ ͳϨϕϧʢNo Significant Risk Level: NSRLʣ 29 μg/ ʡͱهΕ·ɻ ϑΥτμΠΦʔυΞϨΠʢ PDAʣʹΑΔݕग़ɺҿྉαϯϓϧதͷೱϨϕϧ ͰͳײಘΒΕͳΊɺ4-MEI ͱͷԑͷੳ LC-MS ਪΕ· 4 ɻ৯தͷϝνϧΠϛμκʔϧʹ༗ͷσʔλΛΑ ΓਝʹಘΔΊʹɺݻ૬நग़ʢSPE ʣʹΑΔαϯϓϧͷΫϦʔϯΞοϓ ೱඞཁͷͳϝιουٻΊΒΕ· 4 ɻຊΞϓϦέʔγϣϯϊʔτͰɺ Υʔλʔζͷ CORTECS ΧϥϜΛݕग़ͱΈ߹Θ HPLC ʹΑΔɺ 4-MEI ͱͷΞΠιϚʔɺ2-MEI ͷਝੳʹհ·ɻ Alliance HPLCͱݕग़Λ༻ 2- Αͼ 4- ϝνϧΠϛμκʔϧੳ Mark E. Benvenuti and Jennifer A. Burgess Waters Corporation, Milford, MA, USA

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  • 1

    ウォーターズのソリューション

    Alliance® HPLC

    ACQUITY® QDa®検出器

    CORTECSカラム

    キーワード

    メチルイミダゾール、QDa、HILICカラム、

    カラメル、清涼飲料、ウィスキー、

    食用色素、カラメル色

    アプリケーションのメリット■■ HPLC-MS による分析時間 8.5分以下の 2-お

    よび 4-メチルイミダゾール分析

    ■■ SPE による前処理を必要としない高感度定量

    分析

    ■■ 高性能 CORTECS® HILIC カラムによる対象化

    合物の効果的な保持と分離

    はじめに

    カラメル色素は、ソースやキャンディ、デザート、清涼飲料、ビール、蒸留酒

    など様々な食品や飲料に添加される複雑な混合成分です。この色素は、アンモ

    ニアとその他いくつかの試薬の存在下で炭水化物を加熱する方法で製造され、

    この反応による副生成物が 4-メチルイミダゾール(4-MEI)です。この化合物は、

    動物モデルにおいて発がん性物質として確認されたため、IARC モノグラフ 1に

    おいて‘ヒトに対して発がん性の可能性がある物質’としてリストに記載され

    ています。そのような理由から、欧州委員会(EC)では、カラメル色素の濃度を

    250 mg/kgまでに制限し 2、アメリカのカリフォルニア州法 Proposition 653に

    おいても 4- MEI を発がん性のある化学物質として、現在は“重大なリスクを生じ

    ないレベル(No Significant Risk Level: NSRL)は 29 µg/日”と付記されています。

    フォトダイオードアレイ( PDA)による検出は、飲料サンプル中の濃度レベル

    では十分な感度が得られないため、4-MEI とその類縁物質の分析は LC-MS法が

    推奨されています 4。食品中のメチルイミダゾールについて有事のデータをよ

    り迅速に得るためには、固相抽出(SPE)によるサンプルのクリーンアップや

    濃縮が必要のないメソッドが求められます 4。本アプリケーションノートでは、

    ウォーターズの CORTECS カラムを質量検出と組み合わせた HPLC 分離による、

    4-MEI とそのアイソマー、2-MEI の迅速分析についてご紹介します。

    Alliance HPLCと質量検出を用いた2- および 4-メチルイミダゾール分析Mark E. Benvenuti and Jennifer A. BurgessWaters Corporation, Milford, MA, USA

    http://www.waters.com/waters/ja_JP/Alliance-HPLC-System/nav.htm?cid=534293http://www.waters.com/waters/ja_JP/ACQUITY-QDa-Mass-Detector-for-Chromatographic-Analysis/nav.htm?cid=134761404http://www.waters.com/waters/ja_JP/Solid-Core-Particle-Columns/nav.htm?cid=134740934

  • 2Alliance HPLCと質量検出を用いた2-および4-メチルイミダゾール分析

    実験方法

    LC条件

    HPLCシステム: Alliance

    分析時間: 20.5分

    カラム: CORTECS HILIC 90Å、

    2.7 µm、2.1×100 mm

    移動相 A: 10 mM ギ酸アンモニウム

    (ギ酸で pH4に調整)

    移動相 B: アセトニトリル

    (0.1%ギ酸含有)

    注入量: 5 µL

    グラジエント:

    Time Flow %A %B

    1. Initial 0.4 7.5 92.5

    2. 8.5 0.4 7.5 92.5

    3. 9.0 0.4 60.0 40.0

    4. 11.0 0.4 60.0 40.0

    5. 11.5 0.4 7.5 92.5

    6. 20.5 0.4 7.5 92.5

    MS条件

    検出器: ACQUITY QDa検出器

    (Performance)

