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2695 Separations Module 日本ウォーターズ(株) ACG ALLI02-01 Rev:2 TEL : 0120-800-299 FAX : 03-3471-7116 E-Mail : [email protected] HomePage : http://www.waters.co.jp/

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2695 Separations Module

             

日本ウォーターズ ( 株 )   ACGALLI02-01   Rev:2

TEL : 0120-800-299FAX : 03-3471-7116

E-Mail : [email protected] : http://www.waters.co.jp/

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おことわり

本書の内容は永久的なものでなく、予告なしに変更される場合があります。本資料は、発行時点においては完全で正確なものと確信しておりますが、もし万一誤りがあった場合には、日本ウォーターズは責任を負いかねますので御了承下さい。いかなる場合においても、本資料の使用に関連するまたは本資料の使用から発生する偶発的または間接的な損害に対して、日本ウォーターズは責任を負いません。発行者の文書による許諾なしには、いかなる形でも本書の全部または一部を複製することはできません。Alliance, Millennium, PIC, および Waters は、Waters Corporation の登録商標です。また、

LAC/E、PerformancePLUS、SAT/IN、SCC、Synchronized Composition Control は、WatersCorporation の商標です。

Micromass は Micromass Ltd. の登録商標であり、MassLynx、MassLynx NT は Micromass Ltd. の商標です。

その他の商標や登録商標はすべて各社の独占的所有物です。

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目次

第 1章 Alliance 2695 の性能 --------------------------------- 1-1送液 ----------------------------------------------- 1-2ダイアルミックスの性能 ----------------------------- 1-3グラジェント性能及び精度 --------------------------- 1-4直線性 --------------------------------------------- 1-6

第 2 章 Alliance 2695 の構成 -ソルベントマネジメントシステム 2-1構成 ----------------------------------------------- 2-2特徴 ----------------------------------------------- 2-4

第 3 章 Alliance の構成 -サンプルマネジメントシステム ------- 3-1構成 ----------------------------------------------- 3-2特徴 ----------------------------------------------- 3-4流路 -分析時 --------------------------------------- 3-7流路 -溶媒置換機能 --------------------------------- 3-9

第 4 章 分析手順 -------------------------------------------- 4-1分析前準備 ----------------------------------------- 4-2分析実行 ------------------------------------------ 4-11

第 5 章 Alliance 2695 使用時の注意事項及びトラブル対策 ------- 5-1Alliance 2695 使用時の注意事項 --------------------- 5-2エラー及び対策 ------------------------------------- 5-4トラブル -送液されない ----------------------------- 5-6トラブル -注入再現性がない ------------------------- 5-7トラブル -前のサンプルからコンタミする ------------- 5-8

第 6 章 Appendix -------------------------------------------- 6-1Alliance 2695 の画面構成 --------------------------- 6-2Auto Start PLUS(分析前準備サンプルセット) --------- 6-8ラインへの呼び水方法 ------------------------------- 6-9ニードルウォッシュ時間の設定 ---------------------- 6-12バイアルセンサーの ON/OFF ------------------------- 6-14フリッツの交換 ------------------------------------ 6-15チェックバルブの交換 ------------------------------ 6-16インラインフィルタの交換 -------------------------- 6-17Alliance 2695 保守部品 ---------------------------- 6-19

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第 1 章 Alliance 2695 の性能

こ の章では Alliance 2695 セパレーシ ョ ンモジュールの性能について、 実 測データ を用いて紹介し ます。

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Alliance 2695 の性能

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1. 送液

ノイズの少ない送液による検出感度(S/N比)の向上

高速液体ク ロマ ト グ ラ フ ィ ー (HPLC) では、 性能の良いポンプ、 イ ンジェ ク タが求められます。

示差屈折計や電気伝導度計では、 溶媒の流れや圧力の変動によ り ベース ラ イ ンが影響を受けやすいため、 システム由来の圧力変動がベース ラ イ ン ノ イ ズの原因と な り ます。Alliance 2695 は、 2 つの圧力 ト ラ ン スデューサーを採用し、 2 つのピ ス ト ン ド ラ イブの 独立制御によ って送液の適正化を行 う ため、 従来型ポンプ と 比較し て送液変動の少ない優れた性能を示し ます。 よ って、 パルスダンパーを必要と し ません。

図 1.

-分析条件-システム:2690アライアンスGPCシステム(2690+2410+Millennium)

カラム:StyragelHR5E×2、HR2×1溶離液:THF 1.0mL/min注入量:300μL分析温度:40℃

ノ イ ズが少な く 再現性のあ る送液

良いポンプ、 イ ンジェ ク タ と は     1 . 脈流が少ない     2 . 安定し た送液ができ る     3 . グ ラ ジェ ン ト 精度が高い     4 . 注入精度が高い

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ダ イ アル ミ ッ ク スの性能

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2. ダ イ アル ミ ッ ク スの性能

溶媒混合誤差の軽減

従来、 機器によ る自動溶媒混合は精度及び正確度が不十分であったため、 混合溶媒を移動相に使用する場合はあ ら かじめ溶媒を混合し てお く 方法 (プレ ミ ッ ク ス法) を用いるのが一般的で し た。 しかし、 分析者間の変動、 あ るいは メ スシ リ ンダーなどによる誤差を考え る と、 プレ ミ ッ ク ス法を用いて分析する よ り 、 Alliance 2695 の自動溶媒 混合 (ダ イ アル ミ ッ ク ス法) を用いて分析するほ う がよ り 精度の高いデータ を得る こと が出来ます。

図 2.

PeakA PeakB PeakC PeakD

3.9 1000 0.003 0.005 0.01 0.022 100

2.1 300 0.003 0.005 0.008 0.018 100

2.1 200 0.003 0.009 0.018 0.035 100

2.1 100 0.004 0.009 0.024 0.096 100

1.0 50 0.014 0.023 0.061 0.118 100

保持時間標準偏差

(min)

カラム内径C18(mm)

流速(μL/min)

N

ア イ ソ ク ラ テ ィ ッ ク分析 (9 分) : 100 回注入

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Alliance 2695 の性能

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3. グ ラ ジェ ン ト 性能及び精度

Alliance 2695 のシステム容量

ミ キサー と ダンパーが必要な く 、 小限の内部配管によ り システム容量が 650μL 以下と 小化 ( 通常は数 mL) されています。

ミ キサーやダンパーが必要ない理由については 2-6 ページの 「事前加圧の効果」 を参照し て く だ さい。

図 3.

Step 0-100% B

A = MethanolB = Methanol + Propylparaben1.0 mL/min254 nm

グ ラ ジェ ン ト 正確度及び精度 -1

□低流量の条件では、 システム容量を少な く する こ と によ って分析時間を短縮でき ます。

□シ ステム容量が大きい と、 流路中 (カ ラ ム中) での拡散を招き、 グ ラ ジ ェ ン ト カーブを変形させて し まいます。

システム容量の影響 シ ス テ ム容量が大き く な る ほど、 液がカ ラ ムに到達する時間が長 く な り ます。 流速1mL/min であればシステム容量が 1.5mL あった とする と システム平衡化時間は 1.5 分。特に大き な問題にはな り ませんが、 流速が 50μL/min と い う 条件ではシステム平衡化時間は 30 分と な り 、 無視でき な く な り ます。 (グ ラ ジェ ン ト 条件の平衡化には一般的にシステム容量の 3 倍量+カ ラ ムの 5 倍量を加えた容量が必要です。)

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グ ラ ジェ ン ト 性能及び精度

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ミ キサーを必要と し ないポンプ ミ キサーを用いない構造は も システム容量が少な く な り ますが、 一般に保持時間の再現性が悪 く な り 、 ベース ラ イ ンが 「波打ち (Ripple) 現象」 を起 こ しやす く な り ます。 Alliance 2695 は GPV 部で計量し た溶媒をポンプヘッ ド内で加圧し、 ミ キシング し ます。 よ って従来のポンプにおける ミ キサーを必要と し ません。

図 4. グ ラ ジェ ン ト 正確度及び精度 -2

図 5. グ ラ ジェ ン ト 正確度及び精度 -3

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Alliance 2695 の性能

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4. 直線性

注入直線性

注入量の変更に伴っ て面積値が比例的に増加する と 注入直線性があ る と 考え ら れます。 注入量対面積値の直線性がよ く 、 一次式に適合し ているかど う かは相関係数また

は決定係数 (R^2) で確認でき ます。 このデータでは、 1 から 100μL まで注入容量を変えた場合の注入直線性を示し ています。 ピーク面積の平均値 (N=10) を求め、 注入量に対し てプロ ッ ト し ています。

図 6.

