介護キャリア段位制度について · 2017-11-21 ·...

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介護キャリア段位制度について 付録4:職員説明資料

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Page 1: 介護キャリア段位制度について · 2017-11-21 · 外部評価の仕組みについては、「介護プロフェッショナルキャリア段位制度の在り方に関する検討会(平成27年度、厚生

介護キャリア段位制度について

付録4:職員説明資料

Page 2: 介護キャリア段位制度について · 2017-11-21 · 外部評価の仕組みについては、「介護プロフェッショナルキャリア段位制度の在り方に関する検討会(平成27年度、厚生

自らの業務に対する評価が低い と感じている

自らの介護スキルに対する不安 を感じている

0.0

5.0

10.0

15.0

20.0

25.0

30.0

35.0

40.0

45.0

50.0

仕事内容のわりに賃金が低い

人手が足りない

有給休暇が取りにくい

身体的負担が大きい

(腰痛や体力に不安がある)

業務に対する社会的評価が低い

休憩が取りにくい

精神的にきつい

夜間や深夜時間帯に何か起きるの

では

ないかと不安がある

健康面(感染症、怪我)の不安があ

労働時間が不規則である

(%)

0.0

5.0

10.0

15.0

20.0

25.0

30.0

35.0

40.0

45.0

50.0

利用者に適切なケアができている

か不安がある

介護事故(

転倒、誤嚥その他)で利

用者に怪我をおわせてしまう不安

がある

利用者と家族の希望が一致しない

利用者は何をやってもらっても当

然と思っている

利用者の家族が必要なサポート・

理解をしてくれない

利用者及びその家族について特に

悩み、不安、不満等は感じていない

良いと思ってやったことが利用者に

理解されない

(医行為以外で)定められたサービ

ス以外の仕事を要求される

利用者の行動が理解できずに対処

方法が分からない

利用者や、その家族との人間関係

がうまくいかない

(%)

労働条件等の悩み、不安、不満等 (複数回答)

利用者及びその家族についての悩み、不安、不満等 (複数回答)

「平成24年度 介護労働実態調査」(財)介護労働安定センター 1

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レベル 分野共通 介護プロフェッショナルのレベル

プ ロ レ ベ ル

7 トップ・プロフェッショナル

6 ・プロレベルのスキル ・高度な専門性・オリジナリティ

・多様な生活障害をもつ利用者に質の高い介護を実践 ・介護技術の指導や職種間連携のキーパーソンとなり、チームケアの質を改善 5

4 ・一人前の仕事ができる段階 ・チーム内でリーダーシップ

・チーム内でのリーダーシップ(例:サービス提供責任者、主任等) ・部下に対する指示・指導 ・本レベル以上が「アセッサー」になれる

3 指示等がなくとも、一人前の仕事ができる

・利用者の状態像に応じた介護や他職種の連携等を行うための幅広い領域の知識・技術を習得し、的確な介護を実践

2 一定の指示のもと、ある程度の仕事ができる

・一定の範囲で、利用者ニーズや、状況の変化を把握・判断し、それに応じた介護を実践

・基本的な知識・技術を活用し、決められた手順等に従って、基本的な介護を実践

1 エントリーレベル 職業準備教育を受けた段階

・初任者研修により、在宅・施設で働く上で必要となる基本的な知識・技術を習得

2

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介護キャリア段位制度における評価の全体像

職業能力

わかる (知識) 既存の研修修了

できる (実践的スキル) 共通基準で評価

「わかる(知識)」と「できる(実践的スキル)」の両面を評価

3

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資料出所:評価者(アセッサー)アンケート、被評価者アンケート、平成26年度介護職員のキャリアパスと介護技術評価に関するアンケート (一社)シルバーサービス振興会

◎技術の再確認・スキルアップができる ・介護技術の再確認ができる

・介護に慣れることから自己流になっている技術を改善できる ・介護技術についてなぜその行為が必要になったのかといった、その目的や根拠の理解を深めた上で 実務を行うようになった。 ・苦手なことや面倒なことを避けずに、積極的に利用者と関わるようになった。

◎スキルアップへの意欲向上、自信につながる ・自分の介護のケアに対して自信を持てるようになる。

・専門職としての自覚がでて、仕事に対する姿勢の変化が見られた。 ・自分自身のレベルが確立される実感と更なる高みを目指したくなった。 ・自分の今のレベルがどの程度であるか、見直すことができ、向上心がわいた。

◎現場で何ができるかを証明できる ・実践的スキルを現場の仕事を通じて評価できる。

◎目標設定と目標達成 ・具体的に目標を設定したことで、目標達成までの手段や手順を整理することができた。

◎記録の重要性を認識 ・記録内容について意識して記入するようになった。記録を取ることが身につき、利用者の状態や必要 とする介護を再考するきっかけとなった。

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事業所・施設で提供するサービスの質が高まる ・レベル認定の取組は介護職員当人にとっては現場での実践(OJT)を通じたスキル向上の有効な機会。

