血栓性血小板減少性紫斑病 TTP溶血性尿毒素症候群 HUS

血小板血栓の生成

巨大な多量体として産生された vWFは蛋白分解酵素 ADAMTS13により切断され適当な大きさの多量体になる。

ADAMTS13の欠失や自己抗体による障害で巨大vWFが増加し、その周りで血小板血栓が形成される。

TTPの分子病態

TTPの破砕赤血球

ベロ毒素

志賀毒素

大腸上皮からのケモカイン産生

単球・腎上皮からのサイトカイン産生

糸球体上皮からの巨大 vWF多量体産生

HUSの分子病態

TTP-HUSの診断

急性の血小板減少

微小血管性溶血性貧血

神経学的異常

急性腎不全

発熱 発熱は認めるものの、悪寒を伴うような高熱は TTPではなく、感染症を示唆する。

他に明らかな病因がなければ TTPとして血漿交換を開始してよい

補助的所見

破砕赤血球・大型多染性赤血球・ LDH高値

TTP-HUSの診断

急性の血小板減少

微小血管性溶血性貧血

神経学的異常

急性腎不全

発熱

特異的な臨床検査がない！

これらは全て他の病因で起こりうる。

急性感染症

リケッチア

髄膜炎菌感染症

ウイルス感染　等

がんの全身播種

悪性高血圧

子癇・ HELLP症候群ADAMTS13が消失するような病態の場合にのみ血漿交換は意味がある。

細菌感染

真菌感染

ウイルス感染

好中球減少

グラム陰性桿菌：緑膿菌

グラム陽性球菌

カンジダ

アスペルギルス

クリプトコッカス

培養（特に血液培養）

β-D グルカン血清学的診断

早期治療（経験的抗生剤選択）

細菌感染

真菌感染

ウイルス感染

グラム陰性桿菌：緑膿菌グラム陽性球菌

カンジダアスペルギルスクリプトコッカスカリニ肺炎

リンパ球減少

サイトメガロウイルス

バクタ予防内服

抗原血症の早期検出

培養（特に血液培養）

β-D グルカン血清学的診断

早期治療（経験的抗生剤選択）