□サンプルマネージ メ ン ト 構成   シ リ ンジ : 250μL (標準仕様)   サンプルループ : 100μL (標準仕様)

□分析条件   システム : 2695/2487 (UV 検出器 257nm)   カ ラ ム : Symmetry C18 3.9 × 150mm 5μm   35 ℃   移動相 : 水 / メ タ ノ ール = 40/60 ダ イ アル ミ ッ ク ス   サンプル : プロ ピルパラベン 10μg/mL in 移動相   注入条件 : 各注入量 10 回

注入直線性

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第 2 章 Alliance 2695 の構成 - ソルベン ト マネジ メ ン ト システム

この章では Alliance 2695 セパレーシ ョ ンモジ ュール - ソルベン ト マネジ メ ン ト システム : ポンプ構成についてご紹介し ています。

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Alliance 2695 の構成 - ソルベン ト マネジ メ ン ト システム

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1. 構成Alliance 2695 の ソルベン ト マネジ メ ン ト シス テムは、 下記コ ンポーネン ト で構成され ています。

★各コ ンポーネン ト の機能

①チェ ッ クバルブ   逆流防止弁 : プラ ンジ ャ吸い込みス ト ローク時に開き、 吐き出し ス ト ローク時に閉じ ます。

② ト ラ ン スデューサー (プラ イマ リ ー側)   プラ イマ リ ピ ス ト ンチャ ンバ内の溶媒送液の抵抗によ って生じ る背圧を感知し ます。

③ ト ラ ン スデューサー (システム側)   HPLC システム内の溶媒送液の抵抗によ って生じ る背圧を感知し ます。

④ベン ト バルブ   溶媒パージ、 エア抜き、 及び溶媒排出し ます。

⑤イ ン ラ イ ンフ ィ ルター   ソルベン ト マネジ メ ン ト システム と サンプルマネジ メ ン ト システムの間で溶媒をろ  過し ます。

⑥プラ イマ リ ーポンプ   シ リ アル送液設計の一部と し て溶媒を送液し ます。

⑦アキ ュ ム レーターポンプ   シ リ アル送液設計の一部と し て溶媒を送液し ます。

⑧シール洗浄ポンプ   2 つのプラ ンジ ャのシールを洗浄する溶媒を供給し ます。

⑨デガ ッ サ *

  溶媒ラ イ ン A,B,C,D の脱気を し ます。

⑩グ ラ ジェ ン ト プロ ポーシ ョ ニングバルブ : G P V*   溶媒ラ イ ン A,B,C,D から移動相条件にダ イ アル ミ ッ ク スする切 り 替えバルブです。

* ⑨⑩は図 1 には含まれません。 2-6 ページの図 4 を参照し て く ださい。

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構成

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図 1. ソルベン ト マネージ メ ン ト システム コ ンポーネン ト

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Alliance 2695 の構成 - ソルベン ト マネジ メ ン ト システム

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2. 特徴

2.1   従来式ポンプ と の比較

従来式のポンプは、 カムやギアを使ってピ ス ト ン ド ラ イブを制御するいわゆる 「歯車式」 です。 これに対し て Alliance 2695 のポンプは独立し たモーターで脈流を抑えた送 液を実現する独自のユニーク なプロ グ ラ ムで制御されています。

直列で連結される こ と でチェ ッ クバルブの数を減ら し、 メ ンテナン ス性も改善されています。

図 2.

  

従来式のポンプ           Alliance 2695 ポンプ 

従来式のポンプ vs Alliance 2695 ポンプ模式図

図 3. 従来式ポンプの構造

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特徴

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表 1 従来式のポンプ vs Alliance 2695 ポンプ

従来式 Alliance 2695

連結方式 並列 直列

制御 変形ギア又はカムによる連動したピストンドライブ

独立したピストンドライブ

チェックバルブ数 4 個 2個

システムボリューム 数 mL オーダー <650μL

圧力ダンパー 必要 不要

ミキサー 必要 不要

ヘッドボリューム 固定式 可変式*

デガッサーボリューム 数 mL オーダー 500μL

その他 オプション プランジャシール洗浄機構

* Alliance 2695 のヘッ ド ボ リ ュームは可変式 (25,50,100,130μL) です。 Empower、 Empower2 から も制御可能です。 装置の設定項目名は 「Stroke Volume: ス ト ローク ボ リ ューム」 です。

ポンプのス ト ローク ボ リ ュームは使用する送液流量に応じ て選択し ます。4 ページの表2 が推奨ボ リ ュームです。流速に対応し た推奨ボ リ ューム よ り も小さ なボ リ ュームに設定する こ と は出来ません。

表 2 推奨 ス ト ローク ボ リ ューム

流速 (mL/min) ス ト ローク ボ リ ューム (μL)

≦ 0.53 > 25 μL

≦ 1.23 > 50 μL

≦ 3.033 > 100 μL

≦ 10.000 > 130 μL

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Alliance 2695 の構成 - ソルベン ト マネジ メ ン ト システム

2695 Separations Module   2-6

2.2   ソルベン ト マネージ メ ン ト システムの液の流れ

グ ラ ジ ェ ン ト プロ ポーシ ョ ニングバルブで組成比調整された溶媒はプ ラ イ マ リ ヘッ ドに入 り 、 入った順番にアキ ュ ム レータヘッ ド へ送られます。 (First in , First out) 溶媒の ミ キシングはアキ ュ ム レータ ポンプヘッ ド 側でヘッ ド 内に溶媒が満た される際に行われます。

2 つの ト ラ ン スデューサーが各ポンプヘッ ド にかかる圧力をモニ ターし ています。 4. ト ラ ン スデューザー (プラ イマ リ 側) がプラ イマ リ 側のポンプの圧力を、 6. ト ラ ン スデューサー (システム側) がシステム圧 (カ ラ ムにかかる圧力) を モニ ターし ています。

図 4. ソルベン ト マネージ メ ン ト システムの液の流れ

1. グ ラ ジェ ン ト プロポーシ ョ ニングバルブ 2. チェ ッ クバルブ 3. プラ イマ リ ヘッ ド プラ ンジャー 4. ト ラ ン スデューサー (プラ イマ リ 側) 5. アキ ュ ムレーターヘッ ド プラ ンジ ャー 6. ト ラ ン スデューサー (システム側) 7. 独立し たピ ス ト ン ド ラ イブモーター 8. デガ ッサー

2.3   ピ ス ト ンの相対速度

Alliance 2695 の 2 つのポンプでは、 各ピ ス ト ンが違 う 動き を し ています。 プラ イマ リ ピ ス ト ンは溶媒を大気圧か ら引き込み、 システム圧まで加圧を行 う 直前に加圧 (事前加圧) を行います。 この動きが Alliance 2695 の安定し た送液を可能にし ています。 ピ ス ト ンの相対速度を図 5 に記し ま し た。

★事前加圧の効果

・ 圧変動 (脈流) がな く な る (圧力ダンパー不要)

・ 溶媒中の気泡を溶かし込む

・ 溶媒の ミ キシング ( ミ キサー不要)

・ 圧力ダンパー、 ミ キサーが必要ないために、 システムボ リ ュームが小さ い

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特徴

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図 5. ピ ス ト ンの相対速度 (こ のサイ クルの繰 り 返し)

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Alliance 2695 の構成 - ソルベン ト マネジ メ ン ト システム

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第 3 章 Alliance の構成 - サンプルマネジ メ ン ト システム

この章では Alliance 2695 セパレーシ ョ ンモジ ュール - サンプルマネジ メ ン ト システム : オー ト サンプラーの構成に関し てご紹介し ています。

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Alliance の構成 - サンプルマネジ メ ン ト システム

2695 Separations Module   3-2

1. 構成Alliance 2695 のサンプルマネジ メ ン ト システムは、下記コ ンポーネン ト で構成されていま す。

★各コ ンポーネン ト の機能

1. サンプルラ ッ ク : カ ロ-セル

注入サンプルはカ ローセル (サンプルラ ッ ク) が回転する こ と によ り イ ンジ ェ ク タ下部へ移動し ます。 1 つのカ ローセルに 24 本の 2ml バイ アルが設置可能です。A,B,C,D,E合計 5 つのカ ローセルに合計 120 検体設置可能です。 サンプルクーラー及び ヒ ーター機能も装備可能です。

2. サンプルループ

Alliance 2695 のサンプルループには常に移動相が流れてお り 、 移動相によ る洗浄効果 があ り ます。 標準仕様では 100μL が装着されています。

3. シ リ ンジ

サンプルを吸引し ます。 標準仕様では 250μL が装着されています。

4. イ ンジェ ク タ : ニード ルウ ォ ッ シュ システム

イ ンジ ェ ク タは上下運動のみ行います。 ニー ド ルが移動相流路の一部 と な り 、 内側は常に移動相で洗浄し ています。 外側を専用の独立し たニー ド ルウ ォ ッ シ ュ液で洗浄する機構を持ちます。

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構成

2695 Separations Module   3-3

図 1.

