下水道は循環のみち。低炭素・循環型のまちづくり“こうべバイオガス”を...
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“こうべバイオガス”を自動車燃料や都市ガスとして使用すると、
CO2を削減できます!!
ガス神戸市東灘処理場消化タンク
二酸化炭素
二酸化炭素
メタンメタン
メタン
59.9
37.0
98.2 88.9
高度精製ガス
大阪ガス㈱
兵庫県登録モデル第25号
都市ガス(当初80万m3/年≒2,000世帯相当)
下水道は循環のみち。低炭素・循環型のまちづくり
バイオガス精製設備
都市ガス化設備
(%)
こうべバイオガスステーション
消化タンク加温用ボイラ
㈱神鋼環境ソリューション
メ タ ンそ の 他発 熱 量
:::
約97%約 3%約39MJ/Nm3
メ タ ンプロパンそ の 他発 熱 量
::::
約90%約 9%約 1%約45MJ/Nm3
メ タ ン二酸化炭素発 熱 量
:::
約60%約40%約23MJ/Nm3
目 的
バイオガス精製設備のフローと原理
以前より、汚水の処理過程で発生した消化ガスは、場内のボイラや空調で使用していましたが、全量は利用できずに、
燃焼処分していました。このガスの全量有効利用と、市民の方々へ環境にやさしいバイオマスエネルギーとして提供す
ることを目的としました。
(1)水処理過程で発生した消化ガスは、圧縮機へと送られ、二段圧縮に
よって約0.9MPaまで昇圧され、吸収塔へ供給されます。
(2)吸収塔では、水への溶解度の違いを利用して不純物(二酸化炭素、
硫化水素、シロキサン等)を除去します。下部から消化ガスが供給さ
れ、上部から供給される高圧水(下水処理水)と対向流で接触するこ
とで精製を行っています。
(3)次に、精製ガスは、運転管理基準値の露点以下となるよう除湿器で
水分を除去後、こうべバイオガスとなります。
(4)天然ガス自動車の燃料とする場合は、テトラヒドロチオフェンで付臭後、約24.5MPaに昇圧し供給します。
(5)高圧水中に溶け込んだ二酸化炭素や硫化水素等は脱気塔で分離し、排気ガスとして、脱臭設備で処理した後、
大気へ放出しています。
都市ガス化設備へ
中圧ガスタンク
天燃ガス車(バス等)こうべバイオガス(メタン98%)
場内利用(消化タンク加温用ボイラー・事務所空調)
(2008年4月 供用開始)
ガス精製設備 高圧水吸収方式 330Nm3/h×2系列ガスタンク設備 球形中圧ガスホルダ1500Nm3/h×2基 0.8MPaガス充填設備 ガス圧縮機 300Nm3/h 24.5MPa 蓄ガス器 約250ℓ×12本 24.5MPa ディスペンサー充填圧力 2口 19.6MPa
0
0.1
0.1 0.5 1
0.2
0.3
メタン
●メタンと二酸化炭素の水への溶解度二酸化炭素
圧力(MPa)溶解度(モル分率)
精製方法
消化ガス(メタン約60%/二酸化炭素などの不純物約40%)
圧力 0.9MPa
こうべバイオガスの特長
こうべバイオガスの性状
(ディゼル車の排ガスを100%として比較)
こうべバイオガスを使用するとCO2の排出はO% !
バイオガス精製設備 こうべバイオガスステーション
※シロキサンとは…
性 状 単 位 消化ガス(精製前) こうべバイオガス(精製後) 管理値(天燃ガス車用)
二酸化炭素 vol%
vol%
vol%
ppm
mg/Nm3
MJ/Nm3
℃
ー
37.0
0.4
0.8
330
14.53
23
0以上
ー
0.6
0.2
1.0
<0.1
≦0.005
39
<-60
臭気濃度 3,000
-
メタン vol% 59.7 98.2 ≧97
≦4
-
≦0.1
≦1
-
≦-51
臭気濃度 ≧2,000
酸素
窒素
硫化水素
シロキサン※
高位発熱量
露点
付臭(安全対策)
リンスや化粧水に含まれているシリコン化合物で光沢剤として使用され、下水に混じって処理場に流れ込みます。これが消化ガス中に溶け込み、そのまま燃焼すると硬い結晶(シリカ)を生成します。消化ガスを利用したエンジンの場合、エンジン内部に付着しシリンダーの摩耗やプラグの点火不良を起す可能性があるため、除去する必要があります。
車種による排ガスの性状比較(1)バイオマスエネルギーであるため、地球上の二酸化
炭素を増加させません。エネルギーとして利用した際、
二酸化炭素排出量はゼロとなります。=「カーボ
ンニュートラル」
(2)天然ガス車燃料として使用する際は、ほかのエコス
テーションのガスとも混合使用可能です。
(3)下水道から生まれるエネルギーの為、販売価格が低
価格で安定しています。
都市ガス化設備フロー(2010年9月 完成)
都市ガス化設備
平成25年9月発行 神戸市広報印刷物登録 平成25年度 第188号 (広報印刷規格B-2類)
こうべバイオガスを高度精製します。
(1)微量成分除去:酸素・二酸化炭素濃度等を大阪ガスが定める基準値以下に低減します。
(2)熱 量 調 整:大阪ガスが供給する都市ガスと熱量を合わせるため、プロパンガスを添加します。
(3)付 臭:ガス漏れ検知用に大阪ガスと同じ付臭剤を添加します。
(4)成 分 測 定:ガス成分を測定し、監視します。
お問い合わせ先
神戸市建設局下水道河川部保全課〒650-8570 神戸市中央区加納町6丁目5-1 神戸市役所2号館4階TEL078-322-5462 FAX078-322-6091
神戸市建設局東水環境センター 〒658-0025 神戸市東灘区魚崎南町2丁目1-23TEL078-451-0456 FAX078-453-6328
性 状 単 位大阪ガス バイオガス導管受入 ガス品質基準
≦0.05
≦0.5
≦0.01
≦4
≦1.0
≦1.0
<5.0
45
12~16
vol%
vol%
vol%
vol%
vol%
mg/Nm3
mg/Nm3
MJ/Nm3
mg/Nm3高位発熱量
付臭
全硫黄
硫化水素
窒素
水素
酸素
二酸化炭素
一酸化炭素
-vol%メタン
こうべバイオガスを更に都市ガス化設備で精製し、都市ガスと同等の水準にしてから、大阪ガスのガス導管に送り込みます。送り込まれたガスは、都市ガスとして、家庭や工場等に供給されます。
高度精製方法