研究者からオープンデータへの期待１

照井 慧（北海道大学）

お話に入る前に、、、

• オープンデータを使ったことはありません

• が、使っていろいろやりたい！という気持ち大

お話に入る前に、、、

• 「カワシンジュガイ」やってます。

• 「ゴミムシ」始めました。

• （ベイズ）統計は大好きです。

お題１

時系列 （アリー効果と絡めて）

アリー効果

個体群サイズ or 密度

アリー効果 適応度（繁殖成功など）

アリー効果があることで、小さな個体群は 絶滅の渦に巻き込まれやすくなる

Fox density

Angulo et al. 2007 Island fox

個体群管理に重要な概念

キツネの妊娠率

対象種：カワシンジュガイ

Sessile: 相互作用のユニットを定義しやすい Simple fertilization: “密度”と”流況”に影響されやすいシステム

受精率の密度依存性は周囲の環境によって変わる…

Terui et al. in review

レビュアーとの戦い

受精率じゃ研究としてインパクトがない （Royal Society）

個体群動態に影響するのか （Royal Society）

本当に大事なのは個体群成長率 （OIKOS）

個体群成長率 （OIKOS）

個体群成長率 （Oecologia）

個体群成長率 （Oecologia）

アリー効果

個体群サイズ or 密度

アリー効果 適応度（繁殖成功）

Component Allee effect

個体群成長率

Demographic

個体群の、、、 時系列データさえあれば。。。。！

1198種の時系列データ！

時系列に関わる統計モデルの発展

• ベイズ統計に基づく統計解析

（状態空間モデルなど）

－欠損値などに対して頑健

お題２

Food web ～寄生者を添えて～

寄生者の隠された役割

寄生者 おえぇ

Kuris et al. 2008 Nature

実はバイオマスも膨大 （フユドリに匹敵するとか。。。）

Salt marshes of California (Hechinger et al. 2011)

Otago harbour (Mouritsen et al. 2011)

The Sylt tidal basin (Thieltges et al. 2011)

Flensburg Fjord (Zander et al. 2011)

４カ所のデータが公開・メタ解析に利用されている

（C） 片平浩孝さんより提供

お題３

種多様性と生態系機能

Time Time

個体群レベル 群集レベル

• 生物多様性―時間的安定性 ポートフォリオ効果 負の共分散

• 生物多様性―生態系機能 Niche complementarity

Facilitation

一次生産

Tilman et al. 2014

実は20年以上のデータがオープン化

オープン化のメリット

• 自分にはない視点

• 統計のスペシャリストがデータを活かす