シリンジ

インジェクタ

カローセル

サンプルマネジ メ ン ト システム コ ンポーネン ト

よりみち

カ ラ ムオーブン ヒ ーター機能、 クーラー機能を搭載可能。 ヒ ーター機能のみの場合、 室温+ 5 ℃以上~ 65 ℃での制御運転が可能です。 クーラー機能を搭載する と、 温度制御範囲は 4 又は室温 -15 ℃のどち らか高い方~ 65 ℃です。

シ リ ンジ及びサンプルループ容量の組み合わせ

サンプルループ シリンジ

100μL ( 標準仕様 ) 25μL (オプション)

250μL ( 標準仕様 )

2000μL (オプション)2500μL (オプション)

* この値はあ く までも参考値です。 サンプルループは必要容量に応じ て使い分けます。

サンプルループ容量は 20%前後の容量誤差があ り ます。 使用前に注入再現性の確認をお勧めし ます。

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Alliance の構成 - サンプルマネジ メ ン ト システム

2695 Separations Module   3-4

2. 特徴

2.1   流路及びニード ルの構造

Alliance 2695 のニード ルは、移動相の流れる流路と なっている こ と が図 2 から確認で き ます。 多 く の HPLC のニード ルは円柱状で、 その先端からサンプルを吸引し ますが、Alliance 2695 は先端は埋ま ってお り 、 先端から約 7mm の と こ ろに穴が開いています。 その穴か らサンプルを吸引し、 サンプル吸引が終わる と、 移動相がサンプルを押し流し、 注入が行われます。 (詳細は 3-7 ページの 「流路 - 分析時」 を参照し て く だ さい。)分析時はサンプルループ と ニード ルは流路の一部 と な り ます。

図 2.

needle

流路 - 分析時

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特徴

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2.2   ニード ルウ ォ ッ シュ ラ イ ン

Alliance 2695 のニード ルの内側は常に移動相が流れ、 洗浄効果があ り ます。 ニード ル の外側は、 専用の洗浄ラ イ ンがあ り ます。 緑色の ラ イ ンか ら液が呼び込まれ、 空気 と一緒にニー ド ルに液を吹き付けます。 黄色の ラ イ ンから排出されます。 洗浄工程は注

入の直前に洗われます。 洗浄効果を高める場合、 洗浄時間を 2 倍、 4 倍と増やす * こ とも可能です。 このラ イ ンは独立し ている ため、 移動相と混ざ り ません。

図 3. ニード ルウ ォ ッ シ ュ ラ イ ン

* 洗浄時間を増やす機能は Alliance 2695 のフ ァームウ ェ ア Rev.2.02 以上が必要です。 ソ フ ト ウ ェ アで制御する場合、Empower ソ フ ト ウ ェ ア   サービスパッ ク Dから対応し ています。

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Alliance の構成 - サンプルマネジ メ ン ト システム

2695 Separations Module   3-6

バイ アルの使い分け Alliance 2695 のニー ド ルは特殊な形状を し ている ため、 サンプル量が少ない場合には 注意が必要です。 「 小残存量」 の値を参考にし ます。 (5-7 ページの 「サンプルバイ アル及び 小残存量の確認」 を参照し て く だ さい。)

よりみち

Alliance の名の由来 一見、 ソルベン ト マネージ メ ン ト システム と サンプルマネージ メ ン ト システムはそれぞれ独立し て動いている よ う に見え るかも しれません。 Alliance は違います。 一度イ ンジェ ク シ ョ ンをする と、 その時のポンプのプラ ンジ ャーの位置を覚えていて、 次の時に も プ ラ ン ジ ャーが同 じ位置に来た タ イ ミ ン グで イ ンジェ ク シ ョ ン し ます。 [alliance] には、 も と も と 「協調」 「提携」 と い う 意味があ り ます。 Alliance の注入再現性の高さは、 ソルベン ト マネージ メ ン ト システム と サンプルマネージ メ ン ト システムが同期する こ と によ って実現し ま し た。

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流路 - 分析時

2695 Separations Module   3-7

3. 流路 - 分析時

3.1   分析時

3-4 ページの 「流路及びニード ルの構造」 で も紹介し た よ う に、 Alliance 2695 のニード ルの先端は埋ま ってお り 、 先端から約 7mm の と こ ろに穴が開いています。 分析し ている時には移動相が V1 で分岐し て、 95% は上へ流れ、 サンプルループ と ニード ルの内側を通ってカ ラ ムへ流れます。 V1 で分岐し た残 り の 5% はニード ルの部分で合流し ます。

図 4. 流路 - 分析時

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Alliance の構成 - サンプルマネジ メ ン ト システム

2695 Separations Module   3-8

3.2   サンプ リ ング時

サンプルを吸引する時には、 V1,V2 が切 り 替わ り 、 ニー ド ル~サンプルループ~シ リンジまでが閉鎖系にな り ます。 ニー ド ルがサンプルバイ アルまで降 り る途中でニー ドルが洗浄され (3-5 ページの 「ニード ルウ ォ ッ シ ュ ラ イ ン」 を参照し て く ださ い。)、 さらに下降し て行き、 シ リ ンジでサンプルを吸引し、 サンプルループに溜めます。 その後流路が切 り 替わ り (3-7 ページの 「分析時」 を参照し て く ださ い。)、 イ ンジェ ク シ ョンが行われます。

図 5. 流路 - サンプ リ ング時

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流路 - 溶媒置換機能

2695 Separations Module   3-9

4. 流路 - 溶媒置換機能Alliance 2695 では、 溶媒置換に必要な流路の切 り 替えは溶媒置換機能に応じ て電磁弁 が自動で行います。移動相ラ イ ンの切 り 替えに使われる電磁弁は V1 ~ V3 の 3 つです。

4.1   Wet Prime

溶媒を変更し たい場合、あ るいは Alliance 2695 が送液停止状態だった場合には、ウ ェ ッ ト プラ イ ムを行って下さい。

ウ ェ ッ ト プラ イ ムは、 溶媒ボ ト ルから V3 (廃液バルブ) までの流路中の溶媒を置換します。

図 6. Wet Prime

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Alliance の構成 - サンプルマネジ メ ン ト システム

2695 Separations Module   3-10

4.2   Injector Purge

前の分析の溶媒を完全に除去する、 流路ま たはシ リ ン ジか ら 気泡を除 く 、 あ る いはウ ェ ッ ト プ ラ イ ム後に新しい (親和性) 溶媒に切 り 替え る場合には、 イ ンジ ェ ク ターパージを行います。 この動作は 2 工程を含みます (イ ンジェ ク ターパージ -#1,#2) こ のパージプロ セスには、 液漏れや気泡の有無を調べる ための圧縮テス ト (イ ンジ ェク ターパージ -#3) を含める こ と ができ ます。

・ #1

V1 は閉じ ている ため、 液は左へのみ流れます。 V2、 V3 が開放されている ため、 液はニード ルのサンプル吸引口を通って V3 から排出されます。 (図 7)

・ #2

V1 が開放され、 液は上へ流れます。 #1 と同様に V2、 V3 が開放されている ため、 液は V3 から排出されます。 この と きに、 シ リ ンジが上下に動いてシ リ ンジ内部の液も置換されます。 (図 8)

・ #3

コ ンプレ ッ シ ョ ンチェ ッ ク (ニード ルシールを調べるための圧縮テス ト ) を実行すると 、 ニード ルの位置が少し下が り 、 サンプル吸引口をふさ ぎます。 V3 も閉じ て イ ンジェ ク ター内を閉鎖系にし ます。 その状態でシ リ ンジが上に上が り 、 閉鎖系中の溶媒を圧縮し、 その時の圧力変動をモニ ターする こ と でイ ンジェ ク ター部分の リ ーク テスト を行います。 (図 9)

図 7. イ ンジェ ク ターパージ -#1

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流路 - 溶媒置換機能

2695 Separations Module   3-11

図 8. イ ンジェ ク ターパージ -#2

図 9. イ ンジェ ク ターパージ -#3

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Alliance の構成 - サンプルマネジ メ ン ト システム

2695 Separations Module   3-12

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2695 Separations Module   4-1

第 4 章 分析手順

この章ではAlliance 2695 セパレーシ ョ ンモジ ュールの分析前準備について、 その手順及び機能を紹介し ています。 本体か らは、 前面のフ ロ ン ト パネルデ ィ スプレ イ及びキーボード で操作し ます。

                 フロントパネルディスプレイ及びキーボード

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分析手順

2695 Separations Module   4-2

1. 分析前準備この項では、日本ウォーターズ(株)が推奨する方法を使用して、デガッサー付 Alliance2695 を準備する手順・その役割を解説します。フローチャートでは、以下の状態の Alliance 2695 のエア抜き、平衡化、パージを行う手順のシーケンスを示しています。

一連の手順は、別紙「2695 Separations Module 分析前準備」を参照してください。

□新しい、 または乾燥し た Alliance 2695

□電源を切った、 またはフ ローのないア イ ド ル状態の Alliance 2695

□溶媒変更 (緩衝溶媒から有機溶媒へ) を必要と する Alliance 2695

Empower/Empower2 か ら制御し てい る場合には自動実行が可能です。 4-10 ページの「Empower/Empower2 コ ン ト ロールによ る分析前準備」 を参照し て く だ さい。 また、 Alliance 2695 のサンプルセ ッ ト であ る 「Auto Start Plus」 で も同様の自動実行が 可能です。 6-8 ページの 「Auto Start PLUS (分析前準備サンプルセ ッ ト )」 を参照し て く だ さい。

1.1   画面構成

Alliance 2695 では 「Main」 「Status」 画面から主に作業し ます。

Main 画面

[Diagnostics] へのアクセス・シール洗浄液の置換・ニードル洗浄液の置換

スクリーンキー

Status 画面

装置運転操作[Direct function] の実行・Dry Prime・Wet Prime・Purge Injector

[Main] と [Status] の切替は

[Menu/Status] キー

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分析前準備

2695 Separations Module   4-3

1.2   プラ ンジ ャ シール洗浄液の確認

★役割

ポンプヘッ ド 部分 (プ ラ ンジ ャーシール) に移動相中の塩が付着、 析出するのを防ぐための洗浄ラ イ ンです。移動相ラ イ ン と は独立し ています。10% アルコール水溶液など

(塩抜き溶媒)をご使用下さい。 順相分析で 100% 有機溶媒を流し ている時には、 空にし ます。 チューブは 「seal wash」 と 緑で ラベルされています。 ソルベン ト フ ィ ルタ が 白い樹脂製のチューブです。

★準備

プ ラ ンジ ャ シール洗浄液のレベルをチェ ッ ク し、 必要に応じ て補充やエア抜き を し ます。 液が流れていない場合、 強制的に呼び水する必要があ り ます。 その場合には 6-9ページの 「洗浄液の呼び水」 を参照し て く だ さい。

