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株式会社シマンテック Symantec Backup Exec HP StorageWorks P4000 SAN ソリューション よるバックアップ運用 2010 3 1 2010/03/31

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株式会社シマンテック

Symantec Backup Exec と HP StorageWorks P4000 SAN ソリューション によるバックアップ運用

2010 年 3 月 第 1 版

2010/03/31

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当ドキュメントについて

本書は Symantec Backup Exec 2010(以下 Backup Exec)と HP StorageWorks P4000 SAN ソリューション(以下

P4000)を組み合わせて、各アプリケーションデータのオフホストバックアップの基本的な手順について説明しています。

なお、本書内に記述されている構成内容は検証環境として構成されたもので、本番環境を想定した構成ではないことを

あらかじめご了承ください。

本書の対象者

このドキュメントは今回使用する機器のハードウェア、および Backup Exec の基礎知識を有している方を対象としていま

す。あらかじめご了承ください。

ご注意

シマンテック株式会社は、この文書の著作権を留保します。 本書に対するご質問も承りかねます。また、記載

された内容の無謬性を保証しません。Backup Exec は将来に渡って仕様を変更する可能性を常に含み、これ

らは予告なく行われることもあります。従って、当ドキュメントの内容は、あくまで参考資料として、読者の責任

において管理/配布されるようお願いいたします。

当文章中に記載される社名、製品名は各社の商標または登録商標です。

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~ 目次 ~

1 はじめに ................................................................................................................................ 4

2 重要なデータの簡単バックアップのために ............................................................................... 5

3 オフホストバックアップとは ...................................................................................................... 5

4 基本構成例 ........................................................................................................................... 7

5 HP STORAGEWORKS P4000 SAN ソリューションの接続 .................................................... 8

6 D2D4112 の接続 ................................................................................................................. 12

7 SYMANTEC BACKUP EXEC のインストール ...................................................................... 15

8 バックアップ先としての D2D4112 の登録確認、および設定.................................................... 17

9 バックアップジョブの作成 ...................................................................................................... 23

10 リストアジョブの作成 ............................................................................................................. 28

11 まとめ .................................................................................................................................. 29