・一方、施設・事業所内で認定者が増えれば、 施設・事業所全体のサービスの質が高まり、利用者からの評価も高まる。

・また、「当施設ではレベル○の職員が○名います。」など、サービスの質の高さを対外的にアピールしやすくなる。

5

◎能力開発やスキル向上に役立つか

・評価を受けた介護職員の9割以上が

「能力開発やスキル向上を図ることができた」と回答。

資料出所:被評価者アンケート(~平成29年8月) (一社)シルバーサービス振興会

スキル向上を図ること

ができた 95.5%

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評価を受けた介護職員の9割以上が「能力開発やスキル向上に役立つ」と回答。

◎能力開発やスキル向上に役立つか

資料出所:被評価者アンケート(~平成29年8月) (一社)シルバーサービス振興会

スキル向上を図ることが

できた 95.5%

Page 8: 介護キャリア段位制度について · 2017-11-21 · 外部評価の仕組みについては、「介護プロフェッショナルキャリア段位制度の在り方に関する検討会(平成27年度、厚生

資料出所:評価者(アセッサー)アンケート、被評価者アンケート、H26年度介護職員のキャリアパスと介護技術評価に関するアンケート (一社)シルバーサービス振興会

◎介護技術の標準化に向かう ・介護技術の基準が明確に示されることで、技術の標準化がなされる。 ・他職員への模範が示せる。 ・介護技術の向上がはかられる。

◎指導方法・内容の標準化に向かう ・指導方法が定まる。曖昧な点を、はっきりと指導できるようになる。

◎計画的なOJTを実施できる/OJTを通じて職員の能力を向上できる ・目標設定から達成までの一連の取組みを、計画的に実行できる。

・「現場で実際に何ができるか」を測る評価基準であるため、OJTツールとして積極的に活用できる。 ・OJTの積極的な推進を通じて、介護職員の能力向上を図ることができる。

◎人事評価への活用 ・公平な能力評価ができる。公平な人事評価ができる。

・給料や評価を決める際の重要な材料になるので、処遇改善につながることが期待できる。

◎サービス水準をアピールできる ・介護キャリア段位を取得した介護職員が多ければ、質の高いサービスを提供していることをアピール

できる。 ・人材定着を促進できる。採用募集にプラスにつながる。

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○ 実務経験など一定の要件を満たした介護職員が評価者(アセッサー)となり評価を実施。評価・認定の客観性を確保するため、評価者には講習の受講を義務付け。

介護事業所・施設

介護職員

評価者 (アセッサー)

内部評価

実施機関 (シルバーサービス振興会)

認定

評価者(アセッサー)講習受講

外部評価

機関

契約 外部評価

事務局

レベル認定委員会

●評価者(アセッサー)講習開催

●申請審査 ●データ管理 等

●レベル認定 等

8

外部評価審査員

※外部評価の仕組みについては、「介護プロフェッショナルキャリア段位制度の在り方に関する検討会(平成27年度、厚生労働省)」において在り方の検討がなされたところ。図は27年度時点。

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被評価者の選定・説明

②評価

期首評価と面談

①事前準備

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期末面談

③申請

利用者の選定

スケジュールづくり

評価の届出(期首登録)

期中および期末評価

申請の届出

介護キャリア段位制度の実施手順は次の通り。

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事業者や評価者(アセッサー)ごとに評価がバラバラにならないよう、○×(できる・できない)で評価できる基準に基づいて、客観的な評価を実施。

大項目(3) → 中項目(13) → 小項目(41) → チェック項目(148)で構成

大項目 ①基本介護技術の評価 ②利用者視点での評価 ③地域包括ケアシステム&リーダーシップ

中 項 目

・入浴介助 ・食事介助 ・排泄介助 ・移乗・移動・体位変換 ・状況の変化に応じた対応

・利用者・家族とのコミュニケーション ・介護過程の展開 ・感染症対策・衛生管理 ・事故発生防止 ・身体拘束廃止 ・終末期ケア

・地域包括ケアシステム ・リーダーシップ

【小項目→チェック項目の例】

●食事介助ができる ・・・・・・・・ 小項目

①食事の献立や中身を利用者に説明する等食欲がわくように声かけを行ったか。

②利用者の食べたいものを聞きながら介助したか。 ③利用者と同じ目線の高さで介助し、しっかり咀嚼して飲

み込んだことを確認してから次の食事を口に運んだか。 ④自力での摂食を促し、必要時に介助を行ったか。 ⑤食事の量や水分量の記録をしたか。

チェック項目

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大項目 中項目 小項目 チェック項目数

基本介護技術の評価

1.入浴介助

1 入浴前の確認ができる 2 2 衣服の着脱ができる 5 3 洗体ができる 4 4 清拭ができる 3

2.食事介助 1 食事前の準備を行うことができる 6 2 食事介助ができる 5 3 口腔ケアができる 4

3.排泄介助 1 排泄の準備を行うことができる 3 2 トイレ(ポータブルトイレ)での排泄介助ができる 6 3 おむつ交換を行うことができる 4

4.移乗・移動・体位変換

1 起居の介助ができる 4 2 一部介助が必要な利用者の車いすへの移乗ができる 4 3 全介助が必要な利用者の車いすへの移乗ができる 5 4 杖歩行の介助ができる 3 5 体位変換ができる 4

