nc-modelaを使用したモデラ活用マニュアル☆nc-modelaで加工しよう p17...
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NC-MODELAを使用したモデラ活用マニュアル
モデラユーザの皆様こんにちは!!モデラは自動加工機としては価格が安く、樹脂~アルミなどが加工できるというすばらしい機械です。ロボット工作、模型工作、学生教育などに活躍すること間違いないでしょう。
MODELAのメーカーであるRolandはプロッターが有名です。その為、MODELAはプロッターの延長線上的なソフトウェアで動作していると思われます。プリントアウトすればすぐに加工できるので便利ですが、一筆書きのプロッター用ソフトでは工作機械のようにうまく工具が動いてくれません。
そこでNC工作機械の仕事をしている私が、MODELAを工作機械へと進化させるNC-MODELAというソフトを開発致しました。Gコードで動くことで、工作機械のノウハウを搭載した動きが可能となります。
このマニュアルでは、NC-MODELAを使用した加工方法を説明します。
工作機械的使用方法にてアルミパーツをばりばり削っちゃいましょう!!
対応機種:MDX-20 MDX-15
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標準のプリンタドライバでの問題点① Z軸の送り速度が一定の為、加工時間が異常にかかる。②切削経路が悪い為、加工時間が異常にかかる。③最小分解能が0.03mmと実際の機械分解能0.025mmにマッチングしていない。③ ワークの原点だしがやりにくい。⇒加工が成功するまで何度も失敗する。
NC-MODELAでは☆切削経路がCAMソフトにより最適化されているので加工時間が短い☆必要最低限の機能のみを搭載し、初心者でも簡単に扱う事ができる操作画面☆ユーザ座標系を使用することで、原点だしが簡単
標準ドライバとNC-MODELAの比較
NC-MODELAで解決
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もくじ
1.環境を整えよう☆ CADソフト 鍋CAD を用意しよう P4☆ CAMソフト NCVC を用意しよう P5☆ CAMソフト NCVC の初期設定をしよう P6
2.図面作成から加工まで☆ 鍋CADでDXFデータを作成しよう P10☆ NCVCでNCデータを作成しよう P13☆ NC-MODELAで加工しよう P17
3.NC-MODELAの詳細説明☆ 画面説明 P24☆ 使用可能コード一覧 P26☆ サンプルNCプログラム P27
NC-MODELA は三上ロボット工房の著作物です。鍋CAD はNabeTech.incの著作物です。NCVC は眞柄賢一氏の著作物です。各権利を侵害する行為は堅くお断り致します。本マニュアルに記載されている操作等は各自の責任で行って下さい。著者は一切責任を持ちません。
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CADソフト 鍋CAD を用意しよう
NC-MODELAで加工するにはまず、CADソフトで図面を書かなければなりません。図面ファイルであるDXFデータが出力できるソフトであればどんなソフトでもOKです。ここでは、鍋CADというソフトを紹介致します。
鍋CADとは?フリー(無料)バージョンがあるCADソフトです.設計図面を書くことができます。
http://www.nabetech.com/ここで、ダウンロードが可能です。
1.環境を整えよう
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http://s-gikan2.maizuru-ct.ac.jp/ここで、ダウンロードが可能です。
CAMソフト NCVC を用意しよう
NC-MODELAはNCデータで動作する為、NCデータを作成するCAMソフトが必要になってきます。NCデータが作成できるソフトであればどんなソフトでもOKです。ここでは、NCVCというソフトを紹介致します。
NCVCとは?一言で言うとフリー(無料)のCAMソフトです.CADで製図した図形情報から工作機械を動かすためのNCコードを生成します.