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1 はじめに

Backup Exec は Windows 上のデータ保護を行う上で、様々な優れた製品機能や柔軟性に富んだ製品です。

また Backup Exec のオプションである Advanced Disk-based Backup オプションと、P4000 の組み合わせによるオフホ

ストバックアップにより、バックアップ時にかかる業務サーバーへの負荷を軽減することができます。またバックアップウィ

ンドウが限られている環境などでも有効なソリューションです。本書ではBackup ExecとP4000、それぞれの特徴を活か

したバックアップ手順について紹介します。

今回使用する用語

HP StorageWorks P4000 SAN ソリューションとは

HP StorageWorks P4000 SAN ソリューションは、レプリケーション機能や先進のストレージ管理機能を持ったスケーラ

ブルな“ストレージクラスター”型 iSCSI ストレージソリューションです。P4000は、クラスターアーキテクチャーを採用し、

各ノードをストレージ クラスターとして統合、ひとつのストレージ システムとして稼働します。ノードをクラスターに追加す

ることで、I/Oが分散されるため、ボトルネックを解消し、パフォーマンス、容量、冗長性が向上します。ノード追加は、オン

ラインで可能なため、必要最小限の構成で導入しても、拡張は容易に行えます。また、非同期/同期レプリケーション、シ

ンプロビジョニング、統合管理機能といった機能も標準装備しており、シンプルで、高機能、拡張性、可用性を兼ね備え

た、コスト効率の高いストレージプラットフォームです。

注意点

2010年3月現在、Backup Exec 2010にてサポートされているストレージデバイスについては、以下のURLからアクセス

できる”Hardware Compatibility List”を参照してください。

http://support.veritas.com/docs/329256

HP StorageWorks P4000 SAN ソリューションの詳細についてはHP社のサイトをご覧ください。

http://h50146.www5.hp.com/products/storage/diskarray/lefthand/

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2 重要なデータの簡単バックアップのために

Symantec Backup Exec は Windows データ保護において優れた機能を持った製品です。

基本的な機能は以下のとおりです。

・ 各種ウィザードを用いた簡単操作が可能

・ ディスクやテープを使用した柔軟なバックアップを提供

・ 一目で分かるスケジュール管理に基づいたジョブ運用

・ 継続的なデータ保護やシマンテック独自の技術を使用してのバックアップ、リストアが可能

また上記以外にも別売りのオプションやアプリケーションエージェントを利用することで、より運用に則した利用が可能で

す。様々なオプションの 1 つで Advanced Disk-based Backup オプションを導入すると、P4000 が持つ Hardware VSS

Provider と連携し、オフホストバックアップが可能です。

3 オフホストバックアップとは

保護対象データが増加すると、バックアップウィンドウ(バックアップに要する時間)は長くなります。特にリアルタイムでの

更新が求められるデータベースなどのバックアップにおいては、データの整合性を確保するために、データベースなどの

アプリケーションサービスの停止が求められます。しかし、アプリケーションの停止は業務停止を伴うため、データ量の増

加により、バックアップウィンドウが業務時間帯に影響を及ぼしてしまうケースが増えています。一方、アプリケーションを

停止しないオンラインバックアップでは業務サーバーにバックアップ時、大きな負荷がかかるため、24 時間サービスを提

供しているシステムなどではバックアップによる業務への負荷も考慮しなくてはなりません。昨今のバックアップ対象デー

タ量の急増に伴い、バックアップウィンドウやバックアップ時の負荷の問題は、バックアップを運用する上で避けては通れ

ない懸念事項です。オフホストバックアップはこのような問題を解決する 1 つの手段といえます。

オフホストバックアップでは、業務サーバーで使用しているデータボリュームをストレージ機能やソフトウェアで提供される

ミラーリングやクローニングなどの各種ボリュームコピー(広義の意味でスナップショットとして表現されることが多い)を

バックアップサーバーに受け渡し、バックアップ処理を業務サーバーから切り離してバックアップサーバー側で行うことに

より、業務サーバー側のバックアップウィンドウ短縮や、負荷の軽減を実現します。

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オフホストバックアップ概念図

上図はオフホストバックアップの概念図です。オフホストバックアップの動作は以下のとおりです。

(1) データが格納されているストレージに対してスナップショットを作成 (H/W VSS Provider を使用)

(2) 作成されたスナップショットはメディアサーバーへマウントされる。

(3) マウントされたボリュームをテープライブラリ等へバックアップ。

(4) バックアップ完了後、スナップショットはストレージの提供する機能に応じてオリジナルボリュームとの再同期や

切り捨てなどが行われる。

同技術は、バックアップ対象となる業務サーバー上でバックアップ処理をするのではなく、バックアップ専用のサーバー

上でバックアップ処理を行います。その際、対象データが格納されたボリュームに対して作成される、スナップショットが

バックアップ対象です。VSS 技術により、VSS 対応のアプリケーションではスナップショット作成時にアプリケーションを停

止する必要がないため業務サーバーに負荷がかからないだけでなく、業務を停止しないバックアップ運用が実現可能で

す。

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4 基本構成例

接続方式は iSCSI を使用しているため、比較的簡単な手順で P4000 を利用することができます。また、今回の構成では

バックアップ先として HP StorageWorks D2D4112 Backup System を利用しています。(下図参照)

この製品も iSCSI、もしくは FC の接続が可能な Virtual Tape Library 製品です。どちらの製品も各設定を専用設定ソフト

ウェアや Web UI からできます。

図 1 構成図

ハードウェア環境

バックアップサーバー : HP ProLiant ServerDL360 G6

バックアップ装置 : HP StorageWorks D2D4112 (iSCSI 接続)

ファイルサーバー : HP ProLiant ServerDL360 G6

ストレージ装置 : HP StorageWorks P4000 SAN ソリューション

ソフトウェア環境

OS : Microsoft Windows Server 2008 Standard Edition

バックアップソフト : Symantec Backup Exec 2010

注意事項

2010年3月現在、Backup Exec にてサポートされているストレージデバイスについては、以下のURLから

アクセスできる”Hardware Compatibility List”を参照してください。

http://support.veritas.com/docs/329256

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5 HP StorageWorks P4000 SAN ソリューションの接続

