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ライカ初心者専用 お困り解決法

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Page 1: ライカ初心者専用お困り解決法hiroshi-t.com/LEICALM.pdfSpecial Model, Black Paintに Summilux 35mm Asphericalを 装着した実例で、両者はM型の バヨネットマウントなので、着脱

ライカ初心者専用 お困り解決法

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知人から『先生はライカ使いでもあるので、カメラボディから外せないLMマウント変換リングの外し方を教えてください。』という質問を時々受けます。そこでいっそのこと、私のホームページにその方法をアップしたら参考にされる方々が時々おられるのではないかと思い、それをここにアップすることにしました。しかし、ライカを使わない人には無用の、とてもマニアックな原稿ですので、その場合にはパスしてください。なお、ライカのシンボルカラーは赤なので、以下の写真の背景は赤にしました。

ちなみに私は10歳から写真を始めて、現在まで60年以上もやり続けている最長の趣味です。

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1869年に光学機器メーカーのErnst Leitz Optische Werkeがドイツのヘッセン州にある都市Wetzlar(ヴェッツラー)に誕生しました(Ernst Leitzは社長の名前)。そしてカメラでは、『LeitzのCamera』からLeicaと命名し、1925年にライカカメラの市販一号機のライカⅠ(A)が登場しました。これはOskar Barnack の設計による市販35mmカメラの元祖で特筆すべきものであり、バルナック型カメラとも呼ばれています。それまでのカメラは、大きな写真乾板を使う大型のもので、撮影には三脚が必要であり、持ち運びも大変でした。そこで体が弱かったバルナック自身でも容易に持ち運べる小型のカメラを開発したのでした。

この原稿の最初のタイトルページにあるLeicaのロゴは、1913年から現在まで全く不変のものです。こんなに長期間にわたり会社のロゴが全く不変の例はないのでは。

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L型カメラにL型レンズを着脱するのは、いとも簡単で、マウントはスクリュー式でネジになっており、カメラ側がメスネジで、レンズ側はオスネジなので、両者を合わせてただ単にクルクル回せばよいだけですが、固定できるまでに何回も回さないといけないので、面倒であり、撮影時にレンズを交換する場合には、速写性に欠けるという大きな欠点があります。それをも改良したのがM型ライカであり、マウント部分はスクリューではなくてバヨネット式になったので、レンズ交換は瞬時に可能となり、とても便利になりました。

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次ページの『ライカM3』が発売されるまでのL型ライカの最終機である『ライカⅢg』。このレンズはElmar f=3.5cm

1:3.5。【注】ドイツ語では、ピリオドはコンマで表記するので、このレンズではそのようになっている。

L型ライカのレンズマウントはスクリュー(ネジ)式なので、レンズの着脱は、くるくると、かなりの回数回さないといけないので、手間暇が掛かる。

それに反して、M型はバヨネット型なので、レンズの着脱は瞬時にできる。

L型ライカの最終モデル

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L型ライカカメラの欠点を大改良して1954年に新発売された画期的M型カメラの初代機がこの『ライカM3』。装着したレンズはELMAR 1:2.8/50。当時としては完璧なこのカメラの出現により、日本のニコンやキヤノンなどのレンジファインダーカメラは、性能面でとても太刀打ちできずに製造を止めてしまい、一眼レフカメラに移行して、今日の日本の一眼レフカメラの繁栄の起点となった点でも記念すべきもの。

『ライカはカメラのロールスロイス』、『腐ってもライカ』 などと言われたこともありました。

M型ライカの初代モデル

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1930年代から1940年代ごろには、『ライカ1台の金額で東京で家が一軒買える』とまで云われたそうです。 例えば、アサヒカメラ1939年11月号に掲載されているライカIIIaクロームボディ+ライカズマールレンズ50Mm, F2は1,200円でした。当時は、1,000円あれば場所にもよりますが東京で土地付きの一軒家が購入できたそうです。私はまだ生まれていないので、当時の不動産の価格については全くわからないし、ピンときません。アウトフォーカスです。

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2000Year Millenium Limited Special Model, Black PaintにSummilux 35mm Asphericalを装着した実例で、両者はM型のバヨネットマウントなので、着脱が瞬時にして行えて、速写性が高く、とても便利です。余談ですが、ブラックペイントは、ちょうど漆のような光沢と質感・風格があり、黒色の中では断然ベストです。可能ならばぜひブラックペイントを買ってください。このような姿を見ると、やはりライカはデザインやルックスも比類なき素晴らしさで最高!もちろん写真の写り方・味わいもですが!ライカは、その場の空気感まで写るカメラと言われています。

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型ライカのバヨネットマウント

M

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ライカLMマウント変換リング(各社から市販されている)

おもて めん

表面 裏面

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ライカLレンズをライカMカメラボディに装着するためのライカLMマウント変換リングにL型レンズを装着したところ。この状態でM型カメラボディに装着する。その装着した状態を次のページの写真に示します。

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ライカLMマウント変換リングを介してL型のスクリュー式レンズをM型カメラに装着したところ。このようにして、古いL型レンズをM型カメラ(現行品を含む)で普通に使えるようになり、ライカの古い各種銘レンズが現在でも問題なく普通に使えるのは、とても嬉しい。

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LMマウント変換リング付きのL型レンズをカメラボがディから取り外そうとすると、LM

マウント変換リングがカメラボディ側に残ったままで、レンズのみが外れてくる。しかもボディ側に残ったリングを素手で外そうとすると、指の引っかかり部分が無く、そう簡単には外せないので困る。これが今回のテーマの問題点。

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LMマウント変換リングをカメラボディから外すための小突起(矢印の先)が3個付いたライツ社(旧ライカ社)のLM MOUNT RING REMOVER (M型レンズリアキャップ兼用) のいろいろ。これらは見るからに、かなり古いもので、何個かあるうちの4個。

横から写した写真で、突起がよくわかる。これは4個の中では最も新しそうなもの。

LEICA LM MOUNT RING REMOVER

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これはライカ社以外の “LM MOUNT RING REMOVER”の例で比較的最近のもの (M型レンズのリアキャップ兼用)

YIYO Voigtländerアルミ合金製 プラスチック製

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LMマウント変換リングリムーバーを、ボディにくっ付いたLMマウント変換リングの上に乗せて突起を咬み合わせ、次に軽く押し付けながらレンズリリースボタンを押しつつ少し左回りに回すと、 LMマウント変換リングが容易に外れる。

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前ページに示したように、 LM MOUNT RING REMOVERの外側に付いている3個の突起(矢印)をLMマウント変換リングの切り欠き部分にはめて軽く押さえつつ、カメラボディのレンズリリースボタンを押しながら少し左回転させて、カメラボディに固く付いているLMマウント変換リングをはずす。これを使わずに素手で外そうとしても指先の引っかかり部分が無く、そう簡単には外れないし、下手をすると指を切るかもしれないので止めたほうがよい。

このような3個の突起付リムーバーを持っていなければ、現在でも他社から上記のような新品が入手できるので、それを買うとよい。

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以上のようにすれば簡単にLMマウント変換リングがカメラボディから外せます。一度実際に体験すれば以後は何も問題なくやれますが、始めての時は、どうすれば外せるのかわからず、困るものです。しかし、これでもう今後は大丈夫です。

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ENDE