1.環境を整えよう
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1.環境を整えよう
NCコード(Gコード)及び切削条件をMODELAに合わすため、以下の設定が必要です。一度設定してしまえば、以後は板厚の変更のみで対応できます。
CAMソフト NCVC の初期設定をしよう
オプション⇒切削パラメータの設定 そのまま開くでOK
次のページ以降の設定を行いましょう。
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%({MakeDate} {MakeTime})({MakeUser} MADE)G91G00{G92Z}{G90orG91}{G92_Initial}M3
M5{G0XY_Initial}M30%
NCVC 切削パラメータ初期設定(基本)
注:重要な項目は赤枠で囲っています。
1.環境を整えよう
テキストの変更が必要です
テキストの変更が必要です
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NCVC 切削パラメータ初期設定(生成・表記)
注:重要な項目は赤枠で囲っています。
1.環境を整えよう
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NCVC 切削パラメータ初期設定(深彫)
注:重要な項目は赤枠で囲っています。
板厚を入力します
1.環境を整えよう
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鍋CADでDXFデータを作成しよう
① CADで、切削したい図面
を書きます。
②ページ管理にて001を
新たに追加します。
ページ管理ボタン 001を選択000も表示状態にしておく
今回のサンプルでは50mmの八角形にφ15mmの穴がある加工です。
2.図面作成から加工まで
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鍋CADでDXFデータを作成しよう
③オフセット機能を使用して、
工具径補正した切削経路を作図します。 輪郭オフセット機能にて工具半径分オフセットさせる
単要素の場合は普通のオフセット機能にて工具半径分オフセットさせる
※サンプルでは直径2mmのエンドミルを使用しますので、オフセットの量は1mmとしています。
2.図面作成から加工まで
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鍋CADでDXFデータを作成しよう
④ DXF形式で図面データを出力します。
チェックが入っていないのでチェックして下さい。
2.図面作成から加工まで
互換⇒DXF⇒書き出し
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NCVCでNCデータを作成しよう
① DXF入力の設定をします。
切削経路を作図したレイヤ名を入力します。ここではNT4WORP001となります。
設定が終われば、OKを押します。今回は原点を記入していないので、左下をスタート位置とします。
2.図面作成から加工まで
141420062006年年88月月1111日日 三上ロボット工房三上ロボット工房
NCVCでNCデータを作成しよう
② DXFファイルを読み込みます。
ファイル⇒開くにてDXFファイルを選択します。作図した図形が表示されます。
2.図面作成から加工まで
151520062006年年88月月1111日日 三上ロボット工房三上ロボット工房
NCVCでNCデータを作成しよう
③切削パラメータの設定をします。
切削板厚を指定します。今回はアルミ板2mmです。
設定が終わればOK
2.図面作成から加工まで
161620062006年年88月月1111日日 三上ロボット工房三上ロボット工房
NCVCでNCデータを作成しよう④ NCデータを生成します。
NC生成をクリック
ファイル名等確認してOK
これで加工するNCデータが生成されました!!
2.図面作成から加工まで
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NC-MODELAで加工しよう
2.図面作成から加工まで
①上面をアルコールで清掃しよう。
上面をフラットにする為、 2mmぐらい
のアクリル板をテーブルに貼り、上面を一度削っています。アルミ切削の場合、ワークが傾いていると最初の削り量が多い箇所で加工不良となってしまいます。
② ワークに両面テープを貼り固定しよう。
両面テープは基材の材質が重要!!紙の基材は剥がす時に残ってしまうので、紙以外の剥がしやすい物を選ぶとよい。
材質:アルミA5052板厚:2t
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NC-MODELAで加工しよう
2.図面作成から加工まで
④加工機の電源を入れよう。③切削箇所上面に油を一吹き
電源ボタンを入れて原点復帰します。次にVIEWボタンを押して、加工可能モードにします。
アルミは粘っこい為、エンドミルにまとわり付きやすい性質があります。メーカは切削油を使用しないで下さいと書かれていますが、自己責任で一吹き。
ここにも少し給油
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NC-MODELAで加工しよう
2.図面作成から加工まで
⑤通信ポートを選び接続します。
原点復帰を押すと座標が表示されます。
⑥ 全軸原点復帰ボタンを押します。
⑦ ワーク開始位置に移動させます。
⑧開始点ワーク表面近くまで移動
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NC-MODELAで加工しよう
2.図面作成から加工まで
⑨スピンドルを起動させる。 ⑩移動量を少なくして工具先端を当てる。
⑪ スピンドルを停止させる。
212120062006年年88月月1111日日 三上ロボット工房三上ロボット工房
NC-MODELAで加工しよう
2.図面作成から加工まで
⑫運転サーチを押す。 ⑬加工するNCデータを選択する。
⑭ NCデータが表示されます。⑮ STARTを押します。
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NC-MODELAで加工しよう
2.図面作成から加工まで
⑯加工が開始されます。 ⑰加工終了
⑱登録原点復帰でテーブルを手前に
注意:MDX-15は座標値を変更して下さい。
232320062006年年88月月1111日日 三上ロボット工房三上ロボット工房
NC-MODELAで加工しよう
2.図面作成から加工まで
⑲マイナスドライバで取り出そう ⑳バリを削ろう
完成!!これであなたも大量生産!?