#1□ [Main] 画面から [Diagnostics] 画面を起動しま

す。

#2□ [Diagnostics] 画面から [Prime Seal Wsh] を選択

します。

#3□ [Start] を選択すると、Seal Wash ポンプが動

き出します。

□止める時は [Halt] を選択し、[Close] で画面を

閉じます。

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分析手順

2695 Separations Module   4-4

1.3   ニード ル洗浄液の確認

★役割

ニードルの外側を洗浄します(ニードルの内側は、分析中常に移動相が流れています。)。サンプルが良く溶解する溶媒(塩抜き溶媒)を選択します。移動相ラインとは独立しています。緑色のラインから吸い込み、黄色のラインへ排出されます。

★準備

ニード ル洗浄液のレベルをチェ ッ ク し、 必要に応じ て補充やエア抜き を し ます。 液が流れていない場合、 強制的に呼び水する必要があ り ます。 その場合には 6-9 ページの

「洗浄液の呼び水」を参照してください。

#1□ [Main] 画面から [Diagnostics] 画面を起動しま

す。

#2□ [Diagnostics] 画面から [Prime Ndl Wsh] を選択

します。

#3□ [Start] を選択すると、Seal Wash ポンプが動き

出します。

□止める時は [Halt] を選択し、[Close] で画面を

閉じます。

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分析前準備

2695 Separations Module   4-5

1.4   デガ ッ サを ON にする

★役割

デガッサは移動相の脱気を行います。Alliance 2695 の電源を入れただけでは作動しま

せん。A,B,C,D ラインはそれぞれ独立のチャンバーで脱気されますが、減圧ポンプは 1つです。1つでも空のラインがあると、デガス効率が落ちるため、分析時にはずべてのラインに液を満たしておく必要があります。溶媒を満たす作業は 1.5  移動相ライン

A,B,C,D をウェットプライムを参照してください。

★準備

デガ ッ サーの電源を ON にし ます。

#1

□ [Main] 画面から液晶画面右側 キーを

押して [Status] 画面に入ります。

#2□ Degasser の「Mode」にカーソルを合わせ、

キーを押すと、「ON」「OFF」が選択

できます。

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分析手順

2695 Separations Module   4-6

1.5   移動相ラ イ ン A,B,C,D を ウ ェ ッ ト プラ イ ム

★役割

溶媒ボ ト ルや溶媒を変更し たい場合、 あ るいは Alliance 2695 があ る期間ア イ ド ル状態 だった場合には、 ウ ェ ッ ト プラ イ ムを行います。

ウ ェ ッ ト プラ イ ムは、 溶媒ボ ト ルから V3 (廃液バルブ) までの流路中の溶媒を置換します。 流路は 3-9 ページの 「Wet Prime」 を参照し て く だ さい。

★準備

各移動相ラ イ ンの溶媒レベルをチェ ッ ク し、 必要に応じ て補充やエア抜き を し ます。#4 で設定する流速及び時間は、溶媒置換の条件によって適宜調整します。

各溶媒ラインについて Wet Prime するには、溶媒組成を A100%,B100%,C100%,D100%と切り替えて #2 ~ #4 を繰り返します。液が流れていない場合、 強制的に呼び水する

必要があ り ます。 その場合には 6-9 ページの「移動相の呼び水:ドライプライム」を

参照してください。

#1

□ [Main] 画面から液晶画面右側 キーを

押して [Status] 画面に入ります。

#2□「Wet Prime」する時の溶媒組成 (%) を設定

します。

□ [Status] 画面から [DirectFunction] を選択しま

す。

#3□「2 Wet Prime」にカーソルを合わせて [OK]を選択します。

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分析前準備

2695 Separations Module   4-7

#4□ Wet Prime する時の流速と時間を設定しま

す。

□ [OK] を選択します。

□設定した流速で設定した時間、#2 の液の組

成で Wet Prime が実行されます。

1.6   デガ ッ サーチャ ンバーの平衡化

★目的

分析前準備工程で、Wet Prime 等を実行する と、デガ ッ サーチャ ンバー内の溶媒は交流 速で置換され、 十分に脱気されていない溶媒で満た された状態です。 そのため、 カ ラムに送液を開始する前に、 デガ ッ サーチャ ンバー内の溶媒を十分にデガス させる ために、 一時的に送液を停止させます。 流速 5ml/min を超え る とデガ ッ サーによ る溶媒の脱気効率が落ちます。 デガ ッ サーの役割については 4-5 ページの 「デガ ッ サを ON にする」 を参照し て く ださい。

★準備

流速を 0.000ml/min. にして、5 分間デガッサチャンバーの溶媒を平衡化します。

#1

□ [Main] 画面から液晶画面右側 キーを

押して [Status] 画面に入ります。

#2□送液を停止(Flow を 0mL/min)させます。

* ボタ ンひ とつ で送液を停止する こ と も でき ます。

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分析手順

2695 Separations Module   4-8

1.7   分析条件によ る ウ ェ ッ ト プラ イ ム

★目的

A,B,C,D の各移動相ラ イ ンの Wet Prime が済んだ後に、 移動相条件で V3 バルブまでを 置換し ます。 「1.5   移動相ラ イ ン A,B,C,D を ウ ェ ッ ト プラ イ ム」 よ り も流速を緩やか に設定し、 移動相条件で Alliance 2695 のラ イ ンをな じ ませます。

★準備

「1.5  移動相ライン A,B,C,D をウェットプライム」を参照し、#2 で移動相条件を指定

します。使用する溶媒組成で 5.00mil/min. で 3 分間ウエットプライムを行います。

1.8   カ ラ ムの平衡化

★目的

「1.7   分析条件によ る ウ ェ ッ ト プラ イ ム」 の後にカ ラ ムを接続し、 分析条件でカ ラ ムの平衡化を行います。 通常、 低 10 カラム容量分の溶媒量で平衡化を行います。

例)3.0 × 150mm のカラムはカラム容積は約 1mL です。

★準備

#1

□ [Main] 画面から液晶画面右側 キーを

押して [Status] 画面に入ります。

#2□移動相条件(液の組成・流速)を入力し、送液を開始します。

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分析前準備

2695 Separations Module   4-9

1.9   イ ンジェ ク ターパージ

★目的

前の分析の溶媒を完全に除去する、 流路ま たはシ リ ン ジか ら 気泡を除 く 、 あ る いはウ ェ ッ ト プ ラ イ ム後に新しい (親和性) 溶媒に切 り 替え る場合には、 イ ンジ ェ ク ターパージを行います。 この動作は 2 工程を含みます (イ ンジェ ク ターパージ -#1,#2) このパージプロセスには、ニード ルシールを調べる ための圧縮テス ト (イ ンジェ ク ターパージ -#3) を含める こ と ができ ます。 流路は 3-10 ページの 「Injector Purge」 を参照 し て く だ さい。 低 6 ループ容量分だけインジェクタをパージします。( 注入再現性を求める場合は 3

回程度パージを実行し、 後に Compression Check を実行してエラーが出ないことを確

認します。)*

* Compression Check はカラムをつけた状態で実行します。

★準備

分析条件で Wet Prime をすませ、カラムは接続しておきます。

#1

□ [Main] 画面から液晶画面右側 キーを

押して [Status] 画面に入ります。

#2□移動相の組成が分析条件であることを確認します。

□ [Status] 画面から [DirectFunction] を選択しま

す。

□送液している状態からも実行できます。

#3□「3 Purge Injector」にカーソルを合わせて

[OK] を選択します。

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分析手順

2695 Separations Module   4-10

#4

□ 低6ループ容量分だけ イ ンジェ ク タ をパージし ます。

□ Compression Check を実行する場合はチェ ッ ク を入れます。

□「OK」を選択します。Injector Purge には 低

6.5 分かかります。

1.10   Empower/Empower2 コ ン ト ロールによ る分析前準備

Alliance 2695 の分析前準備をサンプルセ ッ ト で自動実行する例です。 1.3 ~ 8 の作業をサンプルスケジ ュー リ ング と し て実行でき ます。

図 1.

[WetPrime] 時の流速

各ラ イ ンへ液の引き込み

移動相条件でのポンプ内パージ / 脱気

サンプルループのパージ時間

[イ ンジェ ク タパージ]1 行で [PuregeInjector] が 1 回実行されます。

サンプルセ ッ ト 例

各ラ イ ンへの液の引き込み用の メ ソ ッ ド セ ッ ト (装置 メ ソ ッ ド) は、 各ラ イ ン 100% 組成で作成し ておき ます。 カ ラ ムオーブンなどの温度制御も行 う 場合は設定し ます。

図 2. 例 : 装置 メ ソ ッ ド 「 ト レーニング A100%」 の送液設定

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分析実行

2695 Separations Module   4-11

2. 分析実行

2.1   サンプル準備時の注意事項

Alliance 2695 のニー ド ル形状は特殊なため、 分析開始前に下記事項に特に注意し て下 さい。

★サンプルバイアル及び最小残存量の確認

サンプルの量が少ない場合には専用の微量バイ アルの使用をお勧めし ます。 図 3 から もわかる よ う に、 バイ アルに準備するサンプル必要量は下記の とお り です。

必要サンプル量=最小残存量+イ ンジ ェ ク シ ョ ン量

Waters 製のバイ アルは、 カ タ ロ グに 小残存量が記載されています。

図 3.