    イオン化モード: ESI+

    キャピラリー電圧: 0.8 kV

    コーン電圧: 15 V

    プローブ: 600℃

    ソース温度: 120℃

    SI R イミダゾール: 69.1 m/z

    SIR 2-および 4-MEI: 83.1 m/z

    取込み速度: 2 Hz

    分析法開発の際、アイソクラティックで分析すると、清涼飲料サンプル分析後

    はシステム圧の上昇が見られます。カラムから全てマトリックス成分を確実に

    溶出させるために、前述したクリーンアップのためのグラジエントメソッドを

    プログラムに組み込みました。Schleeらも、飲料サンプル分析後の十分な洗浄

    の必要性に触れており 4、洗浄工程を組み込むことで、本アプリケーションノー

    トで示した全種類の飲料の繰り返し分析に対して頑健なメソッドを構築するこ

    とが出来ます。

    サンプル調製

    濃度 1000 mg/L の 2-MEI、 4-MEIとイミダゾールのストックソリューション(水

    溶液)をそれぞれ調製しました。これらストックソリューションを用いて、10 ppmの 2-MEIと 4-MEIの混合標準溶液と、10 ppmのイミダゾール標準溶液をそれぞれ

    調製しました。10 ppm混合標準溶液は、表1に示されている濃度の 10種類の

    サンプルを調製するためにそれぞれ希釈し、各標準溶液には内部標準として

    100 ppbのイミダゾールを添加しました。各標準溶液 100 µLをアセトニトリル

    900 µLと混合し、分析に供しました。

    標準溶液 2-および4-MEI(ppb)

    イミダゾール(IS)(ppb)

    1 2000 100

    2 1000 100

    3 750 100

    4 500 100

    5 250 100

    6 100 100

    7 50 100

    8 25 100

    9 10 100

    10 5 100

    表1.2-および 4-メチルイミダゾール (MEI)と内部標準(イミダゾール)の検量線用標準溶液濃度

  • 3Alliance HPLCと質量検出を用いた2-および4-メチルイミダゾール分析

    Inte

    nsity

    20000.0

    40000.0

    60000.0

    80000.0

    100000.0

    120000.0

    140000.0

    160000.0

    180000.0

    200000.0

    Inte

    nsity

    0.0

    20000.0

    40000.0

    60000.0

    80000.0

    100000.0

    120000.0

    140000.0

    160000.0

    Minutes4.00 4.20 4.40 4.60 4.80 5.00 5.20 5.40 5.60 5.80 6.00 6.20 6.40 6.60 6.80 7.00 7.20 7.40 7.60 7.80 8.00 8.20 8.40

    4-MEI 2-MEI

    Imidazole (IS)

    m/z-83.1

    m/z-69.1

    図 1. 標準溶液 6(100 ppb)のクロマトグラム

    図 2. 4-MEI の検量線

    結果および考察

    図 1はm/z 83.1における 4-および 2-MEIのクロマトグラムと、m/z 69.1における内部標準であるイミダゾー

    ルのクロマトグラムです。分析時間 8.5分以下で MEI アイソマーの卓越した分離が達成できました。

    図 2は、4-MEIの検量線を示しています。検量線の直線性(R2)は、50-2000 ppbの範囲で 0.999、残差は<20%でした。図 3には、今回分析した 6種類のサンプルのクロマトグラムを示しています。4-MEI は全てのコー

    ラサンプルで検出された一方で、2-MEI は全く検出されませんでした。オレンジフレーバーの清涼飲料

    では予想通りいずれの化合物も検出されませんでした。ウィスキーサンプルの 1つでは、微量の 4-および

    2-MEI が検出されました。表 2は、それぞれのサンプルにおいて検出された 4-MEI の濃度と回収率のデー

    タです。

    R2 - 0.999

    Are

    a Rat

    io

    0.00

    200.00

    400.00

    600.00

    800.00

    1000.00

    1200.00

    1400.00

    1600.00

    1800.00

    2000.00

    2200.00

    2400.00

    Amount

    0.00 200.00 400.00 600.00 800.00 1000.00 1200.00 1400.00 1600.00 1800.00 2000.00

  • 4Alliance HPLCと質量検出を用いた2-および4-メチルイミダゾール分析

    Intensity

    200000

    400000

    Intensity

    200000

    400000

    Intensity

    200000

    400000

    Intensity

    200000

    400000

    Intensity

    200000

    400000

    Intensity

    200000

    400000

    Minutes

    4.00 4.20 4.40 4.60 4.80 5.00 5.20 5.40 5.60 5.80 6.00 6.20 6.40 6.60 6.80 7.00 7.20 7.40 7.60 7.80 8.00 8.20 8.40