オフホストを行う上で、各アプリケーション(ファイル サーバーや SQL サーバー、Exchange サーバー)のユーザーデー

タは P4000 上のボリュームに配置する必要があります。そのため P4000 上のボリュームを各アプリケーションサーバー

やバックアップサーバーで扱えるようにするために、事前に設定を行う必要があります。

今回利用する P4000 は iSCSI 経由の接続です。このため、P4000(iSCSI ターゲット)と各アプリケーションサーバー、お

よびバックアップサーバ(iSCSI イニシエータ)の双方で iSCSI 接続設定を行います。

以下の手順は P4000 上のボリュームを各アプリケーションサーバーに接続する設定を表したものです。P4000 の詳細な

操作や設定方法については今回の手順書では触れません。

P4000 のボリューム設定等の詳しい操作は P4000 のマニュアルをご確認ください。

① バックアップサーバー側で iSCSI イニシエータ名を確認

iSCSI イニシエータのサービスを起動し、「全般」タブよりイニシエータ名を控えます。

② P4000 管理画面にて iSCSI イニシエータ名を設定

P4000 の管理コンソール(web ベース)にアクセスし、「構成」メニューより上記①で確認した iSCSI イニシエータ名を

設定します。 (図 2 参照)

図 2 P4000 Web インターフェース画面

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③ 以下の画面で各アプリケーションが利用するボリュームを作成します。作成されたボリュームに対してアプリケーショ

ンサーバー、バックアップサーバーのどちらからもアクセスができるよう(スナップショットが利用できる)設定を行う必

要があります。下図はファイルサーバー用の 1 ボリュームに対して 2 つのサーバーがアサインされていることが確認

できます。 (図 3 参照)

図 3 P4000 の設定

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④ アプリケーションサーバーと P4000 の iSCSI 接続の確立

(1) アプリケーションサーバー側にて、再び iSCSI イニシエータのサービスを起動します。

(2) 「探索」タブより「ターゲットポータルの探索」をクリックし、P4000 の IP アドレス、または DNS 名を入力し iSCSI

ターゲットとして P4000 を登録します。 (図 4 参照)

図 4 iSCSI イニシエータの設定

(3) 上記(2)でターゲットポータルを登録後、「ターゲット」タブを選択します。ターゲットポータルが正常に登録でき

ていると、「検出されたターゲット」に iSCSI ターゲットが表示されます。接続したいターゲットを選択し、「接続」

をクリックすると iSCSI ターゲットの接続を開始します。この際、「この接続をお気に入りのターゲットの一覧に

追加する」のチェックボックスにチェックをいれておくと、以後のログオン作業は必要なくなります。

ターゲットの「状態」が「接続完了」になっていれば設定終了です。 (図 5 参照)

図 5 iSCSI イニシエータのターゲット状態

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⑤ アプリケーションサーバー上で設定したボリュームの確認

以下の手順にて、P4000 側で設定したボリュームが OS 上のローカルデバイスとして設定台数分認識されているこ

とを確認します。

(1) 「スタート」→「すべてのプログラム」→「管理ツール」→「コンピュータの管理」→「デバイスマネージャ」を開きま

す。

(2) 「ディスク ドライブ」配下に P4000 で設定した本数のディスクが表示されていることを確認します。 (図 6 参照)

図 6 デバイスマネージャ上の表示例

上図は、P4000 を以下のとおりに設定した例です。

設定ボリューム数 = 2

以上で環境が整いました。

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6 D2D4112 の接続

Backup Exec 導入前に D2D4112 を OS に認識させる必要があります。D2D4112 は iSCSI 経由の接続となるため、

D2D4112(iSCSI ターゲット)とバックアップサーバ(iSCSI イニシエータ)の双方で iSCSI 接続に関する設定を行う必要が

あります。

① バックアップサーバー側で iSCSI イニシエータ名を確認

iSCSI イニシエータのサービスを起動し、「構成」タブよりイニシエータ名をメモしておきます。

② D2D4112 上で iSCSI イニシエータ名を設定

D2D4112 の管理コンソール(web ベース)にアクセスし、「仮想テープ デバイス」メニューより上記①で確認した

iSCSI イニシエータ名をライブラリ作成時に設定します。 (図 7 参照)