TypeB 2mL ガラスバイアル( 小残存量 750μL)TypeA トータルリカバリーバイアル( 小残存量 9μL)

小残存量

バイアル本体

小残存量

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分析手順

2695 Separations Module   4-12

★ニー ド ル位置の設定

バイ アルの形状によ ってサンプル吸引時にニー ド ルが下がる位置を調整する必要があり ます。 特に微量バイ アル使用時には注意し ます。 規定の位置は 「0」 です。

Waters 製バイ アルカ タ ロ グには、 Alliance 2695 で使用する場合、 高さ調整が必要なバ イ アルに 「ニード ルオフセ ッ ト 値」 と し て記載し ています。

図 4.

TypeB 2mL ガラスバイアル(深さ =0)TypeC 2mL ガラスバイアルに微量瓶を

*ニードルを規定の位置(=0) より下げることはできません

      使用した場合(深さ =1)

ニード ルの深さ

1. Empower/Empower2 からの設定

装置 メ ソ ッ ド 「全般」 タ グで設定し ます。

図 5. 装置 メ ソ ッ ド

2. Alliance 2695 からの設定

Alliance 2695 「Sample」 画面 2 ページ目で設定し ます。

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分析実行

2695 Separations Module   4-13

図 6. セパレーシ ョ ン メ ソ ッ ド

2.2   Empower/Empower2 からの分析操作

「装置 メ ソ ッ ド」 で Alliance 2695 を制御し ます。

2.3   Allince 2695 本体からの分析操作

★セパレーシ ョ ン メ ソ ッ ド

Empower や Empower2 では 「装置 メ ソ ッ ド」 で Alliance 2695 を制御し ますが、 同様の ものを Alliance 2695 では 「セパレーシ ョ ン メ ソ ッ ド」 と呼び、 制御方法を保存、 実行 でき ます。

(詳細は 2695 セパレーシ ョ ンモジュールオペレーターズガイ ド 「6.1 セパレーシ ョ ン メ ソ ッ ド の作成および編集」 を参照し て く だ さい。)

★サンプルセ ッ ト 分析

Empower や Empower2 では連続分析のスケジ ュールを 「サンプルセ ッ ト メ ソ ッ ド」 と して保存する こ と で、 同じ分析ス ケジ ュールを呼び出し て繰 り 返し実行する こ と が可能です。 Alliance 2695 か ら も同様に 「サンプルセ ッ ト 」 と し て連続分析ス ケジ ュールを 保存、 実行が可能です。

(詳細は 2695 セパレーシ ョ ンモジュールオペレーターズガイ ド 「6.3 サンプルセ ッ ト の 作成および編集」 を参照し て く だ さい。)

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分析手順

2695 Separations Module   4-14

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2695 Separations Module   5-1

第 5 章 Alliance 2695 使用時の     注意事項及び ト ラブル対策

この章では Alliance 2695 セパレーシ ョ ンモジ ュール使用時に気をつける点 及び ト ラブル対策について紹介し ています。

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Alliance 2695 使用時の     注意事項及び ト ラブル対策

2695 Separations Module   5-2

1.Alliance 2695 使用時の注意事項

1.1   溶媒調整

★使用前にはフ ィ ルターろ過

Buffer 等の塩溶媒を使用する場合には、調整後に必ずフ ィ ルターろ過を行い、目に見えない不溶成分を除去し ます。 有機溶媒も含まれる場合には、 フ ィ ルターの材質に も気をつけます。 (超純水や有機溶媒 100% の場合には不要です。)

1.2   塩溶媒使用後の置換 ・ 洗浄

Buffer 等の塩溶媒を使用し ている時には、 置換 ・ 洗浄に特に気をつけます。

特に有機溶媒に置き換え る と きには、 間に水を入れて洗浄し、 ラ イ ンか ら塩を除去します。 その後、 親水性のあ る有機溶媒であれば直接、 親水性のない有機溶媒に置換したい場合には、 親水性有機溶媒で置換し てか ら 終的に目的の溶媒に置換し ます。 下記手順を参考にし て く だ さい。

★手順

1. Buffer を使用し た ラ イ ンを溶媒ボ ト ルから抜 く

2. 少し空気を吸わせる (チューブ内に 1cm 程度)

3. ラ イ ンに水 (HPLC グレー ド) をセ ッ ト し て Wet Prime (3min 5mL/min)

4. ラ イ ンを親水性の有機溶媒 (次の分析用溶媒) に置き換え る (保存時は メ タ ノ ール)

5. 有機溶媒で Wet Prime

分析に使用し たカ ラ ムを洗浄する場合は、 手順 3 のあ と に、 カ ラ ム洗浄する と効率的です。 例) 移動相条件 : A/B = リ ン酸 buffer/ アセ ト ニ ト リ ル   の場合、     A ラ イ ンを水で洗浄し た後、 移動相条件と同じ比率でカ ラ ムを洗浄し ます。     移動相中の塩が抜けた と こ ろで手順 4,5 に進み、 有機溶媒に置換し て保存し ます。

1.3   デガ ッ サ

★ 4 つの移動相ラ イ ン全てに溶媒を満たす

A,B,C,D ラ イ ンはそれぞれ独立のチャ ンバーで脱気されますが、 減圧ポンプは 1 つです。 1 つで も空の ラ イ ンがあ る と、 デガス効率が落ち る ため、 分析時にはずべての移動相ラ イ ンに液を満た し てお く 必要があ り ます。

★ Prime は 10 ~ 15mL 溶媒が流れるよ う に

デガ ッ サー容量は 500μL です。溶媒を置換する場合などに ソルベン ト フ ィ ルターからV3 バルブまでの容量分、 液を置換するには流速 3 ~ 5mL/min で 10 ~ 15mL 液が流れる よ う に設定し ます。

★デガ ッサーの適正使用流速は 0 ~ 5.000mL/min です。

流速 5ml/min を超え る とデガ ッ サーによ る溶媒の脱気効率が落ちます。

脱気効率は、 溶媒中ガスの負荷 と、 溶媒が各真空チャ ンバーに残っている時間をベースに し ています。 溶媒フ ローが増加する と ガス除去効率が低下し ますが、 これは溶媒

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Alliance 2695 使用時の注意事項

2695 Separations Module   5-3

が真空チャ ンバーに存在する時間が短 く な るからです。 デガ ッ サーは、 0.000 ~ 5.000 mL/min の通常分析流量時に溶解ガスのほ と んど を除去し ます。

Alliance 2695 では別な溶媒に置換する場合は 7.5 mL/min 程度で ド ラ イプラ イ ミ ング と ウ ェ ッ ト プ ラ イ ミ ングを実行する こ と ができ ます。 短時間で溶媒を置換し た場合、 デガ ッ サによ る脱気を し っか り 行 う ために、 5min ほどポンプを止めてデガ ッ サを十分減圧し てから運転し ます。

1.4   翌日すぐに分析を開始するために

★送液停止よ り も低流速終夜運転

翌日同じ分析をするのであれば、 移動相は脱気状態に、 カ ラ ムは平衡状態に保つこ とで、 ス ムーズな分析開始が可能です。 一度送液を停止し て し ま う と、 再びカ ラ ム を平衡化させる必要があ り 、 時間を浪費し ます。

低流速 (0.05 ~ 0.1mL/min) デガ ッ サーも動かし たま まで終夜運転をする と、 翌日の分析開始がス ムーズに行えます。 ( この と き、システム圧が 25psi 以上にな る よ う な流速で送液し ます。詳し く は 5-4 ページの 「Lost Prime」 を参照し て く ださ い。)

特に塩溶媒を使用し ている場合には、 塩を除いてか ら でない と 送液停止が出来ず、 翌日の分析は装置の平衡化、 カ ラ ムの平衡化に手間 と時間を要し て し まいます。

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Alliance 2695 使用時の     注意事項及び ト ラブル対策

2695 Separations Module   5-4

2. エラー及び対策

2.1   Bubble Detected

送液時、 アキ ュ ム レーターポンプに気泡が入って し ま った場合などに発生し ます。 システム圧力が 650psi (45 バール、 4482kPa) を超えている時に、 C/D Ratio の値が 1.8 以上になった時に気泡検出の メ ッ セージを返し ます。 C/D Ratio と は、 ア キ ュ ム レ ー タ ーポ ン プヘ ッ ド プ ラ ン ジ ャ ーが移動相 を 押す (Compression) 時、 引 く (decompression) 時の圧力比です。 Alliance 2695 では、 プラ イマ リ ポンプの加圧液をアキ ュ ミ レーターでは吸引するため、 正しい送液状態では 1.8 未満です。

C/D Ratio の値は Diagnostics 画面から確認でき ます。

図 1. Diagnostics - C/D Ratio

★対策

デガ ッ サーが 「ON」 になっているか確認 溶媒の脱気 (プレ ミ ッ ク ス し た移動相の場合、 リ ザーバー内で気泡がない こ と を確認し、 気泡があ る場合には溶媒ボ ト ルご と超音波脱気し ます。) ラ イ ン上からの気泡の除去 (Wet Prime の実行)

2.2   Lost Prime

送液圧が一定時間、 25psi 以下と なった場合に発生し ます。 溶媒ボ ト ルが空になった時などに空気を吸い込み、 システム圧力がピ ス ト ン往復の 50サイ クルにわたって 25psi (1.7 バール、 172kPa) 未満になっている と、 Alliance 2695 は 自動的に停止し ます。