    4-MEI

    4-MEI 2-MEI

    4-MEI

    4-MEI

    Cola 1

    Whiskey 2

    Whiskey 1

    Orange Flavored Soft Drink

    Cola 3

    Cola 2

    A

    B

    C

    D

    F

    E

    図 3. 6種類のサンプルの m/z83.1における SIR クロマトグラム。A-C:コーラサンプル 1-3、 D:オレンジフレーバー飲料、E-F: ウィスキーサンプル 1および 2、縦軸は同じスケールで示しています ; ただし、ベースラインと僅かに検出されたピークを明確に確認するため、クロマトグラム D-Fについては一部拡大しています。

    表 2. 分析した添加サンプルの回収率データ(ppb)

    サンプル 4-MEI (ppb)

    2-MEI (ppb)

    4-MEI spike (ppb)

    2-MEI spike (ppb)

    %R 4-MEI (ppb)

    %R 2-MEI (ppb)

    Cola 1 14.37 ND 128.49 110.64 114.1 110.6

    Cola 2 83.93 ND 194.78 109.01 110.8 109.0

    Cola 3 14.93 ND 136.53 123.40 121.6 123.4

    Orange SD ND ND 119.22 116.59 119.2 116.6

    Whiskey 1 ND ND 119.65 115.37 119.6 115.4

    Whiskey 2 1.97 2.25 110.20 109.27 108.2 107.0

  • Waters、CORTECS、Alliance、ACQUITY、QDa および The Science of W hat’s Possible はWaters Corporation の登録商標です。その他すべての登録商標はそれぞれの所有者に帰属します。

    ©2015 Waters Corporation. Produced in Japan.  2015年2月 720005200JA PDF

    日本ウォーターズ株式会社 www.waters.com東京本社 140-0001 東京都品川区北品川1-3-12 第 5小池ビル TEL 03-3471-7191 FAX 03-3471-7118大阪支社 532-0011 大阪市淀川区西中島5-14-10 サムティ新大阪フロントビル11F TEL 06-6304-8888 FAX 06-6300-1734ショールーム 東京 大阪テクニカルセンター  東京 大阪 名古屋 福岡 札幌 富山

    結論

    4-MEI分析のための迅速かつシンプルなグラジエントメソッドを

    構築しました。全てのコーラサンプルについて、4-MEIは全ての

    サンプルで検出され、2-MEIは全く検出されませんでした。ウィ

    スキーサンプルの1つについては、微量の 4-MEIおよび 2-MEIが

    検出されました。オレンジフレーバーの清涼飲料からは、いずれ

    の物質も検出されませんでした。

    Alliance HPLCと ACQUITY QDa検出器および CORTECS HILICカラム

    の組み合わせは、4-MEI 分析において、以下に示すような多数のメ

    リットをもたらすことが本アプリケーションノートで示されました:

    ■■ 8.5分以下で 2-MEI および 4-MEI をベースライン分離

    ■■ UV 分析をさらに明確にする SI R質量検出

    ■■ 高極性化合物の保持

    参考文献

    1. IARC Working Group on the Evaluation of Carcinogenic Risks to Humans, IARC Monogr. Eval. Carcinog. Risks Hum., http://monographs.iarc.fr/ENG/Monographs/vol101/mono101-015.pdf.

    2. European Food Safety Authority (2004) Scientific opinion on the re-evaluation of caramel colours (E 150 a,b,c,d) as food additives. EFSA Panel on Food Additives and Nutrient Sources added to Food (ANS). EFSA Journal 2011: 9 (3), pp.5 doi:10.2903/j.efsa.2011.2004.

    3. Specific Regulatory Levels Posing No Significant Risk: 4-Methylimidazole (4-MEI). Proposition 65. OEHHA. 7 Oct 2011. Retrieved 15 Aug 2012.

    4. C Schlee, M Markovaa, J Schranka, F Laplagnea, R Schneidera, DW Lachenmeiera. Determination of 2-methylimidazole, 4-methylimidazole and 2-acetyl-4-(1,2,3,4-tetrahydroxybutyl)imidazole in caramel colours and cola using LC/MS/MS; J Chrom B. 27: 223–226, 2013.

    分析種 RT(分) %RSD 濃度(ppb) %RSD

    4-MEI 6.28 0.44 194.78 0.82

    2-MEI 7.16 0.52 109.01 1.02

    コーラサンプルの1つは 4-MEIについてカリフォルニア州当局の

    ガイドラインを超えていましたが、全てのサンプルで体重 1 kgあ

    たり 80 mg(最大無毒性量:NOAEL)という EUの基準 2を十分下

    回っていました。全てのサンプルにおいて、2-および 4-MEIの回

    収率は 110%-123%の範囲でした。表 3は、スパイクしたコーラ

    サンプル 2の 7回繰り返し注入における保持時間と濃度の再現性

    のデータを示しています。両方の分析種について保持時間の %RSDは 0.55%以下で、これは、それぞれの分析の間で適切に平衡化さ

    れていることを示しています。7回注入から得られたデータから

    算出した濃度の %RSDは 4-MEIが 0.82%、2-MEIが 1.02%でした。

    表 3. 100 ppbの 2-および 4-MEIをスパイクしたコーラサンプル 2の 7回注入における再現性データ