図 7 D2D4112 Web インターフェース画面

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③ バックアップサーバーと D2D4112 との iSCSI 接続の確立

(1) バックアップサーバー側にて、再び iSCSI イニシエータのサービスを起動します。

(2) 「探索」タブより「ターゲットポータルの探索」をクリックし、D2D4112 の IP アドレス、または DNS 名を入力し

iSCSI ターゲットとして D2D4112 を登録します。 (図 8 参照)

図 8 iSCSI イニシエータの設定

(1) 上記(2)でターゲットポータルを登録後、「ターゲット」タブを選択します。ターゲットポータルが正常に登録でき

ていると、「検出されたターゲット」に iSCSI ターゲットが表示されます。接続したいターゲットを選択し、「接続」

をクリックすると iSCSI ターゲットの接続を開始します。この際、「この接続をお気に入りのターゲットの一覧に

追加する」のチェックボックスにチェックをいれておくと、以後のログオン作業は必要なくなります。

ターゲットの「状態」が「接続完了」になっていれば設定終了です (図 9 参照)

図 9 iSCSI イニシエータのターゲット状態

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④ 設定した D2D4112 がバックアップサーバー上で正常にデバイスとして認識されているかを確認

以下の手順により、D2D4112 側で設定したライブラリとドライブが OS 上のローカルデバイスとして適切に、かつ設

定台数分認識されていることを確認します。

(2) 「スタート」→「プログラム」→「管理ツール」→「コンピュータの管理」→「デバイスマネージャ」を開きます。

(3) 「テープ ドライブ」と「メディア チャンジャ デバイス」配下に D2D4112 で設定した種類のライブラリとドライブ

が表示されていることを確認します。 (図 10 参照)

図 10 デバイスマネージャ上の表示例

上図は、D2D4112 を以下のとおりに設定した場合の例。

エミュレーションタイプ = D2DBS Generic

ドライブエミュレーション = LTO4

ドライブ数 = 4

「テープ ドライブ」 、「メディア チャンジャ デバイス」 は、それぞれ以下のとおり。

「テープ ドライブ」 → “Hewlett Packard LTO Ultrium-4 drive”

「メディア チャンジャ デバイス」 → “Hewlett Packard D2DBS virtual library(x64 based)”

以上で環境が整いました。

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7 Symantec Backup Exec のインストール

Symantec Backup Exec 2010 をインストールするには、該当するコンピュータに Administrator 権限でログオンします。

ここではインストールの際に注意すべき点を紹介します。

詳細な Backup Exec のインストールについては以下の URL にある PDF をご覧ください。

「Symantec Backup Exec 12.5 for Windows Servers で始める Windows のバックアップとリストア」

http://www.symantec.com/offer?a_id=78201

※ 現在最新版向けに更新作業中です。最新バージョンである 2010 と旧バージョンとなる 12.5 では多少の画面の差異はあ

りますが、考え方や手順などは基本的に同一です。

注意点 1 「Symantec Backup Exec データベース」

ここでは Backup Exec が内部で使用するデータベースのインスタンスを選択します。

デフォルトでは SQL Express2005 のインスタンスを作成して、それを利用しますが、すでに既存のインスタンスが存在す

る場合はそちらを使用してインストールを行うこともできます。(図 11 参照)

図 11 Symantec Backup Exec データベース選択画面

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注意点 2 「Symantec テープデバイスドライバのインストール」

ここでは Backup Exec が使用するテープデバイスに Symantec テープデバイスドライバのインストール設定ができます。

推奨されるのは「すべてのデバイスに Symantec テープデバイスドライバを使用する」です。これにより Backup Exec 用

に適切に設定されたデバイスドライバがインストールされ、効率の向上を図ることができます。また、USB テープデバイ

スは適用外になるため、別途使用するベンダーのドライバを適用する必要があります。(図 12 参照)

