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1 St. Marianna FLAP ! 看護師のまど 連動企画 OPE NURSING Yokohama-shi Seibu Hospital 聖マリアンナ医科大学 横浜市西部病院 病棟と異なり、看護実習のときも見学がメインで 学生にとって謎に包まれている手術部。 難しい手術や緊急手術にも立ち会うオペナースには 優れたスキルや判断力が求められそうだけど…? 実際にどんな仕事をしているのか、経験 3 年目と 8 年目のオペナースに詳しく教 えてもらいました! O PE N URSING 語る

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Page 1: St arianna OP URSING Yokohama-shi Seibu Hospital1 St arianna FLAP!&看護師のまど連動企画 OP URSING Yokohama-shi Seibu Hospital 聖マリアンナ医科大学 横浜市西部病院

1

St. Marianna

FLAP!&看護師のまど連動企画

OPE NURSING

Yokohama-shi    Seibu Hospital

聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院病棟と異なり、看護実習のとき

も見学がメインで

学生にとって謎に包まれている手術部。

難しい手術や緊急手術にも立ち会うオペナースには

優れたスキルや判断力が求められそうだけど…?

実際にどんな仕事をしているのか、経験

3年目と8年目のオペナースに詳しく教

えてもらいました!

OPE NURSING語る

Page 2: St arianna OP URSING Yokohama-shi Seibu Hospital1 St arianna FLAP!&看護師のまど連動企画 OP URSING Yokohama-shi Seibu Hospital 聖マリアンナ医科大学 横浜市西部病院

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方が何を求めているのか、常に考え

なければならない仕事ですから」。

 

執刀医や麻酔科医をはじめとした

“手術チーム”の中で、オペナース

はどんな役割を求められているのだ

ろう。まずはベテランの吉田さんに

聞いた。

「麻酔科医は麻酔をしているだけ、

オペ看は器械出ししているだけでは

なく、お互いにモニターや輸液、術

野などを見ながら情報を交換し、オ

ペが安全に円滑に進んでいくよう気

を配っています。手術全体を把握し

て動く“外回り”のオペナースは、

 

テレビドラマや映画でしか見たこ

とがない手術は、看護学生にとって

未知の領域。たとえば、十数時間に

およぶ長時間のオペでは、看護師は

どのように働いているのだろうか?

「9時から始まった手術が、当直メ

ンバーと交替する17時までずっと続

くこともあります。お昼休憩は1時

間もらえますが、それ以外の時間は

基本的に外せません。医師に手術器

具を手渡す“器械出し”を担当して

いると、トイレに行くことすら難し

いですね」と教えてくれたのは8年

目のベテラン、吉田さん。

 

3年目を迎えた鈴木さんは次のよ

うに言う。「ずっと立ちっぱなしで

足がむくんでしまうから、むくみ解

消靴下を用意しています。でも、体

の疲れよりも精神的な疲れの方が大

きいかも。執刀医や麻酔科医の先生

 

現場監督のような役割かもしれま

せん」。

 

いつもニコニコと笑顔を絶やさな

い鈴木さんは、患者の立場からオペ

ナースの役割を教えてくれた。

「患者さんは麻酔がかかっていて、

痛いも苦しいも言えません。だから、

出血の状態や脈拍、心電図などから

状態を把握して、麻酔科医に伝えて

いるんです。そうすると麻酔科の先

生が輸血量を増やしたり、痛み止め

を入れたりします」。

 

日中に行われる手術でも、さまざ

まな配慮が求められるオペナース。

夜間の緊急手術ともなれば、さらに

難しい状況になる気がするが…。吉

田さんは印象深い緊急オペの思い出

を語ってくれた。

「緊急度が高く、死亡する確

率も高い夜間の手術。“夜の

5分”は“昼の5分”より貴重です

から、あわてずに対処するよう心が

けています。とはいえ私も、不安は

あるんですよ。ある日の当直では急

変患者さんのオペが続き、緊張状態

のまま過ごしました。やがて朝にな

り、交替の看護師が現れたときはホ

ッとして涙がこぼれましたね」。

 

大変なことも多いオペ室での仕

事。ずっと続けている理由は何だろ

う?8年目の吉田さんが、忘れられ

ない思い出を話してくれた。

 「リスクの高い帝王切開の“器械

出し”を担当したときのこと。執刀

医、麻酔科医、産婦人科病棟の看護

師、CE、新生児専門の医師など大

勢の職種でチームが編成され、全員

で協力して手術が進みました。み

んなが『お母さんを、赤ちゃんを助

けたい』というひとつの目標に向か

って、それぞれの仕事を精一杯やっ

た結果、手術は無事に成功したんで

す!」

「私も帝王切開の緊急手術に立ち会

ったとき、とても不安だったんだけ

ど、『オギャー!!』っていう泣き声

を聞いて幸せな気持ちになれまし

た。それまで先生も含めてみんな緊

張いっぱいの顔をしていましたが、

生まれた瞬間みんな笑顔になって

他職種と連携しながら手術を見守る

現場監督“未知の世界”への憧れから手術部への配属を希望し、

生き生きと働いている先輩たち。大変なことや嬉しいこと、

オペ看のやりがいって何だろう?

長時間におよぶ手術でも

休憩はお昼1時間のみ

患者さんの状態を見ながら

手術全体の進行を管理

命を救う喜びを

実感できる瞬間

〒241-0811神奈川県横浜市旭区矢指町 1197-1T E L 045-366-1111(代)

【担当 / 総務課人事係】MAIL [email protected] R L http://www.marianna-u.ac.jp/seibu/

高い実践能力、継続性のある看護の提供、責任ある職務遂行を3つの柱とし、豊かな創造性を発揮し、柔軟に変革していける「健やかな職場風土」を大切にしています。■ 病院見学会 10:30 〜12:00※ 参加希望者は前日までにご連絡ください。 6/25(土)、7/9(土)・23(土)、8/13(土)・27(土)

Hospital Data

Hospital Information鈴木 麻衣子 さん 3 年目幼い頃からの夢だったことと、看護師である姉の影響もあり、この仕事を選ぶ。実習期間、オペ室で素早く器械出しする先輩を見て「カッコいい!」と憧れ、手術部への配属を希望。休日は愛車のフィットでドライブに行き、気分転換することが多いそう。

ひじ上までしっかり手洗いしてから消毒する

吉田 幸代 さん

8 年目幼い頃からの夢だったことと、看護師だった母親と一緒に幼い頃から医療系ドラマを見ていたこともあり、自然と看護師を目指すように。オペ看ならではのスキルを身に付けたいと考え、配属先は手術部を希望。休日はアウトレットモールに出かけ、ショッピングを楽しんでいる。

看護専門ポータルサイト「看護師のまど」でも、手術密着ドキュメント

や他職種からオペ看へのメッセージなど充実の取材記事が読めるよ!

www.kangoshinomado.com

頼もしいお母さんキャラ

しっかり者のお姉ちゃん

チームワーク抜群の横浜市西部病院のオペ看たち

人工呼吸器に空気もれがないかチェック

…。思い出深いエピソードです」と

鈴木さん。そんな彼女が憧れ、目指

している先輩・吉田さんはオペナー

スの魅力を次のように語った。

「人生の中で1回だけ手術を受ける

としたら、70~80年間の中のわずか

な数時間のこと。でも、その数時間

が患者さんの人生を左右することも

あるわけです。人生の中で、最も苦

しい、つらい瞬間であるかもしれな

い手術時間に患者さんを支えられる

看護師でいたいと思っています」。