★対策

空になった ラ イ ンについて、 Dry Prime や Wet Prime を行い溶媒で満た し ます。 下記手順で確認作業を行います。

★手順

1. カ ラ ムを外し、 Dry Prime や Wet Prime で空になった ラ イ ンを溶媒で満た し ます。

2. 分析条件で送液し、 カ ラ ム接続部分まで十分に空気抜き を し ます。

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エラー及び対策

2695 Separations Module   5-5

2.3   Plunger Homing Over Pressure

Alliance 2695 電源投入時に イ ンジ ェ ク ターまでの流路でシス テム圧力が高 く 、 初期診 断が不合格になった と きの メ ッ セージです。

★対策

再現する場合には、 イ ン ラ イ ン フ ィ ルターの洗浄、 又は交換し ます。 (6-17 ページの「イ ン ラ イ ンフ ィ ルタの交換」 を参照し て く だ さい。)

2.4   Solvent Delivery H/W Fault

送液部のハー ド ウ ェ ア不良時に発生するエラーです。

★対策

電源を再投入し て も発生する場合には、 サービ スサポー ト 宛にご連絡 く だ さい。

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Alliance 2695 使用時の     注意事項及び ト ラブル対策

2695 Separations Module   5-6

3. ト ラブル - 送液されない送液されない、 廃液ラ イ ンから溶媒が排出されない場合には、 プラ ンジ ャーが動いているか否かで対策が分かれます。

3.1   プラ ンジ ャーが動いていない

ド ラ イブモーターの異常が考え られます。

★対策

サービ スサポー ト 宛にご連絡 く だ さい。

3.2   プラ ンジ ャーが動いている

チェ ッ クバルブの不良が考え られます。

★対策

チェ ッ クバルブの洗浄、 または交換を し ます。 (6-16 ページの 「チェ ッ クバルブの交換」 を参照し て く だ さい。)

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ト ラブル - 注入再現性がない

2695 Separations Module   5-7

4. ト ラブル - 注入再現性がない

4.1   パージ不足

溶媒交換を し た場合などに溶媒混和によ る気泡などで、 ラ イ ン上やシ リ ンジ部分に気泡が残る こ と があ り ます。

★対策

Injector Purge 及び Compression Check の実行 (4-9 ページの 「イ ンジェ ク ターパージ」 を参照し て く だ さい。)

4.2   バイ アル及びセプタ ムの 適化

Alliance 2695 は、 サンプルの量が少ない場合には吸えない事があ り ます。 また、 気密 性の高いセプタ ムで大容量注入や繰 り 返し注入を行 う と、バイ アル内が陰圧にな り 、正確な容量のサンプルを吸引でき ない場合があ り ます。

★対策

1. サンプルバイ アル及び 小残存量の確認

サンプルの量が少ない場合には専用の微量バイ アルの使用をお勧めし ます。 図 2 から もわかる よ う に、 バイ アルに準備するサンプル必要量は下記の とお り です。

必要サンプル量=最小残存量+イ ンジ ェ ク シ ョ ン量

Waters 製のバイ アルは、 カ タ ロ グに 小残存量が記載されています。 (4-11 ページの「サンプルバイ アル及び 小残存量の確認」 を参照し て く ださ い。)

2. セプタ ム Waters 製バイ アルセプタ ムには、 ス リ ッ ト の入った 「プレ ス リ ッ ト 」 タ イプのセプタムがあ り ます。 大容量注入を行 う 場合、 通常のセプタ ムでは密閉性が高 く 、 内圧が下が り 、 サンプル注入量を正確に吸えない場合があ り ます。 大容量注入を行 う 際にはプレ ス リ ッ ト タ イプを使用する こ と で、 内圧調整が可能 (バイ アル内を大気圧に維持でき る) です。

図 2. セプタ ム - プレ ス リ ッ ト タ イプ

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Alliance 2695 使用時の     注意事項及び ト ラブル対策

2695 Separations Module   5-8

5. ト ラブル - 前のサンプルから コ ン タ ミ するブラ ン ク を注入し た時に、 前のサンプル と同じ場所にピーク が確認された場合、 コ ン タ ミが懸念されます。

5.1   ア イ ソ ク ラ テ ィ ッ ク分析の場合

★対策

・ ニード ルウ ォ ッ シ ュ液のレベルチェ ッ ク

液レベル不足の場合は液を補充し、 ニード ルウ ォ ッ シュ を実行し ます。 (4-4 ページの「ニード ル洗浄液の確認」 を参照し て く だ さい。)

・ ニード ルウ ォ ッ シ ュ液の 適化

ニード ルウ ォ ッ シ ュは、 サンプルの溶けやすい溶媒 (強溶媒) にし ます。 ニード ルやシールの劣化を防止する ため、 不揮発性塩の使用は避けます。

・ ニード ルウ ォ ッ シ ュ液時間の 適化

ニード ルウ ォ ッ シ ュ液を流す時間を 2 倍、 4 倍に増やすこ と が出来ます。

(詳細は 6-12 ページの 「ニード ルウ ォ ッ シ ュ時間の設定」 を参照し て く だ さい。)

・ フ リ ッ ツの交換

(6-15 ページの 「フ リ ッ ツの交換」 を参照し て く だ さい。)

水溶性、 脂溶性に幅広 く 対応する液水/アセ ト ニ ト リ ル/イ ソプロパ ノ ール = 50 / 25 / 25

5.2   グ ラ ジェ ン ト 分析の場合

グ ラ ジ ェ ン ト 分析の場合は、 移動相由来のブ ラ ン ク ピーク が発生する こ と がしばしばあ り ます。 ア イ ソ ク ラ テ ィ ッ ク分析の場合 と 同様の作業を し て も改善し なかった場合には、 グ ラ ジェ ン ト ブラ ン ク の確認を し ます。

対ニードルを動かさずにグラジェントイベントのみ走らせる方法 ソ フ ト ウ ェ アか ら コ ン ト ロール時には機能に 「標準試料プレ ッ プ注入」 又は 「未知試料プレ ッ プ注入」 を選択し ます。 Alliance 2695 単体で使用し ている時には function で 「Condition」 を選択し ます。)

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2695 Separations Module   6-1

第 6 章 Appendix

1. Alliance 2695 の画面構成 -----------------------6-2

2. Auto Start PLUS(分析前準備サンプルセット) -----6-8

3. ラインへの呼び水方法 ---------------------------6-9

4. ニードルウォッシュ時間の設定 -------------------6-12

5. バイアルセンサーの ON/OFF ----------------------6-14

6. フリッツの交換 ---------------------------------6-15

7. チェックバルブの交換 ---------------------------6-16

8. インラインフィルタの交換 -----------------------6-17

9. Alliance 2695 保守部品 -------------------------6-19

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Appendix

2695 Separations Module   6-2

1.Alliance 2695 の画面構成

1.1   画面の構成

Alliance 2695 の画面は、 各操作項目ご と に切 り 替えます。 その階層構造を図 1 に記し ま し た。 各画面は主に下記操作を行 う 時に使用し ます。

図 1. Alliance 2695 の画面階層

★ 【Main】

電源投入時の初期画面です。 電源投入時には、 機械的診断及び初期化を行い、 問題なく 終了する と 「Idle( ア イ ド ル )」 モード に入 り ます。

この画面から 又はス ク リ ーンキーで各操作画面へ切 り 換えます。

図 2. Main 画面

ス ク リ ーンキー

Revision 番号

バナー(見出し)領域

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Alliance 2695 の画面構成

2695 Separations Module   6-3

★ 【Status(1)】 【Status(2)】

運転状況のモニ ター及び変更を し ます。 また、 「Direct Function」 機能選択画面へア ク セス し ます。

・ Method ( メ ソ ッ ド)

現在のセパレーシ ョ ン メ ソ ッ ド を示し ます。 Status 画面でどれかのパラ メ ータ を変更する と 、 こ のフ ィ ール ド は <direct> に変わ り ます。

・ Flow (流量)

ソルベン ト マネージ メ ン ト システムの現在の流量を示し ます。

・ System (システム圧力)

現在のシステム圧力 (単位 : psia, bar, または kPa) を示し ます。

・ Sample

サンプルコ ンパー ト メ ン ト 設定温度 と現在の温度を示し ます。

・ Composition (組成)

現在の溶媒組成比を示し ます。

・ Sample (サンプルループ圧)

サンプルループの現在の圧力を示し ます。

・ Degasser (デガ ッ サー)

イ ン ラ イ ンバキ ュームデガ ッ サーのステータ ス を示し ます (組み込まれている場合)。

Mode: 動作モード を選択し ます- On または Off。

Pressure:psia, bar, または kPa での現在の真空レベル。

・ Column (カ ラ ムオーブン温度)

カ ラ ムの設定温度と現在の温度を示し ます (カ ラ ム ヒ ーターが組み込まれている場合)

・ Pressure Ripple (圧力変動)

1 分間の ソルベン ト マネージ メ ン ト システムの圧力の読みを示し ます。

Max: 高圧力

Min: 低圧力

Delta: 圧力差

図 3. Status 画面

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Appendix

2695 Separations Module   6-4

★ [Direct Function]

各種ダ イ レ ク ト コ ン ト ロール機能選択画面にア ク セス し ます。

・ Dry Prime

「Dry Prime」 を実行する タ イ ミ ング及び操作方法については、 6-9 ページの 「移動相の呼び水 : ド ラ イプラ イ ム」 を参照し て く だ さい。

・ Wet Prime

「Wet Prime」 を実行する タ イ ミ ング及び操作方法については、 4-6 ページの 「移動相ラ イ ン A,B,C,D を ウ ェ ッ ト プラ イ ム」 を参照し て く ださ い。

