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Part 1:基本編 第 2 章:iBeacon の基礎
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基本編
Part1
実装編
Part2
活用編
Part3
実用編
Part4
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波強度)などから距離を割り出し、iBeaconデバイスの識別情報と距離をiBeacon対応アプリに通知します。この通知は、iBeaconアプリから測定を終了する指示が出されるか、ビーコン領域の外に出る(一定時間、信号が受け取れない状態になる)まで、iBeaconデバイスとの距離が変化するたびに行われます。 ビーコン領域の中に複数のiBeaconデバイスがある場合(複数のビーコンからの信号を受信している場合)は、複数個のビーコンの識別情報とその距離が近い順に通知されます。 iOSでは、iBeaconデバイスからの信号の強さなどによって距離を割り出しますが、その結果は、距離の値(単位メートル)と一緒に、次の4段階の定数で通知されます(図2-3)。
◦Immediate iOSデバイスとiBeaconデバイスが非常に近い距離である(1m未満の近い距離)◦Near iOSデバイスとiBeaconデバイスが約1〜 3m程度◦Far Nearよりも遠いがiBeaconデバイスを検出できている◦Unknown 検出済のiBeaconデバイスからの信号が受信できない場合
一般的なiBeaconデバイスで実測すると、約1〜 3mの距離では「Near」として通知され、Nearよりも近い場合(1m未満の近い距離)には「Immediate」、Nearよりも遠い場合は「Far」が通知されます。また、検出済のiBeaconデバイスから離れて信号が受信できなくなると、「Unknown」として通知されます。「Unknown」のまま一定の時間が経過すると、そのiBeaconデバイスは通知されなくなります。 一般的なアプリやサービスであれば、メートル単位の距離よりも、4段階の定数のほうが扱いやすいでしょう。というのも、実際にiBeaconデバイスを置いて実測してみると、メートル単位の距離では誤差が出てしまいます。この誤差は、電波の状況や周辺の環境など、さまざまなことが影響しているためです。 しかし、サービス提供者の視点で考えて見ると、iOSデバイスとiBeaconデバイスの間の距離が、0.1mと1mで機能やサービスが変わることはあっても、1mと1.2mのように体感的にはほとんど変わらない距離で機能やサービスを変えることは考えにくいです。
◆◆◆ 「ビーコン領域を観測する」と「ビーコンとの距離を測定する」の2つの機能は、アプリ側の立場から見ると、次のような単純な機能です。
◦指定したiBeaconデバイスを検知できる◦指定したiBeaconデバイスとの距離を測定できる
このように単純な機能であるからこそ、iBeaconデバイスを設置する場所の選択や、信号を受け取ったiBeacon対応アプリがiBeaconデバイスを識別してどのような機能やサービスを提供するのかなど、アプリ開発者やサービス提供者のアイデア次第の面が大きいと言えるのです。
○図2-2 ビーコン領域の観測(イメージ)
○図2-3 距離測定(イメージ)
ビーコン領域に入った!
通知 通知
ビーコン領域から出た!
ビーコン領域
iBeacon 対応のアプリ観測するビーコン領域を指定
Immediate数+cm以内
Near1~3m以内
Far3m以上
Unknown受信できない
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Part 2:実装編 第 4 章:iBeacon 対応の iOS アプリ実装方法(Swift 編)
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というのは、ビーコン領域の外にいる状態から中に入った事象ですので、最初からビーコン領域の中にいる場合はdidEnterRegionデリゲートメソッドは呼び出されません。そのため、didStartMonitoringForRegionデリゲートメソッドが呼び出された時点で、requestStateFor Regionメソッドを呼び出して、ステータスをチェックする必要があります。 「Beacon入門」アプリでも、ビーコン領域内でビーコン領域の観測を始めると、ダイアログが表示されずに、STATUSはInsideと表示されます(図4-8)。 ビーコン領域観測機能を使って機能やサービスを実現する場合、ビーコン領域内で領域観測が始まったケースも意識しておく必要があります。
リスト4-2は「Beacon入門」アプリでの、ビーコン領域観測の実装例です。このアプリでは、ViewControllerに領域観測処理を実装しています(画面の表示など、本質ではない部分は省略しています)。
import UIKit
import CoreLocation ❶
class Recv1ViewController: UIViewController, CLLocationManagerDelegate { ❷
// CoreLocation var locationManager:CLLocationManager! var beaconRegion:CLBeaconRegion! var uuid : NSUUID! var major : NSNumber = -1 var minor : NSNumber = -1
var scrView:UIScrollView! var lblStatus:UILabel! var lblUUID:UILabel! var lblMajor:UILabel! var lblMinor:UILabel!