5.状況の変化に応じた対応

1 咳やむせこみに対応ができる 3 2 便・尿の異常に対応ができる 4 3 皮膚の異常に対応ができる 4 4 認知症の方がいつもと違う行動を行った場合に対応できる 3

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大項目 中項目 小項目 チェック項目数

利用者視点での評価

1.利用者・家族とのコミュニケーション

1 相談・苦情対応ができる 5

2 利用者特性に応じたコミュニケーションができる 6

2.介護過程の展開

1 利用者に関する情報を収集できる 3 2 個別介護計画を立案できる 4 3 個別介護計画に基づく支援の実践・モニタリングができる 4 4 個別介護計画の評価ができる 3

3.感染症対策・衛生管理

1 感染症予防対策ができる 4

2 感染症発生時に対応できる 2

4.事故発生防止 1 ヒヤリハットの視点を持っている 3 2 事故発生時の対応ができる 4 3 事故報告書を作成できる 2

5.身体拘束廃止 1 身体拘束廃止に向けた対応ができる 3 2 身体拘束を行わざるを得ない場合の手続ができる 2

6.終末期ケア 1 終末期の利用者や家族の状況を把握できる 3 2 終末期に医療機関または医療職との連携ができる 3

地域包括ケアシステム&リーダーシップ

1.地域包括ケアシステム

1 地域内の社会資源との情報共有 3 2 地域内の社会資源との業務協力 2 3 地域内の関係職種との交流 2 4 地域包括ケアシステムの管理業務 2

2.リーダーシップ 1 現場で適切な技術指導ができる 5 2 部下の業務支援を適切に行っている 5 3 評価者として適切に評価できる 2

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○ OJTツールとして活用できる基準(具体的なケアや業務の内容を

記載、現認を重視)

○ サービス(在宅・施設など)ごとにバラバラではない共通の基準

○ 「適切に~できる」、「確実に~できる」といった抽象的な基準では

なく、○×(できる・できない)で評価できる客観的な基準

○ 到達度に応じて、レベルを認定

○ 実証事業を通じて、レベル認定に必要な評価基準を選択

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レベル認定基準をクリアするまで、ステップ2・3を繰り返し、クリア後、レベル認定の申請をする。 ⇒ OJTを推進

※ 標準評価期間:3か月 14

ステップ0 準備

・ 事業所・施設でキャリア段位制度に取り組むことを決める。 ・ 評価者(アセッサー)候補を決め、同候補が評価者講習を受講する。

ステップ1 期首

・ 被評価者を決める。 ・ 被評価者は自己評価を実施する。 ・ 被評価者と評価者で面談し、評価期間及び目標を設定する。 ・ 実施機関への評価開始の届け出(原則、アセッサー講習修了後2か月以内)

ステップ2 期中・OJT

・ 被評価者は目標達成を目指して業務を実施。被評価者が目標を達成で きるよう、評価者は必要に応じて助言・指導などの支援を実施。 ・ 評価者が評価を実施する。

ステップ3 期末

・ 被評価者は自己評価を実施する。 ・ 評価者と被評価者で面談し、評価者は自己評価の確認、評価者評価の説明を行う

とともに、「できない」と評価された事項等について今後取り組むポイント等を確認する。

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期中~期末評価は、①現認(被評価者が行う介護等に立ち会い、介護の状況を実際に観察する方法)、②記録確認(書類で確認する方法)、③ヒアリング(面談で観察する方法)によって実施。

①現認

(ⅰ) 「現認」

○ 期日を決めて2回以上評価。(訪問介護等は1回でもレベル認定の申請は妨げない)

○ 日頃の評価も加味。 ○ 評価に係る利用者は、原則、入浴・食事・排泄

介助の全てが必要な要介護4程度以上の方。

(ⅱ)「状況の変化が起こった場合に現認」、 「対応すべき事態が起こった場合に現認」

○ 評価者が立ち会える場合は、ケアに立ち会って評価。

○ 評価者が立ち会えない場合は、記録確認と被評価者へのヒアリングを通じて評価。

(ⅲ)「日頃の対応を観察」

○ 日頃の対応の様子を観察し、必要に応じてヒアリングも実施して評価。

②記録確認

(ⅰ) 「記録確認」

○ 被評価者の実際の対応等に係る記録を確認し、必要に応じてヒアリングも併用して評価。

(ⅱ) 「直近の介護過程の記録確認」

○ 被評価者が担当する2名以上の利用者について、直近の介護過程の流れ(個別介護計画の立案、モニタリング等)を確認できる記録により評価。

③ヒアリング

○ 必要な対応を行っているかを被評価者に

対するヒアリングに基づいて評価。

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