・ Purge Injector

「Purge Injector」 を実行する タ イ ミ ング及び操作方法については、 4-9 ページの 「イ ンジェ ク ターパージ」 を参照し て く だ さい。

図 4. Direct Function 画面

★ [Develop Methods]

Methods ( メ ソ ッ ド) 画面が表示され、記憶されている メ ソ ッ ド を作成、編集、表示、 コ

ピー、削除、および実行する こ と ができ ます。各 メ ソ ッ ド 実行方法については 6-9 ページの 「ラ イ ンへの呼び水方法」 を参照し て く だ さい。

図 5. Develop Methods 画面

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Alliance 2695 の画面構成

2695 Separations Module   6-5

★ [Run Samples]

Methods ( メ ソ ッ ド) 画面が表示され、 記憶されているセパレーシ ョ ン メ ソ ッ ド、 サンプルセ ッ ト 、 およびサンプルテンプレー ト を実行する こ と ができ ます。 実行操作については 6-9 ページの 「ラ イ ンへの呼び水方法」 を参照し て く だ さい。

図 6. Run Sample 画面

★ [Diag]

Diagnostics (ダ イ アグ ノ ステ ィ ク ス) 画面が表示されます。 ウ ォ ッ シ ュ液の置換、 種々の診断機能を実行する こ と ができ ます。 また、 以下が表示されます。

・ 現在の ト ラ ン スデューサの読み

・ 圧縮チェ ッ ク結果 ([Comp Check] 画面から)

図 7. Diagnostics

★ [Config]

Configuration (コ ンフ ィ ギュ レーシ ョ ン) 画面が表示され、 基本設定の確認、 変更を行います。

・ Syringe size, Loop size (シ リ ンジサイ ズ ・ ループサイ ズ)

シ リ ンジサイ ズ、 ループサイ ズの確認、 変更を行います。 シ リ ンジやループを付け替えた時には必ずこ の設定を変更し ます。

・ Verify vial presence

このチェ ッ ク ボ ッ ク スがチェ ッ ク (デフ ォル ト 設定) されている と、 指定されたカローセル位置にバイ アルが存在し ていない場合に、 ユーザに知らせます。

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Appendix

2695 Separations Module   6-6

(分析中に指定し たカ ローセル位置にバイ アルが見つから ない と 「Vial missing」 と いう エラーにな り 、 分析も停止し ます。)

・ IEEE 488 Address

ソ フ ト ウ ェ ア と IEEE 488 ケーブルで接続し ている時に、 この数字がア ド レ ス番号 とし て認識されます。

・ Pressure Units

フ ロ ン ト パネルデ ィ スプレ イにおける全ての圧力表示を psi , bar , kPa 表示に切 り 換えます。

図 8.

よりみち

単位換算例

psi : bar : kPa : kgf/cm2 = 1000 : 約 70 : 約 6900 : 約 70

★ [Log]

Error Log (エラーロ グ) 画面が表示されます。

Error Log 画面には、 後の 10 個の メ ッ セージが発生時刻順に表示されます。 も新 しい メ ッ セージが画面の 下段に示されます。 Page キーまたは上矢印キーを使用し て古い メ ッ セージを表示させます。 エラーロ グは、 大 100 の メ ッ セージを保存する こと ができ ます。

Refresh ス ク リ ーン キーを押す と、 後に画面にア ク セ ス し た後に記録 さ れた新し い メ ッ セージが表示されます。

Print ス ク リ ーンキーを押す と、 エラーロ グにフ ァ イル名を入力でき ます。 フ ァ イル名 を使用し て、 フ ロ ッ ピーデ ィ ス クにフ ァ イルを出力し ます。

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Alliance 2695 の画面構成

2695 Separations Module   6-7

図 9. Error Log 画面

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Appendix

2695 Separations Module   6-8

2.Auto Start PLUS (分析前準備サンプルセ ッ ト )「サンプルセ ッ ト 分析」 の応用 と し て、 日常のシステム ス ター ト ア ッ プ作業を標準化する ために、 分析前準備のサンプルセ ッ ト 「Auto Start PLUS」 と 呼ばれる セパレーシ ョ ン メ ソ ッ ド付きのサンプルセ ッ ト が Default で保存されています。 AutoStartPLUS プロト コルは Alliance 2695 と同様、 工場設定されていますが、 別のサンプルフ ァ イル名で コ ピー ・ 保存し て特定のニーズに合わせて編集する こ と ができ ます。

内容は下記の とお り です。

(詳細は 2695 セパレーシ ョ ンモジュールオペレーターズガイ ド 「3.5.1 Auto Start PLUS ス ター ト ア ッ プ手順を参照し て く だ さい。)

図 10. AutoStartPLUS-Main 画面

・ AutoStartPLUS の内容

以下の自動手順が行われます

1. デガ ッ サーを On にし ます。

2. 流速 7.5 mL/min で 0.2 分間 (12 秒間) 各溶媒のウ ェ ッ ト プラ イ ムを行います。

3. 流速を 0.000mL/min にし て 5 分間デガ ッ サーチャ ンバーの平衡化を行います。

4. 溶媒 (この例では A と B) のウ ェ ッ ト プラ イ ムを行います。

5. 約 300 uL の 50 : 50 A:B でカ ラ ムのフ ラ ッ シングを始めます。

6. A 100% 1 mL/min で 30 分間継続運転し ます (これは、 3.9 mm x 250 mm カ ラ ム [ 約 10カ ラ ム容量分 ] の使用をベースにし ています)。

7. A 100% で 10 ループ容量分のイ ンジェ ク ターパージを行います。

8. 圧縮テス ト を行います。

9. 流速を 100% A の 0.00 mL/min に設定し ます。

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ラ イ ンへの呼び水方法

2695 Separations Module   6-9

3. ラ イ ンへの呼び水方法Alliance 2695 には、 移動相用のラ イ ンが 4 本 (A,B,C,D) に加えてシールウ ォ ッ シ ュ ラ イ ン、 ニード ルウ ォ ッ シ ュ ラ イ ン、 合計 6 本のラ イ ンがあ り ます。 各ラ イ ンには、 分析前に溶媒を満たす必要があ り ます。 各ラ イ ン毎に呼び水の方法を紹介し ます。

3.1   洗浄液の呼び水

プラ ンジ ャーシール洗浄ラ イ ン、及びニー ド ル洗浄ラ イ ンが空になっている場合には、強制的にポンプまで呼び水する必要があ り ます。 廃液ラ イ ン側か ら引き込むか、 吸い込み口から押し込みます。

図 11. 呼び水

3.2   移動相の呼び水 : ド ラ イプラ イ ム

移動相ラ イ ンの液が空になっている場合には、 強制的にポンプまで呼び水する必要があ り ます。呼び水するには、「ド ラ イプラ イ ム」 機能を使用し てバルブを切替えてから、図 12 のよ う にベン ト バルブから液を吸い込みます。

★手順

1. 空のシ リ ンジをベン ト バルブに取 り 付けます。

2. バルブを反時計方向に 1/2 回転し てバルブを開き ます。

3.

□ [Main] 画面から液晶画面右側 キーを

押して [Status] 画面に入ります。

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Appendix

2695 Separations Module   6-10

4.

□ [Status] 画面から [DirectFunction] を選択しま

す。

#3

□「1 Dry Prime」にカーソルを合わせて [OK]を選択します。

5.

□ エア抜き を行いたい溶媒ラ イ ンのス ク リ ーン キーを押し ます。

6. シ リ ンジプラ ンジ ャ を引き出し て、 チューブから溶媒を抜き取 り ます。

システムから空気と溶媒を抜き取るにはあ る程度の力が必要な場合があ り ます。

7. 溶媒ラ イ ンからすべての空気をシ リ ンジ内に抜き取る まで、 繰 り 返し ます。

8. エア抜き を行いたい各溶媒ラ イ ンについて 5 ~ 7 を繰 り 返し ます。

9. ベン ト バルブを閉じ ます。

10. [Cancel] で画面を抜けます。

この画面から各溶媒 100% で Wet Prime をする こ と が出来ます。 その場合の手順を以下 に記し ます。 (必須ではあ り ません。)

11. 「Enter a Duration」 に Wet Prime 実行時間を入力し ます。

12. Wet Prime を行いたい溶媒ラ イ ンのス ク リ ーンキーを押し ます。

13. Continue を押し ます。 (流速で Wet Prime が実行されます。)

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ラ イ ンへの呼び水方法

2695 Separations Module   6-11

図 12.

ベントバルブ

呼び水

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Appendix

2695 Separations Module   6-12

4. ニード ルウ ォ ッ シ ュ時間の設定ニー ド ルの外側に付着 し たサンプルが残 り 、 コ ン タ ミ す る よ う な場合には、 ニー ド ルウ ォ ッ シ ュ液の 適化が必要 (4-4 ページの 「ニード ル洗浄液の確認」 を参照し て く だ さい。) ですが、 ウ ォ ッ シ ュ時間を長 く する方法も効果的です。

洗浄時間を増やす機能は Alliance 2695 のフ ァームウ ェ ア Rev.2.02 以上が必要です。ソ フ ト ウ ェ アで制御する場合、 Empower ソ フ ト ウ ェ ア   サービスパッ ク D から対応し ています。

4.1   本体からの設定

セパレーシ ョ ン メ ソ ッ ド 3/6 の 「Needle Wash」 で設定し ます。

(4-13 ページの 「セパレーシ ョ ン メ ソ ッ ド」 を参照し て く だ さい。)

図 13.