override func viewDidLoad() { super.viewDidLoad()
// App Delegateを取得 let appDelegate:AppDelegate = UIApplication.sharedApplication().delegate as! AppDelegate
// Beaconに関する初期化 self.uuid = appDelegate.scan_uuid! self.major = appDelegate.scan_major self.minor = appDelegate.scan_minor
// CLLocationManagerオブジェクトの作成 locationManager = CLLocationManager()
// デリゲートを自身に設定 locationManager.delegate = self
// ビーコン領域の識別子を定義 let identifierStr:NSString = "BeaconTutorial"
○図4-7 デリゲートメソッドが呼び出されるタイミング(イメージ)
ステータスの変化時didDetermineState
InsideOutsideUnknown
didExitRegion
領域観測の開始時startRangingBeaconsInRegion
didEnterRegion
① ②
ビーコン領域CLBeaconRegion
○図4-8 領域観測(ビーコン領域内で観測を始める)
※ダイアログが表示されないまま、STATUS表示がInsideになる。
❶Core Locationフレームワークを使用するために、CoreLocationをimportしています。CLLocationManagerクラスやCLBeaconRegionクラスなどは、CoreLocation内で定義されています。
❷デリゲートメソッドを実装するために、CLLocationManagerDelegateインタフェースを継承しています。❸CLLocationManagerオブジェクトを作成し、このクラス内にデリゲートメソッドが実装されていることを設定する
ために、delegateにselfを代入しています。❹ビーコン領域の識別子を定義しています。この識別子は、アプリ内部でビーコン領域を区別するために使用します。
○リスト4-2 ビーコン領域観測の実装例(抜粋)
❸
❹
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Part 2:実装編 第 6 章:ビーコンログの可視化方法
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ここでは、シンプルなログデータを使って可視化を行いましたが、例えば、ログデータの中にユーザを識別する情報が含まれていれば、複数のユーザがどのように行動したかなどを色分けして視覚的に表現することも可能です。
地図を公開する 作成した地図は、簡単に公開できます。先ほど作成したHEATMAP表示形式(図6-23)を公開してみましょう。 画面右上にある「PUBLISH」ボタンをクリックすると、図6-24のように3種類の公開方
6.9
○図6-24 3種類の公開方法
○図6-23 MAP VIEW画面(HEATMAP表示形式)
○図6-22 MAP VIEW画面(TORQUE表示形式)
アニメーションで移動します。
○図6-21 MAP VIEW画面(HEATMAP表示形式)
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Part 3:活用編 第 8 章:ビーコンの活用に向けたヒント(応用編)
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はじめに 前章では、ビーコンの活用に向けたヒントとして、ビーコンを取り巻く要素技術を説明しました。本章では、ケーススタディ形式でビーコンが活用できる可能性を考えていきます。また、一部すでに実現しているサービスも含め紹介します。
商業、観光分野
商店街にビーコンがあったら
商店街、公園、公衆トイレ、交番など、街にビーコンがあったら、商店街にある看板、広告、デジタルサイネージなどにビーコンが付いていたら、どのようなサービスが構築できるでしょうか。
◦お店の紹介や営業案内◦飲食店メニューの多言語化◦小売店などのセール情報や商品入荷情報の発信◦商店街共通ポイントサービスや来店ポイントサービス◦公園や公衆トイレ、交番などへの道案内◦看板、広告、デジタルサイネージから、動画サイトなどへ誘導
商店街のような街にビーコンがあったら、商店街の利用者に密着したサービスが構築でき
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るでしょう。商店街の場合はリピーター向けのサービスや、日常的に使用できるサービスが理想的です。ここで蓄積されたログは、商店街の人の流れの把握、商店街としてのマーケティングデータの収集などに活用することができるでしょう。
◆ まっちとくポン(スマートリンクス㈱) 商店街での活用に特化した、ホームページとスマホアプリのソリューションです。iBeaconを活用して、利用者のスマートフォンにリアルタイムで情報を発信する仕組みや、スタンプラリーなどのイベント機能を提供しています。2016年2月現在、東京都杉並区の高円寺エリア、荻窪エリアでサービスを提供しています。
http://smartlinks.jp/tokupon/
◆ timewallet(㈱H2H) タイムウォレットは「時間」が単位の新しい共通ポイントサービスです。店舗や施設、交通機関での滞在時間や移動時間などの「時間」を「min」という単位でポイントとして貯められます。貯めた「min」を他のサービスで楽しめる「時間」に交換できます。
http://timewallet.jp/
観光地にビーコンがあったら
観光スポット、名所・旧跡、寺社、仏閣、景観地、お土産屋、ホテル、旅館など、観光地にビーコンがあったら、また、観光客がビーコンを持っていたら、どのようなサービスが構