著者はA5052の5mm厚まで加工しています。
242420062006年年88月月1111日日 三上ロボット工房三上ロボット工房
通信を開始するボタン
通信のポートを設定します
ジョグ操作の移動量
ジョグ操作用ボタン
原点へ移動します
前回のスタート位置へ復帰します
スピンドルを起動・停止します
登録した位置へ移動します
運転を停止しますプログラムを運転します
NCプログラムが表示されます編集もできます
現在値をゼロセットできます
運転状態が確認できます
NCプログラムを編集するための検索・置換ができます
NCプログラムを開きます
NCプログラムを別名で保存できます
NCプログラムを上書き保存できます
NC-MODELA 画面説明
機械座標値を表示します
メイン画面
3.NC-MODELAの詳細説明
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NC-MODELA 画面説明
パラメータ画面 バージョン画面プログラムを1行ずつ実行しストップさせます
RS232Cへの送信信号内容を表示させます
RS232Cへ信号を送信しません
X軸を反転して運転します
Y軸を反転して運転します
前回のスタート位置機械座標が表示されます
任意に設定できる原点の機械座標が表示されます
穴加工のZ軸切り込み量を設定できます
穴加工のZ軸切り込み速度を設定できます
現在のポジションを登録できますPCBEで出力したNCデータを変換します
3.NC-MODELAの詳細説明
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NC-MODELA 使用可能コード一覧
説明指令コード
[ X_ ] [ Y_ ] [ Z_ ]
[ X_ ] [ Y_ ] [ Z_ ]
[ X ] [ Y ] [ Z ]
[ X_ ] [ Y_ ] [ I_ ] [ J_ ]
[ X_ ] [ Y_ ] [ I_ ] [ J_ ]
[ X_ ] [ Y_ ] [ Z_ ]
[ X_ ] [ Y_ ] [ Z_ ]
現在値座標系設定G92
増分値指令G91
絶対値指令G90
機械値指令G53
原点復帰G28
円弧補間(反時計回り)G03
円弧補間(時計回り)G02
直線補間G01
早送りG00
_ (アンダーバー)には数値が入ります。小数点有りの場合はmm単位、小数点なしの場合はμm単位(1/1000mm)となります。Gコードはプログラム1行に対して1つのみ実行できます。Gコードが1行に2つ存在する場合、1つ目しか実行できません。
Mコード一覧
説明コード
プログラム終了M30
スピンドルOFFM05
スピンドルONM03
プログラム終了M02
プログラム停止M00
説明コード
送り速度設定 mm/minにて指令MODELAでは最大1200m/minまで設定可能
F _
その他のコード一覧
Gコード一覧
3.NC-MODELAの詳細説明
272720062006年年88月月1111日日 三上ロボット工房三上ロボット工房
NC-MODELA サンプルNCプログラム
21
20
19
18
17
16
15
14
13
12
11
10
9
8
7
6
5
4
3
2
1
番号
加工プログラム終了M30
X0Y0に早送りG00X0Y0
スピンドルOFFM5
Z5.に早送りG00Z5.
Z0.3に早送りG00Z0.3
直線にてX30.まで切削送りG01X30.
直線にてY0まで切削送りG01Y0
直線にてX0まで切削送りG01X0
直線にてY30.まで速度600mm/minで切削送りG01Y30.F600
直線にてZ-0.05まで速度150mm/minで切削送りG01Z-0.05F150
X0Y0に早送りG00X30.Y0
Z0.3に早送りG00Z0.3
時計回り円弧にてX-5mmを中心として切削送りG02I-5.F600
直線にてZ-0.05まで速度150mm/minで切削送りG01Z-0.05F150
Z0.3に早送りG00Z0.3
X20.Y15.に早送りG00X20.Y15.
スピンドルONM3
今の位置で現在値をX0Y0Z5.に設定するG92X0Y0Z5.
以後、絶対値指令G90
早送り、Z軸+5mmG00Z5.
以後、増分値指令G91
説明NCプログラム
⑥⑨ ⑪
⑬
⑭
⑮
⑯
X
Y
X
Y
3.NC-MODELAの詳細説明