Needle Wash

セパレーシ ョ ン メ ソ ッ ド - 3/6

ニー ドル洗浄時間のプログラム Normal       =   設定のまま   : 約 13 秒 Dowble( × 2)   =   ダブル       : 約 26 秒 Xtended( × 4) =   拡張         : 約 52 秒

4.2   Empower/Empower2 からの設定

Empower のサービ スパッ ク D から装置 メ ソ ッ ド で設定及び制御が可能です。

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ニード ルウ ォ ッ シュ時間の設定

2695 Separations Module   6-13

図 14. 装置 メ ソ ッ ド

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Appendix

2695 Separations Module   6-14

5. バイ アルセンサーの ON/OFF

5.1   バイ アルセンサー

ニー ド ルが Draw 位置に移動する前に、 発光ダ イ オー ド アセンブ リ がバイ アルの存在を チェ ッ ク し ます。 これによ って、 設定されたバイ アル位置にバイ アルがな く て も誤って インジェ ク シ ョ ン動作し ないよ う にし ます。 センサーを ON にする こ と で 「Missing Vial」 と い う エラー メ ッ セージで知らせ、 空気が誤って溶媒流路に注入されないよ う にし ます。 注入動作はそ こ で停止し ます。

5.2   バイ アルセンサーの切替

#1

□ [Main] 画面から 「Config」 を選択し ます。

#2

□ 「Verify vial presence」 に カー ソ ルを合わせて

キーを押し ます。

□画面を キーで抜けます。

□ Save するかど う か聞いて き ますので 「OK」 とし て設定変更を保存し ます。

バイ アルセンサーは、 色の濃いバイ アルキ ャ ッ プを し ていた場合、 正常に動作し ます。キ ャ ッ プの色が薄い、 又は透明な場合、 バイ アルがあ るに も かかわ らず、 検知できずに 「VIal Missing」 と な る こ と があ り ます。 こ のよ う な場合にバイ アルセンサー機能を OFF にし てお く と エラーと な り ません。

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フ リ ッ ツの交換

2695 Separations Module   6-15

6. フ リ ッ ツの交換

6.1   要事交換

次のよ う な場合は、 ニード ル洗浄フ リ ッ ツを交換し ます。

・ ク ロマ ト グ ラ ムにゴース ト ピークが現われる。

・ サンプルキ ャ リ オーバが明らかであ る。

・ 予防保守が定期的に必要であ る ( 6 ヶ月毎か、 5000 回の注入毎)。

6.2   交換部品の準備

★交換用一体型ニー ド ル洗浄フ リ ッ ツ

交換用スペアパーツ部品番号については、 6-19 ページの 「Alliance 2695 保守部品」 を 参照し て く だ さい。

6.3   手順

14. 交換用フ リ ッ ツをニード ルウ ォ ッ シ ュ液、 又はアルコールに数分間浸し ておき ます。

15. サンプルカ ローセル ド アを開き、 ド ア口と その右隣のカ ローセルを取 り 外し ます。

16. Alliance 2695 の電源を切 り 、 電源ケーブルを電源コ ンセン ト から抜き ます。

17. サンプルコ ンパー ト メ ン ト 内右上側の下部フ リ ッ ツ リ テーナーを手で反時計回 り 方向に回し、 外し ます。

18. リ テーナーから フ リ ッ ツ を取 り 外し ます。 先の細いペーパーク リ ッ プ等を リ テーナーキ ャ ッ プの穴に挿入する こ と で簡単に取 り 除けます。 古いフ リ ッ ツは廃棄し ます。

19. 浸漬させ、 ぬら し ておいた新しいフ リ ッ ツを取 り 付けます。

20. 時計回 り 方向に回すこ と によ って下部 リ テーナーを元に戻し ます。

21. Alliance 2695 の電源ケーブルを電源コ ンセン ト に再び差し込み、 装置の電源を入れます。

22. サンプルカ ローセルを元に戻し、 サンプルカ ローセル ド アを閉めます。

23. ニード ル洗浄ポンプのエア抜き を し ます。 (4-4 ページの 「ニード ル洗浄液の確認」を参照し て く だ さい。)

詳細は2695セパレーションモジュールオペレーターズガイドの7.3.2 下部ニードル洗浄フリッツの

交換を参照してください。

図 15.

フリッツリテーナー

フリッツ

フ リ ッ ツの位置

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Appendix

2695 Separations Module   6-16

7. チェ ッ クバルブの交換

7.1   要事交換

次のよ う な場合は、 チェ ッ クバルブを洗浄又は左右交換又は新品交換し ます。

・ 送液されない

・ 脈流があ る

・ 予防保守が定期的に必要であ る (半年毎)

7.2   交換部品の準備

交換用スペアパーツ部品番号については、 6-19 ページの 「Alliance 2695 保守部品」 を 参照し て く だ さい。

7.3   手順

1. Alliance 2695 の電源を切 り 、 電源ケーブルを電源コ ンセン ト から抜き ます。

2. チェ ッ クバルブハウジングに接続し ている ステン レ ス配管を外し ます。

3. ポンプヘッ ド からチェ ッ クバルブハウ ジングを外し ます。

4. チェ ッ クバルブハウジングから古いチェ ッ クバルブカー ト リ ッ ジを取 り 出し ます。

5. 新しいチェ ッ クバルブカー ト リ ッ ジを 100% アルコールで濡ら し ます。

6. 新しいチェ ッ クバルブカー ト リ ッ ジを、 チェ ッ クバルブハウジングに挿入し ます。

7. チェ ッ クバルブハウジングを元の場所へ挿入し、 手でいっぱいに締め付けます。

8. さ らにスパナでチェ ッ クバルブハウジングを 1/8 回転締め付けます。

9. 2 で外し たステン レ ス配管を イ ン レ ッ ト チェ ッ クバルブハウ ジングに締め込みます。

注意: チェックバルブカートリッジの矢印が、上を向いていることを確認してください。

10. Alliance 2695 の電源ケーブルを電源コ ンセン ト に再び差し込み、 装置の電源を入れます。

11. ウ ェ ッ ト プラ イ ムを実行し てチェ ッ クバルブハウジング内に溶媒を満た し ます。

詳細は 2695 セパレーションモジュールオペレーターズガイドの 7.2.6 インレットチェックバル

ブカートリッジの交換を参照してください。

図 16. チェ ッ クバルブカー ト リ ッ ジ

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イ ン ラ イ ンフ ィ ルタの交換

2695 Separations Module   6-17

8. イ ン ラ イ ンフ ィ ルタの交換

8.1   要事交換

イ ン ラ イ ン フ ィ ルタは、 ソルベン ト マネージ メ ン ト システム と サンプルマネージ メ ント システムの間で溶媒をろ過し ます。 イ ン ラ イ ン フ ィ ルタが背圧上昇の原因になっている と きには、 イ ン ラ イ ンフ ィ ルタエレ メ ン ト を清掃および交換し ます。

注 : ソルベントマネージメントシステムの問題を特定する方法の詳細については、2695 セパ

レーションモジュールオペレーターズガイド「第 8 章 診断および トラブルシューティング」を

ご参照ください。

8.2   交換部品

交換用スペアパーツ部品番号については、 6-19 ページの 「Alliance 2695 保守部品」 を 参照し て く だ さい。

8.3   手順

1. Alliance 2695 の電源を切 り 、 電源ケーブルを電源コ ンセン ト から抜き ます。 (カ ラ ムが接続されている場合はカ ラ ムを外し ておき ます。)

1. イ ン ラ イ ンフ ィ ルタの左側のステン レ ス配管を外し ます。

2. ハウ ジングをゆるめます。

3. ア ウ ト レ ッ ト ハウ ジングから イ ン ラ イ ンフ ィ ルタエレ メ ン ト を取 り 出し ます。

4. 交換用イ ン ラ イ ンフ ィ ルタエレ メ ン ト をアルコールでぬら し ます。

5. 交換用イ ン ラ イ ンフ ィ ルタエレ メ ン ト を、 ア ウ ト レ ッ ト イ ン ラ イ ンフ ィ ルタハウジングに挿入し ます。

6. イ ン ラ イ ンフ ィ ルタ イ ン レ ッ ト およびア ウ ト レ ッ ト ハウジングを再び接続し ます。

7. イ ン レ ッ ト ハウジングにステン レ ス配管を再び締め込みます。

8. Alliance 2695 の電源ケーブルを電源コ ンセン ト に再び差し込み、 装置の電源を入れます。

9. ソルベン ト マネージ メ ン ト システムを、 1 mL/min の移動相で 10 分間洗います。

10. イ ン ラ イ ンフ ィ ルタの もれを検査し、 必要な場合はフ ィ ッ テ ィ ングを締め付けます。

詳細は2695セパレーションモジュールオペレーターズガイドの7.2.7 インラインフィルタの交換を

参照してください。

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Appendix

2695 Separations Module   6-18

図 17. イ ン ラ イ ンフ ィ ルタエレ メ ン ト

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Alliance 2695 保守部品

2695 Separations Module   6-19

9.Alliance 2695 保守部品

図 18. チェ ッ クバルブ

図 19. イ ン ラ イ ンフ ィ ルタ

図 20.

フリッツ (5) 700001318

フ リ ッ ツ  

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Appendix

2695 Separations Module   6-20

図 21.

価格は随時更新されます。ご注文の際には定価をご確認ください。

Alliance 2695 交換パーツ