今回使用する D2D4112 の VTL は Backup Exec からは通常のテープデバイスとして認識されるため、推奨値を選択し

てインストールすることで問題なく使用可能です。

図 12 Symantec テープデバイスドライバのインストール画面

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8 バックアップ先としての D2D4112 の登録確認、および設定

Backup Exec のインストール完了後、D2D4112 が Backup Exec で正常に登録されているかを確認します。

D2D4112 は VTL を作成することができます。作成された VTL は OS からは通常のテープデバイス、またテープライブラ

リとして認識されています。また Backup Exec からも同様に認識されます。(図 13 参照)

この段階では認識されているデバイスの名前は Backup Exec が標準で設定した名前になっています。名前を変更する

場合はメニューより変更することができます。

図 13 認識されているデバイスの確認

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デバイスの名前を変更する場合は該当のデバイスを右クリックし、メニューを開きます。その中にある「名前の変更」を選び、適

切な名前を設定することで変更ができます。以下の例ではテープライブラリ名を D2DBS-iSCSI、テープドライブ名を LTO4-1~

LTO4-4 としています。(図 14、15 参照)

図 14 テープデバイス名の変更(上図はライブラリ名の変更)

図 15 名前変更後のテープデバイスの状態(ドライブ名も変更済み)

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次にメディアのローテーション設定を行います。Symantec Backup Exec ではデータが記録されたメディアを管理するた

めに「メディアセット」を利用します。メディアセットを設定することで、上書き禁止期間などが指定でき、結果としてメディア

のローテーション設定が可能です。

・「上書き禁止期間」と「追記期間」について

■「上書き禁止期間」 -

メディアが上書きから保護されている期間で、メディアに対する最後のデータ書き込みが終了した時点か

ら始まります

■「追記期間」 -

メディアへのデータ追記が可能な期間で、メディアにデータが書き込まれた時点から始まります。

「上書き禁止期間」設定時の注意

メディアに対する最後の書き込みが完了した時点から始まるため、バックアップにかかる時間を考慮して期間を設定した

り、メディアの準備をする必要があります。 (図 16 参照)

図 16 上書き禁止期間の注意点

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以下、メディアセットの作成手順です。

(1) ナビゲーションバー上の「メディア」をクリックし、現在の状態を表示します。(図 17 参照)

図 17 メディアセット作成前の状態

(2) 「メディアセット」を右クリックし、「新規メディアセット」 を選択し、登録を行います。(図 18 参照)

図 18 新規メディアセットの作成

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(3) メディアセットのプロパティ画面が表示されたら、各項目に必要事項を入力していきます。

必要事項は次の 3 つです。

・名前

・上書き禁止期間

・追記期間

これらをこの画面で設定します。下図は既に設定している状態です。(図 19 参照)

今回設定している値は以下のとおり。

・名前 : 1week-protect

・上書き禁止期間 : 1 週間

・追記期間 : なし(0 時間)

図 19 メディアセットの設定

設定が完了したら最後に「OK」をクリックします。その際に「メディアの上書き禁止期間の警告」が表示されますが、そち

らも内容を確認後、「OK」をクリックして閉じます。

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登録が完了したメディアセットは即座に Backup Exec の GUI に反映されます。(図 20 参照)

下図では先ほど作成した「1week-protect」が正常に登録されているのが確認できます。

図 20 作成されたメディアセットの確認

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9 バックアップジョブの作成

Backup Exec のジョブ作成操作については以下の URL にある PDF をご覧ください。

「Symantec Backup Exec 12.5 for Windows Servers で始める Windows のバックアップとリストア」

http://www.symantec.com/offer?a_id=78201

※ 現在最新版向けに更新作業中です。最新バージョンである 2010 と旧バージョンとなる 12.5 では多少の画面の差異はあ

りますが、考え方や手順などは基本的に同一です。

今回はオフホストバックアップに注目した部分を紹介します。

オフホストバックアップを行う上で重要な設定項目は 3 カ所あります。(図 21 参照)

「設定」配下にある「Advanced Disk-based Backup」の項目にて適切なスナップショットプロバイダを選択したりすること

ができます。

図 21 オフホストバックアップの設定

選択することができるスナップショットプロバイダは 3 種類あり、通常は「自動 – 可能であればハードウェアを使用、無効

な場合はソフトウェアを使用」を選択されていれば問題ありません。明示的にハードウェア、ソフトウェアを選択したいとき

にどちらかを選択します(図 22 参照)

図 22 適切なスナップショットプロバイダの選択

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今回の検証環境では明示的に「ハードウェア」を選択しています。

参考までに今回使用する P4000 の H/W VSS Provider を表示した画面を下に表示します(図 23 参照)

この画面はバックアップジョブを作成している画面から確認することができます。表示するための操作については

Backup Exec の管理者ガイド p.911 をご覧ください。

図 23 P4000 の H/W VSS Provider

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今回の検証ではファイルサーバー上のデータをオフホストバックアップによって保護します。バックアップソースの選択は

オフホストバックアップだからといって特別なことはありません。通常のバックアップジョブを作成するのと同様です。(図

24 参照)

図 24 バックアップソースの選択

あとは先に記述しているオフホストバックアップの設定やスケジュールの設定を行えばバックアップジョブの設定は完了

です。

以下の画面は実際にジョブが動作しているときの Backup Exec の GUI、および OS 上でのボリュームについて表してい

ます。(図 25、26、27 参照)

図 25 実行中のバックアップジョブ

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図 26 スナップショットマウント前

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図 27 スナップショットマウント後

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10 リストアジョブの作成

Backup Exec のジョブ作成操作については以下の URL にある PDF をご覧ください。

「Symantec Backup Exec 12.5 for Windows Servers で始める Windows のバックアップとリストア」

http://www.symantec.com/offer?a_id=78201

※ 現在最新版向けに更新作業中です。最新バージョンである 2010 と旧バージョンとなる 12.5 では多少の画面の差異はあ

りますが、考え方や手順などは基本的に同一です。

今回はオフホストバックアップで取得したデータをリストアします。

オフホストバックアップを実施した場合、リストアジョブで表示されるソースの部分の表示が少し変わります。(図 28 参照)

図 28 リストアソースの選択

表示が(オフホスト完全)となっているのがわかります。オフホストバックアップを行っていないソースにはこの表示はされ

ません。表示が異なるだけで、通常のリストアジョブと何ら変わりはありません。

ソースの部分を選択した後は各種設定を適宜行い、リストアジョブを実行します。

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11 まとめ

日々増加・肥大化するデータをバックアップする。

これはデータ管理を行う上で必ず直面する課題です。その大きな課題の中に、バックアップバックアップソフトウェアの操

作、ストレージやリソースの確保など多くの問題が潜んでいます。

Symantec Backup Exec と HP StorageWorks P4000 SAN ソリューションを組み合わせ、オフホストバックアップを利用

することで、このような問題を軽減したり、解決したりすることができます。

Backup Exec は、長年にわたり幾人もの IT 管理者に「使いやすさ」を理由に選択されています。この「使いやすさ」の維

持と更なる追及に加え、HP StorageWorks P4000 SAN ソリューションのような新たなデバイスへの柔軟な対応、進化

し複雑化する IT 環境への対応、可用性向上のための機能追加など、Backup Exec はこれからもますます進化を続けて

いきます。

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シマンテックは、1982 年に当時最先端の技術を持った複数のコンピューター科学者によって設立されました。

そして、現在、常に技術が変化するにつれ、シマンテックも変化し続けています。シマンテックは、セキュリティ、

ストレージ、システム管理ソリューションを提供し、企業および個人ユーザーが情報を保護し管理するための

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HP について

HP はコンシューマから大企業まで、すべてのお客様がテクノロジを身近に活用できる、より便利で豊かな環境を提供

します。HP はプリンティング、PC、ソフトウェア、サービスから IT インフラにいたる幅広いポートフォリオを持つ、

世界最大の IT 企業のひとつです。

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